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2026/06/16

スキーのインストラクター (FXのストラテジスト) 

ある方から、以前に、「ストラテジスト(FXの戦略を考える専門家)は、スキーのインストラクターのようなものですね。」と言われてなるほどと思ったことがあります。

スキーのインストラクターは、スキーの滑り方、転び方を生徒に教え、生徒は一応滑れるようなります。

しかし、生徒が本当に滑れるようになるためには、実際にひとりでゲレンデに出て、転んだり、引っ繰り返ったりして痛い思いをしていく中で、本当のスキーの滑り方がわかって行きます。

ストラテジストとして、私もいろいろなアドバイスや警戒サインを、できるだけ皆様にタイミングをずらさずお送りするよう心掛けていますが、やはり、スキーのインストラクターであって、このマーケットいう難コースをうまく滑れるようになるためには、皆様ご自身の経験や知識の積み重ねがどうしても必要です。

過去につらい思いをされた方も少なからずいらっしゃることと思いますが、その経験を決してお忘れにならないようにして下さい。

私も、今までのディーラー人生の中で、何度も痛い目に遭ってきましたが、そのたびに、絶対にこの経験を忘れないぞと自分に言い聞かせてきました。

その経験の積み重ねが、ストラテジストとして、多少なりとも役に立っているのではないかと思っています。

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大葉(おおば)

なぜ、日本勢は、米英勢のような執拗な攻めと破壊力が出せないものかと考えましたが、基本的にやさいしい国民性だからなのだろうと思います。

ニューヨークにいた頃、寿司屋の板さんに聞いた話ですが、刺身に添えられたり、お寿司にも使われる大葉(紫蘇の葉)は、米国の日本人農家で栽培されているそうです。

種をまいた最初の年は、日本の大葉となんら変わりませんが、そのまま2年目も収穫しようとすると、米国のたくましい土壌の影響で全く日本の大葉とは似ても似つかぬたくましい葉になってしまうそうです。

ですから、お寿司屋さんを含め日本人向けには、毎年種をまきなおしているとこのことでした。

日本にあるものは、人間のみならず草木もやわらかくやさしい風土に包まれているということだと思います。

しかし、こと外国為替で勝負していく以上、相手の大方は日本以外の異文化の人々であるわけで、余程性根を据えて、勝負するつもりにならないと、根がやさしい日本人だけに良いように扱われると思っておいて良いのではないかと思います。

やはり、少なくとも相場では、自己の主張を押し通す日本人でなければならないと思います。

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2026/06/15

モヤモヤ感(落ち着き場のない状態)

日々の相場の展開を読む上で、モヤモヤ感を持った時を大事にしています。

値動きから読み取る感覚ですので、なかなか言葉で表すのは難しいですが、あえて言葉にしますとこんな感じです。

モヤモヤ感というのは、プライスが中途半端なところにあって、落ち着いていないことを感じる状態を個人的に表現した言葉です。

このモヤモヤ感のある相場つきは、揉み合いでそれほどの値幅ではないけれど、今いる落ち着き場のない状態から抜け出したがっているということが感じられ、この状態の次に方向性のある動きが出てきます。

問題は、どちらに動きたがっているかをどう察知するかということですが、やはり、上げであれば下がりたがっていない強さを感じる時ですし、下げであれば上がりたがっていない重さを感じる時です。つまり、上がりたいではなく下がりたくない、下がりたいではなく上がりたくないという否定形的な感じがです。

非常に漠然としたことで、かえって混乱をしてしまわれるかもしれませんが、私は相場を見ていく上で値動きを尊重しておりまして、値動きの捉え方がどんな感じなのか、一例を挙げてお話ししてみたかったからです。

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実需為替(膨大な貿易黒字だった頃の逸話)

日本が膨大な貿易黒字だった1990年前後、日本の実需筋、つまり輸出企業と輸入企業のマーケットに与える影響力については、米系ファンドも、一目置いていました。

こんなエピソードがありました。

ニューヨークにいた頃、結構有名な米系ファンドのトップと食事をする機会がありました。

食事中の話題は、もちろんディーリング一色で、洋の東西を問わず、ディーラー仲間の間の話は、自分の儲けた自慢話よりも、失敗談を話すのが恒例のようで、彼もそれに近い話を披露してくれました。

彼は、ドル/円は上がると確信し、作ろうとするドル買いポジションが大きいので、ドル/円のマーケットの厚い東京市場で、ポジションを作ろうとしたそうです。

その額、なんと10億ドル(当時の円換算で約1千4百億円)、マーケットの言い方をすれば、1000本です。

彼も、事前に日本の輸出企業のオファー(offer、売りオーダー)が相当あると聞いていたそうですが、買っても買っても、オファーはビクともせず、結局、1000本買い終わっても、1銭たりとも上がらなかったそうです。

百戦錬磨の彼も、さすがにこれにはたまげたと懐かしそうに話していました。

その後、日本の輸出企業も、製品を輸出するばかりではなく、部品を海外で生産して日本に輸入し、輸出と輸入を相殺するネッティングをするようになり、輸出額は以前に比べて減ったと言われますが、それでも、やはり大した影響力があります。

一方、買い方の実需、輸入企業も、影響力があります。輸入企業の最大手は、石油会社です。

また、石油企業に限らず日米金利差を利用したオプション絡みの長期の輸入為替の買いも、いろいろな輸入企業から出てきますので、これからのビット(Bid、買いオーダー)も、下値を支えています。

このように、ドル/円は、実需為替から大きな影響を受けていますので、この存在を無視してはドル/円は語れないというわけです。

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2026/06/14

引け値を作る(いろいろな手がある一例)

引け値というのは、普通に考えれば自然に落ち着き場を見つけて出来るというふうに思われますが、そればかりではないというのが実態です。

日足・週足が決まるニューヨーククローズ直前に、日足・週足を作ろうとする動きが出るのを、実際にニューヨークにいて目撃していますので確かです。

特に、金曜日のニューヨーククローズは、日足と週足が同時に決まりますので、大変重要です。

翌週初の相場展開を自分に有利に持っていくことを意図して、金曜の引け値を作ろうと投機筋が現地時間の午後4時台、特に午後4時台後半に、直接銀行に大口のプライスを聞いてきて、プライスを叩いて売買します。

打たれてポジションの出来た銀行は、市場でそれをカバーしようとすることで、引け値が人為的に決まることが実際にあります。

余談ですが、この投機筋のやり方は、マーケットが極めて薄くなった時間帯に打たれてポジションが出来た銀行ディーラーには、極めて評判が悪い戦術です。

もちろん、引け値を作ろうとする投機筋にとっても、玉を打ち込んでも、意図したような引け値にならないリスクがありますし、引け値を作るためにできたポジションを週越えで持たなければならない週末リスクもありますが、そうしたリスクを承知の上で、やってくるわけです。

また、同じような動きは、1時間足の時間帯が変わる直前の55分前後にもよく出ていることが、値動きを見ていて分かります。

多くのトレーダーがチャートを重視していますので、ある意味、それを逆手に取ったような戦術ですが、勝つためにはいろいろな戦術が試行錯誤されています。

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2026/06/13

武者震い(極度の緊張感と興奮)

今まで、震えるなどと言うと、いくじがないようで誰にも言いませんでしたが、極度の緊張と興奮から、ディールの後、手の震えが止まらなくなったことが何度かありました。

あれが、たぶん武者震いだろうなと、自分では今でも思っています。

それは、ロンドンから東京に移り、ロンドン支店より何十倍も大きな取引が飛び交う東京のディーリングルームで、ケーブル(GBP/USD)ディーラーの時、そしてドル/円ディーラーだった頃に何度かありました。

当時のディーリングルームは、ブローカー(仲介業者)からのプライスの提示もスピーカーを通して声で伝えられましたし、また直接ディーリングマシーンあるいは電話を使って他の銀行にたずねたプライスも、アシスタントから怒鳴るように伝えられ、普通のときでさえ喧騒の中にありました。

そういうところに、国内のお客さんからあるいは海外から、大口のプライスを聞かれ、そして出したプライスを叩かれ、それによって出来たポジションを、ブローカーを通じ、そして他の銀行を何行も呼んで、カバーに入る時はそれは怒号の渦となりました。

ヘタをすると10銭で何千万円のロスになるというリスクの中で、そのプライスで売買するか見送るかを即決していくことは、極度の緊張感と興奮に包まれました。

そして、大口のディールを終えたとき、ふと見ると、自分の手が震えていることに気づきました。

ひとつの達成感と、軽い疲れを感じながら、震える手に恥じらいを感じたものでした。

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2026/06/12

相場のストーリーを考える(相場の筋書き)

相場に向かう時、これからの相場展開がどうなっていくのか、自分なりのストーリー(筋書き)を組み立てることが大事です。

それは、短期でもいいですし、中期でも、長期でもいいでしょう。

個人的には、長期のストーリーから組み立てて、より短い期間にブレークダウンしていく方法が、良いのではないかと思っています。

ストーリー組み立ての中心は、マーケットが今何に注目していて(何がテーマか)、どういう相場展開(上げか下げか)をマーケットは期待しているかということです。

なぜなら、相場とは、何かに対する期待によって動いているからです。

したがって、マーケットが最も注目しているテーマと、そのテーマに対してどういう進展をマーケットが期待しているかを、ストーリーの中に反映させなければなりません。

また、ストーリーを組み立ててみて、話の筋書きに無理がないか、また本来重要なテーマなのにストーリーの中でそのことが欠落していないかも、チェックする必要があります。

しかも、相場は生き物ですから、話の途中で、新しい出演者が現れたり、今までの出演者が降板したりしますので、ストーリーは常に調整が必要になります。

この調整が必要だと気づく時は、相場がはずれ出した時です。

つまり、今まで、読みどおりに来ていたストーリーが、ある時からズレが生じる。

つまり、相場が当らなくなる時が、なにか新しいファクターが加わってきたり、今まで構成していたファクターのひとつがなくなったことを示し、ストーリーの調整が必要になったことを知らせてくれます。

相場が当らなくなると今までのストーリーに固執することは危険です。

大幅なストーリーの変更、場合によっては、根本的なストーリーの組み立て直しが必要になります。

それを必要とするかどうかは、自分自身のポジションがはずれ続けているかどうかで判断できます。

また、自分なりのストーリーは、頭の中だけでイメージするだけでなく、書いてみることをお勧めします。

書くことで、頭の中でイメージされたことが整理され、組み立てたストーリーが明確になります。

決して長文でなく、ほんの短い文章で結構ですので、どうぞお試しください。

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レジスタンスとサポート(抵抗線)

レジスタンスは、上値抵抗線。サポートは、下値抵抗線を意味する、良く使われるマーケット用語です。

抵抗線は、一般的には、チャート上の、たとえば、移動平均線や、一目均衡表の雲の上限、下限、あるいは、過去の高値圏、安値圏、揉み合いが長かった価格帯、あるいは大台替えの水準などが、レジスタンスになったり、サポートになっています。

それでは、どうして、それが抵抗線になっているのかですが、普通に考えれば、市場参加者の多くが、そのレジスタンスなり、サポートなりを意識して、レジスタンス・レベルであれば売りオーダーを、サポート・レベルであれば買いオーダーを集中しておいてくるために抵抗線としてなっていると考えられます。

しかし、たとえば、それほど、注目されていないであろう長期の移動平均線と値動きを見ていますと、移動平均線のレジスタンスや、サポートで、しっかりと値動きが上げも下げも止められていることを、目の当たりにすると、正直申し上げて、人智では推し量れない神の手のようなものを感じずにはいられません。

あと、最近の相場では、オプション取引から派生すオプション・トリガーも、レジスタンス、サポートとして無視できません。

上のオプション・トリガーであれば、トリガーポイントの手前で売って、抜けるとショートのストップロスですし、下のオプション・トリガーであれば、手前で買って、割れるとロングのストップロスとなります。

このオプション・トリガーですが、相場の値動きをギクシャクさせるので、個人的には、あまり好きではありませんが、オプション・トリガーが無視できないほどの存在に、既にマーケットの中でなっていることも事実ですので、注目せざるを得ないと思います。

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2026/06/11

相場は、皆が油断している時に動く(身構える)

市場が突発的事態を想定していない時、言い換えれば、脇を甘くしている時、相場は大きく動くものです。

これは、想定外の事態に市場が過剰反応を起こすためで、特に突発的事態が起こった当日が、大相場になります。翌日以降は、市場も身構えてくるため、相場の反応は、徐々に落ち着きを取り戻してきます。

また、トレンドがどちらに向いているかによって、過剰反応後の動きが違ってきます。たとえば、ドルが上昇トレンドにいる時は、突発的にドルに悪い材料が出たとしても、もちろん、まずはドルは急落しますが、その後の復元力は、強いものがあります。一方、ドルが下降トレンドの時には、始めのドルの急落も大きい上に、その後の戻りも弱く、再び下落していきます。

したがって、突発的事態に遭遇したら、今、ドルのトレンドがどちらに向いているかを、必ず認識しておく必要があります。

最初の反応に、逆らわないことが大事です。市場は、その突発的事態から発生するリスクから逃れるために、ある意味では、ロスカット的に必死で売買をしていますので、それに逆らって逆張りなどしようものなら、とんでもない損失を被りかねませんので、十分な注意が必要です。

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「相場の型、人の顔同じものなし」(似て非なるもの)

あの酒田五法の本間宗久翁の言葉です。

あの時のチャートパターンと今のチャートパターンが似ているから、今回も同じ動きをするのではと見て相場を張ったら、思わぬ逆襲にあって痛い目にあったことがあります。

よくよく考えてみれば、同じように考え、同じようにポジションを張る人間が増えれば増えるほど、ポジションが一方にどんどん傾くわけですから、逆方向に行きやすくなることも、考えてみれば、道理です。

宗久翁が語っておられるように、「相場の型、人の顔同じものなし」です。

あくまでも、その時と今とでは、おかれている環境が違うわけですから、まれに、同じ動きをすることもあるにしても、基本的には、あくまで全く異なるものと見るべきだと思います。

宗久翁は、このようにも語っています。「罫線(チャート)カブレ、堅く戒む」。チャートだけでなく、政治・経済情勢、資本のフローなど複合的な要素を含めて、相場は見ていくべきものだと思います。

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