ドル/円、スペックのポジションの偏りが解消
ニューヨークダウは、発表された中国の昨年第4四半期GDPが9.8%と予想の9.4%を上回ったことで、中国当局が金融引き締め策を加速するとの観測が広がり、これにより商品相場の需要が弱まるとの思惑から下落しました。
一方、週次の米新規失業保険申請件数が40.4万件と予想の42.2万件より改善し、また12月の米中古住宅販売件数が528万件と予想の487万件を大きく上回ったことが下支えとなり、前日比2.49ドル安の11,822.80ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された米新規失業保険申請件数や米中古住宅販売件数が予想を上回る強い内容となったことから上昇したことに加え、10年物の入札が不調だったことで上げ幅が拡大し、暫定値ながら前日比0.106%上げて3.445%で引けました。
原油価格は、中国の景気抑制への懸念から利益確定売りが強まり、前日比2.22ドル安の89.59ドルで引けました。
金価格は、EUR/USDの下落に伴い、利益確定売り強まり、前日比23.70ドル安の1,346.50ドルで引けました。
為替相場は、ドル/円と相関性の強い米国債10年物利回りが上昇したこともあり、ドル/円の反発が目立ちました。
ただし、ドル/円の買戻しの実態は、19日のニューヨーククローズが12月7日の安値82.34を下回ったことで、私も含め、急激にスペック(投機筋)のドル安志向が高まり、ドルのショートポジションが増えたためと思われます。
そしてそこに、米新規失業保険申請件数や米中古住宅販売件数の好結果が発表され、ショートカバー(買戻し)を誘発させたものと思われます。
まだ、単にショートカバーで戻しただけで、ポジションがどちらにも偏っていないものと思われ、しばらく高止まりし、新規にこれから積み上がるポジションの逆方向に動くものと見ています。