ニューヨークダウの動向に要注意
ニューヨークダウは、欧州の財政懸念を背景とするユーロ安や欧州株安を受けて、世界経済の先行き懸念が一段と深まり続落し、前週末比115.48ドル安の9,816.49ドルと昨年11月4日以来、約7ヶ月ぶりの低水準で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、欧州経済を巡る不透明感でニューヨークダウが急落したため、逃避買い(利回り低下)が進み、暫定値ながら前週末比1.058%下げて3.144%で引けました。
原油価格は、欧州経済を巡る不透明感が相場を圧迫し、またニューヨークダウが軟調だったこともあり小幅続落し、前週末比0.07ドル安の71.44ドルで引けました。
金価格は、欧州経済の先行き懸念を背景に逃避買いが進み、前週末比23.10ドル高の1,240.80ドルで取引を終えました。
為替相場は、ロンドンタイム、ドイツ製造業受注指数が予想外に良かったこともあり、いったんEUR/USDなど円以外の通貨の対ドル、ドル/円、クロス円、すべてショートカバーとなりました。
しかし、ニューヨークに入り、ダウが下落を加速させたのに従い、再びリスク回避のドル高円高から、全体的に下落を再開しました。
ロンドンタイムでの注目点は、買戻しがEUR/USDでも入りましたが、1.2000まで戻すことは出来ず、既に1.2000近辺まで、公的機関や投資家筋といったリアルマネーの売りが下りてきていることを察することが出来ます。
ニューヨークタイムでは、やはりニューヨークダウの下落が、欧州の財政懸念とともに、マーケットの関心をより集めてきており、ダウの動向には警戒が必要です。
昨日のように、週前半の調整期間での下値トライだけに、反発局面を交えながらでの相場が続くものと思われ、利が乗ればしっかり利食うというスタンスが大事ではないかと思われます。