改めてユーロの下落の可能性に警戒
ニューヨークダウは、来週火曜に予定されているギリシャ政府が策定した緊縮財政計画の議会での議決が承認されないのでないかとの懸念が広がった一方、ユーロ圏の債務危機への懸念から急落したイタリアの銀行大手2行の株式が一時取引停止に追い込まれたことから、欧州債務問題への不安が再び台頭しました。
また、発表された米第1四半期実質GDP・確報値は1.9%と予想通りではありましたが、3期ぶりに2%を割り込み、景気鈍化が改めて確認されたことも、圧迫要因となり、前日比115.42ドル安の11,934.58ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、欧州債務問題への不安や米景気鈍化懸念から逃避買い(利回り低下)が出て、暫定値ながら前日比0.041%下げて2.871%で引けました。
原油価格は、欧州債務問題への不安や米景気鈍化懸念から売り優勢となりましたが、引け際値頃感からの買いにやや戻し、前日比0.14ドル高の91.16ドルで引けました。
金価格は、EUR/USDの下落に連れ利益確定売りが強まり、前日比19.60ドル安の1,500.90ドルで取引を終えました。
為替相場は、ドル/円は、方向性はほとんど感じられません。
それよりも、EUR/USDが少し気になっています。
というのは、日足のEUR/USDの三角保ち合い(もちあい)が、実体ベースで下に切れてきており、売りが示唆されています。
また、来週火曜に予定されているギリシャ政府が策定した緊縮財政計画の議会での議決について、既にマーケットは気にし始めています。
そして、付け加えるに、英米勢の中間決算日が来週木曜となっており、今年1月からのEUR/USD相場が上げだった分、利益確定は売りで出るものと思われます。
EUR/JPYも重くなっています。
ユーロの下落の可能性には、改めて警戒が必要に思われます。