これからの展開は
オバマ大統領が発表した新金融規制案に対するマーケットの動揺は、まだ収まっていません。
最も同案の影響を受けているのは、リスク回避としての円買いということから、ドル/円の下げであり、またその影響もあってクロス円の下げとなっています。
しかし、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの日足、週足を見ると、全体的には、決してドル安にはなっておらず、むしろドル高になろうとしていることがわかります。
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/30
相場が踏み上げるブル・フラッグが完成しかけています。
U.S.Dollar Indexの週足
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
週足で見ても、決して弱くはありません。
したがい、新金融規制案の動揺はまだあるものの、総合的には、ドルは強くなろうとしていることがわかります。
そんな状況の中で、ドル/円だけが、どんどんドル安になるのには疑問が残ります。
もちろん、今週初、先週の流れを汲んで、ドル/円は売られるとは思いますが、結構またドル/円のショートポジションがたまってしまうのではないかと見ています。
クロス円については、EUR/USDなど円以外の通貨の対ドルの戻り(ドル売り)が弱いところに持ってきて、ドル/円が重いことから、下げる可能性は十分ありますが、それは、ドル高相場では、EUR/USDなどの下げる(ドル高)スピードがドル/円の上昇のスピードが上回るのが、一般的であるためだと見ています。
マスコミは、新金融規制案に対する不安感を煽るかのような報道をしていますが、ここは冷静になるべきではないかと思います。