先週月曜の米レイバーデーが過ぎ、11月ないし12月に向けたトレンド相場は始まったものと見ています。
そして、今回のトレンドは、ユーロ安だと考えています。
EUR/USDの週足を見てみますと、2008年7月からの下値を切り下げながら、上値も切り下げる大きな波動の中にいます。
そして、目先では、今年4月以降、ユーロの利上げ継続期待もあって、この波動を上にレンジブレイクしようと、執拗にユーロは買われました。
しかし、先週木曜、トリシェECB総裁がユーロ圏の経済予測を下方修正したことから、利上げ期待は払拭され、現在、マーケットはむしろECBによる10月の利下げを織り込みはじめ、ユーロは金利面からのサポートを失ってきています。
しかも、ユーロ圏諸国の債務問題は依然として収拾がつかず、さらには欧州の銀行のドル調達が難しくなってきているという金融システム不安が広がってきています。
今後、もしインターバンクの資金(資金の貸し借り)市場で欧州系銀行のドル資金の調達が難しくなると、過去にもあったように一部の欧州の銀行は、EUR/USDで、ユーロ売りドル買いをして、ドル資金を調達しようとする銀行も現れるものと思われ、そうなると、直接為替市場にユーロ売りドル買い圧力が掛かることになります。
先週末のニューヨーククローズでは、EUR/USDは、1.3630近辺にある90週移動平均線に、とりあえずはひかかった格好ですが、今週初、先週末との間でギャップを作って、90週移動平均線をしっかり下回ってくると、さらに下落となるものと思われます。
EUR/USDとドル/円のボラティリティー(予想変動率)の違いから、たとえドル高地合でドル/円が上昇するにしても、EUR/USDの下落の方が早まるものと思われ、EUR/JPYは、大きく下げる可能性があると見ています。
EUR/JPYは、テクニカル的にも、先週金曜のニューヨーククローズが105.95となり、これまでの週足の実体の安値である2010年9月10日の引値106.71を下回っており、新たに売りが示唆されています。
問題は、EUR/USDの下落の早さです。
EUR/USDは、長らく続いたレンジ相場からトレンド相場に転換したばかりと見ており、それが正しければ、当面の下落はかなり早いものになると思われ、その結果EUR/JPYの下落も早いものと見ています。
それは、もちろんドル/円にも影響してくるものと思われます。
今のところ、ドル高相場ということで、ドル/円は底固くは動いてきましたが、たとえば、EUR/JPYの下げ方が大きなものになると、ドル/円も少なくとも上げづらくなるものと思われます。
そして、上げ切れなくなれば、EUR/JPYと同様に円高方向に動きが切り返す可能性がありますので、EUR/JPYの動きには、注意が必要です。
ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
ユーロ安(ドル高)が大きく影響しており、大きく上昇しています。78.00を当面試し、上に抜ければ、80.00を目指すものと思われます。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
8月30日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング33,167枚vsユーロショート69,910枚、ネットユーロショート36,443枚(前回ショート384枚)。
同時点の円は、円ロング48,125枚vs円ショート15,338枚、ネット円ロング32,787枚(前回ロング41,185枚)となっています。
ドル高トレンドへの転換にすかさず反応し、ユーロはロングが減りショートが増えています。
また、ドル/円も、円ロングが減っています。