これからの展開は
この週末のイベントであるユーロ圏財務相会合ですが、5月2日(日)日本時間午後11時から、ブリュッセルで開催されます。
今のところの観測としては、ギリシャに対して、3年間で総額1,200億ユーロ(約15兆円)規模の融資実行を決定する方向にあるということですが、マーケットがこの1,200億ユーロを十分と見るか不十分と見るかどうかで、月曜一番のオセアニアマーケットの動きが決まってくるものと思われ、週初は警戒が必要です。
次に、U.S.Dollar Indexの週足を見て、先週日曜の段階では、ふたつの可能性があると考えました。
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W (上がドル高、下がドル安)
ひとつは、再び上値をチャレンジするけれども、伸びきらずダブルトップを形成する可能性、もうひとつは、前週までの3週間でブルフラッグを形成し、3月22日の高値を突破し上に踏み上げる可能性でした。
先週金曜が引けた段階では、ヒゲの部分としては高値を更新していますが、実体部分としては3月22日の週の引けの部分とあまり変わらず、先週日曜の段階で考えたふたつの可能性のどちらになるかは、まだはっきりしていません。
ただし、個人的には、まだドルの上昇の可能性があると見ています。
それは、U.S.Dollar Indexを構成する割合の半分以上を占めているユーロは、週足で見る限りまだ底値が固まっておらず、1.3000近辺までの下落の余地が残されていると見るからです。
一方、ドル/円は、週足で94.76近辺まで下りてきている90週移動平均線が上値を抑えており、これをすんなりと上抜くのはかなり難しいと思われます。
つまり、EUR/USDには下落リスク(ドル高)があり、ドル/円は上値が抑えられるとすると、EUR/JPYは下がるということになるのではないかと見ています。
それに加えて、日本はゴールデンウィークで、3日(月)~5日(水)まで東京が休場になるわけですから、ドル/円、クロス円については、海外勢に好き勝手をされる可能性があり、この点も警戒が必要です。
尚、シカゴIMMの4月27日時点でのポジションを見てみますと、
(NON-COMMERCIALのLONGとSHORTのネット)
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
円
LONG15,018-SHORT64,795=SHORT 49,777枚 (微減)
ユーロ
LONG34,462-SHORT123,475=SHORT 89,013枚 (増加)
ポンド
LONG11,634-SHORT66.300=SHORT 54,666枚 (やや増加)
ユーロのショートポジションの増加が目立ち、さすがに売り過ぎの感があります。
したがい、EUR/USDが下落するとは見ていますが、ショートポジションが多いことから、EUR/USDは下げ放しではなく、下落しても戻してくる可能性が高そうです。