EUR/USD、新たに売りサイン
ニューヨークダウは、ギリシャの財政危機に端を発する欧州経済の先行き不安を嫌気して全面安となり、加えて中国のインフレ加速への警戒感も強く、一時245ドル安まで下げて、結局前日比162.79ドル安の10,620.16ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、ニューヨークダウや商品相場が大幅安となったことで質への逃避から債券買い(利回り低下)となり、暫定値ながら前日比0.073ドル安の3.453ドルで引けました。
原油価格は、欧州の緊縮財政策がユーロ圏の成長にマイナスとの見方が広がり、リスク回避の動きからリスクマネーが逃避し、前日比2.79ドル安の71.61ドルで引けました。
金価格は、一時1,249.70ドルの史上最高値を更新するも、利益確定売りに反落し、前日比1.40ドル安の1,227.80ドルで取引を終えました。
為替相場は、サルコジ仏大統領がスペイン紙に対し、条件付きでユーロ圏から離脱する可能性を示唆したとの報もあり、ユーロは全面安となりました。
EUR/USDは、1.2357-60近辺という安値圏でニューヨークがクローズし、それまでの週足の実体のサポートであった、2008年11月17日(月)の東京の寄り付き水準である1.2526を大きく下回り、新たに売りサインが点灯しました。
当面1.1900-1.2000近辺がターゲットとなるものと見ています。
これを受けて、ドル/円、クロス円も下落しましたが、ドル/円に関しては、やはり方向感がはっきりせず、その後反発となりました。
あくまでも、EUR/USDが主役通貨であり、ドル/円は脇役通貨であることが、このことからもわかります。