ドル/円のベクトルは上向きか
ニューヨークダウは、クライスラーは破産法を申請し、同時に、伊自動車大手のフィアットと提携することで合意したことも明らかにしました。
当初、この破産法申請について、マーケットでは前向きに受け止められ、一時121ドル急伸しましたが、再建にどれくらい時間が掛かり、また雇用にどれくらいの影響が及ぶのか見極めたいとする慎重姿勢に変わり、結局、前日比17.61ドル安の8,168.12ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、来週に入札を控えて、需給懸念から利回りは上昇し、暫定値ながら、前日比0.008%上げて3.115ドルで引けました。
原油価格は、小幅高となり、前日比0.15ドル高の51.12ドルで引けました。
金価格は、ドルが対主要通貨で上昇したことから売り優勢となり、前日比9.30ドル安の891.20ドルで取引を終えました。
為替市場は、ロンドン市場では、EUR/USDの上昇が、相場の牽引役となったものの、ニューヨークに入り反落しました。
そして、それに代わって、ドル/円の上昇が強まり、一時99.00近辺までの上昇となりました。
ドル/円に関しては、2月中旬からの上昇過程で、3月19日に93.55の安値、4月28日に95.63の安値と差し込んではいますが、下げは一時的でしかも安値の水準が切り上がってきており、潜在的に買い需要の強さを示しているものと思われます。
まだまだ、一筋縄ではいかないドル/円相場ではありますが、ベクトルは上を向いているように考えています。