弱いEUR/USDを再確認
ニューヨークダウは、発表された米2009年第4四半期実質GDP・速報値が5.7%と予想の4.6%を上回りましたが、高い成長率は織り込み済みとの見方もあり、買いは続かず、むしろ決算と併せて示した業績見通しが慎重と受け止められたハイテク株が売られ、相場を押し下げました。
米政府による金融規制強化の動きに対する警戒感も依然根強く、前日比53.13ドル安の10,067.33で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、米第4四半期GDP・速報値など一連の米経済指標が強かったことから、当初強めに推移しましたが、週末や月末要因でポジション調整が進んだことや、ニューヨークダウが次第に売り優勢となったことから、長期債に質への逃避買い(利回り低下)が強まり、暫定値ながら前日比0.039%下げて3.596%で引けました。
原油価格は、米第4四半期GDP・速報値など一連の米経済指標が強かったことから、一時74ドル台後半まで上昇しましたが、為替市場でのドル高進行やニューヨークダウの軟調により売りが優勢となり、前日比0.75ドル安の72.89ドルで引けました。
金価格は、米第4四半期GDP・速報値が5.7%成長と予想を上回ったことが好感されて1,090台まで上昇しましたが、その後は、EUR/USDが1.3900割れとなるなどドル高が進行したことで代替資産売りが強まり軟調に推移し、前日比1.00ドル安の1,083.80ドルで取引を終えました。
為替相場は、ドル/円は、米第4四半期実質GDP・速報値5.7%(予想4.6%)、1月のシカゴ購買部協会景気指数61.5(予想57.0)、同月のミシガン大学消費者信頼感指数・確報値74.4(予想73.0)と好数字が続き、90.90台まで買われましたが、91.00の壁は厚く、反落となりました。
しかし、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで売られ(ドル買い)、クロス円の売りプレッシャーのある中で、それでもドル/円が90.26-29近辺で引けたことは、個人的には、上出来だと思っています。
一方、EUR/USDは、静かに下落を続け、1.3861-64近辺と1.3900を割り込んで引けており、その重さを再確認する恰好となりました。
目先、1.3800前後は、強いサポートですが、結局、これを割って、今後も下落を続けるものと見ています。
ドル/円はじめ円絡みに関しては、来週2月3日(水)の節分前後が節目となるのではないかと見ています。