傷を癒して、来週は再スタート
ニューヨークダウは、発表された4月の米雇用統計では、失業率は9.9%と予想の9.7%より悪化したものの、非農業部門就業者数は29.0万人と予想の19万人を大幅に上回りました。
しかし、雇用統計の結果はあまり材料視されず、ギリシャなど一部欧州諸国の財政不安が根強く、前日の乱高下の後を受けて引き続き神経質な展開となった中、売りが先行して大幅続落し、前日比139.89ドル安の10,380.43ドルと、2月26日以来約2ヶ月半ぶりの安値で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、強い米雇用統計の結果やニューヨークダウの下落を受けて売り買い交錯し、暫定値ながら前日比0.022%上げて3.416%で引けました。
原油価格は、欧州債務危機が世界的な景気回復を阻害し石油需要を押し下げるとの懸念から続落し、前日比2.00ドル安の75.11ドルで引けました。
金価格は、欧州発の信用収縮の気配も出てくる中、逃避的な資金の流れが続き、前日比13.10ドル高の1,210.40ドルで取引を終えました。
為替相場は、改善の見られた米雇用統計の結果には反応は鈍く、むしろリスクを回避するため、一時ドル買い円買いが強まりました。
しかし、前日、ドル/円、クロス円、EUR/USDなど円以外の通貨の対ドル、すべてで、ロングのロスカットが集中したその翌日だけに、マーケット自体が痛んでおり、多少の上下はあっても、大きな動きにはなりませんでした。
週末に、傷を癒し、来週は改めて相場も再スタートとなるものと思われます。