ユーロ、続騰か、反落か
ニューヨークダウは、発表された週次の米新規失業保険申請件数が44.5万件と予想の41万件を上回ったことが嫌気され、前日比23.54ドル安の11,731.90ドルと3営業日ぶりに反落して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された米新規失業保険申請件数が予想以上に弱い内容となったことや、ニューヨークダウが軟調に推移したことで下げ、暫定値ながら前日比0.066%下げて3.299%で引けました。
原油価格は、発表された米新規失業保険申請件数が弱い内容となったことで売り優勢となりましたが、EUR/USDが急伸したことから反発し、前日比0.48ドル安の91.40ドルで引けました。
金価格は、EUR/USDが急伸したことから買いが強まりましたが、上値も重く反落し、前日比1.20ドル高の1,387.00ドルで引けました。
為替相場では、EUR/USDは、スペインとイタリアの国債入札が前日のポルトガルに続き無難な結果となったことに加えて、トリシェECB総裁が理事会後の記者会見で「短期的なインフレ圧力がある」と述べたことから、EUR/USDで1.3375近辺、EUR/JPYで110.67近辺まで急伸となりました。
これにより、EUR/USDは1月4日の下落開始の水準までほぼ戻し、EUR/JPYに至っては、12月20日前後の水準まで戻しました。
一方、ドル/円は、EUR/USDの上昇(ドル売り)に連れて82.54近辺まで一時下落しました。
最後のトリシェECB総裁の発言が、最後まで踏ん張ってきたショート筋に止めを与え、一段のショートカバーとなったもようです。
これにより、マーケットのユーロショートのポジションはかなり解消したものと思われますが、マーケットのポジションが軽くなっているため、目先高止まりしそうです。
次の流れは、新たにマーケットのポジションがどちらに傾くかによりますが、マーケットが下がりづらくなっているためロングになりやすくなるものと思われ、下がりやすくなるのではないかと見ています。
ドル/円に関しましては、82円台後半から83円台前半の揉み合いが続いていますが、そろそろ動き出すのではと思われます。
その方向は、下げではないかと見ています。