ムーディーズの報に、ドル全面安
ニューヨークダウは、中国が高い消費者物価指数の伸びにもかかわらず利上げに踏み切らなかったことを受けて続伸したことや、EUR/USDが上昇したことも好感され、前週末比18.24ドル高の11,428.56ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、米FRBが米国債を77.9億ドル規模で購入したことから低下し、暫定値ながら前週末比0.034%下げて3.285%で引けました。
原油価格は、中国が高い消費者物価指数の伸びにもかかわらず利上げに踏み切らなかったことから上昇しましたが、その後利益確定売りに押されて反落し、前週末比0.82ドル高の88.61ドルで引けました。
金価格は、中国の消費者物価指数が高い伸びとなったことでインフレ資産としての需要が強まったことや、EUR/USDが上昇したことから、前週末比13.10ドル高の1,398.00ドルで取引を終えました。
為替相場では、格付け大手ムーディーズが、オバマ大統領が共和党指導部と合意した減税や失業保険の延長案について、向こう2年間に米国の「トリプルA」格付けに対する「ネガティブ」見通しの可能性を高めるとの見方を示し、これを受けて、ドルは全面安となりました。
ドル/円は、昨日の東京からロンドンに掛けて、米国債利回り上昇を材料に上昇したことが、このムーディーズの報に剥げ落ちて上昇を上回る下落となり、またEUR/USDもXmas前の手仕舞いの時期だけに、買戻しが集中しました。
とは言え、ドル/円で82.00-84.50近辺、EUR/USDで1.3000-1.3400近辺を中心としたレンジ相場から大きく離れたわけではなく、レンジ的な動きは、依然として続くものと見ています。