リスク回避は、やはりドル買い円買い
ニューヨークダウは、ギリシャをはじめポルトガルやスペインといった他の南欧諸国にも信用不安が広がり、ユーロはドルや円など対主要通貨で急落したのをきっかけに、売り一色となり、一時過去最大となる998.50ドル安の9,869.62ドルまで下落しました。
結局、前日比347.80ドル安の10,520.32ドルで取引を終えましたが、場中の998.50ドル安は、証券会社の誤発注があったとの見方も出ています。
米国債10年物利回りは、逃避的な買いが集まり、一時2009年12月2日以来の低水準をつけ、暫定値ながら前日比0.138%下げて3.401%で引けました。
原油価格は、各国の緊縮財政による景気後退が懸念され売りが続き、前日比2.86ドル安の77.11ドルで引けました。
金価格は、財政不安を背景とした財政緊縮懸念から逃避買いが続き、前日比22.30ドル高の1,197.30ドルで取引を終えました。
為替相場は、ギリシャをはじめとした欧州諸国のソブリンリスクに対する不安が止まりません。
一昨年のリーマンショックに端を発した金融危機の時の相場に似て、ドル高円高方向に相場が動いたことは、大きなリスクを回避する時の資金移動は、やはり、ドル買い円買いだということのようです。
しかし、一夜にして、これだけEUR/USDなど円以外の通貨の対ドル、ドル/円、クロス円、すべてが、暴落に近い急落をしたことで、マーケットには、それだけこれら通貨ペアでのロングが残っていたことが分ります。
この急変動で、マーケットは目が慣れていませんので、乱高下しやすくなっているものと思われ、十分な警戒が必要です。