来週も、全体的にはドル売り継続か
ニューヨークダウは、来週から本格的に始まる米企業の第1四半期の決算シーズンを前に様子見姿勢が強い中、原油価格が約2年半ぶりの高値となる112ドル台に上昇し、景気への悪影響も意識され、いったん利益確定の動きが強まり、前日比29.44ドル安の12,380.05ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、金価格が連日の最高値を更新するなど商品価格が高騰しておりインフレ懸念が強まっていることから、一時2月中旬以来の3.6%台をつけ、暫定値ながら前日比0.032%上げて3.577%で引けました。
原油価格は、中東・北アフリカの政情不安から終始堅調に推移し、一時112.86ドルまで上昇し、2008年9月22日以来、ほぼ2年半ぶりの高値をつけ、前日比2.49ドル高の112.79ドルで引けました。
金価格は、米予算案をめぐる米民主党と共和党の協議が難航する中、政府機関の閉鎖懸念が広がり、これを受けてEUR/USDが上昇したことに加え、中東・北アフリカ情勢懸念や原油価格の上昇を背景としたインフレへの警戒感からも買われ、一時1,476.20ドルをつけ、結局前日比14.80ドル高の1,474.10ドルで取引を終えました。
為替相場は、米予算案をめぐる米民主党と共和党の協議が難航する中、政府機関の閉鎖懸念が広がり、ドルの全面安となりました。
特に、EUR/USDは、ECBの追加利上げの思惑もあることから買い(ドル売り)が強まりました。
ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの日足を見てみますと、76.00近辺のサポートを完全に下に切ってきており、来週もドル売りが継続するものと思われます。
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
それにより、ドル/円の上げも一服し、83.50-85.50近辺での揉み合いになるのではないかと見ています。