これからの展開は
既にご存知のことと思いますが、19日(土)中国人民銀行は、「人民元相場の弾力性を高める」と声明を発表しました。
ただし、1日あたりの上下0.5%以内としている変動幅は現状を維持する方針のようです。
この表明は、26日から始まるG20首脳会談をにらんだ措置だと見られています。
しかし、やはり中国らしく唐突な声明だっただけに、週明けのマーケットでは、ドル/円、クロス円はまずは下落するものと思われます。
先週金曜のロンドンから、ドル/円に不穏な動きを感じていました。
ポジション的には、6月15日時点のシカゴIMMの円ポジションが3,680枚の円ショートと極めて小さく動く要因はないけれども、テクニカル的には90.68でニューヨークが引け、90.90近辺にあった200日移動平均線を下回り動く要因があると見ていましたが、その原因は人民元だったわけです。
下落後、相場に乗り遅れたと後から戻り売りをすると、マーケットにコスト(持ち値)の悪いショートが出来、反発のエネルギーとなるものと思われます。
特に、安値圏で数日横這いを続けると、かなりのショートが出来ると思いますので注意が必要です。
いったい、ドル/円は、どこまで下げるかということですが、ピンポイントでは申し上げられませんが、87.00から89.00近辺のどこかまでだと思います。
尚、マーケット参加者のコメントの中に、人民元高に対する円の連れ高は長続きしないという意見も目にしますので、それで押し目買いが先行するとマーケットがロングになり、一段の下落になる可能性もありますので、下げたところの値動きには注意が必要です。