なかなかワンウェイに行かない週前半
ニューヨークダウは、欧州の信用不安を背景に一時9,757.55ドルまで値を下げたものの、前日、バーナンキ米FRB議長が、米経済の動向について、失業はしばらく高止まりするものの、景気回復は今後も持続するとの強気な見通しを示したことが支援材料となり、値頃感からの積極的な買い戻しも入って、前日比123.49ドル高の9,939.98ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、ニューヨークダウの反発を受け、逃避買いが後退(利回り上昇)し、暫定値ながら前日0.04%上げて3.19%で引けました。
原油価格は、翌日発表される米週間石油在庫統計を見極めたいとの見方で買いが優勢となり、前日比0.55ドル高の71.99ドルで引けました。
金価格は、時間外取引では一時1,254.50ドルまで上昇し、5月14日に記録した過去最高値を更新しましたが、その後は伸び悩み、前日比4.80ドル高の1,245.60ドルで取引を終えました。
為替相場は、ニューヨークダウの動きをなぞるような展開となり、ダウが売られると一時ドル高円高に動きましたが、結局、終盤買いが強まったことから、EUR/USDなど円以外の通貨の対ドル、ドル/円、クロス円、すべて買い戻し(ドル安円安)となりました。
1週間というう期間の中での相場の流れとして、週前半は、調整局面の色彩が濃くなりがちで、なかなかワンウェイ(一方向)の動きになりづらいということを再確認した相場でした。
ただし、昨日の反発で、相場が反転するということではなく、あくまでも時間調整であるものと見ています。