これからの展開は
先々週18日の土曜、来日中のトリシェECB総裁は、次回5月7日(木)のECB理事会で、さらなる利下げと非伝統的措置(いわゆる量的緩和策)について検討すると述べました。
そして、マーケットは、実際どこまでユーロ安に持っていけるかを試しましたが、先週21日(火)EUR/JPYで126.10、そして翌22日(水)にEUR/USDで1.2885まで売り込んだ(ドル買い)ところで、完全にマーケットポジションがショートとなり週後半は買戻し(ドル売り)となりました。
ドル/円は、米金融機関の決算やストレステストへの懸念を材料に、全くEUR/USDなど円以外の通貨とは動きを異にして、ドル売りとなり、96.63という3月30日(月)以来の96円台を先週金曜に見ました。
以上のことでいくつか言えることは、まずひとつは、量的緩和策の採用の是非を問うECB理事会というテーマでも、相場は1週間と持たないということです。
また、相場への期待感が強いため、ポジションが出来やすく、むしろその期待感によって出来たポジションの反動の方が大きく、かつ反発のスピードが速いということも言えます。
また、今回で言えば、EUR/USDの下げという相場からドル/円の下げという相場へ切り替えしが速く、つまりひとつのテーマがダメそうなら、次のテーマに節操なく乗り換えが速くなっているということです。
ですので、今の相場は、立ち回り方を間違えるとババを掴まされるリスクが高い相場だと言えます。
現状、個人的に考えている今後の展開は、よく相場展開を表現する時に使われるドル高円高相場の逆であるドル安円安相場になるように考えています。