相場は米雇用統計の結果次第
ニューヨークダウは、米銀大手バンク・オブ・アメリカが、公的資金450億ドルを完済するとの方針を発表したことに加えて、発表された週次の米新規失業保険申請件数が45.7万件と予想の48万件を大幅に下回る水準を示したことも支援材料となりました。
しかし、その後発表された11月の米ISM非製造業景気指数は48.7(予想51.5)と急低下し、好不況の分岐点とされる50を3ヶ月ぶりに下回ったことをきっかけに下落に転じ、前日比86.53ドル安の10,366.15ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、来週実施の入札規模が740億ドルと発表され、需給悪化懸念から上昇し、暫定値ながら前日比0.067%上げて3.377%で引けました。
原油価格は、EUR/USDなどでドルが下げ渋ったことで売りが強まりましたが、売り一巡後は前日終値付近まで戻し、前日比0.14ドル安の76.46ドルで引けました。
金価格は、利益確定の売りも出ましたが、押し目買い意欲は根強く下値も堅く、前日比5.30ドル高の1,218.30ドルで取引を終えました。
為替相場は、本日4日(金)の米雇用統計の発表を控えてのポジション調整からか、全体的にドル買いとなり、クロス円は高値つけた後、軟化しました。
ドル/円の買いも強く、一時、下落の過程でポイントとなった日足ベースの10月8日の実体の安値である88.39と週足ベースの1月26日の実体の安値である88.45、つまり88.40-50近辺のかなり強いレジスタンス付近まで上昇しています。
しかし、月間最注目の経済指標である米雇用統計の発表を目前にして、ここまで来た以上は、ブル(強気)・ベア(弱気)いずれにしても、過度の期待感を持ってポジションを傾けず、自然体で雇用統計に臨むことが大事なように思います。