サマーラリーか
ニューヨークダウは、前日引け後に発表された半導体世界最大手インテルの第2四半期決算が予想を超える好内容だったため、企業業績の回復期待が膨らみ、大幅に続伸しました。
また、-0.4%と下げ止まりの兆候を見せた6月の米鉱工業生産指数(予想-0.6%)や、-0.55とマイナス幅を縮小した7月のニューヨーク連銀製造業景気指数(予想-5.0)なども好感されたのに加えて、FRBが米経済の成長見通しを上方修正したことも重なり、引けにかけてさらに上値を目指す展開となり、前日比256.72ドル高の8,616.21ドルと約1ヶ月ぶりの高値で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、景気回復期待でニューヨークダウが急伸し、逃避的な債券買いの巻き戻し(利回りの上昇)、前日比0.14%上げて3.60%で引けました。
原油価格は、米景気回復期待でニューヨークダウが急伸し、これに連動する形で買いが強まり、前日比2.02ドル高の61.54ドルで引けました。発表された週間石油在庫統計では、原油在庫の減少は予想を上回る水準だった一方、ガソリン在庫の増加は予想を上回る水準となるなどまちまちでした。
金価格は、EUR/USDが急伸するなど為替がドル安方向に振れたことで代替投資需要が高まったほか、米消費者物価指数の伸びや原油高に反応する形でインフレヘッジとしての買いも入り、前日比16.60ドル高の939.40ドル高で取引を終えました。
為替市場は、EUR/USDは買いトライの結果、1.4105-07近辺でニューヨークが引けており、6月3日頃からのペナントフォーメーション(三角保ち合い)の実体(ロウソク足の寄付きと引け値の間の太い部分)の高値を結んだラインが昨日1.4085近辺にありましたが、これを上抜いて引けており、買いサインが出ています。
ドル/円、クロス円は、米国債10年物利回りがさらに上昇し、ドル/円で言えば、93.85-94.00近辺の強いレジスタンスゾーンを上抜いて上昇しました。
つまり、EUR/USDなど円以外の通貨の対ドルも、ドル/円、クロス円もすべて上昇し、さながらサマーラリー(夏の上昇相場)の様相となっています。
いずれの通貨ペアも、上値を試すだけ試すのではないかと見ています。