まだ底は見えぬEUR/USD
ニューヨークダウは、発表された5月の米ISM製造業景気指数が59.7と予想の59.0を上回り、買われる場面もありました。
しかし、ユーロ財政問題の影響拡大への懸念やメキシコ湾の原油流出事故の処理のメドが立たない状況続いていること、そして、中国物流購買連合会が発表した5月の製造業購買担当者景況指数が3ヶ月ぶりに低下に転じたことも弱材料となり、前週末比112.61ドル安の10,0024.02ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、結局ニューヨークダウが見切売りで崩れたことから下げ、暫定値ながら前週末比0.026%下げて3.259%で引けました。
原油価格は、ニューヨークダウが伸び悩み、利益確定売りが強まり、前週末比1.39ドル安の72.58ドルで引けました。
金価格は、安全資産への逃避買いが続き、前週末比11.90ドル高の1,226.90ドルで引けました。
為替相場は、ロンドンタイム、EUR/USDはじめ円以外の通貨の対ドル、ドル/円、クロス円、すべてで売りが強まり、EUR/USDは、それまでの安値であった5月19日の1.2144を割り込み、1.2111近辺まで下落しました。
ところが、米AIGと英プルーデンシャルのアジア地域での買収交渉が破談になり、プルーデンシャル株が急上昇したことを受けてGBP/USDが急騰したことや、ドル/円があまりロングでなかったところを売り込んでしまいショートになり買い戻しとなったことなどをきっかけに全体的に買戻しが強まりました。
しかし、買戻し一巡後は再び下落しており、基本的なドル高円高の流れは変わってはいないものと思われます。