円安気運、急速に高まる
ニューヨークダウは、2009年12月の米主要小売り各社の既存店売上高が予想を上回ったことや、アナリストの好意的な評価が伝わったゼネラル・エレクトリックなど主力株の一角が買われたことから上昇し、前日比33.18ドル高の10,606.86ドルで終え、2008年10月以来1年3ヶ月ぶりの高値を更新して、取引を終えました。
尚、発表された週次の米新規失業保険申請件数は、43.4万件と予想の44.0万件を下回ったものの、前回とほぼ変わらずで、大きくは材料視されませんでした。
米国債10年物利回りは、金曜の米雇用統計を控えた調整の動きが中心で、暫定値ながら前日比0.002%上げて3.824%で引けました。
原油価格は、中国の利上げ観測が台頭していることや、為替市場でEUR/USDが一時1.43を割り込むなど、ドル買いの動きとなっていることも利益確定売りを誘い、前日比0.52ドル安の82.66ドルと11日ぶりに反落して引けました。
金価格は、金曜の米雇用統計を控え、商品市場全般に利益確定売りが先行し、前日比2.80ドル安の1,133.70ドルと5日ぶりに反落で取引を終えました。
為替市場は、昨日のロンドンオープン直前に、菅財務相が円相場は95円前後が望ましいとの主旨の発言をしたことから、ドル/円、クロス円ともに、上昇後高止まりして引けています。
いったんマーケットに火をつけた以上、本日発表予定の12月の米雇用統計次第では、ドル/円、クロス円はさらに上値を試すことになりそうです。
ただし、ある程度の上昇はあるとは思いますが、円安へのマーケット全体の関心が急速に高まっているものと思われ、極短期間にドル/円、クロス円のロングポジションが積み上がりやすくなっているものと思われます。
したがい、今日は下がらなくても、近い将来大きな揺り戻しが起きる可能性がありますので、利が乗れば、着実に利食うという姿勢が大事だと思います。