ドル/円、上にストップロス?
ドル/円が、買い気です。
あまり、買いの理由がはっきりしません。
ということは、76.80超えとか、77.00超えとかに、ショート筋のストップロスがある可能性がありますので、注意が必要です。
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ドル/円が、買い気です。
あまり、買いの理由がはっきりしません。
ということは、76.80超えとか、77.00超えとかに、ショート筋のストップロスがある可能性がありますので、注意が必要です。
ニューヨークダウは、発表された8月のADP雇用統計が9.1万人(予想10.0万人)と予想の範囲内と受け止められ、続く8月のシカゴ購買部協会景気指数が56.5(予想53.4)、そして7月の米製造業受注指数が2.4%(予想2.0%)と共に予想を上回り、一時150ドル超の上げとなりました。
しかし、米司法省が、米通信大手AT&Tによる米携帯4位のTモバイルUSAの買収提案を阻止するため反トラスト訴訟を起こしたと発表したことから一時売りが強まり、結局、前日比53.58ドル高の11,613.53ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表されたシカゴ購買部協会景気指数が予想を上回ったことや月末だったこともあり、利益確定売り(利回り上昇)となり、暫定値ながら前日比0.054%高い2.231%で引けました。
原油価格は、もみ合いに終始した後小反落し、前日比0.09ドル安の88.81ドルで引けました。
金価格は、利益確定売りが先行したものの、その後安全資産買いからの押し目買いが出て小幅続伸し、前日比1.90ドル高の1831.70ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、月末の薄いマーケットの中、76.83近辺まで上昇したかと思えば、76.42近辺まで下げる局面もありましたが、結局シカゴ購買部協会景気指数が予想を上回ったことが好感され、76.60-65近辺まで戻しました。
EUR/USDは、同じく予想を上回ったシカゴ購買部協会景気指数の発表がきっかけとなり、1.4400割れのストップロスをつけようとする動きが強まり、1.4360近辺まで下げました。
EUR/JPYは、EUR/USDに追随した動きとなりました。
いずれも、目先のレンジ内に納まっており、次の展開、つまり上か下へのレンジブレイクのタイミングを待っている相場だと思われます。
本日は、日本時間午後9時15分に8月のADP雇用統計(予想10.0万人)、午後10時45分に8月のシカゴ購買部協会景気指数(予想53.4)、そして午後11時に7月の米製造業受注指数(予想2.0%)の発表が予定されています。
中でも注目されるのは、今週金曜に発表される米雇用統計の前哨戦となるADP雇用統計です。
この結果いかんで、米雇用統計の予想値が変更になることもありますので、注目されます。
ただし、全く米雇用統計と相関関係にあるわけではありませんので、ADPがこうだったから米雇用統計も同じような結果だと決め打ちは出来ない点には、ご注意ください。
問題は、指標結果に対して、マーケットがどのように反応するかということです。
決していつもばかりではありませんが、最近の場合、指標結果に素直に反応するのは、ドル/円の場合が多いと見ておかれるとよろしいかと思います。
今日の東京では、全体的に静かな中、月末で輸出企業のドル売りが76円台でも出たため、ドル/円が下げました。
本来、輸出企業は、戻り売りをするものですが、現状水準の76円台で売りで出るのは、本日のような月末日に、どうしても月内の輸出実績にしたい時に限られると見ています。
しかし、76円台で、実際売ったという前例はできましたので、戻りが弱ければ、(輸出企業の)社内的には、以前よりも76円台で売りやすくはなったものと思われます。
そして、現状レベルから、戦後最安値75.95までは、それほど遠くはなく、時間の経過と共に、再び戦後最安値更新の可能性は高まるものと思われます。
野田首相とガイトナー米財務長官が電話会談をしました。
ただし、為替に関する協議はなかったとされています。
元財務大臣だった首相に、米財務長官が応援コールだったのでしょうか。
ただ財務大臣経験者で、歴代首相の中でも若いほうで、米国側としても、期待するものが多いと思われます。
【ご参考】
首相就任の歴代最年少は、初代首相の伊藤博文公で、当時44歳でした。
戦後最年少は、安倍晋三氏で、当時52歳でした。
ニューヨークダウは、発表された8月の米消費者信頼感指数が44.5と予想の52.0を下回り、2009年4月以来2年4ヶ月ぶりの低水準まで落ち込んだことから売りが先行しました。
しかし、その後、FOMCの議事要旨が公表され、複数の委員が資産購入による追加の量的金融緩和に前向きな姿勢を示していたことが明らかになり、FRBが9月の次回FOMCで追加緩和に踏み切る可能性が意識されて買いが強まり、前日比20.70ドル高の11,559.95ドルと3営業日続伸して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された米消費者信頼感指数が予想以上の弱かったことに加え、FOMCの議事要旨から、複数の委員が資産購入による追加の量的金融緩和に前向きな姿勢を示していたことが明らかになったことから低下し、暫定値ながら前日比0.082%下げて2.174%で引けました。
原油価格は、ハリケーン「アイリーン」に備えて停止された東海岸の製油所が、まだ操業を再開できていないことから上昇し、前日比1.63ドル高の88.90ドルで引けました。
金価格は、FOMCの議事要旨公表後に追加量的緩和への期待が高まり大幅反発となり、前日比38.20ドル高の1,829.80ドルで取引を終えました。
為替相場は、昨日のロンドンから、EUR/USDのロングのポジション調整が主導したマーケットでしたが、ニューヨークに入り、若干ではありますが、小戻ししています。
EUR/USDは、再び上昇するものと依然見ていますが、ただ、今日は月末でもあり、今すぐというわけではなさそうで、目先は、1.44台前半で揉み合うのではないかと見ています。
ドル/円は、昨日76円台後半での揉み合いに終始しました。
まだ、上げか下げかで見方は分かれていますが、上に戻しても77.70と限られ、下落の可能性のほうが高いものと見ています。
いろいろあった夏が終わり、新たに11月、12月に向けた相場が始まる時期が、早ければ来週から始動するものと見ています。
目先のポジションが既にドル安円安CHF安になっていたもようで、ロンドンに入りそれを崩すドル買い円買いCHF買いが強まり、ストップロスを巻き込みながらドル高円高CHF高となりました。
ただし、短期のポジション調整が一巡すれば、再びドル安円安CHF安方向に向かうのではないかと見ています。
その根拠は、今の相場の中心的存在であるEUR/USDにおいて、日足、週足のブルフラッグを上に抜けたことが、この程度の戻しで否定されるものではなく、まだまだ、上昇の可能性は高いものと考えるからです。
ただし、気にとめておかなければならなかったことは、来週の月曜が米レイバーデーの祝日で、これが明けて、英米勢の下期のトレーディングシーズンが始まるのが一般的ですので、今週は、まだ動き出すにはタイミングが早すぎた可能性があります。
現在のマーケットは、日足ベースでは、ドル安円安CHF安というリスクが回避された時のパターンとなっています。
今月の前半、米政府債務上限引き上げ問題、そして米国債格下げ、フランス国債の格下げ懸念などが続き、マーケットは、リスクを回避しようと、ドル買い円買いCHF買いに走りました。
そして、まがりなりにも、月の中旬前後から、マーケットに一服感が出たことにより、リスクを回避しようと作ったドル買い円買いCHF買いのポジションを手仕舞うために、ドル売り円売りCHF売りをしたのではないかと見ています。
単に既にあるポジションの手仕舞いですので、何が理由ということがないため、今なぜドル売り円売りCHF売りなのかというとまどいをマーケットに与えたのではないかと思われます。
そして、まだポジションの巻き戻しは、終わってはいないものと思われ、ドル売り円売りCHF売りは当面続くのではないかと思われます。
EUR/USDは、日足、週足でブルフラッグ(※)を上抜いてきています。
ブルフラッグ(※):急騰後右肩下がりのフラッグ(横ばい)、一見、その後下がるのではないかという印象を持ちますが、この後、相場を上に踏み上げて、急騰直後の高値を上抜き、さらに上伸する可能性が高いと言えます。
さらに、上伸するための課題は、1.4550近辺のレンジの上限を上抜くことです。
このあたりを、今日のロンドンが試すかが注目されます。
ニューヨークダウは、ハリケーン「アイリーン」の被害が限定的にとどまったとの見方が広がる中、発表された7月の米個人支出が0.8%と予想の0.4%を上回り、さらに、ギリシャの大手銀行の合併発表で欧州株が値上がりしたこともあって上昇し、前週末比254.71ドル高の11,539.25ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、ニューヨークダウが200ドル超の上げ幅となり、債券への逃避買い(利回り低下)の動きは後退し、暫定値ながら前週末比0.078%上げて2.268%で引けました。
原油価格は、リスク許容度が改善しており、買い優勢となり、前週末比1.90ドル高の87.27ドルで引けました。
金価格は、リスク許容度が改善していることから、利益確定売りに押され、前週末比5.70ドル安の1,791.60ドルで、取引を終えました。
為替相場では、EUR/USDは、東京タイムに引き続きニューヨークタイムでも1.4250-1.4550近辺のレンジの上限である1.4550を試しましたが上抜くことはできず、小緩みました。
EUR/JPYも同時期に112.00を試し、それに連れてドル/円も77.00近辺まで上昇しましたが、反落となりました。
昨日は、ここのところソブリン系(政府および政府機関)などのEUR/USDの買いが目立つロンドン市場が、バンクホリデーで休場だったことから、EUR/USDの買いが力不足だったところもあるものと思われ、本日のロンドンの出方に注目しています。
EUR/USDは、1.4550近辺のレンジの上限が抜け切れずにいます。
しかし、1.4550近辺が上抜けてくると、1.5000まで行き着けるかが、次の目標になります。
もし、1.5000を上抜いていくことになれば、世界は大きく変わります。
ただし、1.5000まで、既に500ポイントもありません。
EUR/USDにとっては、500ポイント弱の距離は、決して遠いものではありません。
現象的には、ここのところロンドンタイムになると連日ユーロ買いが出ています。
そしてそのユーロ買いは、アジア、中東、東欧などのソブリン系(政府および政府機関)からのものが目立っています。
このことから考えられることは、各国が、外貨準備をドルからユーロにシフトしてきているのではないかということです。
米国債の格付けは引き下げらたことやそのもととなる米国の財政状況に、海外の当局者は、米国に資金を置いておくことに不安を抱いたのではないかと思われます。
そして、大量の資金をいっぺんにユーロへシフトさせようと買いに出ると、売りが引いてしまいます。
それは、少しでも安くユーロを買いたい彼ら自身のためにもなりませんので、毎日、一番流動性の高いロンドン市場で静かに買っているものと思われます。
政府は、本日午前、「経済情勢に関する検討会合」を開き、総合的な円高対策の基本方針をまとめました。
基本方針として、
1.復興需要の早期実現や内需前倒し、立地競争力の強化によって輸出企業の不安を解消する。
2.円高メリットをしっかり示して徹底活用する。
これらを柱に円高対策に早急に取り組むべきだと明記しました。
特に目新しいものはありません。
昨年の民主党代表選挙は9月14日でしたが、その翌日の15日の午前10時過ぎに、政府・日銀による大量介入が実施されました。
そして、本日8月29日に、民主党代表選挙が行なわれます。
昨年のことが想起され、明日30日のマーケットに気を揉んでいるマーケット参加者もいるようです。
8月4日の単独介入、24日に財務省が発表した円高対策に続き、円高対策第3弾として、政府は本日関係閣僚会議を開き、新たな緊急円高対策をまとめる予定です。
政治的空白時に、投機筋によって円高に持っていかれることを警戒してのことのようです。
議題にのりそうなのは、中小企業への低利融資と、企業の海外投資支援のもようですが、あたらし味には欠けます。
シドニーでは、ドル/円も、EUR/USDも、EUR/JPYも、先週末比やや強めです。
中でも、EUR/USDの上昇に注目しています。
当面、7月4日の高値である1.4568を目指すものと見ています。
先週のドル/円は週後半、買いが強まり、バーナンキFRB議長の講演で、市場が期待する追加金融緩和策の示唆はないとの見方が強まり、先週木曜には77.70の高値をつけましたが、結局ロングポジションが膨らむことになり、金曜の東京タイムから下落が強まり、ニューヨークオープン直後には76.50の安値をつけました。
尚、バーナンキ議長は金融緩和の具体策には踏み込みませんでしたが、9月の追加緩和検討を明言し、ドルの先安感は依然としてあります。
しかし、それでは、ドル/円が76.50以下を積極的に売りで攻めるかと言えば、介入警戒も強いことから、安値圏で横ばい推移となるものと思われます。
一方、EUR/USDは、先週連日、ロンドンに入ると、必ず買いが強まり、一部では、アジア・中東・東欧などのソブリン系(政府及び政府機関)の買いではないかという観測が強まりました。
そして、上げては下げを繰り返しながらも買いは引かず、結局先週金曜のEUR/USDのクローズは1.4499とほぼ高値引けとなり、週足の実体での三角保ち合い(もちあい)が上に抜けてきたと見ています。
もし、それが、正しければ、EUR/USDは、1.5000を目指すものと思われます。(ドル安)
理屈で言えば、EUR/USDは、ユーロ圏諸国の債務問題と米景気後退懸念との綱引きでレンジ相場が続きそうですが、マーケットで起きている実際は、ロンドンに入るとユーロ買いが出る、しかもその買いはソブリン系の可能性があるとなれば、買いは簡単には引かないものと思われ、やはり上昇方向で見ておくべきかと思います。
EUR/JPYは、ドル/円が安値圏で横ばいで、EUR/USDが上昇するのであれば、反発するものと思われます。
ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
安値圏で揉み合いですが、まだ下げ余地があるものと見ています。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
8月23日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング47,711枚vsユーロショート45,172枚、ネットユーロロング2,539枚(前回ロング6,726枚)。
同時点の円は、円ロング60,831枚vs円ショート13,692枚、ネット円ロング47,139枚(前回ロング47,348枚)となっています。
ユーロも円もあまり大勢は変わっていません。
ユーロは、ブル(強気)とベア(弱気)がせめぎ合い、これまで横ばいできましたが、それにユーロ高方向に変化が出るか注目です。
ドル/円は、円ロングが依然多いですが、ロングの量はあまり変わらず、気にするほどのことはないと思われます。
ニューヨークダウは、ワイオミング州ジャクソンホールで講演したバーナンキFRB議長が追加の金融緩和の可能性を排除しなかったことから、追加緩和への期待が残ったことから買いが優勢となり、前日比134.64ドル高の11,284.46ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された米第2四半期GDP・改定値は1.0%と予想の1.1%を下回り下げて始まりましたが、バーナンキFRB議長が講演で、景気に楽観的な見方も示していたことから下げ幅を縮小し、暫定値ながら前日比0.041%下げて2.188%で引けました。
原油価格は、バーナンキFRB議長の講演を受け、直後は売りが強まったものの、議長は景気に楽観的な見方も示していたことからニューヨークダウも上昇に転じ、前日比.0.07ドル高の85.37ドルで引けました。
金価格は、バーナンキFRB議長の講演後、EUR/USDが上昇したこともあり、値頃感からの買いが強まり、前日比34.10ドル高の1.797.30ドルで取引を終えました。
為替相場は、ドル/円では、バーナンキFRB議長が講演で追加金融緩和について具体的に言及しなかったことからドル買いとなり、77.06近辺まで上昇しましたが、後が続かず、76円台後半に値を戻しました。
EUR/USDは、バーナンキ発言直後は大きく売られたものの、その後の反発は強く、1.4500近辺まで急騰しました。
しかし、1.4500以上は、売りの勢力も強く、そこからは伸び悩みました。
EUR/JPYなどクロス円も、下押ししてからの反発が目立ちました。
バーナンキ議長発言後のマーケットの反応と日足のチャートを見ますと、EUR/USDが、来週は1.4500台を試しに掛かるものと思われます。
ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。
スペイン料理 ラ・ルナ・ジェナ
住所:東京都世田谷区上馬5-38-10-B1
電話:03-3411-7714
意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。
店名のLa Luna Llena(ラ・ルナ・ジェナ)は、スペイン語で満月という意味だそうです。
場所は、三軒茶屋から世田谷通りを進み、環状7号線を渡ってさらに少し世田谷通りを進んだ左手のビルの地下です。
こじんまりとしたお店ですが、店内に入ると、そこは現代のスペインの都会に普通にありそうなレストランという印象を強く受けました。
つまり、それだけ本場にこだわったお店です。
食前酒のサングリアひとつとっても、実に異国を感じさせる味でした。
スペインでは、タパス(Tapas)と呼ばれるおつまみを何種類も食べながら、ワインを楽しみますが、こちらのタパスの品数も豊富です。
その中から、レンズ豆のサラダ、トルティージャ(スペインオムレツ)、紋甲イカのイカスミソース和え、鶏肉の煮込みを選びましたが、どれもボリュームたっぷりです。
ワインは、ラマンチャの赤ワインにしまたが、香料の入ったワインは初めてでした。
とってもキリッとした美味しいワインでした。
場所柄、近所の人たちがお客さんの主流のようで、とてもカジュアルな雰囲気で美味しいワインとお料理を楽しみました。
バーナンキFRB議長の講演は、昨日の段階では、市場が期待するような追加刺激策(金融緩和策)の示唆はないという見方が強まりました。
確かに、これまでもQE3(量的緩和策第3弾)の実施については、FRBはあまり乗り気ではないようで、実際今回は棚上げになる可能性が高そうです。
加えて、ロンドンは、来週月曜がバンクホリデーでロングウィークエンド(三連休)になることもありますので、マーケットが、週末リスクを負って、新規にポジションを積極的に取ってくる地合だとは考えにくいと思われます。
したがい、8月最後のビッグイベントではありますが、ひと騒ぎした後は、急速に相場は落ち着いてしまうのではないかと見ています。
本日は、既にご案内のように、日本時間午後11時から、バーナンキFRB議長の講演が行なわれます。
それまでのロンドンマーケットは、来週月曜がバンクホリデーでロングウィークエンド(三連休)になることもありますので、投機色の強い短期売買が中心のEUR/GBPは別にして、全体的には様子見気分が強まるものと思われます。
ただし、最近、ロンドンに入ると、EUR/USDが買われ、その買い手がソブリン系(政府および政府機関)だとも言われており、今日もいつもと変わらず、EUR/USDが買われる可能性はあります。
しかし、上値も、1.4500近辺までと限られるものと思われます。
EUR/USDは、アジア、中東、東欧などのソブリン系(政府および政府機関)の買いが、押し目では目につくようです。
最近、ロンドンマーケットに入るとEUR/USDの買いが強まるのも、こうしたソブリン系の買いだという見方があります。
外貨準備をドルからユーロに移し替えている可能性があります。
ニューヨークダウは、著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイが米銀大手バンク・オブ・アメリカに出資すると表明したこともあり買い先行で始まりましたが、ドイツがユーロ圏の債務危機で財政負担を強いられ、同国債が格下げされるのではないかとの噂が嫌気されたほか、本日のバーナンキFRB議長の講演で、市場が期待する追加刺激策の示唆はないとの見方が強まり、次第に調整的な下落となり、前日比170.89安の11,149.82ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、ニューヨークダウが軟調に推移したことや、発表された週次の米新規失業保険申請件数が41.7万件と予想の40.5万件より悪かったことから低下し、暫定値ながら前日比-0.067%下げて2.232%で引けました。
原油価格は、ニューヨークダウの下落やEUR/USDの下落に売りが先行しましたが、ハリケーン・アイリーンの影響を見極めようと買い戻しが強まり、前日比0.14ドル高の85.30ドルで引けました。
金価格は、ニューヨークダウが下落する中、値頃感からの買戻しに小幅に反発し、前日比5.90ドル高の1,763.20ドルで取引を終えました。
為替相場では、本日の注目されているバーナンキFRB議長の講演で、市場が期待する追加刺激策の示唆はないとの見方が強まり、ドル/円は、77.20-30近辺を上抜いて、ショートカバーが強まり、77.70近辺まで上昇しました。
一方、EUR/USDは、最近の傾向であるロンドンに入ると買い気が強まるという展開にまたなりましたが、ニューヨークに入り、ドル/円の上昇を受け、反落となりました。
本日は、米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれるバーナンキFRB議長の講演待ちとなるものと思われます。
開幕時間は、現地時間26日午前8時(日本時間同日午後11時)からとなります。
ドル/円は、やや強気になっているもようです。
この上、77.20-30は、売りとストップロスがミックスです。
77.32近辺にある25日移動平均線のレジスタンスを上抜くかがポイントではないかと思います。
しかし、78円台は、売りオーダーが相当あるもようです。
下は、76.82近辺に5日移動平均線、そして76.50には心理的抵抗線のサポートがあります。
短期的には、下も攻めにくくなっての買いだと思いますが、どこまで続くか、正直疑問です。
昨日の欧州債券市場ではギリシャの2年債相場が下落し(利回り上昇)、利回りは44.08%となりユーロ導入以後の最高を記録しました。
利回り44.08%が意味することは、それほどの超高利回りでもなければ、買い手がつかない債券であり、それだけお金が返ってこないリスクが高いということです。
なぜこれほどの利回りになったかと言えば、ユーロ導入国間の融資担保をめぐる対立で、第2次ギリシャ支援策の実施が遅れるとの懸念が広がっているからです。
つまり、ユーロ圏諸国の債務問題は、借り手の問題だけでなく、貸し手の問題も巻き込んで、悪化していると言え、これからの9月相場でも、大きなテーマになるものと思われます。
そして、明日、バーナンキ米FRB議長が講演で、追加の量的緩和策など何らかの対策に言及するかが注目されています。
米国の景気動向ならびに金融政策もまた、ユーロ圏諸国の債務問題と並ぶ9月相場の大きなテーマとなるものと思われます。
どちらも、今までとあまり代わり映えはしませんが、いずれもそれだけ深刻な問題だということだと思います。
昨日のニューヨークマーケットでは、明日のバーナンキ米FRB議長の講演を前に、今まで積み上げてきた、リスクを回避するためのパターンである、円買い、金買い、米国債買いのポジションを、いったん落とす動きが強まったもようです。(金はPIIGSの売りも出たもようです)
しかし、リスクが簡単に解消するほど、楽観できる状況ではないことから、来週後半から始まる9月相場も、ボラタイル(Volatile、激しい)なマーケットになるものと思われます。
むしろ、9月になると、投資家がマーケットに戻ってくる分、はっきりと一方向に向かうトレンド相場になる可能性が高いと思われます。
昨日、金が、2008年3月以来の下げ幅となる100ドル超の急落をし、前日比104.00ドル安の1,757.30ドルで取引を終えています。
この裏には、ギリシャが、融資に対する担保として数億ユーロの現金を差し入れることで、先週フィンランドと合意しました。
これに伴い、ギリシャのみまらずPIIGS(ポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペイン)諸国が、今後、担保として現金を捻出する必要性があり、金を大量に売却した影響ではないかという噂があります。
ニューヨークダウは、発表された7月の米耐久財受注が4.0%と予想の2.0%を上回ったことが好感されたほか、26日(金)のジャクソンホールでの講演でバーナンキ米FRB議長が追加の量的緩和策など何らかの対策に言及するとの観測も相場を押し上げ、前日比143.95ドル高の11,320.71ドルと3日続伸して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、耐久財受注が強い内容だったことで上昇し、暫定値ながら前日比0.140%上げて2.293%で引けました。
原油価格は、米耐久財受注が予想を上回ったほか、週間石油在庫統計で原油在庫が減少したことを受けて堅調に推移しましが、その後EUR/USDが下落したことから売りが強まり、前日比0.28ドル安の85.16ドルで取引を終えました。
金価格は、米当局が早急に追加の緩和策に踏み切らないという観測が市場の一部で浮上し、利益確定目的の売りが膨らみ、2008年3月以来の下げ幅となる100ドル超の急落をし、前日比104.00ドル安の1,757.30ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、財務省の円高緊急対策が大したことがなかったとして、マーケットのポジションが知らず知らずにやや売りに偏ったもようで、ショートカバーに77.00前後まで反発しました。
一方、連日買い気の強いEUR/USDは、ロンドンでは買われたものの、またもやニューヨークでは反落となりました。
現時点でのマーケットの関心は、明日のジャクソンホールでのバーナンキ米FRB議長の講演に集中しているものと思われます。
それまでは、方向感の定まらない相場が続くものと思われます。
この8月は、これまでのところ、ざっと見てもこんなにいろいろなことがありました。
米債務上限引き上げ合意/ 政府・日銀による大規模介入の実施/ スペイン・イタリア・ポルトガルなどで財政問題への懸念高まる/ トリシェECB総裁の景気の下振れリスク言及に世界景気の減速懸念が高まる/ 米格付け大手S&Pにより米国債の格下げ/ FRBが異例の低金利状態を2013年半ばまで継続すると言及/ フランス国債の格下げ懸念広がる/逃避的な円買いCHF買い/ フランス・スペイン・イタリア・ベルギーが金融株の空売りを規制/ 中国人民銀行が輸入物価抑制のため元高誘導加速/ ユーロ圏債務危機に対応して独仏首脳会談/ ユーロ共同債時期尚早/米金融当局が欧州系銀行の米国部門の資金調達面に不安感/ 米FRBがニューヨーク債券市場終了後に緊急ミーティングを開くという噂/ ドル/円戦後最安値更新(75.95)/ グリーンスパン前FRB議長「ユーロは崩壊しつつある」と発言/ 財務省が円高緊急対策発表
この結果、マーケットが消耗してしまったものと思われます。
その結果、月末近くなった現在、今日のような方向感の定まらない相場になっているものと見ています。
こういう相場をドリフト(drift、漂う)すると言います。
因みに、ドルフトは、ドリフターズのドリフトです。
財務省の円高緊急対策は、ひとつには、1000億ドルの基金を作り、国際協力銀行を経由して、国内企業による海外企業の買収(円売り)を促すとしました。
そして、もうひとつには、市場のモニタリングを強化するとして、主要銀行の為替ディーラーの自己ポジションを当面9月末まで報告を義務付けることとしました。
これによる相場への影響は、結局、ほとんどありませんでした。
金融当局が、マーケットに当局の意向を伝え、それによりマーケットが当局の望む方向に反応することをアナウンスメント効果と言いますが、今回も明確な効果はありませんでした。
やりようによっては、マーケットに対して、もっと効果的なプレゼンテーションできるのではないかと思われてなりません。
1.1000億ドルの円高対応緊急基金を作り、国際協力銀行を経由して、海外での企業買収(円売り)をサポートする。
2.各銀行の為替ディーラーの持ち高報告を義務付ける。
マーケットは、失望気味です。
野田財務相が、午前11時30分から当面の円高対策を発表すると報じられています。
内容次第で、円安にも円高にもなる可能性がありますので、要警戒です。
ニューヨークダウは、中国やドイツの製造業景況感指数が比較的良好だったことから、アジア株や欧州株が上伸し、これを受けて強含みで始まりました。
その後発表された7月の米新築住宅販売件数は29.8万件と予想の31.2万件を下回りましたが反応薄で、むしろ金曜のバーナンキFRB議長が講演でQE3(量的緩和策第3弾)に言及する可能性への期待感に一段と上昇し、前日比322.11ドル高の11,176.76ドルで取引を終えました。
尚、米東部バージニア州を震源とする地震が発生しましたが、相場への影響は限定的でした。
米国債10年物利回りは、FRBの緩和期待強まりましたが、ニューヨークダウの急伸で上昇し、暫定値ながら前日比0.050%上げて2.156%で引けました。
原油価格は、ニューヨークダウの急伸を受け連れ高となり、前日比1.02ドル高の85.44ドルで引けました。
金価格は、ニューヨークダウ急伸で利益確定売りが強まり、前日比30.60ドル安の1,861.30ドルで取引を終えました。
為替相場は、ロンドン時間、力強く上げたEUR/USDでしたが、ニューヨークに入り、グリーンスパン前FRB議長が講演で「ユーロは崩壊しつつある」と発言したことから、一時反落となったものの、その後やや持ち直しました。
ドル/円も、ロンドンで緩みましたが、ニューヨークでは、買戻しにジリ高となりました。
目先は、EUR/USDにせよ、ドル/円にせよ、基本的にはまだレンジ相場が続くものと見ています。
尚、グリーンスパン氏の発言につきましては、気にとめておく必要はあるのではないかと考えています。
今のEUR/USDで、買いが一気に強まるメカニズムを、補足的に説明します。
相場が、急上昇する理由は、ショートポジションのロスカット、つまり急激な買戻しだと言えます。
新規にロングポジションを作る時は、慎重に買うのが一般的です。
しかし、ショートポジションのロスカットは、どんなプライスでも良いから早く損失を食い止めて、早くマーケットから出たい一心から、一気に買ってきます。
しかも、マーケットの全体のポジションがショートに大きく偏っていればいるほど、思惑が外れれば、多数のマーケット参加者の買戻しが集中することになり、結果として、急上昇となるわけです。
EUR/USDで印象に残るのは、買いが一気に強まることと、しかしながら、ある程度は上がりはするものの、その後は反落してしまうということです。
これは、マーケットが基本的に、ユーロ圏諸国の債務問題に対して悲観的でユーロをショートにしているためではないかと思います。
しかし、あくまでも感情論的なユーロベア(ユーロに弱気)のため、1.4250-1.4550近辺のレンジを下抜くだけの力はなく、ポジションがショートに傾くと自浄作用のようにポジション解消の損切り的な買い戻しが出て一気に上げ、ショートポジションが軽くなると反落するということを繰り返しているように思われます。
したがい、投資家が本格的にマーケットに戻ってくると思われる9月5日の週あたりまでは、今しばらく、往ったり来たりを繰り返すものと見ています。
今月8月4日の介入前に、介入が入る予兆がかなりはっきりと出ました。
それは、8月2日付け日経新聞朝刊一面に「円高是正へ介入準備、米も容認 日銀は追加緩和検討」という記事が掲載されました。
この記事のように、円高が進行して来た時、新聞紙上に介入をほのめかす記事を一面トップに大々的に載せることによって、通貨当局がマーケットに円高阻止の強い意志を示すものです。
これは、過去にもよくあったことで、こうした記事が掲載された後、それでも相場が円高になろうとすれば、実際に大規模に介入してくることが多く、決して侮れないものがあります。
野田財務相は今朝の会見で、円高に投機的な動きがないかチェックすると語ったもようです。
そのため、ドル/円は、一時買いが強まりました。
しかし、介入で大きく上昇したところを売ってショートにした向きは別にして、これだけ介入警戒があって、また介入もどき(スプーフィング)が多いとなると、現状水準で投機的なショートは積み上がりにくいと思われます。
むしろ、買い下がってロングを作って、介入や介入もどきで上げたところを売り抜いて、利食っているマーケット参加者のほうが多いように思われます。
つまり、円高による投機的な動きとは、ショートにするというより、ロングにするということが実態ではないかと考えます。
ニューヨークダウは、前週末、2日連続で下落したことから買い戻しの動きが一時活発化し、さらに、リビア情勢で反政府軍が制圧し緊張状態の沈静化に対する期待感が高まりました。
また、バーナンキ米FRB議長が26日(金)にワイオミング州ジャクソンホールで行う講演でQE3(追加量的緩和第3弾)に言及するのではないかという思惑が浮上したこともあって相場は下支えられ、前週末比37.00ドル高の10,854.65ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、リスク回避の動きが一服し、利益確定で上昇し、前週末比0.040%上げて2.102%で引けました。
原油価格は、リビア情勢沈静化への期待感がニューヨークダウの買い戻しに繋がっており、それに連れ高となり、前週末比1.86ドル高の84.12ドルで引けました。
金価格は、根強い資金流入が連日続き、前週末比39.70ドル高の1,891.90ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、横ばいを続けましたが、ニューヨーククローズ後、やや買いが強まりました。
EUR/USDは、ロンドンで力強く買われましたが、ニューヨークに入り反落となりました。
いずれにしましても、ドル/円、EUR/USDどちらも、方向感がはっきりしません。
しばらく、こんな気迷い状態が続くのかもしれません。
相場に、過度の期待感を持たない方が良いような地合ではないかと思います。
ロンドンでは、リスクが回避された場合のパターンである、ドル安円安になりました。
つまり、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで上昇(ドル安)し、ドル/円、クロス円が上昇(円安)となりました。
先週後半は、米金融当局が欧州系銀行の米国部門の資金調達面に不安感を持っているという一部報道があったり、米FRBがニューヨーク債券市場終了後に緊急ミーティングを開くという噂が流れたりと不穏な状況で、リスクを回避しようというドル買い円買いポジションで週を越したものと思われます。
それが、週末、とりあえず何もなかったことで、ポジション解消が先行したものと見ています。
ただし、今週も、ユーロ圏では、ギリシャ融資を巡って、フィンランドを中心に担保要求の声が強まっていたり、米国では、今週26日(金)のバーナンキFRB議長の講演で、何らかの追加緩和への言及があるのではないかという警戒が強まっていますので、今後、改めてリスクを回避するドル買い円買いの動きが強まる可能性は十分あると思われます。
EUR/USDは、1.4000-1.4550のレンジの中の、さらに1.4250-1.4550のサブレンジの中にいます。
ひとつには、マーケットは、ユーロ圏諸国の債務問題と米経済の後退懸念のどちらが、より深刻な問題かをはかりかねていることが、このタイトレンジを生んでいるものと思われます。
そして、もうひとつには、夏休み時期で、投資家が動いていないためだと思われます。
その意味から、9月5日の米レイバーデーが明けて、12月に向けた英米の投資家筋の下期のトレーディングシーズンが始まらないことには話は始まらないように思われます。
今朝、野田財務相は、「あらゆる手段を排除せず断固たる措置をとる」と述べました。
このような発言によって相場を支えるあるいは持ち上げようとすることをトークアップ発言と言います。
ほかに「適時適切な対応をとる」というのもありますが、要はお定まりの発言です。
お定まりの発言をする理由は、マーケットやメディアに発言を都合よく使われたくないためだと言えます。
しかし、お定まりの発言は、確かに都合よく使われにくい代わりに、感情がこもっていませんので、マーケットはああまたかで終わってしまいます。
しかし、マーケットは、基本的に、通貨当局には畏敬の念を抱いていますので、グリーンスパン氏が米FRB議長だった時のように、マーケットに語りかければ、マーケットも聞く耳は持っているように思います。
ドル/円は、77.20近辺まで急騰しました。
しかし、それ以上に買いは続かず緩んでおり、断続的に買いが続く為替介入とは違い、スプーフィングだった可能性が高いようです。
スプーフィング(spoofing):通貨当局などに成りすまして相場を振らせるようなオペレーション(操作)
週末、政府・日銀が単独介入を準備と報じられていたことから、介入警戒が強まり、週明けのシドニーでは、ドル/円は先週金曜のニューヨーククローズより高く始まっています。
これを受けて、クロス円もやや高めのオープンです。
しかし、介入警戒よりも介入期待が膨らみ、実際にも、マーケットがドル/円やクロス円をさらに積極的に買うようであれば、マーケットは急速にロングとなり、反落の可能性が高まりますので注意が必要です。
円が戦後最高値を更新したことで、新聞、TV等が騒がしくなっていますが、実際のところは、先週金曜のニューヨークで今まで円の高値であった76.25から30銭円高となる75.95をつけただけに過ぎず、しかもすぐに元の水準に戻しています。
しかし、新聞等では「政府、介入を検討」といった文字が躍り、いやが上にも、介入期待が膨らみます。
それだけにマーケットではなかなかドル/円のショートポジションはたまらず、むしろこのあたりが安値と見た逆張り方針からロングポジションがたまりやすく、再び下落の可能性が高まります。
また、たとえ政府・日銀によるドル買い介入が入ったとしても、逆張りでロングポジションを持っているマーケット参加者による利食い売りが殺到することが予想され、結局、これまでと同じように介入で上げた水準は維持できず反落するものと思われます。
そして、これからも、マーケット参加者の多くが、ドル/円の買い下がり先行のトレード方針を変えずにいると、下落基調は続くものと思われます。
本当に相場が反転するためには、マーケットがベア(弱気)になって、売りで攻めることでマーケットのポジションがショートに大きく偏る必要がありますが、介入警戒がある以上、積極的に下値売ってくる可能性は低いものと思われ、下落のサイクルは変わらないものと思われます。
ただし、売り先行のトレード方針でやっている海外勢もいます。
ひとつのトレードスタイルは、先週金曜のような、下のロング筋のストップロスを狙って、短期的に売り込んで、ストップロスをつけたら買い戻すスタイルです。
そしてもうひとつのトレードスタイルは、介入で急上昇したところを売ってショートポジションを作るスタイルで、シカゴ筋がやっているもようです。
また、EUR/USDについては、三角保ち合い(もちあい)が収斂する途上にあります。
しかし、もう少し時間がかかると思いますが、近い将来上下どちらかにブレイクアウトする時期がくるものと見ています。
EUR/JPYについても、現在保ち合いで、ドル/円での介入による一時的な上昇も気になりますが、結局は下落方向に向かうものと見ています。
尚、今週は、26日(金)にバーナンキFRB議長の講演があり、QE3(量的緩和策第3弾)に関するなんらかの示唆があるかが、注目されます。
ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
週足で見ても、日足で見ても、ドルは総合的には安値圏ではありますが横ばいで、この状態は続きそうです。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm月16日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング47,094枚vsユーロショート40,368枚、ネットユーロロング6,726枚(前回ショート8,273枚)。
8
同時点の円は、円ロング59,060枚vs円ショート11,712枚、ネット円ロング47,348枚(前回ロング42,149枚)となっています。
ユーロは、引き続きレンジ相場のため、ロングとショートに見方がわかれ、ネットでは均衡状態です。
円は、円ロングが多く、円高志向が続いていますが、ポジションの大きさとしてはあまり過熱している感じはありません。
2011/08/20 発売の雑誌「月刊 FX攻略.com 10月号」にコラムが掲載されます。
タイトルは「利食いも損切りも、ポジティブ・シンキング」です。
月刊 FX攻略.comの最新号は、以下のリンク先から購入できます。
☆月刊 FX攻略.com 10月号【雑誌】
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ニューヨークダウは、パソコン事業の分離を検討していると発表したパソコン最大手ヒューレット・パッカードが急落したことや、前日報道された「ニューヨーク連銀が欧州大手銀の米国部門の資金調達能力を調査している」との米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が不安材料としてぶり返され、前日比172.93ドル安の10,817.65ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、利益確定売り(利回り上昇)が先行したものの、ニューヨークダウの下落が進行すると逃避買い(利回り低下)が強まり、暫定値ながら前日比0.003%上げて2.066%で引けました。
原油価格は、各国株が下落したことから売りが先行しましたが、ドル安が進行したことからいったん買いが強まりました。しかし、その後ニューヨークダウが下落したことから下げ、前日比0.12ドル安の82.26ドルで引けました。
金価格は、逃避的な買いが強まり、前日比30.20ドル高の1,852.20ドルで引けました。
為替相場は、ドル/円の急落のきっかけが、中尾財務官の「円を特定の水準に誘導するための持続的な為替介入を実施する計画はない」との発言だったとされています。
しかし、新しい戦後最安値75.95まで急落し、その後急反発してスタート点に戻る素早い動きは、単に76.00割れにあったロング筋のストップロスをつけにいって、つけて買い戻されたという、実に短期的な動きだったように思われます。
やはり、介入あるいは介入になりすました動きが東京マーケットでは出やすいことや週末リスクも警戒されたものと思われ、ドル/円の下値テストは、こうした短期勝負が主流になっているものと見ています。
しかし、反転してもスタート点以上に大きくは反発しなかったところに、75.95まで下げる過程で買い下がってロングになっている向きが結構いることを示しているように思われます。
EUR/USDは、スペイン政府が赤字削減のため追加の歳出削減を承認したことがきっかけに買われましたが、依然レンジ内の動きです。
ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。
ワイン居酒屋 赤坂あじる亭
住所:東京都港区赤坂3-10-4 月世界ビル2F
電話:03-3505-2399
意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。
お店のある月世界ビルは、むかしむかし有名なディスコ「月世界」があったところで、それだけでも懐かしさが込み上げてくるところです。
お店は、このビルの2階にあります。
このお店は、ワイン居酒屋ですが、ワインリストはありません。
ソムリエに、たとえば、ドライな白とかフルボディの赤といった具合にどんな味かと、3千~4千円ぐらいといった予算を言えば、なるほどというワインを持ってきてくれます。
そして、居酒屋なのにちゃんとしたシェフがいます。
白レバーパテ、エスカルゴ、ソーセージ、フレンチフライ、ゴルゴンゾーラチーズのオムレツ、鳥の赤ワイン煮込みなどいろいろ頼みましたが、どれもとても美味しく、お客で一杯のお店の繁盛ぶりがよくわかります。
そして、会計ですが、一人あたり生ビール1杯づつ、3人でワインを2本、そしてたらふく食べても、とてもリーズナブルな値段で驚きました。
赤坂で、お店をお探しでしたら、お勧めです。
昨日、米金融当局が欧州系銀行の米国部門の資金調達面に不安感を持っているという一部報道があったかと思えば、今日は、米FRBが本日のニューヨーク債券市場終了後に緊急ミーティングを開くという噂が流れたりして、きな臭くなっています。
マーケットは、何かに不安を感じており、ロンドンでは、リスクを回避しようとするドル買い円買いCHF(スイスフラン)買いが一時強まりました。
週末になにかが起きるリスク、いわゆる週末リスクも、この週末は高そうで、マーケットは引き続きリスク回避のため、これからのニューヨークでも、基本的にドル買い円買いCHF買いが続くものと見ています。
ドル/円は、76.40以下の抵抗も強いですが、今日は売りも引く気配は今のところなく、近くて遠い戦後最安値76.25を試しに掛かるものと思われます。
破れれば、途中、76.00、75.50といった心理的抵抗線がありますが、大きな節目である75.00を目指すものと見ています。
今日の東京では、オープン早々76.80-90近辺のショートのストップロスが狙われ買い上げられました。
この76.80-90のストップロスの元となるショートポジションの持ち値は76.40-70近辺ですから、平均30ポイントぐらいではショートを切ってしまうようなポジションが、最近結構主流になっているもようです。
そして、今日は、ドル買いで仕掛けられ、ストップロスがついたところで利食われ反落となりました。
こうしていったん、ショートを切らされてしまうと、なかなか改めてショートを作りにくくなるもので、反落後の戻りの弱さからも、マーケットがショートにはなっていないことがわかります。
今日は、そんなショートがある程度軽くなったドル/円相場だけに、すぐそこにある戦後最安値76.25を試しにいくのではないかと見ています。
76.25を割ると、76.00に心理的抵抗線があり、それが下に割れると、途中75.50のポイントもありますが、結局75.00を目指すのではないかと考えています。
ドル/円は、76.80-90近辺のショートのストップロスを狙って買い上げられ、77.00近辺まで上げましたが、77.00に売りオーダーもしっかりとあったところを買ってしまったために、今度はロングになってしまい、反落となったもようです。
ここのところ、マーケットもベア(弱気)になり、76.40-70近辺でショートポジションが積み上がりました。
そのショートポジションが、今朝の東京のショートカバーで軽くなったものと思われ、逆に下げ余地ができたように見ています。
ニューヨークダウは、米金融当局が欧州系銀行の米国部門の資金調達面に不安感を持っているとの一部報道に欧州株が大幅安になったことが嫌気され、売りで始まりました。
その後発表された7月の米消費者物価指数が前月比0.5%と予想の0.2%をやや強めに上回り、さらに8月のフィラデルフィア連銀景況指数は-30.7と予想の2.0を大幅に下回って2年5ヶ月ぶりの水準まで悪化するなど、米景気の先行き不透明感を示す指標が相次いだことから全面安の展開となり、前日比419.63ドル安の10,990.58ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、欧州株が急落していた中で、発表された米景況感指標が予想外に悪かったことから逃避買い(利回り低下)が強まり、暫定値ながら前日比0.103%下げて2.062%で引けました。
原油価格は、欧州株が急落していた中で、発表された米景況感指標が予想外に悪かったことから急落し、前日比5.20ドル安の82.38ドルで引けました。
金価格は、世界景気の先行きに対する懸念が改めて広がって逃避的な買いが加速し、前日比28.20ドル高の1,822.00ドルで取引を終えました。
為替相場は、米金融当局が欧州系銀行の米国部門の資金調達面に不安感を持っているとの一部報道に加え、大幅に悪化したフィラデルフィア連銀景況指数を受けて、リスクを回避しようとするドル高円高となりました。
具体的には、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで売られ(ドル高)、ドル/円クロス円が下落(円高)が同時に進みましたが、その後は、ややドル安円安方向に反発しました。
EUR/USDのニューヨーククローズは1.4332-34近辺となり、1.4364近辺にある5週移動平均線を下回っており、さらに今日の東京オープンもこの水準を下回れば、下落の可能性が高まります。
ただし、相場全体から受ける印象は、出てきた意外とビッグな材料に、確かにドル高円高で反応したものの、反応自体が小ぶりで、やはり夏休み相場の域を脱していないように思われます。
引き続き、投機筋中心の相場だと思われますので、深追いは危険ではないかと見ています。
EUR/USDは、本年5月以来の上値の切り下げと、2010年6月以来の上昇トレンドとの間で形成された三角保ち合い(もちあい)の収斂過程にあって、収斂後下に切れるのではないかと見てきました。
しかし、日々の値動きを見ていますと、どうしても買い気が強いのが気になっています。
本年5月以来の上値が切り下げてきた形状を見直してみて、ブルフラッグの可能性もあると現在考えています。
もし、ブルフラッグの可能性が高ければ、上から斜めに下げてきている日足の実体の高値を結んだ下降ラインを日足の実体でしっかりと上に抜けた時、非常に強い上昇となり、1.5000あるいはそれ以上の上昇になる可能性が出てきます。
確かに、三角保ち合いだったとしても、上に抜ければ、ブルフラッグと同じ効果は得られますが、ブルフラッグと強調すれば上昇の見方が強くなります。
いずれにしましても、EUR/USDは、上か下へのブレイクアウトが近づいていると思われますので、十分な警戒が必要です。
EUR/USDは、1.4377近辺に5日移動平均線のサポートがあります。
現在、この移動線平均線は、まだかなり鋭角的に上を向いているため、強いサポートだと思われます。
無理に、下に割り込もうと下押しすると、逆に反発力を持つことになりそうです。
ただし、日足のサポートですので、今日のニューヨーククローズないし明日の東京オープンが、この水準を下回ってくると、下落の可能性が高まります。
ドル/円は、クロス円が重いわりに、買い気です。
やはり昨日76.50前後での揉み合いが長く続き、ドル/円はポジション的にはショートになっているものと見ています。
ドル/円の反発は緩慢となりがちで、ショートを持っていても、なかなか買い戻すのに踏ん切りがつかずショートポジションの調整が遅れ、またそのためにジリ高が続くという悪循環に陥りやすい傾向があります。
こういう地合で、戻り売りをすると、さらにマーケットがショートになって下げにくくなり、むしろ反発しやすくなりますので警戒が必要です。
ニューヨークダウは、米景気の先行き不透明感はあるものの様子見気分が強まり、方向感のはっきりしない展開が続き、前日比4.28ドル高の11,410.21ドルで取引を終えました。
尚、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁が「最低2013年半ばまでのゼロ金利政策継続」としたFRBの方針を批判したことから、QE3(量的緩和策第3弾)の早期実施への期待がやや後退したもようです。
米国債10年物利回りは、発表された7月の米生産者物価指数が前月比0.2%と予想の0.1%を上回ったことや、逃避買いが一服したことから上昇したものの、その後低下に転じ、暫定値ながら前日比0.055%下げて2.164%で引けました。
原油価格は、EUR/USDが上昇したことに連れ上昇したものの、発表された米週間石油在庫統計で原油在庫が予想以上に大幅に増加していたことから、売りが強まり、結局前日比0.93ドル高の87.58ドルで引けました。
金価格は、利益確定売りが強まったものの、景気への不透明感は根強く買いが優勢となり、前日比8.80ドル高の1793.80ドルで取引を終えました。
為替相場は、EUR/USDは、1.4516近辺まで上値を試し、ドル/円は76.41近辺まで下値を試したものの、いずれも攻めきれず、EUR/USDは反落、ドル/円は反発となりました。
EUR/USDであれば、1.4000-1.4550近辺のレンジの上限を試したい、ドル/円なら、戦後最安値である76.25を試したいというマーケットの願望はわかります。
しかし、こうした投機筋の試し買いあるいは試し売りに、投資家のフロー(資金の流れ)がついてこないことには、決定的にレジスタンスなりサポートをブレイクするだけのパワーは出てこず、攻めきれないものと思われます。
こうしたレンジブレイクを期待させるような相場はまだ続くと思いますが、夏休み相場であり、結局はレンジ相場に落ち着くのではないかと見ています。
ロンドンでは、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで、またクロス円で、そして特にEUR/GBPで、かなり荒っぽい展開となりました。
この乱高下は、ひとつには、注目されていた独仏首脳会談を昨日終わり、マーケットに一服感が出ていて、マーケット参加者が減り、マーケットが薄くなっているためだと思われます。
そして、マーケットに残っている参加者の中心は、短期の投機筋のため、たとえば、売りで攻めても、すぐに買い戻し、今度は買いで攻めれば、すぐに売り戻すといった売り買いを激しく繰り返しているためだと思われます。
こうしたアップダウンの激しい相場では、流れに追随しようとすると、流れの反転に追いつけず、簡単に損失を出しやすい相場だと言えます。
今週残りは、基本的には、こういったトリッキーな(油断ならない)相場は続きそうですので、トレーディングには十分な警戒が必要だと思います。
EUR/USDは、昨日の独仏首脳会談で、ユーロ共同債の早期の導入が否定されたことは既に織り込まれていたこともあってか、それほど下落しませんでした。
むしろ、買い気が強く見えます。
ある意味、最近のレンジである1.4000-1.4550近辺の上限に接近しているため、戻り売りが出て、マーケットがショートに偏って下がりにくくなっている可能性があります。
ロンドンに入ると、ショートスクイズ(ショートポジションの崩し)で一段の上昇を見る可能性があります。
相場は夏休み相場となり、短期の投機筋が中心の相場のように思われます。
したがい、マーケットに残るポジションをスクイズ(崩し)して利益を上げようとする、あまり前向きでない相場になっている可能性が高く、上がるから買い、下がるから売りで追随すると投機筋の良い利食い場に使われしまうように思われます。
こういう時は、一歩引いて相場を冷静に見ることが良いのではないかと思います。
現在、ドル/円は76円台後半で、戦後最安値の76.25まで、大した距離はありません。
それなのに下がれないということは、余程強力なドル買い勢力が下にいるものと思われます。
ただし、下に下がる方は、時間を掛ければ、需給的に下がるのではないかと思われます。
また、中国人民銀行(中銀)の元高誘導が加速した場合にも、下がるものと見ています。
一方、上にも上げ切れないところを見ると、上には上で強いドル売りの勢力がいるということだと思いますので、余程パンチのある出来事が起きないことには、上にもブレイク出来ないものと思われます。
上に上がるひとつのきっかけとしては、先週のSNB(スイス中銀)のような、CHF(スイスフラン)を期間限定でユーロにペッグ(連動)させる可能性を示唆したり、EUR/CHF(ユーロ/スイスフラン)の下限設定も検討するといったツボをついた具体的な対応策を、政府・日銀も打ち出すことができた時ではないかと考えています。
ニューヨークダウは、発表された独第2四半期GDPが、前年比2.7%と予想の3.1%を下回り、欧州株がさえない展開となり、ダウも売りが先行しました。
独仏首脳は会談後の共同記者会見で金融安定を目的に金融取引に対する新税導入などを提案する方針を示しましたが、対策は不安を和らげるには不十分との見方が多く、売りが優勢となりました。
また、発表された7月の米鉱工業生産指数は0.9%と予想の0.5%を上回ったものの、相場全体を押し上げるまでには至らず、前日比76.97ドル安の11,405.93ドルと4営業日ぶりに反落して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、独GDPが弱い内容だったこと、独仏首脳の会談での声明で、ユーロ共同債に消極的な姿勢が見られたこと、そして格付け大手フィッチが米国債のトリプルAを再確認したことなどから低下し、暫定値ながら前日比0.084%下げて2.221%で引けました。
原油価格は、弱い独GDPで売り優勢で始まり、さらに独仏首脳会見への失望売りも加わり、前日比1.23ドル安の86.65ドルで引けました。
金価格は、弱い独GDPを受け、逃避買いが強まり、前日比27.00ドル高の1,785.00ドルで取引を終えました。
為替相場は、独仏首脳は会談後の記者会見で、ユーロを防衛する決意で両首脳が一致したとの発言にEUR/USDは1.4471近辺まで上昇しました。
しかし、その後、ユーロ共同債については、導入はユーロ統合の最終的な段階であり、現時点では必要なく、債務問題解決にも効果がないと発言したことから1.4376近辺まで反落するなど荒っぽい展開を経て、1.4400-10近辺に落ち着きました。
ただし、EUR/USDが落ち着いた1.4400-10近辺は、現在の1.4000-1.4550レンジの中では、まだ高い方であり、依然マーケットのユーロ上昇の期待感は強いものと思われます。
一方、ドル/円は、膠着相場が続いていますが、裏返せば、値幅がかなり収束し、上か下へ動き出すタイミングが近づいている可能性がありますので、油断は禁物です。
独仏首脳会談は、日本時間午後11時から開始の予定で、ユーロ圏の債務危機について話し合われるものと思われます。
昨日からこの会談への期待感で買われたところのあるEUR/USDですので、ユーロ共同債は協議されず、さらにユーロ圏諸国の債務問題になんら抜本的な解決策も出ないとなると、EUR/USDは失望感から大きく反落する可能性があると見ています。
EUR/USDは、依然1.4000-1.4550近辺のレンジ内です。
今、ユーロ圏諸国の債務問題に揺れるEUがおかれている状況では、このレンジ内にいるか、あるいは下にレンジブレイクするかどちらかではないかと見ています。
独仏首脳会談は、日本時間午後11時から開始の予定です。
尚、会談では、ユーロ共同債については、協議しないもようです。
東京では、本日の独仏首脳会談を意識してか、EUR/USDの動きは緩慢になり小緩みました。
そして、これからユーロ圏の債務危機について話し合われる同首脳会談に対してマーケットは、ユーロ共同債(※)の導入に期待を寄せているところがあるようです。
ユーロ共同債(※):EU加盟国が共同して発行する超国家的な債券。ユーロボンドとも言う。
しかし、時期尚早で、今回の会談で議題にもならないだろうという見方もあり、このユーロ共同債が首脳会談でどのように取り扱かわれるかによって、EUR/USDの展開も大きく影響を受けるものと思われます。
このユーロ共同債の問題が、現在の1.4000-1.4550近辺のレンジから、EUR/USDを上か下かにブレイクアウトさせるきっかけになる可能性はあると思われ注目しています。
EUR/USDが、静かです。
ひとつには、本日の欧州時間に行なわれる独仏首脳会談を待っているためです。
そして、もう、ひとつには、SNB(スイス中銀)が、EUR/CHF(ユーロ/スイスフラン)の下限設定を検討しており、明日17日(水)にも、導入のもようです。
ニューヨークダウは、インターネット検索最大手のグーグルによる携帯端末大手モトローラ・モビリティ・ホールディングスの買収発表を受けて、M&A(企業買収・合併)が今後活発化するとの期待が高まり、前週末比213.88ドル高の11,482.90ドルと3営業日続伸して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、リスク回避の買いが一服して(利回り上昇)おり、暫定値ながら前日比0.050%上げて2.304%で引けました。
原油価格は、ニューヨークダウが大幅高となる中、買戻しが優勢となり、前週末比2.50ドル高の87.88ドルで引けました。
金価格は、欧州への不透明感が根強いことや、SNB(スイス中銀)の政策への懸念からCHF(スイスフラン)高一服していることもあり、資金流入が続いていることから反発し、前週末比15.40ドル高の1,758.00ドルで取引を終えました。
為替相場では、EUR/USDは、発表された8月のニューヨーク連銀製造業景気指数が-7.72と予想の0.00を大きく下回ったことに加え、ECBが、先週流通市場で買い入れたユーロ圏諸国の国債が過去最大となり、市場予想を上回ったことが好感され、1.44台半ばに上昇したもようです。
これに連れて、EUR/JPYはじめその他のクロス円も上昇、それに押されるようにドル円もジリ高となりました。
現状、EUR/USDは、昨日の上昇があっても、まだ1.4000-14550近辺のレンジがブレイクしたわけではなく、依然レンジの中にいます。
しかし、EUR/USDがさらに上昇することに、マーケットの期待感は膨らんでいるようで、本日の独仏首脳会談が注目されているもようです。
明日は、独仏首脳会談が予定されており、ユーロ圏債務危機に対してどのような対策が打ち出されるか、市場の関心が高まっています。
EUR/USDの日足を見てみますと、横ばいながらどちらかと言えば、買いが強めで、多分にマーケットがこのユーロ圏債務危機問題を乗り切れると見ていることがプライスに反映されているのではないかと思われます。
ただし、週足で、気になる点が、ふたつあります。
ひとつは、2008年7月以来の大きく蛇行している上下動は、月足でもわかりますが、上値が切り下がり、下値も切り下がっており、サイクル的には次は下落ではないかということです。
もうひとつは、今年の4月以降の反発の戻りは段階的に下げてきており、上値が重いことを示しているのではないかということです。
下落のタイミングが、明日の独仏首脳会談と絞るつもりはありませんが、このように、テクニカル的には下向きを示唆する中、センチメント的にはユーロ圏債務危機はなんとかなると大勢が見ているところに、近い将来EUR/USDは大きく下落する可能性があるように思われます。
先週末のS&Pによる米国債格下げ以来のひと騒動が、まがりなりにも一服し、下落していたドル/円は下げ止まり、EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで買い気が強まり、クロス円もCHF/JPYを除いて反発気味となりました。
しかし、この一服はたぶん一服でしかなく、再び相場は反落するものと見ています。
なぜなら、米国の財政問題にしても、ユーロ圏諸国の債務問題にしても、まだまだ収拾がついていないと思うからです。
たとえば先週後半にEU4ヶ国の金融株の空売り規制がなされ、欧州株のみならずニューヨークダウも反発しましたが、それは時間稼ぎでしかなく、根本的な問題解決にはならないと見ています。
したがい、円に避難する動きは続き、ドル/円、クロス円での円買いの動きは再び強まるものと思われます。
尚、本日は、米国債の元本と利金(利息)をドルで受け取る期日(利金が主)となっているため、ドル売り円買いが結構出ているもようです。
中国人民元対ドル基準値は6.3950元となり、2005年7月21日の人民元切り上げ後の最高値を更新しています。
ドル/円は、今日はやや円安気味で、直接の影響は、今のところ受けていません。
しかし、12日付の中国共産党機関紙、人民日報も「元高は短期的にインフレ抑制に有利に働く」と指摘しており、中国人民銀行が本格的に元高誘導姿勢を強める可能性は高いものと思われ、十分な警戒が必要です。
また、CHF(スイスフラン)は、SNB(スイス中銀)がEUR/CHFに下限を設定するとの報道を受けて、対ドル対ユーロ対円で、先週末よりもさらに下げています。
シドニーでは、静かな週のスタートです。
ただし、CHF(スイスフラン)は対ドル対ユーロ対円で、先週末のニューヨークよりさらにCHF安になって始まっています。
EUR/USDは、心持ち強めです。
ドル/円も、若干買い気です。
ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見てみましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
週足でも日足でも言えることですが、先週は動いたように見えながらも、ドルを総合的に見ると、横ばいが続いたことがわかります。
ドル/円の下落も、SNB(スイス中銀)がCHF(スイスフラン)を期間限定でユーロにペッグ(連動)させる可能性を示唆したことから、USD/CHFが大きく反発し、それにより円でのドル安とCHFでのドル高が相殺したものと思われます。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
8月9日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング49,0293枚vsユーロショート57,302枚、ネットユーロショート8,273枚(前回ロング1,763枚)。
同時点の円は、円ロング53,386枚vs円ショート11,237枚、ネット円ロング42,149枚(前回ロング58,833枚)となっています。
ユーロのネットポジションは、少いながらも、ロングからショートに転換しています。
円のネットポジションはロングが多少減っていますが、まだロング気味です。
これらから言えることは、ユーロは、ロングもショートもいますが、レンジ相場のため、ネットではほとんどポジションが偏っていません。
一方ドル/円は、ネットでは依然として円ロングが多めですが、気にするほどではないということです。
今週につきましては、EUR/USDなどでのレンジ相場は続くものと思われますが、ドル/円は再度円高方向を試すものと見ています。
ドル/円は、先週、確かに戦後最安値である76.25を割り込むことはできませんでしたが、介入警戒がありながらも、戻りは限られる中、ゆっくりと下げています。
IMMポジションではネット円ロング42,149枚とはなっていますが、反発力が弱いということから、マーケット全体のポジションはそれほど(ドルショート)円ロングではないと思われます。
また、日足の実体(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)では、最安値を更新しており、やはり下落の可能性は高いと見ています。
ただし、先週木曜に、SNB(スイス中銀)がCHF高阻止の可能性を示唆し、これにより、大きくCHFロングのポジションの巻き戻しがおきました。
これに対して、政府・日銀は、今のところ、お定まりの「断固たる対応をとる」といった発言で相場を持ち上げようとするトークアップ発言や銀行にレートを聞いて日銀の存在を知らしめるレートチェック、そして、実弾の介入の実施という三種の神器を後生大事に十年一日のごとく繰り返していています。
この政府・日銀の対応では、マーケットに効果的な反応を持続的に求めるのは無理が来ていると思われます。
今週、SNBから影響を受けて、政府・日銀の介入姿勢にも画期的な変化が見られると、CHFのような相場反転の可能性はあると思いますが、あまり期待しすぎないことが良いように思います。
尚、気になっていることは、中国人民銀行(中銀)の動向です。
中国人民銀行は、輸入物価を抑制するために元高誘導が加速してきているもようで、これが、ドル/円に及ぼす影響は、円高加速になるのではないかと見ています。
先週末の米格付け大手S&Pによる米国債格下げにより先週円高が進行したのに加えて、今度は中国人民銀行による元高誘導が進行すると、管理通貨である人民元を買うことが出来ないことから円をはじめ他のアジア通貨を投機筋が買う動きが強まるものと思われ、これにより新たな円高プレッシャーが生じる可能性があり警戒が必要だと思われます。
ニューヨークダウは、発表された7月の米小売売上高が0.5%と予想どおりながら2ヶ月連続で増加したことが好感されて高く始まり、その後発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数・速報値が54.9と予想の62.0を下回ったためいったん売りが強まったものの、フランス、スペイン、イタリア、ベルギーでの金融株の空売り規制強化を受けて欧州株が上昇したことから再び上げに転じ、前日比125.71ドル高の11,269.02ドルと続伸して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値が弱かったこともあって逃避買いは続き、暫定値ながら前日比0.083%下げて2.257%で引けました。
原油価格は、ニューヨークダウが堅調に推移していたこともあって、強めに推移していたものの、終盤売りに押されて反落し、前日比0.34ドル安の85.38ドルで引けました。
金価格は、逃避的な買いは一服し、ニューヨークダウが上昇する中、利益確定売り強まり、前日比8.90ドル安の1,742.60ドルで取引を終えました。
為替相場は、先週末に発表された米格付け大手S&Pによる米国債の格下げをきっかけに始まった激動の1週間は、昨日のEU4ヶ国の金融株の空売り規制強実施により、とりあえず一服しました。
この1週間を振り返ってみると、ドル/円はジリ安、EUR/USDは横ばい、EUR/JPY下落基調継続、そしてCHF(スイスフラン)は対ドル対ユーロ対円で大幅反落となりました。
中でも、ドル/円は、戦後最安値である76.25を下回ることはなかったものの、戻りの弱さと円買い圧力の強さを感じたままの越週となりました。
来週、政府・日銀がどのような対応に出るかが、注目されます。
また、人民元の動向についても、引き続き注意が必要と見ています。
ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。
鮨処 魚音(うおおと)
住所:神奈川県三浦市三崎5-1-13
電話:046-881-3322
意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。
三浦半島の先端に三浦市があり、そこには、全国有数の遠洋マグロ漁業の基地である三崎港があります。
そして港周辺には、マグロをはじめ三崎港自慢の魚介類を頂けるお店がたくさんあります。
今回、その中でも、このお店に行くことにしましたのは、魚屋さんが経営する寿司屋さんで期待できそうだったことと、車を三浦海岸のホテルに止めてバスできたので、つまみで一杯やった後、お寿司を頂こうと画策したためでした。
まずは、生ビールを頂きながら、マグロの南蛮漬け、マグロの卵の煮付け、マグロの胃袋のピリ辛煮込みを頂きましたが、どれも、珍味で美味でした。
さらに、生シラスも頂ましたが、たっぷり盛られてきたのは、さすがは地元です。
そして、日本酒も頂きました。
つまみ中心できましたので、最後に大トロ、中トロ、赤身という具合に、マグロづくしで握ってもらいました。
それぞれの部位によって味が違いますが、どれも美味しく頂きました。
三浦港まで、東京からでも、車で普通1時間30分も掛からずに来られるところですので、是非一度お出掛けになってみてはいかがでしょうか。
日足で見る限り、ドル/円、クロス円は、依然下落傾向です。
そんなところに気になることがあります。
中国人民銀行(中銀)は、輸入物価を抑制するために元高誘導が加速してきているもようです。
これが、ドル/円に及ぼす影響は、円高加速になるのではないかと気掛かりです。
これまで人民元を緩やかな元高傾向に維持したことが、インフレにつながっているようです。
昨日、SNB(スイス中銀)は、CHF(スイスフラン)を期間限定でユーロにペッグ(連動)させる可能性を示唆しました。
これにより、USD/CHFは約450ポイント、EUR/CHFは約660ポイント、CHF/JPYは約6円30銭、それぞれ大きくCHF安になりました。
SNBの対応は、やりようによっては、介入に頼らなくてもこれだけの効果があるということを示した格好です。
辛口で申し上げますならば、お定まりの「断固たる対応をとる」といった発言で相場を持ち上げようとするトークアップ発言。銀行にレートを聞いて日銀の存在を知らしめるレートチェック。そして、実弾の介入の実施という三種の神器を、十年一日のごとく繰り返していては、マーケットにもう効果的な反応を持続的に求めるのは無理が来ていることを、改めて今回のSNBの対応によって、知らしめられたと思います。
再び、円に逃避しようとする動きが強まり、ゆっくりと円高が再開してきているように思われます。
逃避先としてのCHFが難しくなった以上、さらに円に資金が流入してくるものと見ておくべきかと思います。
EUR/USDは、ユーロはユーロ圏諸国の債務問題があり、一方ドルは財政問題や、これから2年間のセロ金利政策継続の可能性が高いという、いずれにとっても困難な問題があって、どっちもどっちで、日足では、横ばいを続けているように見えます。
しかし、週足で見てみますと、三角保ち合い(もちあい)が収束してきていて、近い将来、この三角保ち合いを上か下かにブレイクするものと見ています。
一昨日のように、今まで話題にも上らなかったフランス国債の格下げ懸念や仏金融大手の経営不安といった問題が、突然表面化するなど、欧州の方がリーマンショックによる大きなダメージという爆弾を米国以上にまだ抱えているように思われますので、EUR/USDが三角保ち合いを下にブレイクする方に、一票入れたいと考えています。
株式市場では、欧州証券市場監督機構(ESMA)は、昨日、フランス、スペイン、イタリア、ベルギーの各国市場で、今日から株の空売りを規制する方針を明らかにしました。
為替市場では、昨日、日銀は、ドル/円でレートチェックを実施しました。
そして、SNB(スイス中銀)は、昨日CHFを期間限定でユーロにペッグ(連動)させる可能性を示唆しました。
このように、各市場で規制の動きが出てきており、しかも今日は金曜ということもあり、ポジション調整が入りやすくもなっているとも思われますので、警戒が必要だと思われます。
ニューヨークダウは、前日引け後に発表されたIT大手シスコシステムズの好決算を受け、また発表された週次の米新規失業保険申請件数が39.5万件と予想の40.5万件よりも改善したこと、さらに、イタリアとスペインが株式市場での空売りを規制するとの観測を受けて欧州株が急反発したこともあって大幅反発となり、前日比423.37ドル高の11,143.31ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、リスク回避的な雰囲気が一服したことに加え、30年債入札が不調だったこともあり大幅に上昇し、暫定値ながら前日比0.221%上げて2.327%で引けました。
原油価格は、新規失業保険申請件数が予想を上回る内容だったことや、ニューヨークダウが上昇したこともあり大幅続伸し、前日比2.83ドル高の85.72ドルで引けました。
金価格は、新規失業保険申請件数が予想を上回る内容だったことから逃避買いも一服し、前日比32.80ドル安の1,751.50ドルで取引を終えました。
為替相場は、ドル/円、クロス円ともに、下値を試しましたが、攻めきれず買戻しとなりました。
円高に今一歩踏み込めなかったのは、もちろんドル/円が最安値に接近しているという警戒感もありましたが、円と共に逃避先通貨となって大きく買われてきたCHF(スイスフラン)に対するスイス通貨当局の対応も響きました。
SNB(スイス中銀)のヨルダン副総裁は、昨日CHFを期間限定でユーロにペッグ(連動)させる可能性を示唆したためで、これを受けて、CHFは、対ドル対ユーロ対円で大幅安となりました。
日本と同様に自国通貨高に悩む他の中銀の姿勢に、政府・日銀も何らかの措置を講じるのではないかという警戒感が出てもおかしくはなく、気になるところではあります。
ロンドンタイム、日銀がレートチェック(※)を行なったもようで、ドル/円が76.30近辺から77.30近辺まで急上昇後、乱高下しました。
レートチェック(※):日銀が、銀行にレート水準を確認するもので、マーケットに当局が相場動向を逐一監視していることを知らせる行為
確かに、戦後最安値76.25までもう至近距離ですから、レートチェックがあってもおかしくありません。
しかし、1円上げても、また安値圏に下げてきてしまい、やはり、それだけ円を買おうとする圧力が強いということだと思います。
今日は、SNB(スイス中銀)が、為替介入ではない手法でCHF(スイスフラン)高阻止を検討しているという憶測がマーケットに広まっており、CHFが対ドル対ユーロ対円で安くなっています。
避難先通貨の一翼をなすCHFで、SNBが具体的に資金の流入阻止に動けば、その分、円への資金流入が増えることになるのではないかとも考えられます。
ドル/円と各クロス円(EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPY、ZAR/JPY、CHF/JPY)の日足を見ますと、CHF/JPY以外、どれもトレンド的に非常に重くなってきています。
これらの円高圧力は、一時的な為替介入では止められないような、とうとうとした大河のような一方向への流れに見えます。
それは、つまりは、欧州もダメ、米国もダメという現在の状況下で、世界中からCHFとならんで、逃避先として資金が円に流れこんできていることを示しているのだと思います。
過去にも、2001年9月11日に発生した米同時多発テロ事件の後、米国に不安を抱いた世界の資金は、ドルからユーロへ大挙して約6年間にわたり移動したことがありました。
今のドル/円、クロス円での円買いが、同様のスケールで起きるかはわかりませんが、ただし、かなり腰の入った円買いが出ているものと見ています。
海外の報道によりますと、野田財務相は、菅首相退任後の首相の座を狙っているだけに、介入で失敗するわけにはいかない。
そのため、昨日のニューヨークでも、日本の財務省は、安値レベルに買いを入れ、さらにその後買いのレベルを段階的に上げていった可能性があるとしています。
これは、あくまでも観測記事であり、現実的ではないと思われますが、海外筋にとっても、政府・日銀の介入は、相当気になっていることがわかります。
尚、日本では、介入の巧拙で、首相を決めることは、まずないと思われます。
ニューヨークダウは、市場の一部でフランス国債の格下げ懸念が広がったことや仏金融大手の経営不安に関する観測が浮上したことで、欧州市場で金融株が下落し、これを受けてニューヨークでも金融株を中心に大きく売り込まれ、前日比519.83ドル安の10,719.94ドルと反落、昨年9月23日以来、10ヶ月半ぶりの低水準で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、フランス国債の格下げ懸念や仏金融大手の経営不安に加えて、ニューヨークダウが大幅下落したことから、逃避的に買われ(利回り低下)、暫定値ながら前日比0.155%下げて2.094%で引けました。
原油価格は、発表された米週間石油在庫統計で原油在庫が大幅に減少していたことから、買戻しが強まり、前日比3.59ドル高の82.89ドルで引けました。
金価格は、フランス国債の格下げ懸念や仏金融大手の経営不安など先行き対する不透明感が強まる中続伸し、前日比41.30ドル高の1,784.30ドルで引けました。
為替相場は、フランス国債の格下げ懸念や仏金融大手の経営不安に、従来からのリスクを回避するためのドル買い円買いの相場となりました。
EUR/USDが反落する一方、ほぼ終日ジリ下げを続けたドル/円は一時76.35近辺まで下げたものの、それ以上には下げ切れず、その後反発となりました。
しかし、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで下落したことで、クロス円の下落が目立ちました。
米国に問題ありと思えば、欧州からも新たな問題が噴出し、やはりリーマンショックの後遺症からは、欧米共にまだまだ癒えていないことがわかります。
しかし、新たに出てきたフランス問題ですが、EUR/USDは、このことによっても、1.4000-1.4550近辺のレンジがブレイクしたわけではなく、クリアな方向感は示されていません。
ただし、クロス円が、重くなっているのが、気に掛かります。
CHF(スイスフラン)は、SNB(スイス中銀)がCHF高を抑えるために、市場に流動性を供給し金利を低めに誘導しましたが、依然CHFは強めです。
また、円は、クロス円ではまちまちですが、ドル/円でジリ安が続いています。
政府・日銀は、結局今日の東京では出ておらず、月曜のG7でなんらかのやりとりがあってのことだと思われます。
確かに、EUR/USDの年初来変動幅が2070ポイントぐらいなのに対して、ドル/円の年初来変動幅は925ポイントぐらいですから、他のG7各国に変動幅の低いドル/円への介入に理解を求めても、なかなか理解してもらえないものと思われます。
さて、これから2年間にわたるFRBのゼロ金利政策の継続により、相場の構造が、リスクを回避するためのドル買い円買いCHF買いから、全体的なドル売りに変化するかが注目されます。
ロンドンでは、全体的にドル売りになってきていますが、今日急に相場の構造が、がらっと変わるというものではなく、徐々にマーケットのコンセンサスを得ていくものだと思われますので、じっくり見ていきたいと思います。
昨日の米FOMC声明で、ゼロ金利政策(現在、政策金利0.00~0.25%)を2013年半ばまで継続すると表明したことが、相場の構造を変えるかもしれないと、現在考えています。
たぶん、これまで逃避先通貨であったCHF(同0.0%)と円(同0.00~0.10%)は、政策金利の水準とは関わらず、引き続き逃避先として対ドルで強いものと見ています。
また、金利の高いAUD(同4.75%)やAUDほどではないにしても比較的金利の高いNZD(同2.50%)が対ドルで強くなるかもしれません。
問題は、EUR(同1.50%)やGBP(同0.50%)が、ドルに対して、昨日は強くなりましたが、それがこれからも続くのかどうかということです。
EUR/USDで申し上げますと、今のところ、1.4000-1.4550近辺のレンジの中にいて、ユーロ圏諸国の債務問題がありながら、値動きで見る限りでは、どちらかと言えば、買いが強めなのが気になっていました。
そんな折に新しく相場のファクターとして加わった、この米国の2年間ゼロ金利政策の継続は、少なくとも、レンジの上限を試すきっかけにはなるかもしれないと、現在考えています。
ドル/円は、8月4日の政府・日銀の介入点であった77.00近辺まで下げました。
しかも、前回の介入のタイミングだった午前10時頃の仲値決めになっても、介入が入りません。
やはり、月曜のG7緊急声明に盛り込まれた、「市場において決定される為替レートを支持する」という表現は、G7が日本の介入を容認してはいないのかと、勘ぐりたくもなります。
また、昨日のFOMC声明で、低金利状態を2013年半ばまで継続すると具体的な期限に踏み込んだことから、政府・日銀のドル買い介入でドルをサポートするのには限界もありそうです
ニューヨークダウは、注目のFOMCの声明で、QE3(量的緩和第3弾)の実施までは明確に示唆されず、また3名の連銀総裁が反対していたことから、一時売りが強まり約200ドル下げるなど、神経質な展開となりました。
しかし、異例の低金利状態を2013年半ばまで継続すると具体的な期限に踏み込んだことが好感され、その後買い戻しが強まり、前日比429.92ドル高の11,239.77ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、FOMC声明で異例の低金利状態を2013年半ばまで継続すると具体的な期限に踏み込んだことから、利回りは低下し、一時2.03%台まで大幅に低下し、過去最低水準を更新したものの、ニューヨークダウが急速に買い戻されたことで下げ幅を縮小し、暫定値ながら前日比0.047%下げて2.271%で引けました。
原油価格は、FOMCの結果発表を前に売りが優勢となり、前日比2.01ドル安の79.30ドルで引けましたが、時間外では、買い戻しに下げ幅を縮小しました。
金価格は、続伸し、前日比29.80ドル高の1,743.00ドルで取引を終えましたが、時間外では、やや伸び悩みました。
為替相場は、やはりFOMCの声明発表後、乱高下の末、逃避先通貨である円は対ドルで高値圏(ドル安)、CHF(スイスフラン)は対ドルで高値更新(ドル安)となりました。
ドル/円は、政府・日銀の出方に注目です。
一方、声明で異例の低金利状態を2013年半ばまで継続すると具体的な期限に踏み込んだことから、EUR/USDなど円以外の通貨でも対ドルで上昇(ドル安)となりました。
これに伴い、クロス円は反発しています。
ただし、ユーロ圏諸国の債務問題もある以上は、EUR/USDなどがどんどん上がることは、難しいものと思われます。
また、クロス円につきましても、決してこのまま反転上昇する地合にはないと思われますので、再度下落するものと見ています。
本日は、日本時間翌午前3時15分に米FRB政策金利決定(予想据置き)ならびにその後声明の発表が予定されています。
バーナンキFRB議長の記者会見につきましては、通常、FOMCが2日間にわたる場合に行ないますが、今回は1日だけですので、記者会見は行なわない予定です。
ただし、ニューヨーク株式市場のオープン前に、同議長が声明を出すのではないかという噂は、あくまでも噂としてあります。
しかし、昨日、ニューヨークダウが前週末比634.76ドル安という急落をしただけに、声明が株式市場オープン前にあってもおかしくはないようにも思います。
マーケットは、ドル買い円買いCHF買い基調です。
つまり、リスクを回避しようとするパターンは変わっていません。
声明がどのような内容になるかによって相場展開は決まってくると思いますが、これだけ、株が急落しているだけに、少なくとも緩和的な内容でなければ、市場は暴走することになり、為替ではドル買い円買いCHF買いが進行するものと思われます。
マーケットが不安定ですので、少なくとも十分体力内にポジションを収めることをお勧めします。
逃避先通貨として、CHF(スイスフラン)、円、AUD、NZDが、上げられていましたが、先週、逃避先通貨として残ったCHFと円に対して、逃避先から脱落したAUDとNZDとに分かれました。
AUDとNZDは、先週、世界的な景気減速懸念が強まったことから、リスクを回避して手元に資金を戻そうと、大きく手仕舞いがなされたものと思われます。
それに対して、ドル/円は政府・日銀により実際にも大量介入が実施され、その後も、追加の介入を当局は匂わせています。
また、USD/CHFも、SNB(スイス中銀)による介入の可能性は出てきていますが、戻りは弱く安値更新をうかがっている状況です。
つまり、先週観測が強まった世界的な景気減速懸念、さらに週末のS&Pによる米国債格付け切り下げ発表と続き、本当の意味でのリスク回避の対象となるものに資金が移ってきていることを示しているものと思われます。
それが、たとえば、金であり、皮肉にも米国債であり、通貨では伝統的避難通貨であるCHFであり、債権国通貨である円だということだと思います。
ドル/円、クロス円での、円高が進行しています。
昨日のG7緊急声明に盛り込まれた、「市場において決定される為替レートを支持する」という表現が、G7が日本の介入を容認したのかどうかはっきりせず、そのため今日のように円高になっても介入してこないとも取れます。
また、昨日、米格付け大手ムーディーズが、「円売り介入は信用格付け上マイナス」と言及しているのも、気掛かりです。
ニューヨークダウは、米格付け大手S&Pによる米国債の格下げや根強い世界景気への懸念を背景に、リスク回避の動きが加速しました。
場中、オバマ大統領が声明を発表したものの、現在の市場に対する対策は触れられなかったことから、下げ幅は一段と拡大し、前週末比634.76ドル安の10,809.85ドルと急反落し、昨年10月4日以来、約10ヶ月ぶりの低水準で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、S&Pにより米国債は格下げになったものの、景気の先行き懸念から逃避買いが強まり(利回り低下)、暫定値ながら前週末比0.246%下げて2.313%で引けました。
原油価格は、S&Pによる米国債格下げを受けて、リスク回避の売りが加速し、前週末比5.57ドル安の81.31ドルで引けました。
金価格は、S&Pによる米国債格下げを受けて、逃避買いが強まり、初の1700ドル台に上昇し、前週末比61.40ドル高の1,713.20ドルで取引を終えました。
為替相場は、リスクを回避しようと、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで下落してドル高となり、また、ドル/円、クロス円が下落して円高となり、これらが同時に起きて、ドル高円高となりました。
クロス円では、特にAUD/JPY、NZD/JPYの下げが目立ちますが、やはり今までどれだけこれら通貨に海外から資金が集まり、そして今回のリスクに直面して、資金を手元に戻そうという動きが強まっているかがわかります。
リーマンショックの時にも、急落を演じた両通貨だけに、下落の可能性には警戒が必要です。
ドル/円に関しましては、介入警戒が依然強く、そのため、あまりマーケットのポジションがショートになっていないもようですので、反発にも限りがありそうです。
CHF(スイスフラン)も、介入警戒が出ているもようですが、CHF安方向への反発も限られています。
本日は、日本時間翌午前3時15分の米FOMCとその後の声明文に注目です。
ロンドンは、米国債格付けの引き下げをEUR/USDなどで買い(ドル売り)と捉えたようですが、あまり伸びませんでした。
これから、ニューヨークが、米国債格付けの引き下げを為替でどう捉えるか見なければなりませんが、この格下げで実際にどういう為替が発生するのか、考えておきたいと思います。
米国債を担保にしてレバレッジを掛け米国外にこれまで投資していた米国の投資家は、米国債格付けの引き下げによって、担保の掛け目が下がるため、在外資産を取り崩して米国に資金を戻すことになり、それによるドル買いがまず考えられます。
一方、米国から見た海外投資家は、米国債格付けの引き下げにより、対米投資に関わるリスクを軽減するため、資金を本国に戻す、いわゆるレパトリとなり、これに伴うドル売りが考えられます。
こうした、ドル買いとドル売りのどちらの方がより大きな圧力になるかによって、相場の方向性は決まってくるものと思われます。
ただし、単純なドル高あるいはドル安ではなく、ドル高円高とかドル安円安という形になるものと思われます。
東京では、為替相場は、「為替市場における行動に関して緊密に協議し、適切に協力する」としたG7声明を意識してか、動きは限定的でした。
しかし、午後になると、ドル/円、クロス円が、強弱はあるものの、下落しました。
特に、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPY、ZAR/JPY(南ア・ランド/円)の下げが目立っています。
また、米国債の格下げを買い(ドル売り)で反応したEUR/USDやGBP/USDですが、いずれもレンジ相場から上に簡単には抜け切れないものと思われ、買い過ぎた分の反動から下落し、その結果、EUR/JPY、GBP/JPYなども下落する可能性はあるものと見ています。
ドル/円に関しては、先週木曜にドル買い大量介入があった後だけに、目先は動きづらくなっているものと思われますが、基本的には、逃避先通貨として円は買われやすいと見ており、ドル/円の上値は重いと見ています。
今日の相場を、リスクを回避しようとドル高円高になるものと見ていましたが、今のところ、全体的にドル安気味です。
ドル/円でドル安円買い気味になるのは、円が避難先通貨として買われやすくなっているためだと思われます。
しかし、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで上げて(ドル安)いるのは、米国債が格下げになったからドル安になっていると解釈しているのか、まだ今の段階でははっきりしません。
ただ、たとえば、ユーロ圏諸国も債務問題がある以上、EUR/USDが一方的にドル安になるのには無理があるように思います。
尚、クロス円は、重めです。
今朝6時からのG7緊急電話会議が終わり、野田財務相は記者会見で以下のように述べました。
「必要なら流動性確保などで協調行動をとる」
「為替市場の無秩序な投機は金融経済に悪影響を与える」
「(政府・日銀の)介入についてG7各国に説明した」
「G7は、協調して適切な為替対応をとることで合意した」
「米国債への信認は揺らぎない、魅力ある商品だ」
今のところ、目立った反応をマーケットはしていません。
しかし、東京オープン後、介入が入る可能性がありますので、警戒が必要です。
ドル/円は、下落しています。
EUR/USD、GBP/USDやUSD/CHFは、ドル売りで反応していますが、AUD/USD、NZD/USD、USD/CADなどはドル買いで反応しておりまちまちです。
そのため、EUR/JPYは上昇していますが、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPYは下げています。
G7は、本日午前に財務相・中央銀行総裁による緊急電話協議を開き、緊急声明を発表する見込みです。
乱高下が予想されますので、十分な警戒が必要です。
日本時間6日(土)午前(米東部時間5日夜、米格付け大手S&Pが米国債の長期格付けを「トリプルA」から初めて1段階引き下げて「ダブルAプラス」とすると発表し、同時に長期格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」に指定しました。
この米国債の格下げ発表は、金曜のニューヨーククローズ後に明らかになったことで、マーケットは全く織り込んでいません。
G7の財務相・中央銀行総裁は、日本時間の7日(日)朝、緊急の電話会議を開催し、米国債と基軸通ドルの信頼を維持することで一致したとみられ、8日(月)に再協議を行う予定ですが、いずれにしても、月曜は早朝から、予断を許せません。
相場の最初のリアクションは、発生したリスクを回避するための、ドル買い円買いとなるものと思われます。
ドル買い円買いとは、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで下落、つまりドル高となり、また、ドル/円、クロス円が下落、つまり、円高となることで、これらが同時に起きて、ドル高円高となるものと思います。
円買いに対して、政府・日銀はドル買い介入で対応してくることは、十分考えられます。
しかし、先週4日(木)の介入は約4.5兆円と1日の介入額としては過去最大(昨年9月15日が2兆1240億円)となったもようです。
しかし、3円ほど上げて、瞬間風速80.25の高値をつけたものの、5日(金)のニューヨーククローズは78.42となり、効果は1日で半減しており、相当上値は重いものと思われます。
そして、ユーロ圏諸国の債務問題もくすぶっているだけに、円は避難先通貨として買われやすい状況にあるものと思われます。
日本は1990年台にバブルの崩壊を経験し、その後20年にも及ぶ低迷期を経験しました。
欧米もリーマンショックを2008年に経験しましたが、そのダメージは日本のバブルの崩壊の比ではなく、しかもまだ3年しか経っていません。
特に、米国のようなスクラップアンドビルド(ぶっ壊して建て替えて一気に挽回する)の精神が強いところでは、低迷期の期間は日本に比べれば短くなるかもしれませんが、それでも回復するのに結構な時間が要するほどサブプライムローンはじめデリバティブ商品で相当フィーバーしてしまったと見ています。
欧州も、米国の影響を大きく受けてフィーバーしました。
こうしたフィーバーがリーマンショックによって破裂し、金融危機がおとずれ、それによって民間金融機関が被った天文学的な負債を肩代わりしたのが国であり、そしてそうした国々が今おかしくなっているということです。
ですから、この問題は、深刻であり、特に避難先となっている円への逃避もそう簡単には終わらないものと思われます。
ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見てみましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
73.00-77.00近辺のレンジだと思いますが、目先は、リスクを回避するためにEUR/USDなどではドル買いになるものと思われます。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
8月2日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング58,313枚vsユーロショート56,550枚、ネットユーロロング1,763枚(前回ロング17,068枚)。
同時点の円は、円ロング78,855枚vs円ショート20,022枚、ネット円ロング58,833枚(前回ロング51,302枚)となっています。
ユーロは、ほとんどポジションがありません。
ドル/円は、かなり円ロングになっていましたが、4日の円売り介入で、ある程度円ロングは減ったものと思われます。
先週金曜のニュースヘッドラインでECB幹部パラモ氏が、"Important thing right now is to take action. No time for vacation now. "(今重要なことは行動することだ。休暇を取っている時間は今はない)と述べており、バカンスなしには人生考えられないはずの欧州人がこうしたことを口にするほど、グローバルに今危機的状態にあるのだと思います、
ニューヨークダウは、発表された7月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が11.7万人と予想の8.5万人を上回り、また失業率も9.1%と予想の9.2%より改善し買いが強まったものの、景気減速への懸念は払しょくされず、格付け大手S&Pが米国債格下げに動くとのうわさが広がったこともあって、一時240ドル以上下落しました。
その後、イタリアの財政再建強化を条件に、ECBがイタリア国債を購入することを検討していると伝わり、ユーロ圏の財政不安が和らぐとの期待懸念から買い戻しが入り、結局前日比60.93ドル高の11,444.61ドルと小幅反発して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、米雇用統計が予想よりも上回ったことやECBがイタリアの財政再建強化を条件に、イタリア債を購入することを検討していると伝わって上昇し、暫定値ながら前日比0.158%上げて2.561%で引けました。
原油価格は、発表された米雇用統計が予想よりも上回ったことで一服感が出て反発し、前日比0.25ドル高の86.88ドルで引けました。
金価格は、発表された米雇用統計が予想よりも上回ったことで、利益確定売りが続き、前日比7.20ドル安の1,651.80ドルで取引を終えました。
為替相場は、米雇用統計が予想よりも良かったことで、リスクが回避されたとしてドル売り円売りで反応しましたが伸びず、いったんドル高円高方向に戻しました。
しかし、その後、イタリアの財政再建強化を条件に、ECBがイタリア国債を購入することを検討していると伝わると、EUR/USD、ユーロクロスが上昇し、EUR/USDは1.4280近辺、EUR/JPYは112.05近辺で引けました。
その間、ドル/円は78.50前後で動かず、そのまま引けました。
前日、ニューヨークダウや米国債を含めて全体的に大相場だっただけに、調整色の強い相場になりました。
しかし、これで、世界的な景気減速懸念が払拭されたとは言えず、来週も神経質な展開が続くものと思われます。
尚、ドル/円の膠着振りが、気になります。
ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。
春日 (かすが)
住所:東京都台東区雷門1-2-11
電話:03-3844-8652
意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。
浅草の雷門からほど近いものの、静かな街の一角にある格式高い天ぷら屋さんです。
門をくぐると、石畳に水が打たれ、手入れが行き届いたお庭があります。
玄関に入ると、御香が炊かれていて、なんとも落ち着く雰囲気です。
まずは、一室に通され、お茶を頂きながら、今日食事を共にする人たちを待ちます。
部屋の中を、ゆっくりと時が流れていきます。
そして、皆が揃うと、天ぷらを頂くお部屋へ移ります。
覆いがされた天ぷら鍋がカウンターの向こうにあり、こちらのご主人自ら、天ぷらを丁寧に揚げてくださいます。
その揚げたての天ぷらを頂きます。
軽く揚がっていて、美味です。
次々と揚がった天ぷらを堪能した後のかき揚げ丼も、美味しかったです。
そして、デザートにさつまいもの天ぷらを頂きました。
揚げたさつまいもに、和三盆をかけ、ヘネシーを一滴垂らしたもので、一品です。
そして、食事が終わると、最初のお部屋とはまた別のお部屋でメロンを頂きました。
天ぷら屋さんを、独り占めしたようで、とても贅沢な気分になりました。
お値段は結構しますが、それだけの価値は十分にあるお店です。
本日は、日本時間午後9時30分に7月の米雇用統計(予想:失業率9.2%、非農業部門雇用者数8.5万人)の発表が予定されています。
米雇用統計につきましては、マーケットは、特に非農業部門雇用者数に注目しています。
予想より低い結果には、リスクを回避するためにドル買い円買い、予想より高い結果には、リスクが回避されたとしてドル売り円売りで、反応するものと思います。
しかし、今回の場合、世界的な景気減速懸念が強まっていますので、予想より低い結果になれば、よりドル買い円買いで反応するものと思われます。
また、失業率が、予想より高い結果であれば、やはりリスクを回避しようとドル買い円買いでより反応するものと思われます。
リスクを回避するために逃避通貨のCHF(スイスフラン)買いも見ていましたが、SNB(スイス中銀)が、大幅なCHF高になっていることに対して対抗措置をとると述べていることから、CHF買いが躊躇されているようで、今回は、ドル買い円買いが中心になるものと見ています。
東京では、昨日介入が入った午前10時ごろの仲値決めで、ドル/円での介入が期待されましたが入らず、その後は、途中スプーフィングもありましたが、下落しました。
クロス円も、ドル/円と相前後して、軟化しました。
これからの、ロンドンでは、基本的には、米雇用統計の発表待ちとなるものと思いますが、マーケットがリスクに対して、神経質になっていますので、リスクを回避しようとするドル買い円買いCHF買いが出る可能性があります。
ドル/円、クロス円の下落リスクも気になりますが、つい昨日まで、9月のECBの利上げを織り込んで動いていたEUR/USDの動向が気に掛かります。
これまで、1.4000-1.4550近辺のレンジにいましたが、利上げ期待が裏切れれたということで、1.4000割れの可能性の方が高いものと見ています。
ドル/円は、78.40近辺から79.40近辺まで、急騰しました。
しかし、それ以上に買いは続かず緩んでおり、スプーフィングだった可能性が高いようです。
スプーフィング(spoofing):(通貨当局などに)成りすまして相場を振らせるようなオペレーション(操作)
昨日のトリシェECB総裁の定例記者会見から、欧州の景気後退懸念が強まり、それは米国の景気後退懸念へも飛び火し、ニューヨークダウは500ドルを超す下落となり、リスクを回避しようとする動きが強まりました。
為替では、リスク回避の動きとして、ドル買い円買いCHF(スイスフラン)買いとなっています。
特に、CHF/JPY以外のクロス円の下落が目立ち、昨日の介入開始時点とほぼ同じか、あるいはそれよりも低くなっているものもあります。
その意味では、介入で円安に持っていっていたのが、功を奏したと言えます。
今日の米雇用統計次第では、さらにドル買い円買いCHF買いが強まるものと思われます。
ニューヨークダウは、トリシェECB総裁が、定例記者会見で、景気の下振れリスクが高まる可能性に言及したこともあって、世界景気の減速懸念が強まり、全面安の展開となり、前日比512.76ドル安の11,383.68ドルと暴落し、昨年12月上旬以来、約8ヶ月ぶりの低水準で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、世界的な景気減速懸念が強まり、逃避買いが加速し(利回り低下)、暫定値ながら前日比0.213%下げて、2.407%で引けました。
原油価格は、世界的な景気減速懸念が強まり、リスク回避の動きが拡大し売られ、前日比5.30ドル安の86.63ドルで引けました。
金価格は、世界的な景気減速懸念が強まり、逃避的に買われたものの、その後利益確定売りが強まり、前日比7.30ドル安の1,659.00ドルで取引を終えました。
為替相場は、政府・日銀による昨日の大規模介入の余韻は、世界的景気減速懸念が一気に高まったことで、オーバーナイト(一晩越し)でかき消されてしまいました。
ニューヨークダウの500ドルを超す急落に、リスクを回避しようとする動きが高まり、ドル買い円買い、そしてCHF(スイスフラン)買いが強まりました。
そして、本日は7月の米雇用統計(予想:失業率9.2%、非農業部門雇用者数8.5万人)の発表があります。
米景気減速懸念が高まっているだけに、内容が悪ければ、さらにリスクを回避をしようとするドル買い円買いCHF買いが強まるものと思われます。
これから、海外時間に入っていきます。
昨年の9月15日は全くの単独介入で、BOEやFED(ニューヨーク連銀)など海外の中銀に介入を委託する、いわゆる委託介入も並行してはしていませんでした。
その結果、高値が維持できたのは5営業日だけでした。
今年の3月18日の介入は、協調介入でした。
その後、4月初頭まで、上昇傾向が続きました。
さて、本日8月4日の介入は、欧米の通貨当局と緊密な連携を取りながらも単独です。
委託介入の場合は、多少は伸びるかもしれませんが、全くの単独介入であれば、昨年9月15日の時と滞空時間はあまり変わらないものと思われます。
ドル/円は、79.05近辺にある25日移動平均線のレジスタンスが超えたあたりまで上昇し、現在も、政府・日銀によって、買い支えられているもようです。
本来、当局としては、80円台まで持っていきたいところだと思いますが、既に79.00近辺から輸出企業のドル売りが出ているもようで、上値が重くなっています。
こうして当局は、介入でドル/円あるいはEUR/JPYを持ち上げて、売り遅れている輸出企業にドルやユーロの売り場を提供している格好です。
しかし、それで目先の輸出予約(円買い)はカバー出来たとしても、円買い需要はとめどなくあり、結局は再び円高となることは避けがたいと言えます。
したがい、このまま円安方向に相場が反転させる介入と見るよりは、ここは円高のスムージングオペレーション(急激な変動を防ぐための介入)と見ておくべきではないかと思います。
つまり、円高は、これで終わったわけではないと見ています。
政府・日銀は、介入を実施しました。
その後も、断続的介入しているもようで、当局は依然為替マーケットを注視しているようです。
為替介入と足並みをそろえて、日銀は一段の金融緩和を本日決定する見通しです。
一連の政府・日銀の今日の動きは、多分に昨日のSNB(スイス中銀)が表明した、以下のドル安CHF高に対する断固たる姿勢に刺激を受けたように思われます。
「CHF(スイスフラン)は現在大幅に過大評価されている、対抗する措置をとる」
多くを語らず、一言でその意志をマーケットに伝えるところに、SNBの凄さを感じます。
ニューヨークダウは、発表された7月のADP雇用統計は11.4万人と予想の10.0万人を上回ったものの、米国債格下げに対する警戒感やその後発表された同月のISM非製造業景気指数が52.7と予想の53.5を下回ったことから、一時160ドル以上下落しました。
しかし、前日までの8日続落を受けて値頃感からの買い戻しが入り、前日比29.82ドル高の11,896.44ドルと9営業日ぶりに反発し取引を終えました。
米国債10年物利回りは、先行きの不透明感が強まる中低下しましたが、その後ニューヨークダウが下げ渋ったことで上昇に転じ、暫定値ながら前日比0.003%上げて2.615%で引けました。
原油価格は、米景気への先行き不透明感が強まっていることから売りが先行し、前日比1.86ドル下げて91.93ドルで引けました。
金価格は、米景気減速が長引くとの懸念も強く逃避買いが続き、前日比21.80ドル高の1,666.30ドルで取引を終えました。
為替相場は、ドル/円は、介入警戒感は強いものの、本当に戻りが弱く、トークアップ発言(口頭で相場を持ち上げようとする当局者の発言)だけでは反転は難しいものと思われます。
一昨日、新聞紙面を使って、大々的に介入の可能性を示唆した以上、早く実際に介入しなければ、逆にマーケットに不信感を抱かせることになると思います。
ただし、たとえ介入が入ったとしても、売り遅れている輸出企業などに売り場を提供するのがやっとで、相場を反転させるのは、難しいものと思われます。
EUR/USDは、昨日のCHF(スイスラン)の反落により、EUR/CHFが上昇したこともあり、反発気味です。
結局は、1.4000-1.4550近辺のレンジ内の動きになりそうです。
SNB(Swiss National Bank、スイス中銀)は政策金利を可能な限り0%に近づけると発表し、さらに、「CHF(スイスフラン)は現在大幅に過大評価されている、対抗する措置をとる」と明らかにしました。
これを受け、CHFは、対ドル対ユーロ対円で大きく下落しました。
SNBの発表でわかったことは、CHF高ドル安ユーロ安をSNB自身も意外とCHF安と同様に懸念しているということでした。
本日は、日本時間午後9時15分に7月のADP雇用統計(予想10.0万人)、そして午後11時に6月の米製造業新規受注(-0.8%)ならびに7月のISM非製造業景気指数(予想53.5)の発表が予定されています。
どれも、注目されますが、一際注目されるのは、今週金曜の雇用統計を占う意味で大変重要なADP雇用統計です。
製造業新規受注、ISM非製造業景気指数とともに、反応としては、少なくともドル/円は、予想より強ければドル買い、予想より弱ければドル売りで反応するものと思われます。
ドル/円は、野田財務相、そして菅首相から、為替動向を注視している旨の発言があり、動きようがなくなっています。
しかし、こうしたトークアップ発言(口頭で相場を持ち上げようとする当局者の発言)をすると、それを期待してドル買いポジションが増えるのと同時に、ドル売りポジションが減り、ネットとしてもマーケットのドル買いポジションが増えるため、長い目ではまた下落リスクを高めることになりますので、注意しておく必要があります。
また、クロス円が、CHF/JPYを除いて全体的に、下げても戻さないことも、気になります。
尚、EUR/USDにしても売りが一巡して、再び買い強まる可能性はあります。
しかし、ユーロ自体決して強いわけではなく、一時的に戻しても戻しきれず、再び反落する可能性は依然高いものと見ています。
豪州の6月の小売売上高が-0.1%と予想の0.4%を大きく下回ったため、AUDが、対ドル対ユーロ対円で下落しています。
この結果により、RBA(豪中銀)は、政策金利を当分据置くのではないかという見方も出ているもようです。
しかし、根本的には、米政府債務上限引き上げ問題で、AUD買いドル売りを相当して積み上がったAUDロングのポジションが、まだ解消されていないことからの下落だと思われます。
ニューヨークダウは、発表された6月の米個人支出が前月比-0.2%と予想の0.1%を下回ったことから、消費など米景気の先行きに懸念が広がったことや、スペインやイタリア、ポルトガルなどで財政問題への懸念から国債利回りが急上昇したことも嫌気され、前日比265.87ドル安の11,866.62ドルと3月中旬以来、約4ヵ月半ぶりの安値圏で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、米個人支出が弱い結果だったこともあり、景気の先行き不安が強まったことや、米債務法案が通過したことで、返ってリスク回避の動きが強まり低下し、暫定値ながら前日比0.133%下げて2.611%で引けました。
原油価格は、米個人支出が弱い結果だったことや、米債務法案が通過したことで、返ってリスク回避の動きが強まって売られ、前日比、1.10ドル安の93.79ドルで引けました。
金価格は、米個人支出が弱い結果だったことや、米債務法案が通過したことで、返ってリスク回避の動きが強まって買われ、前日比22.80ドル高の1,644.50ドルで取引を終えました。
為替相場は、ドル/円は、介入警戒感が強く、77.00以下にはなかなか下げられず、小動きでした。
一方、EUR/USDなど円以外通貨は対ドルでは、スペインやイタリア、ポルトガルなどで財政問題への懸念が強まったことから、リスクを回避しようとする動きが強まり、ドル買いとなりました。
それを受けて、クロス円も下落しました。
尚、CHF(スイスフラン)は逃避通貨として買われ、対ドルでCHFの史上最高値を更新しました。
円が動きづらい中、リスク回避のドル買いCHF買いは、依然続くものと見ています。
したがって、EUR/USDもまだ下がるものと思われます。
ユーロ圏諸国のソブリンリスク(国への貸出しのリスク)懸念がありながら、ここのところの米政府債務上限引き上げ問題に注目して、ユーロを買い過ぎドルを売り過ぎてしまったのではないかと見ています。
そして、昨日、米議会が米債務上限を引き上げで合意したことで、ニューヨークタイムに入り、ポジション調整が大きく入り、EUR/USDは200ポイント以上の急落をしました。
ただ、上昇過程で、EUR/USDは相当買われたものと思われ、まだまだ、ロングポジションはマーケットに残っているものと見ています。
日足のチャートを見てみますと、1.4000-1.4550近辺のレンジの下限あたりまでの下落余地があるのではないかと見ています。
本邦通貨当局による介入のことを、正式には政府・日銀による為替介入と言います。
ここで言うところの政府とは、財務省のことで、介入権限は財務省が持ち、その指示に従って日銀が市場で実際に売買しています。
よく、日銀が介入しているという言い方をしますが、それは表向きであって、正確ではありません。
財務省は日銀に対して、介入のタイミング、介入額、あるいは指値で待つとか買い上げるとかいった介入方法などについても、事細かく指示しています。
ドル/円は、東京オープン直後に、為替介入がなかったことから、失望売りが出て、緩みました。
確かに、オープニングレベルで当局が買い上げてくれば、腰の入った介入と評価されたと思います。
しかし、下げてきたら出動するスタンスでいる可能性は、まだ十分ありますので、引き続き警戒が必要です。
ただし、新聞であれだけ、介入の決意表明をしておきながら、相場が下げても介入が出動しない場合は、大きな市場の反抗を受けることになると思われます。
ニューヨークダウは、米与野党指導者が米連邦債務上限の引き上げで合意に達したものの、議会での採決を控えて不透明感が漂い買いの勢いが鈍ったところに、発表された7月のISM製造業景気指数が50.9と予想の54.5を大きく下回り売りが加速し、一時12,000ドル割れとなりましたが、その後は買い戻しも入り、前週末比10.75ドル安の12,132.49ドルと7営業日続落して取引を終えた。
米国債10年物利回りは、発表されたISM製造業景気指数が予想以上に弱い内容となったことで低下し、暫定値ながら、前週末比0.045%下げて2.751%で引けました。
原油価格は、発表されたISM製造業景気指数が予想以上に弱い内容となったことで売り強まり、前週末比0.81ドル安の94.89ドルで引けました。
金価格は、米債務問題合意に近づき、いったん利益確定売りが強まり、前週末比9.50ドル安の1,621.70ドルで引けました。
為替相場は、米国債の格下げリスクはなお消えないとして、ドルは逃避先通貨である円やCHF(スイスフラン)に対して売られ、またCHF/JPY以外のクロス円も売られたところに、発表されたISM製造業景気指数が予想以上に弱い内容となったことで急落、ドル/円は3月17日につけた戦後最安値76.25に近づく76.29近辺まで売られました。
EUR/JPYも、108.70近辺まで下落しました。
しかし、その後、8月2日付け日経新聞朝刊一面に「円高是正へ介入準備、米も容認 日銀は追加緩和検討」という記事が掲載されていることがマーケットに伝わると、ドル/円、クロス円は買い戻しが強まり、ドル/円は77円台、EUR/JPYは110円台に回復しました。
この日経新聞朝刊一面を使って、本邦通貨当局が意思表明することは、過去にも何度もあり、ドル買い介入が入る可能性は極めて高くなったものと思われますので、警戒が必要です、
しかし、昨日発表されたISM製造業景気指数は、非常に弱く、ファンダメンタルズ的には、ドル安の芽は摘まれていません。
次のテーマが、米FRBにQE3(量的緩和策第3弾)を催促する相場になったもようで、早速、本日日本時間午後11時発表予定の7月のISM製造業景気指数が注目されます。
予想は54.5、前回が55.3ですが、この指標は50が好不況の分岐点とされています。
結果を見るポイントとしては、今回の結果が、予想より低ければ景気が思った以上に悪く、もし50を切れば景気が相当に悪いということになり、QE3が必要というマーケットの見方が強まり、ドル売りとなります。
逆に、予想より良ければ、QE3の実施の可能性が遠のくため、ドル買いとなります。
ISM製造業景気指数と並んで、ISM非製造業景気指数もありますが、マーケットは、ISM製造業景気指数の方を重視しています。
新テーマが、FRBにQE3(量的緩和策第3弾)を催促する相場だとすると、米経済指標に注目する必要があると思います。
特に、今週で言えば、以下の指標には、注目です。
ISM製造業景気指数、ADP雇用者数、製造業新規受注、新規失業保険申請件数、雇用統計といった景気指標、雇用指標。
中でも、雇用統計が、最注目となると思われます。
また、債務上限を引き上げるのと引き換えに、財政赤字削減や追加の赤字削減計画をまとめることになっていますが、それが格付け機関のお眼鏡にかなわなければ、米国債の格付けが引き下げとなるリスクは、依然としてありますので、警戒が必要です。
ドル/円は、米債務上限引き上げで合意で、買い戻されましたが、相場は既に次のテーマに移っているもようです。
先週金曜発表の米GDPが予想より大幅に悪かったことから、米FRBにQE3(量的緩和策第3弾)を催促する相場になってきているようです。
そのため、ドル/円でも、戻り売りが出始めているもようです。
こうなると、今週末の米雇用統計が、いつも以上に注目されることになりそうです。
オバマ米大統領は、米議会は米債務上限を引き上げることで合意したと発表しました。
債務上限を引き上げるのと引き換えに、当初1兆ドルの財政赤字を削減し、超党派委員会で今秋に追加の赤字削減計画をまとめることになりました。
ドル/円、クロス円の買い戻しが集中し、ドル/円は一時78.03近辺をつけました。
EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで、むしろ上げています。(ドル安)
先週金曜、いかに避難的にいろいろな通貨を売って円が買われたかがわかります。
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