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2011/10/31

ドル/円、高値圏を維持できるかが課題

ニューヨークダウは、欧州の主要な株価が軒並み下落し、欧州債務問題への懸念が再燃したことや、欧州諸国の国債に多額の投資を行っていた米大手金融MFグローバル・ホールディングスが連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したことなどを嫌気して急落し、前週末比276.10ドル安の11,955.01ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、欧州への不安感が根強く、逃避買い(利回り低下)が強まり、暫定値ながら前週末比0.199%下げて2.118%で引けました。

原油価格は、欧州への懸念が根強いことや、EUR/USDが下落したことから、前週末比0.13ドル安の93.19ドルで引けました。

金価格は、欧州への懸念が根強いことや、EUR/USDが下落したことから、利益確定売りが強まり、前週末比22.00ドル安の1,725.20ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、ニューヨーククローズが78.15-18近辺となったことで、78.00を上回って引けており、一定の評価をすべきことと見ています。

ただし、78.00近辺で底堅めできるかが、次の課題となります。

尚、識者のみならず、マスコミからも、「介入だけでは円高は止まらない。再び75円台へ戻す」という意見が大勢を占めてきているもようで、それが故に、逆に下げきれないのではないかという見方をサポートしてくれているように見ています。

EUR/USDは、欧州債務危機回避に向けた包括対策の実現性に対して懸念が強まったことや、米大手金融MFグローバル・ホールディングスが経営破綻したことにより、大幅反落となりました。

しかし、その実態は、先週27日(木)にEUが包括戦略で合意したことを受け、大々的なショートカバーとなりました。

そして、その後、静かにロングポジションが積み上がっていたところに、昨日ドル/円で大規模なドル買い介入が入り、これに押されてロングの投げを巻き込みながら下落(ドル買い)となったものと思われます。

EUR/USDは、予想以上にもろかった印象です。

ドル/円、熾烈な攻防戦となる

政府・日銀と海外勢との間で熾烈な攻防戦となっています。

ショートを買い戻した海外勢もいますが、新規に上がったところを売ってきている海外勢もいます。

というのも、昨年の9月15日以来、三度の介入がありましたが、毎回介入で上がったところが絶好の売り場となったため、今回も同様の理由から、海外勢が売り浴びせてきているもようです。

それに対して、政府・日銀が買い支えており、通常の東京クローズとされる午後5時を過ぎても、買い支えは続いています。

まさに、「納得いくまで介入したい」と語った安住財務相に、海外勢が挑んできている格好です。

今日のところは、政府・日銀も、24時間体制にならざるをえないのではないかと思われます。

ニューヨーククローズで、なんとしても78.00以上をキープできるかが課題です。

ドル/円、介入は成功か

今のところ、今回の介入は、介入中、一時的な反落はありましたが、その後高止まりしており、成功しているものと見ています。

成功につながった大きな要因は、シカゴIMMのポジションでもわかりますように、10月25日時点の円ロングドルショートが、前週18日時点の円ロングドルショートの倍以上になっていた、つまり海外勢が、ドル売りで本格的に攻め始めていたことが大きかったと思われます。

それに対して、政府・日銀が前回8月4日の介入とほぼ同規模(約4兆円)の大量介入を行なったことによって、ドルが急騰したため、ショート筋のロスカットが集中し、その結果、高止まりとなっています。

しかも、安住財務相からは、「納得いくまで介入したい」と、前任の野田財務相の時とは違って、1日に限らず効果が出るまで介入をやり続けることが示唆されたことも、ドルを売りづらくさせているものと思われます。

まだ、80.00近辺は、強いレジスタンスとなっており、性急に80.00を超すドル高を求めると、反動としての下落の可能性が高まりますので、現段階では、78.00以上に定着することが課題だと思われます。

本邦通貨当局、ドル買い介入実施 

ドル/円は、仲値決めの時間になっても介入が入らず、失望感から75.57近辺まで売られましたが、それからしばらくして、介入が実施されました。

かなり、腰の入った介入です。

当面、78.00以上をキープできるかが課題だと思われます。

2011/10/30

修正、シドニーでのドル/円安値

シドニーでのドル/円の最安値は、75.32近辺だったもようですので修正します。

オプション絡みのストップロスがついたことによる下落だったようです。

ドル/円、戦後最安値圏で週をオープン

ドル/円は、シドニーで、一時75.39近辺の安値をつけたもようです。

戦後最安値更新に対する政府・日銀の対応が、注目されます。

トークアップ発言(口先介入)では、もはや限界があると思われます。

これからの展開は(2011/10/30)

ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見てみましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080

週足、日足、いずれからも言えることは、さらにドル安が進む可能性が高そうです。

さらに、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

10月25日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング21,323枚vsユーロショート97,835枚、ネットユーロショート76,512枚(前回ショート77,720枚)。

同時点の円は、円ロング75,999枚vs円ショート21,720枚、ネット円ロング54,279枚(前回ロング26,907枚)となっています。

ユーロのショートポジションは、先週25日(火)の段階では引き続き多かったですが、27日(木)にEUが包括戦略で合意したことを受け、ショート筋の買戻しが集中しましたので、かなりショートポジションは減ったものと思われます。

一方、ドル/円は、25日以降3日連続で小幅ながら戦後最安値を更新しており、25日時点の円ロングが前週18日時点の円ロングの倍以上になっている状況は、現在もあまり変化はないものと思われます。

それは、言い方を替えれば、円のポジションがロングに偏っていて、巻き戻される可能性があります。

U.S.Dollar Indexからは、さらにドル安が進む可能性が示唆され、IMMポジションからは、ユーロショートが減り円ロングが多いものと思われますので、目先の展開は、以下のように見ています。

EUR/USDについては、ユーロショートが減り、ポジション的な偏りは現在のところあまりありませんが、マーケットが先週金曜に休息を取ったことで、今週は新規にポジションを作り始めるものと思われます。

先週末、1.4102近辺にあった200日移動平均線を上抜いて引けており、1.4500近辺を目標に、まずは上値を試す(ドル安方向)可能性が高いように思われます。

しかし、この動きにより相場が完全に上昇トレンドに入るのではなく、上げようとする過程でロングポジションが積み上がり、反落のエネルギーが蓄積されるのではないかと見ています。

つまり、下がるためにまずは上がるという動きではないかと思われます。

一方、ドル/円ですが、11月2日(水)の米FRBの政策金利決定ではQE3(量的緩和策第3弾)の実施の可能性があり、翌3日(木)のECBの政策金利決定では利下げの可能性もあるため、確かに目先重い展開が続く可能性はあります。

しかし、シカゴIMMのネットの円ロングポジションが、54,279枚と前回の26,907枚から倍以上に増えていることを考えますと、あまり持ち値の良くない円ロングが増えているものと思われ、目先さらにドルは下げても(円高)、その後は反発する(円安)のではないかと思われます。

円ロングが、急速に増えていることもあり、政府・日銀のドル買い介入が効果的になっているものと思われますが、3日~4日のG20首脳会議に配慮して介入しないか微妙なところです。

しかし、「断固たる措置を取る」と言っている以上は、ここは機動的な介入の実施が望まれます。

2011/10/28

EUR/USDは仕切り直し

ニューヨークダウは、EUが欧州債務問題の克服に向けた包括戦略で合意したことを受けた前日の急騰で一服感が広がり、終日小幅な値動きが続き、前日比22.56ドル高の12,231.11ドルと3日続伸、7月28日以来、3ヶ月ぶりの高値で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、イタリア債の入札が不調で逃避買い(利回り低下)が入り、暫定値ながら前日比0.073%下げて2.324%で引けました。

原油価格は、前日の急伸からの利益確定売りが優勢となり、前日比0.64ドル安の93.32ドルで引けました。

金価格は、月末で利益確定売りが強まりましたが、下値も堅く、前日比0.50ドル安の1,747.20ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、EUの合意に伴って、それまで踏ん張っていたショート筋の買戻しが前日大きく出たことで、損失を確定したマーケット参加者が多かったことから、週末前ということもあって、傷を癒すべく静かな相場となりました。

新たな方向性の模索は、来週になってからということになりそうです。

ドル/円は、ジリ安となりましたが、引け際買い戻しが入って、取引を終えました。

しかし、マーケットの大勢のポジションは、介入期待もあって買い下がってロングになっているものと思われます。

また、輸出企業のドル売りは、既に76円台前半まで下りてきていますので、急反発は望めそうもありません。

こうした状況だけに、少なくとも下げ止まるためには、政府・日銀による大量介入で、需給をタイトにする必要があると思われます。

ミズラン(Mizlin) Part.193

ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。   

A cup of tea(一杯の紅茶) 
場所:イギリス

意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。

おいしいものの少ないイギリスで、安くて飛び切り美味しいのは、A cup of tea(一杯の紅茶)です。

しかも、どこでも、美味しく頂くことができます。

イギリスの水は、石灰質を含んでいて、やかんの内側はすぐに真っ白になってしまいます。

水だけでは、とても飲めたものではありませんが、この水が紅茶を美味しくさせているように思います。

水を沸かして、日本の3~4倍はあろうかという大きさのディーバックを2~3個ポットに入れて、そこに沸いたお湯を注いで、しばらく待ちます。

そして、ミルクの入ったカップに紅茶を注ぎ入れて、お好みでお砂糖を入れます。

しかし、イギリス人も、一日に何杯も紅茶を飲むせいか、砂糖を入れているのはあまり見たことがありません。

この、コクのある紅茶が、大好きです。

一度、スコットランドまで寝台車に乗ったことがありました。

朝、目が覚めて、車窓からスコットランドの樹木が生えていない険しい山々を眺めながら頂いた、車掌さんお手製のA cup of teaは、格別でした。

因みに、ア カップ オブ ティーというよりも、ア カップ オブ チーに近い発音です。

傷んでしまったEUR/USD

昨日、EUが欧州債務問題の克服に向けた包括戦略で合意したことにより、ユーロショートで頑張っていたマーケット参加者が大挙して損切りの買戻しに出ました。

その買戻しにより、EUR/USDは、1日で約250ポイントの上昇を見ました。

こういう自分は間違っていたとわかった時、踏ん切り良く損切るところは、英米勢のトレーディングの巧さだと、常々思っています。

いったん万歳してしまうと、今日のロンドンの静けさように傷を癒すために休み、次のチャンスを待ちます。

こうした狩猟民族的な儲ける時はトコトン儲け、やられたら休むというメリハリの良さが、トレーディングには必要だと思います。

ドル/円、下げ止まるには、当局の力が必要

輸出企業が戻り売りをする一方、依然として介入期待やレベル感からロングポジションが出来やすくなっているものと思われ、そのため戻りの弱い展開となっています。

この売りが出やすくまたロングが出来やすい状況が変わらない限り、日々繰り返し戦後最安値を更新する状況は変わらないと思います。

本来であれば、マーケット参加者がベア(弱気)になって売り込んでショートになれば、自律的な反発もありえます。

しかし、当局が、「断固たる措置を取る」と威嚇し、またマーケット参加者も介入を期待して逆張りで買い下がるようであれば、マーケットはロングにはなっても、ショートにはなることはありません。

まずは、当局が大口介入をすることで、マーケットからドルを吸収し、需給を均衡させることが必要だと思われます。

EUR/USD、買いに転換か一時的な反発か

EUR/USDは、昨日のニューヨーククローズが1.4188となったことから、1.4100近辺の200日移動平均線を大きく上回っています。

これが200日移動平均線より上のブルゾーン(強気のゾーン)へ相場が復帰し、さらに上げ調子になる相場なのか、あるいは単なるショートカバーが集中したことによるオーバーシュートだったのか、今の段階では定かではありません。

今日のロンドン勢の出方を見たいと思います。

2011/10/27

EUR/USD、ひと相場の終わり

ニューヨークダウは、EUが欧州債務問題の克服に向けた包括戦略で合意したことや、発表された米第3四半期GDP・速報値が2.5%と予想通りであったことから、米経済の先行きに対する懸念も後退し、前日比339.51ドル高の12,208.55ドルと続伸し、8月1日以来約3ヶ月ぶりに12,000ドルの大台を回復して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、EU首脳会議を通過したことで、マーケットのセンチメントが改善し、米国債への逃避買いが後退したほか、米第3四半期GDP・速報値で個人消費の底堅さが示されたことや、米7年債入札が不調だったこともあり、暫定値ながら前日比0.174%上げて2.378%で引けました。

原油価格は、EU首脳会議を通過し大幅反発となり、前日比3.76ドル高の93.96ドルで引けました。

金価格は、EU首脳会議を通過し、投資家のリスク指向高まり、前日比24.20ドル高の1,747.70ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、一時75.67まで下落し、3日連続で戦後最安値を更新しました。

しかし、その後はやや持ち直し、戦後最安値を連日更新しながらも、劇的な急落はせずに限定的に安値を探る動きが続いています。

そこに、今回のドル安円高が、底値圏形成過程における一時的な安値更新ではないかと見ています。

EUR/USDについては、シカゴIMMのユーロのショートがかなり大きくなっていたように、マーケット全体にもショートにポジションが偏っていたのが、EUにより債務危機対応策が合意されたことにより、大きく買い戻しに出たための上昇と見ています。

つまり、ポジション調整であり、新たな相場が始まる前に通過しなければならない過程だと思われます。

長い目では、依然ユーロベア(弱気)で見ています。

柔軟性問われる本邦通貨当局

本日は、EU首脳会議で、民間銀行が保有するギリシャ国債の元本を50%削減することで合意し、これにより当面のユーロ圏諸国の債務危機からくる逃避先通貨としての円買い要因が後退しました。

そして、日銀は金融政策決定会合で、資産買い入れ基金の規模を現在の50兆円から55兆円に5兆円増額し円安要因となる金融緩和策を進めました。

しかし、ドル/円の水準は、昨日つけた戦後最安値75.71から、それ程離れてはいません。

内外で円高を抑制する動きがほぼ同時にありながら相場は円高なのに、なぜ「(円高に対して)あらゆる措置を排除せずに必要な場合には断固たる措置を取る」はずの財務省が、介入を出し惜しみしているのか、よくわかりません。

本日は、さらにドル安になるきっかけになるかもしれない米第3四半期GDP・速報値の発表があることも忘れてはなりません。

EUR/USD、買い気は引かず

EU首脳会議で、民間銀行が保有するギリシャ国債の元本を50%削減することで合意しました。

これを受けて、EUR/USDは買い戻しが強まり、1.4000目前まで上昇しましたが、1.4000にオプション・トリガー(手前で売り、上抜けると買戻し)があり、上げが今のところ抑えられている状況です。

ただし、上がらないからと言って反落するわけでもなく、1.4000手前で高止まりしているところを見ると、ショートポジションは解消されてはいないものと思われますので、欧州が入ってくると上値を本格的に試すことになるものと思われます。

こうして、いったんポジションがきれいにならないと、新規の相場は始まらないと思われます。

EUR/USD、買戻し先行か

EUR/USDは、ギリシャの債務減免率が50%で合意されたわりには、今のところ上値が重い状況です。

しかし、シカゴIMMのユーロのポジションがかなりショートになっていることを考えますと、目先は買戻しが先行するものと思われます。

この上、1.4000の心理的抵抗線、1.4045近辺の90日移動平均線、1.4098近辺の200日移動平均線を段階的にテストするものと思われます。

2011/10/26

EU首脳会議への期待感が先行か

ニューヨークダウは、ドイツ連邦議会がEFSFの実質的な拡大を承認したほか、中国がEFSFへの投資に合意したと伝わり、欧州債務危機への対策が大枠でまとまるとの期待感が広がって大幅上伸し、前日比162.42ドル高の11,869.04ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ユーロ圏首脳会談の声明草案を好感して上昇し、暫定値ながら前日比0.095%上げて2.204%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油在庫統計で原油在庫が大幅に増加したことや、EU首脳会談を前にポジション調整の動きが強まり、前日比2.97ドル安の90.20ドルで取引を終えました。

金価格は、安全資産買いが強まり、前日比23.10ドル高の1,723.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、ロンドンタイムに75.71をつけ、戦後最安値を更新しましたが、ニューヨークに入り欧州債務危機への対策が大枠でまとまるとの期待感が広まり、買戻しが強まりました。

EUR/USDも、一時、ギリシャ向け第2次支援の民間負担問題で、EU側と民間側の調整がなお決着していないと伝わったことから、1.3800近辺まで下落しましたが、その後1.3920近辺まで反発しました。

これらドル/円、EUR/JPYの反発を受け、EUR/JPYも一時106.16近辺まで値を戻しました。

ただし、EU首脳会議への期待感が先行している相場だけに、結局どういう決着になるかを見届けるまでは、依然流動的と思われ、警戒を緩めないことが賢明だと思われます。

ドル/円、介入期待で買い下がりか

ドル/円は、76.00以下が定着してきています。

特に、今日の東京オープン以来、ほとんど戻りがないまま、下げてきているのは、要注意だと思われます。

つまり、介入期待で買い下がっていることから、戻りらしい戻りがないことを示しており、ポジション的には、ロングが積み上がってきているものと思われます。

これで、昨日更新した戦後最安値75.73といったポイントを下に割り込むと、ロングのロスカットが集中し、さらに一段下げるという悪循環を起こす可能性があると見ています。

安住財務相が「断固たる措置を取る」と発言しているのならば、実際に行動に移すべきで、そうでないと、市場の信認を失うことになりかねないと思われます。

EUR/USD、まだまだ油断はできない状況

EUR/USDは、財務相会合が延期になって一時的に売られても、本日のEU首脳会議は予定通り開かれるということで、安定した状況に戻りました。

今回のところは、これでEUR/USDは、買いが強まる可能性はあります。

しかし、リーマンショックの後遺症は、それほど簡単に解消されるはずもなく、いずれまた、問題は再び噴出するものと思われます。

その意味では、EUR/USDの買いが強まっても手放しでは喜べないものと思われます。

介入はいつ?

ドル/円は、安住財務相の「必要な場合は断固たる措置を取る」との発言に、5銭ほど反応したようです。

マーケットを焦らして、ショートになったところを実弾介入をするつもりなのかもしれません。

しかし、政府・日銀の介入は、大量にドル買いをすることによって、マーケットからドルを吸収して動かなくさせる方式である以上、早くやった方が良いように思われます。

2011/10/25

ドル/円、緊迫感なき戦後最安値更新

ニューヨークダウは、欧州債務危機対策をめぐる財務相会合の延期や発表された10月の消費者信頼感指数が39.8と予想の46.5を大きく下回ったことや、一部米企業の業績見通しの悪化などを受けて、前日比207.00ドル安の11,706.62ドルと、4営業日ぶりに反落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、財務相会合の延期により欧州債務危機に対する楽観的な見通しが後退し、またニューヨークダウも下げたことから、暫定値ながら前日比0.121%下げて2.112%で引けました。

原油価格は、財務相会合の延期により欧州債務危機に対する楽観的な見通しが後退したものの、QE3(量的緩和第3弾)への期待が高まり、前日比1.90ドル高の93.17ドルで引けました。

金価格は、QE3(量的緩和第3弾)への期待が高まり、前日比48.10ドル高の1,700.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円が、75.73をつけ、戦後最安値を更新しました。

政府・日銀の介入の可能性の低い海外時間に下値を試し、東京時間が迫れば買い戻すという、巧妙な手口で、下値を試しています。

ただ、戦後最安値更新と言っても、17銭更新とか、5銭更新といった非常に一時的で限定的な下げで、急落するような感じは受けません。

ドル/円は、安値更新はあるものの底値圏形成の過程にあるものと見ています。

EUR/USDについては、ショートの買戻しが出ているためもあってか、戻りの高値水準にいます。

しかし、財務相会合の延期は、ギリシャの債務削減、欧州金融機関の資本増強、EFSFなどに関する危機対策の「包括戦略」について、詳細な決定が先送りされることが懸念され、決してユーロにとっては、良いことではないように思います。

ドル/円、海外時間に警戒

ドル/円は、76.00以下は介入警戒があるためか割らず、しかしすぐ上で横ばい推移となっています。

本日も、本邦通貨当局の介入時間の終わりと見なされている日本時間午後5時以降、海外勢によるドル/円の売り攻めが強まる可能性があります。

海外ファンドは、既にドル売りを開始しているもようで、これに対して、本邦輸入企業などの買いとの攻防戦となりそうです。

海外ファンドは、長期戦には弱いですが、短期勝負には強く、畳み込むような攻めに出ることがありますので警戒を要します。

ドル売り相場は続くのか  

目先の相場は、全体的にドル売り相場になっており、そのためクロス円は横ばい推移となっています。

ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの日足を見てみますと、確かに下落してきており、76.00が日足の実体で下抜けるか、あるいは反発するかの大変重要なポイントを現在目前にしており、どちらに向かうか注目されます。

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080

もちろん76.00が完全に下抜けると、9月8日以来のドルの上昇相場は否定されることになり、新たな相場のストーリーが必要になるものと思われます。

ドル/円、介入期待で重い相場

ドル/円は、5・10日(ゴトウビ)だったことから、仲値での輸入企業のドル買いが出たものの、仲値が終わると小緩んでいます。

つまり、マーケットは、あまりドル/円はショートになっておらず、むしろ通貨当局による介入を期待してロング気味だと思われます。

また、クロス円も全般に重めです。

2011/10/24

ドル/円、投機の買いか、実需の買いか

ドル/円がジリ高ですが、海外で下がって戻ってきたため、本邦勢が買い先行になっているものと思われます。

買いの中心が、輸入企業の買い切り玉であれば良いですが、投機筋のレベル買いだとしたら、マーケットはロングになるだけですので、逆に下げやすくなります。

そのあたりを、値動きから見極めることが必要だと思われます。

ドル/円、介入期待でロングか

ニューヨークダウは、中国の強いPMI(購買担当者指数)、欧州債務問題をめぐる協議の進展、建設機械最大手キャタピラーが市場予想を上回る四半期決算と業績見通しを発表したこと、そして企業のM&Aの発表が相次いだことも好感され、前週末比104.83ドル高の11,913.62ドルと続伸し、8月1日以来、約3ヶ月ぶりの高値で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、欧州危機対策への期待や中国の強いPMIからニューヨークダウが大幅に上昇したことから利回りも上昇し、暫定値ながら前週末比0.011%上げて2.230%で引けました。

原油価格は、欧州危機対策への期待や中国の強いPMIから買戻しが強まり、前週末比3.87ドル高の91.27ドルで引けました。

金価格は、欧州危機対策への期待や中国の強いPMIから買戻しが強まり、前週末比16.20ドル高の1,652.30ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、ショートポジションがやはり多いようで、下げきれず買い戻され、一時1.3955近辺まで上昇しました。

引き続き、ショートカバーが入りやすくなっているものと思われます。

一方、ドル/円は、介入期待から買い下がっているもようで、そのためマーケットのポジションがロングになっているもようです。

介入が実際に入らず、先週金曜につけた戦後最安値75.78を割り込むと、ロング筋の投げに、一段下げる可能性がありますので警戒が必要です。

EUR/USD、気になるユーロショートの多さ

昨日のEU首脳会議で、域内の銀行の大幅な資本増強で大筋合意されました。

しかし、銀行への資本注入や国債買い取りの役割を担うEFSFの拡充、ギリシャ支援の強化と併せた包括戦略については、26日(水)の首脳会議で最終合意の予定です。

つまり、まだ全部が決まったわけではありません。

そのため、EUR/USDも買い上げきれず、反落となりました。

しかし、10月18日時点のシカゴIMMのネットのユーロショートは、77,720枚(前回ショート73,795枚)と大きく、26日に合意ができなかった時は話は別ですが、すべて最終合意となった場合、いったんショートカバーに1.4050近辺までの反発の可能性もあるのではないかと見ています。

ドル/円、介入は有言実行

今朝、安住財務相は、急に75円台というのは投機的な動きだと述べた上で、行き過ぎた投機的な動きには断固たる措置が必要だと語るとともに、事務方に円高への対応の準備を指示したことを明らかにしました。

この発言もあり、ドル/円は強めになりましたが、介入が出動する傾向にある午前10時前後の仲値決定の時間になっても介入は出ず、その後は反落気味になりました。

好意的に解釈すれば、再び76.00を割り込んだところで介入する方針なのかもしれません。

しかし、トークアップ発言(当局が介入方針を口頭でマーケットに告げ、相場を持ち上げようとすること)をした以上は、必ず介入を有言実行しなくては、マーケットにつけ入る隙を与えます。

効果的な介入とは、マーケット参加者が、あれ?下げても介入が入らないじゃないかと攻めかかってきたところを、カウンターパンチで介入するのが、介入する額も抑えられ、一番だと思います。

ドル/円、気にした仲値前後の介入はなし

最近の介入は、仲値が決定される午前10時前後に入ることが多かったことから、マーケットは仲値前後を気にしていました。

しかし、午前10時前後になっても、介入がないことから、緩み加減になっています。

EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで、横ばい推移です。

そのため、クロス円は、ドル/円の軟化に押されて、やや下げています。

2011/10/23

本邦通貨当局の対応に注目

EU加盟27ヶ国は、昨日のEU首脳会議で、域内の銀行の大幅な資本増強で大筋合意しました。

必要な増資額は1000億~1100億ユーロ(約10兆6000億~11兆6600億円)規模になる見通しです。

銀行への資本注入や国債買い取りの役割を担うEFSFの拡充、ギリシャ支援の強化と併せた包括戦略については、26日(水)の首脳会議で最終合意の予定です。

シドニーでは、EUR/USDは、先週末のニューヨーククローズであった1.3895よりは緩んでオープンしましたが、その後やや買いが強まっています。

ドル/円は、先週末のニューヨーククローズ76.27よりは、小緩んでいます。

本日は、先週末戦後最安値を一時更新したドル/円に対して、政府・日銀が、いかなる対応に出るか、注目されます。

これからの展開は(2011/10/23)

今週の市場の注目点は、EU首脳会議と、ドル/円がさらに戦後最安値を更新するか、そして政府・日銀はどう対応するかということです。

23日EU首脳会談を前に、EUは22日、27の加盟国すべての財務相による会議を開き、域内の銀行の経営基盤を強化するため、銀行の健全性の指標となる自己資本の比率を大幅に引き上げるよう求めることで合意しました。

これにより、総額で1000億ユーロ(日本円で10兆6000億円)規模の資本増強が必要になるとみられています。

EUは23日に首脳会議とユーロ圏17ヶ国の首脳会議を開き、さらに26日にユーロ圏首脳会議を再び開き「包括戦略」を決定する方針です。

今の段階では、EU首脳会談が成功裏に終わるかどうかは、実際のところわかりません。

ただし、先週金曜のニューヨークでは、既に問題解決への期待感が高まっており、EUR/USDは買われがちになっていますので、合意すれば、EUR/USDは上昇するものと思われます。

しかし、合意できなければ、それ以上に反落するもの見ています。

一方、円は避難先通貨として買われ、戦後最安値を更新しました。

しかし、最安値更新と言っても、8月19日の75.95が10月21日の75.78に17銭更新したのに過ぎず、少々マスコミが騒ぎ過ぎている感はありますが、さらに最安値を更新する足がかりになるようですと問題は大きくなるものと思われ、ここは、政府・日銀の対応が注目されます。

前回8月19日の最安値更新の場合は、7月末から再度76円台に下げてきたため、8月4日に事前に1日の規模としては過去最大となる4兆5129億円の介入を実施し、定着はしなかったものの80.25まで持ち上げました。

これにより、4兆5129億円相当のドルを市場から吸収したことにより、その後膠着した相場展開となりましたが、今回最安値を更新した以上、再びドルの吸収が必要だと思われます。

しかも、財務相が野田現総理から安住氏に交代しており、新財務相の手腕が問われるものと思われます。

昨日、安住財務相は、「行き過ぎた投機的な動きには断固たる措置を取りたい」と述べていますが、言葉どおり時間をおかずに行動に移すことが出来るかにより、マーケットの安住財務相及び財務省への信認度が変わってくるものと思われます。

ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080

U.S.Dollar Indexを見る限りでは、ドル高にもドル安にも向かう可能性があり、相場の転機になる大変重要な局面にあると思われます。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

10月18日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング20,977枚vsユーロショート98,697枚、ネットユーロショート77,720枚(前回ショート73,795枚)。

同時点の円は、円ロング49,047枚vs円ショート22,140枚、ネット円ロング26,907枚(前回ロング35,119枚)となっています。

ネットのユーロショートはほぼ変わらず、円のネットロングは縮小気味です。

ユーロのショート志向は根強いですが、そのために下げづらくなっているようにも思われます。

2011/10/21

新財務相、介入の手腕を試されるか

ニューヨークダウは、マクドナルドやハネウエルなど米企業による良好な四半期決算の発表が相次いだことや、23日にEU首脳会議を控えて欧州の債務危機対策への進展期待が広がり、前日比267.01ドル高の11,808.79ドルと続伸し、8月3日以来、約2ヶ月半ぶりの高値で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、週末からのEU首脳会議を控えて、欧州への警戒感が緩み、債券は売られ(利回り上昇)、暫定値ながら前日比0.023%上げて、2.212%で引けました。

原油価格は、週末からのEU首脳会議において、欧州債務危機に対しての何らかの有効な打開策が打ち出されるとの期待感が高まったことから反発し、前日比1.33ドル高の87.40ドルで引けました。

金価格は、週末からのEU首脳会議において、欧州債務危機に対しての何らかの有効な打開策が打ち出されるとの期待感が高まったことから反発し、前日比23.20ドル高の1,636.10ドルで取引を終えました。

為替相場では、23日のEU首脳会議を控えて、逃避先通貨としての円が脚光を浴び、ドル/円は、一時75.78の戦後最安値を更新しました。

その後、23日のEU首脳会議において、欧州債務問題の解決に向けた動きが出るとの期待が高まり、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで上昇しました。

そのため、クロス円が上昇し、そしてそれに連れて、引け際、ドル/円もやや値を戻しました。

ドル/円は、逃避先通貨としての円買いと言いつつも、下にロング筋のストップロスがあって、それが狙われたものと見ています。

本邦通貨当局にとりましては、理由はなんにしろ、戦後最安値の更新に対しては、警戒感を強めているものと思われます。

そして、これが安住財務相の介入デビュー戦になる可能性が高く、市場との力関係が試されることになりますので、注目されます。

ミズラン(Mizlin) Part.192

ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。   

ラムジンギスカン羊々(ようよう) 
住所: 東京都世田谷区三軒茶屋2-13-19   
電話:03-3421-1127

意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。

東急田園都市線の急行が渋谷の次に止まるまち、三軒茶屋は飲み屋さんで一杯です。

特に、246号線と世田谷通りに挟まれた三角地帯は、戦後の闇市を髣髴させるような飲み屋街で、いくつものお店がひしめき合っています。

ただし、時代は平成ですので、お店の種類も豊富で、一杯飲み屋さんだけでなく、イタリアンのお店があったりで、どこもいい雰囲気を出しています。

今回ご紹介する羊々もこじんまりとはしていますが、なんとも美味しげな予感のするお店です。

食べ方は、Part.2でご紹介した南新宿のジンギスカン「北牧場」で習い性になってしまった、ラムともやしをひたすら食べるスタイルを踏襲しました。

ラム肉はやや厚めですが、火が通ると実に柔らかです。

タレは、醤油ダレとピリ辛味噌ダレですが、やっぱり醤油ダレがにおろしにんにくに一味唐辛子が好きです。

もやしは、くったりするぐらいになったのが好きです。

それを醤油ダレにつけて食べます。美味い!

お酒は、生ビールから赤ワインへと変わりました。

ワインも、ジンギスカンによく合います。

こちらの、お店で初めて、ラムのタン塩を試してみることにしました。

塩も、何種類から3種類が選べて、楽しかったです。

ヒマラヤの岩塩とか、興味本位で選びました。

ラムのタンは、結構クリクリしていましたが、例の塩をつけると、実に美味しかったです。

他に、ラムチョップもお勧めとの事でしたが、次回のお楽しみにしました。

しかし、この三軒茶屋の三角地帯は、奥が深そうです。

EU首脳会議を前にリスク回避

ロンドンでは、様子見気分が強まるのではないかと見ましたが、まずはリスクを回避しようとする動きが強まりました。

つまり、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで下落、そしてドル/円、クロス円が下落、いわゆるリスク回避のパターンであるドル高円高となりました。

EU首脳会議を前に、できるだけリスクを回避しておこうということのようです。

特に、独仏協議難航で、23日のEU首脳会議ですべてが決着するわけではなく、26日までに首脳会議を再び開くことになったことが、問題が先送りされたとして嫌気されたもようです。

しかし、週末リスクもあり、新規でドル高円高ポジションを積極的に作るとは考えにくく、結局は様子見気分は強まるものと見ています。

EUR/USD、様子見強まるか

23日(日)のEU首脳会議では域内銀行の資本増強で正式に基本方針を決定し、遅くとも26日(水)までにEU首脳会議を再び開き包括策の取りまとめをする必要があるとの認識で独仏首脳が一致しました。

EUR/USDは、昨日の海外市場で、かなり振り回されており、23日のEU首脳会談を目前にして、本日の海外では様子見気分が強まるのではないかと見ています。

しかも、26日までにEU首脳会談を再び開くことが決まり、23日ですべて決着するわけではなく、さらに問題は先送りされることになり、その点からも、動きづらい展開が予想されます。

こうした状況だけに、あえてリスクをとる時ではないと思います。

リスクをとるべき時は、必ず来ると考えますので、その時の到来をじっくり待つこともトレーディングのうちと思われます。

ドル/円反落、CHF上昇

ドル/円は、昨日のニューヨークで、77.10まで買い上げた反動からか売られています。

77.00以上は、まだ輸出企業の売りオーダーがしっかりあり、この一部を抱え込んでしまったものと思われます。

本邦輸出企業には、かないません。

また、EUR/CHFが、1.23台から1.22台前半に下落しているのが目立ちます。(スイス高)

CHF/JPYも、上昇しています。

EU首脳会議に絡んだ、リスク回避のCHF買いと思われます。

2011/10/20

[10/21] FX攻略.com にコラム掲載

2011/10/21 発売の雑誌「月刊 FX攻略.com 12月号」にコラムが掲載されます。

タイトルは「マーケットセンチメントを読む ~さまざまな市場参加者たち~」です。

月刊 FX攻略.comの最新号は、以下のリンク先から購入できます。

☆月刊 FX攻略.com 12月号【雑誌】

☆月刊 FX攻略.com 12月号【デジタル版】

欧州首脳会議を巡って錯綜

ニューヨークダウは、23日の欧州首脳会議が延期されると伝わると売りが優勢になりましたが、その後、メルケル独首相とサルコジ仏大統領が26日までに包括策を決めるとの共同声明を発表したのに加えて、ギリシャ議会が賛成多数で緊縮財政策を可決したこともあって堅調となり、前日比37.16ドル高の11,541.78ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、EU首脳会議を巡り錯綜し、暫定値ながら前日比0.029%上げて2.189%で引けました。

原油価格は、EU首脳会談に関する情報が錯綜したことから、続落し、前日比0.22ドル安の86.07ドルで引けました。

金価格は、欧州債務問題が依然として不透明感を残しているlことや、銅相場が急落していたことも売りに拍車をかけ、前日比34.10ドル安の1.612.90ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、23日の欧州首脳会議が延期されると伝わると1.3656近辺まで売られましたが、メルケル独首相とサルコジ仏大統領が26日までに包括策を決めるとの共同声明を発表したのに加えて、ギリシャ議会が賛成多数で緊縮財政策を可決したこともあって1.3790近辺まで反発となりました。

かなり神経質なマーケットでしたが、本日も要人発言に右往左往する可能性がありますので、警戒が必要です。

ドル/円も、一時77.08近辺まで上昇しましたが、引け際76.75近辺まで反落しました。

ドル/円にも、十分な注意が必要です。

ドル/円、ラウンディング・ボトムの繰り返しか

ドル/円は、2007年7月から下落トレンドに入り今年7月まで続き、下落トレンドの形成に丸4年を要しました。

これと同じように、多少の振れはもちろんあるとは思いますが、今度は底値圏形成にも3~4年は掛かるのではないかと現在考えています。

それでは、これから3~4年の相場とはどういう相場になるかですが、ラウンディング・ボトム(※)を形成しようとしては、輸出企業の売りオーダーといったドル売りをを消化しきれず、上伸に失敗してある程度崩れては、また新たなラウンディング・ボトムを形成するということを繰り返すことで、底固めをするものと見ています。

底値圏を形成した後、上昇トレンドに入るのではないかと現状考えてはいますが、まだ時間はたっぷりありますので、あまり固執せず、柔軟に相場動向を見て行きたいと思います。

※ラウンディング・ボトム:酒田五法では鍋底とも言います。底値圏形成を意味し、上に放れると、底値確認となります。今回は、上に放れきれずに緩み、再びラウンディング・ボトムを形成することを繰り返すのではないかと見ています。

【ご参考】ラウンディング・フォーメーション
http://www.gci-klug.jp/mizukami/2009/05/20/005452.php

EUR/USD、軟調地合は続くか

23日(日)のEU首脳会議を前に、神経質なマーケットが続いています。

サルコジ仏大統領とメルケル独首相は、昨日、ユーロ圏債務危機の解決を目指し、EFSF強化策について協議しましたが、議論は暗礁に乗り上げています。

これを受けて、リスクを回避しようとEUR/USDは軟調な(ドル買い)地合が続きました。

EUR/USDを日足で見ますと、1.3701近辺に10日移動平均線のサポートがあります。

結構、上向きの移動平均線のため、簡単には割れないとは思いますが、これがしっかりと割れると1.3583近辺にある25日移動平均線のサポートあたりまで、続落する可能性があります。

予断許さぬEU首脳会議

23日(日)のEU首脳会議への、マーケットの注目度はかなり高いもようです。

既に準備会合の場で、救済策におけるECBの役割で独仏の意見の相違が表面化するなど、首脳会議は予断を許しません。

会議で決議された内容は、日本時間の24日(月)の朝早くに公表されるもようですので、シドニータイムから東京タイムにかけては、相場がかなり荒れる可能性がありますので、十分な警戒が必要です。

2011/10/19

週末のEU首脳会議待ちのマーケット

ニューヨークダウは、FRBの地区連銀景況報告(ベージュブック)で多くの地区で成長ペースが緩慢だとされたほか、景気先行きの不確実性が高まっていることへの懸念も示されたことから、前日比72.43ドル安の11,504.62ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された米地区連銀経済報告(ベージュブック)で、先行き不透明と指摘していたことをきっかけに下げ、暫定値ながら前日比0.021%下げて2.155%で引けました。

原油価格は、EFSFの拡大期待に懐疑的な見方が出ており、警戒感から売りが優勢となって、前日比2.23ドル安の86.11ドルで引けました。

金価格は、EFSFの拡大期待に懐疑的な見方が出ており、警戒感から売りが優勢となって、前日比5.80ドル安の1,647.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで、上値を試したものの、ニューヨークに入り、原油や金と同様に、EFSFの拡大期待に懐疑的な見方が強まって反落となり、クロス円もそれに追随した動きになりました。

いずれにしても、23日(日)のEU首脳会議が終わらないことには、先に進めなさそうです。

一方、ドル/円は、方向感定まらず、横ばい推移が続きました。

このドル/円の膠着状態は、想像以上に長く、たとえば年単位になるのではないかと見ています。

ドル/円、底値圏形成か

ドル/円は、戦後最安値75.95から1円足らずのところで、最安値更新の緊張感も感じられず、非常に安定した動きになっていることが不思議です。

この最安値圏にいながら安定している原因のひとつは、6年半ぶりに昨年の9月15日に実施した介入から始まって、今年の3月18日、そして8月4日と合計3回の介入で7兆円以上に相当するドルを市場から吸い上げたことが原因ではないかと見ています。

これで、経常黒字から発生するドル売りを拮抗しているのだと思います。

今後も、こうした定期的なドル買い介入が実施されれば、横ばい推移は続くでしょうし、エコノミストの間では今後経常収支は赤字化するというのが、定説となっているもようですので、時間はかかるとは思いますが、徐々に底値を形成し、そしてトレンド転換するものと思われます。

EUR/USD、過度の期待は禁物

マーケットは、23日(日)のEU首脳会談に、関心が集中しています。

そして、また何らかの良いニュースが出るものと期待しているものと思われます。

しかし、こうした一連の動きは、2008年9月のリーマンショックの前に、ポールソン当時米財務長官がマーケットに期待を持たせるような発言を繰り返し、そのたびごとにマーケットは好転を期待して跳ね上がりました。

しかし、結局一時的なカンフル注射に過ぎず、失望ばかりが残ったという状況とあまり変わりはないものと思われます。

現状、ユーロ圏諸国の状況には、余分な期待を持たないことが大事だと思っています。

噂の円高対策

先週末、日本政府による新たな円高対策が今週にも決まるとの観測が出ていましたが、最終案が出てきているもようです。

それによりますと、中小企業向け支援や生産拠点の国内立地の促進といった空洞化対策、政府と日銀の専門組織の設置や、政府は1~6月に約27億ユーロ(約2800億円)のEFSF債を購入しましたが、これをさらに上積みするなどのもようです。

また、円相場が大幅に上昇する局面では「あらゆる措置を排除しない」と最終案に明記し、円売りドル買いの市場介入に踏み切る考えを示唆しています。

今のところ、マーケットへの影響は、限定的です。

2011/10/18

様子見

ニューヨークダウは、予想を上回る四半期決算を発表した米銀大手バンク・オブ・アメリカが大幅上昇したことや、英ガーディアン紙がドイツとフランスがEFSFの拡充策で合意したと報じたことが好感され、前日比180.05ドル高の11,577.05ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、英ガーディアン紙がドイツとフランスがEFSFの拡充策で合意したと報じたことにより上昇し、暫定値ながら前日比0.016%上げて2.171%で引けました。

原油価格は、ニューヨークダウの上昇に伴い買いが強まり、前日比1.96ドル高の88.34ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが、一時売られたことを受けて下げ、前日比23.80ドル安の1,652.80ドルで取引を終えました。

為替相場では、英ガーディアン紙がドイツとフランスがEFSFの拡充策で合意したと報じたことにより、一時EUR/USDは、1.3816近辺まで上昇しました。

しかし、その後、情報大手ダウジョーンズが、英ガーディアン紙のドイツとフランスがEFSFの拡充策での合意は誤った筋の報道だと報じたことから、EFSF拡大期待は後退し、1.37台前半に緩んでいます。

事の真偽が確認されるまで、しばらく様子見です。

一方、ドル/円は、結局下げきることもできず、76.80前後に落ち着いています。

ドル/円は、マーケットにモメンタム(勢い)がありません。

EUR/USD、下値を試すか

EUR/USDは、やはり東京オープンが1.3744-47近辺となり、1.3767近辺にある5日移動平均線を下回ったことで、テクニカル的に下がりやすくなったものと思われます。

1.3623近辺に10日移動平均線のサポートがありますので、そのあたりを確かめにいくことになるものと見ています。

23日(日)にEU首脳会談が予定されていることは、だれもが知っていることであり、そのために、ロングになりやすく、ショートになりやすい相場つきだと思われ、そのため下げやすいのではないかと思われます。

1.3586近辺には、25日移動平均線のサポートもあり、それをも割り込むかが注目されます。

EUR/USD、欧州勢の出方に注目

昨日のニューヨークでは、ショイブレ独財務相が今週末のEU首脳会談では欧州債務危機への最終的な解決策は打ち出されないとの見方を表明し、欧州債務問題に対する楽観的な見方が後退しました。

特に、ドイツについては、今回のユーロ圏債務問題では、EU加盟国の中でも、もっとも資金を負担していることもあって、国民の不満も増幅しているもようで、問題解決の難しさが見え隠れしています。

ただし、東京では、EUR/USDが下がったところでは、買い遅れていた実需のユーロ買いも出ているもようです。

ただし、EUR/USDの方向性という意味では、ロンドンに入らないことには定かでない部分もありますので、様子見で良いように思われます。

EUR/USD、相場の転機はあるか

EUR/USDは、1.3744-46近辺で東京オープンし、1.3780近辺の5日移動平均線を下回っています。

まだ、5日移動平均線は上向いているため、上に引っ張られる可能性がありますが、5日移動平均線より上に戻りきれなくなると、反落の可能性が高まります。

2011/10/17

前途多難なユーロ

ニューヨークダウは、ギリシャ問題など欧州債務危機への対応が進展するとの期待から約2ヶ月半ぶりの高値まで上伸しましたが、ショイブレ独財務相が今週末のEU首脳会談では欧州債務危機への最終的な解決策は打ち出されないとの見方を表明し、欧州債務問題に対する楽観的な見方が後退、前週末比247.49ドル安の11,397.00ドルと大幅反落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された10月のニューヨーク連銀製造業景気指数が-8.48と予想の-4.00を大きく下回った上に、ショイブレ独財務相が今週末のEU首脳会談では危機の完全な解決策までには至らないとの見方を示したことから、暫定値ながら前週末比0091%下げて2.157%で引けました。

原油価格は、ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を下回ったことや欧州債務危機の早急な解決は望めないとの悲観論が広がったことから、前週末比0.42ドル安の86.38ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが下落したことに連れて下げたものの、下値では安全資産としての買いが入り、前週末比6.40ドル安の1,676.60ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、ショイブレ独財務相が今週末のEU首脳会談では欧州債務危機への最終的な解決策は打ち出されないとの見方を表明したことで、欧州債務問題に対する楽観的な見方が剥落した格好です。

ただ、23日(日)のEU首脳会談まで、まだ時間があり、ブル(強気派)の反撃を予想され、依然予断は許されません。

ドル/円は、結局、77.50をタッチすることも出来ないまま、予想を下回ったニューヨーク連銀製造業景気指数をきっかけに反落となりました。

まだまだ、ドル/円は、どっちつかずの状況が続くものと思われます。

ドル/円、実需が支配するマーケット

日本政府による新たな円高対策が出るという観測を期待してか、海外ファンドがドル/円で買ってきているもようです。

円高対策は、外人受けしそうな材料です。

しかし、77.50以上の本邦輸出企業のドル売りオーダーも腰が入っているものと思われ、たとえファンド筋が力任せに買い上げても、時間の経過とともに、ファンドはロングを持ちきれなくなり、投げに転ずるのが、これまでも何度もあったことです。

それほど、輸出筋の売り切り玉がドル/円マーケットに与える影響力は、大きいと言えます。

※売り切り玉:輸出筋は、製品のドル建て代金をドルを売って円に換えれば取引が完結する(売り切り)のに対して、投機筋は、買ってロングポジションを作ったら、利食いあるい損切りで売らない限り、取引は完結しません。尚、輸入筋の場合は、買い切りとなります。

ユーロ圏諸国の債務問題、長期化か

EUR/USDは、週末のG20財務相・中央銀行総裁会議で、特に目新しいものが出なかったことで、本日はやや重くなっています。

しかし、次の日曜日である23日には、EU首脳会議が予定されており、またそれが近づくと、好結果を期待したユーロ買いが出る可能性があります。

ただ、ユーロ圏諸国の債務問題については、なにかにつけて、好転が期待されますが、2008年のリーマンショックから受けたダメージは、1990年台初頭のバブルの崩壊から立ち直るのに20年以上掛かっている日本以上のものがあると思われ、3年やそこらで済む話ではないと思われます。

したがい、ユーロの下落の可能性には、常に警戒しておくべきかと思われます。

新たな円高対策の内容、依然わからず

先週末、ニューヨークで出た日本政府が来週にも新たな円高対策を発表という一部報道を受け、今朝、海外ファンドから買いが出たようです。

しかし、この円高対策の内容は未だ不明で、8月に出された海外M&A促進を詳しく説明したものではないかと憶測を呼んでいます。

EUR/USDが重くなっているのは、とりあえず、G20が終わり、対策に具体性がなかったことから、ロングの手仕舞いも、チラホラ出ているためのようです。

2011/10/16

ドル/円、低めにオープン

シドニーでは、ドル/円は、先週末比、低めにオープンしています。

やはり、上で待つ本邦輸出筋の売りオーダーを警戒しているのかもしれません。

ただし、週末憶測を呼んだ新たな円高対策がいかなるものか注目されます。

EUR/USDは、先週末より、若干下げています。

当面は、1.3900が心理的な抵抗線になると思われます。

これからの展開は(2011/10/16)

週末のG20財務相・中央銀行総裁会議は、土曜に共同声明を採択して終了しました。

声明では、一番注目された欧州債務危機については、この危機が金融不安につながっている現状を踏まえ、「銀行システムや金融市場の安定を保つための行動を取る」と明記し、欧州が打ち出した銀行の資本増強策を支持したうえで、金融安定に向け一段の行動を迅速にとるよう求めました。

これに対して、欧州側は、23日のEU首脳会議で包括的な危機の収拾に向けた抜本策の合意を目指すとしています。

マーケットは、欧州危機が後退したとして、週初、EUR/USDは上値トライで始まるものと見ています。

しかし、1.4000を超えて、ドンドン上がるかどうかは、投資家筋の出方次第だと思われます。

ドル/円につきましては、今回のG20とは異なりますが、日本政府が来週にも新たな円高対策を発表という一部報道に先週金曜は一時77.45まで上昇しましたが、ニュースの出所がはっきりしません。

ただし、マーケットが恐れているのは、SNB(スイス国立銀行、中銀)が、この9月からEUR/CHFのフロア(下限)を1.2000とし、これを割るようであれば、無制限に介入するという措置を発表し実行しており、日銀もたとえば80円をフロアにして、これを割るようであれば、無制限に介入をするという措置をとるかということです。

しかし、米国が中国に人民元の切り上げを、今回のG20でも引き続き求めているような状況下、円で円高阻止のフロア設定は容認されるとは考えにくく、新たに円高対策を取るにしても、8月24日に財務省が発表した円高対応緊急ファシリティー1000億ドルの創設のようなものではないかと見ています。

とは言いつつも、週初は、円高対策に対する期待と不安から、上値を試す可能性はありますが、輸出企業のドル売りは引くことはないものと思われ、あまり上がらないのではないかと見ています。

ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080

先週は、EUR/USDの反発(ドル安)の影響から、U.S.Dollar Indexも下げています。

もう一段、下値を試す可能性はありますが、その後は反発するものと見ています。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

10月11日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング17,040枚vsユーロショート90,835枚、ネットユーロショート73,795枚(前回ショート82,697枚)。

同時点の円は、円ロング54,190枚vs円ショート19,071枚、ネット円ロング35,119枚(前回ロング43,462枚)となっています。

ネットのユーロショートは、11日時点ではあまり減っていませんが、週後半の上昇で減ったものと思われます。

ネットの円ロングは、多少減っていますが、11日以降もそれほど、大きくは相場は動いておらず、ポジションにあまり変化はないものと見ています。

2011/10/14

来週にも新たな円高対策?

ニューヨークダウは、インターネット検索最大手グーグルの好決算を受け、米企業業績への期待を高まったことや、発表された9月の米小売売上高が1.1%と予想の0.7%を上回ったことから、前日比166.36ドル高の11,644.49ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、予想を上回る米小売売上高を受けて、安全資産としての債券は売りが強まり(利回り上昇)、暫定値ながら前日比0.064%上げて2.248%で引けました。

原油価格は、米小売売上高が予想を上回ったことや、EUR/USDが上昇したことを受けて上げ、前日比2.57ドル高の86.80ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDの上昇を受け、前日比14.50ドル高の1,683.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、1.3830-40近辺のショート筋のストップロスがつけられ、1.3893近辺まで上昇しました。

その後、いったん1.3840近辺まで緩みましたが、下げきれず1.3880近辺に収束しました。

1.3900は、とりあえずはタッチしませんでしたが、マーケットではユーロ圏諸国の債務問題が改善方向に向かうとの期待感が強くなっているもようです。

一方、ドル/円は、日本政府が円高是正に向けた対策を来週にも発表するとの一部報道があったもようで、一時77.44近辺まで上昇しましたが、77.50はタッチできず、77.20近辺に軟化しました。

EUR/USD、ドル/円共に上昇したことから、EUR/JPYは一時107.43近辺まで上げました。

全体的にブル(強気)センチメントが強まっており、来週は、まずは、EUR/USD、ドル/円、そしてEUR/JPYも、上値テストから始まるのではないかと見ています。

ただし、ドル/円では実需筋、EUR/USDでは投資家筋が、相場が本日の高値より上昇した時、戻りを売ってくるのか、そのあたりの動向が注目されます。

ミズラン(Mizlin) Part.191

ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。   

更科 (さらしな) 
住所:長野県諏訪市末広1-7   
電話:0266-52-1080

意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。

諏訪に入り、まずは諏訪大社上社本宮を参拝しました。

あの勇猛で知られる御柱(おんばしら)祭りの柱が、天に向かってそそり立って、まずは迎えてくれます。

大社の空気に、なんとも言えない荘厳なものを感じました。

やはり、そういったスポットというものはあるものだと思いました。

きっと、ご利益があるでしょう。

そして、ホテルに車を置き、お店に歩いて出かけました。

10分ほどで着き、早速、地ビールの諏訪浪漫の「りんどう」と「しらかば」を頂きました。

酒の肴には、小さなわかさぎの佃煮、焼き味噌、カラッと揚がった天ぷらの盛り合わせ、つまりこちらの肴をすべて頂きました。

どれも美味しく、お酒がさらに進み、いつしか日本酒となりましたが、これもご当地の「真澄(ますみ)」を頂きましたが、スッキリとした味で好みです。

そして、おそばは、四色そばをお願いしました。

四色は、田舎そば 、せいろそば、さらしなそば、変わりそばからなり、結構ボリュームがありましたが、美味いそばでぺロリと頂きました。

お店を出て、ブラブラと上諏訪のまちを散歩しましたが、この地には長い歴史があり独特の文化をあることを、実感しました。

ドル/円、輸出企業の売り、意気軒昂

ドル/円は、一昨日77.48までニューヨークで上昇しましたが、昨日の東京では、輸出企業の売りが殺到したもようです。

それに対して、投機筋が買い下がってロングになり、77.00が割れて、投げが集中しました。

今年は、東日本大震災でサプライチェーンが揺らぎ輸出は減り、実際に貿易収支も赤字になりましたが、インターバンクから聞こえてくるのは、震災直後は一時減りはしたものの、その後は輸出企業のドル売りは急速に盛り返しています。

言えることは、投機筋が買ったぐらいでは、ビクともしない実需の売りが依然として、上には待っていて、それは無視できないということだと思います。

実需筋、投資家筋の動きに注目

ドル/円では、77.00以上では、輸出企業の売りがかなり待ち構えているもようです。

一方、EUR/USDでは、1.3800以上では、投資家筋の売りがしつこく出てくるもようで、なかなか1.38台に乗せ切れません。

こうした、売りっぱなしの実需筋やいったん売ったら長期間ポジションを保有する投資家筋が、腰を据えて売りに回ってくると、投機筋がそうした売りを突破して、さらにどんどん相場を持ち上げようとしても、それはかなり難しく、よしんば突破したとしても、その後の反動としての下落が大きくなるものと思われます。

したがい、下落を望むのであれば、むしろ投機筋が上値を試してくれた方が下げやすくなるとも言えます。

EUR/USD、ショートになりやすい水準

格付け大手S&Pによるスペインの格下げに、EUR/USDは一時下がりましたが、再び買い気になっています。

昨日のEUR/USDなどの下落で、再びマーケットのポジションはショートになっている可能性があります。

いったん、しっかりとショートカバーが出る局面もありそうです。

高値水準にいるため、ロングが積み上がりにくく、ショートになりやすいものと思われます。

2011/10/13

EUR/USD、今後の相場展開の見極めどころ

ニューヨークダウは、米金融大手JPモルガン・チェースの減益決算を嫌気して軟調に推移し、前日比40.72ドル安の11,478.13ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ニューヨークダウが軟調だったことで逃避買い(利回り低下)が広がった上に、30年債入札が好調だったことからさらに低下し、暫定値ながら前日比0.030%下げて2.180%で引けました。

原油価格は、米欧の株式相場が軟調に推移したことに連れて下げ、また発表された週間石油在庫統計で原油在庫が市場予想に反して増えたことが需給緩和の観測につながって売りを誘い、前日比1.34ドル安の84.23ドルで引けました。

金価格は、一時EUR/USDが下落したことから、利益確定売りが出て下げ、前日比14.10ドル安の1,668.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ECBが月報で慎重な景気見通しを示したほか、ユーロ圏の国債について民間債権者に損失負担を求めれば、ユーロの信認が低下する恐れがあるとの見解を示したことで、EUR/USDは下落しました。

しかし、その後、スロバキア議会がEFSF拡充案を承認したことで反発となりました。

一方、ドル/円は、EUR/JPYなどクロス円の売りが強まったため、前日の上げの起点となった76.66近辺まで下げた後は、横ばい推移が続きました。

EUR/USDについては、今の相場が続騰する過程なのか、あるいは高値圏を形成する過程なのか、見極める必要がありそうです。

ドル/円は、依然として、相場にモメンタム(勢い)がなく、横ばい推移だと見ています。

EUR/USD、高値形成か?思わぬ反抗に警戒

EUR/USDは、買い上げようとするのですが上げきれず、高値圏を形成したと見ています。

ただ、反落するほどのロングが十分にたまっているのか、定かではありませんので、慎重に値動きを見る必要があります。

テクニカル的には、下がるとすれば、現在1.3636近辺にある90時間移動平均線あたりまでで、その後、反発もありえますので、それ以上の下落は、今の段階では多くは望まない方が良いように思います。

つまり、マーケットの相場に対するコンセンサスが取れていない状況ですので、思わぬ反抗を受ける可能性があり注意が必要です。

EUR/USD、マーケットは高値を確認したか

EUR/USDは、ロンドンタイムの値動きが重要だと見ています。

ショートのポジション調整も大きくは一巡した現在、EUR/USDに対するマーケットセンチメントが、ブル(強気)、ベア(弱気)いずれに偏っているか、値動きから伺い知ることができるのではないかと見ています。

問題は、マーケットがしっかりと高値を確認しているかということで、しっかり確認しないで上もこのあたりまでと戻り売りを続ければ、ショートが切れず、延々と買戻しが続くことになります。

今日は、EUR/USDの今後の方向性を見通す上で、マーケットのポジション動向を掴むのに大切な日ではないかと見ています。

ポジションが大きく偏るために、時間が必要か

ドル/円も、EUR/USDも、そして、EUR/JPYも、ニューヨークでつけた高値からは緩んでいるものの、動意薄です。

どの通貨ペアも、極端にショートあるいはロングにポジションが偏っているわけではなさそうです。

それぞれに、ポジションが偏るために、まだ時間が必要なもようです。

2011/10/12

本当に欧州のリスクは回避されたのか

ニューヨークダウは、スロバキアの与野党がEFSF拡充案の承認で合意したと報じられたことや、EUのバローゾ欧州委員長が域内銀行の財務体質強化を求める方針を示し、欧州の財政危機や金融システム不安が沈静化に向かうとの期待が高まり、買いが優勢となり、前日比102.55ドル高の11,518.85ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、スロバキアの与野党がEFSF拡充案の承認で合意したと報じられたことや、バローゾ欧州委員が銀行の資本増強に積極的な姿勢を示したことで、欧州の金融不安が後退したに加えて、10年債入札が前回よりも低調に終わったこともあって(利回りは)上昇しました。

しかし、公表されたFOMC議事録では、資産購入策を選択肢に残すべきとの意見が多かったことから低下し、暫定値ながら前日比0.062%上げて2.212%で引けました。

原油価格は、神経質な揉み合いが続き、前日比0.24ドル安の85.57ドルで引けました。

金価格は、欧州の金融不安が後退したことから、EUR/USDが大きく上昇したことを受け、前日比21.60ドル高の1,682.60ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、スロバキアの与野党がEFSF拡充案の承認で合意したと報じられたことや、バローゾ欧州委員が銀行の資本増強に積極的な姿勢を示したことで、欧州の財政危機や金融システム不安が沈静化に向かうとの期待が高まり、一時1.3833近辺まで買われました。

また、ドル/円も、いったんはEUR/USDの上昇(ドル売り)に連れて、一時76.31近辺まで売られましたが、そこからの反発が大きく、一時77.48近辺まで踏み上げられました。

終わってみれば、EUR/USDもドル/円、そしてクロス円も高値圏に位置しており、リスクが回避されたとするドル安円安のパターンとなりました。

しかし、これでユーロ圏の債務問題が解決したとは思えず、むしろ、EUR/USDなどをマーケットは買い過ぎているものと見ています。

また、ドル/円も、77円台は、本邦輸出企業が喜んで売ってくるものと思われます。

EUR/USD、上げは本物か

トリシェECB総裁が「欧州金融安定ファシリティー(EFSF)はレバレッジ効果を通じて効力を増すべき」と発言し、EFSFの機能拡充に前向きな姿勢を示しました。

加えて、スロバキア議会の与野党首脳がEFSFの機能拡充に関して、本日協議して、明日可決の可能性が高まったことも好感され、EUR/USDはじめ円以外の通貨が対ドルで上昇、それに連れてクロス円も上昇しました。

これが、まさに下落再開に必要なマーケットが納得してユーロをロングにするだけの理由になり得る要人発言なりニュースなりではないかと見ています。

買うだけ買ってみて、はじめて、トレンドに沿った上昇なのか、あるいは、トレンドに逆行した上昇なのかが、はっきりすると思いますが、トレンドに逆行した動きなのではないかと見ています。

ただし、マーケットのセンチメントがかなりブル(強気)になっていますので、反落するにしても多少時間は掛かるものと思われます。

EUR/USD、下落再開に必要なもの

EUR/USDの日足を見ると、1.3550-1.3700近辺で、しばらくレンジなのかもしれません。

つまり、ユーロ圏諸国の問題に悲観的な見方が強まって、ユーロを売り過ぎてしまったことの反発が足もと起きていて、ユーロショートのポジション調整をするのに、ある程度の調整期間を必要としているものと思われます。

しかし、これはあくまでも調整であって、下落が終わるほど、ユーロ圏諸国を取り巻く環境が好転するとは見ていません。

下落再開に必要なものは、マーケットのポジションがユーロロングになることで、これには、マーケットが納得してユーロをロングにするだけの理由が必要で、このあたりのニュースなり要人発言なりがこれから出てくるかが注目されます。

EUR/USD、ポジションはミックスか

EUR/USDでは、ファンド筋が昨日ショートから入ったものの下がらず、いったん買い戻し、上がったところでもう一度売り直したもようです。

しかし、上げた後は、買い下がったロング筋もいるようで、今日の東京で、ロング解消の売りに軟化しています。

率直なところ、ポジションはロングもショートもいるミックス状態のように思われます。

2011/10/11

EUR/USD、読みづらいマーケットポジション

ニューヨークダウは、欧州金融システム不安に対する懸念がくすぶる中、大半の時間を弱含みに推移し、前日比16.88ドル安の11,416.30ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、明日実施される10年債入札を意識して、債券売りが優勢(利回り上昇)となり、暫定値ながら前日比0.080%上げて2.157%で引けました。

原油価格は、ニューヨークダウの下げ渋りを手掛かりに買われ、前日比0.40ドル高の85.81ドルで引けました。

金価格は、スロバキア議会のEFSF拡充案の採決をめぐる不透明感からポジションを縮小する動きがみられましたが、EUR/USDが堅調に推移したことから下げも小幅で、前日比9.80ドル安の1,661.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、ギリシャ向け追加融資実施期待に強めに推移していたEUR/USDでしたが、引け際、スロバキア議会が1回目の採択でEFSF拡充案を否決したことから、小緩みました。

しかし、EUR/USDは、依然高値圏を維持しており、大幅反落するほど、まだポジションがロングに偏っていないのかもしれませんし、あるいは、EUR/USDは、ショートのため下がらないとも言えます。

このように、マーケットのポジションが読みづらい時ですが、だからこそ、読んでみることが必要な時だと思われます。

ドル/円は、引き続き膠着した相場です。

相場の揺り戻しはあるか

相場は、上がりも下がりもしないところを見ると、それ程ショートにもロングにもなっていないかと思われましたが、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで、そしてクロス円が、下落を始めました。

やはり、相場が高止まりすると、知らず知らずのうちにロングが積み上がるものと思われます。

こうして反落を始めてよくあるケースは、たとえば、昨日のEUR/USDのように1時間足で見ると、ほぼ一本調子に1.3465近辺から1.3683近辺まで上昇しています。

こういった時は、上げ切れなくなると、上昇の起点である1.3465近辺まで反落することが多々ありますので、この点は注意して見ておくとよろしいかと思います。

EUR/USD、まずは上値の確認が必要

EUR/USDは底固めされ、ならびにEUR/JPYも底固め気味になっていることから、少なくともユーロは下がりたがっていないことがわかります。

つまり、ユーロショートがまだ残っているもようで、もう一段の買戻しが目先出る可能性があります。

EUR/USDは、本日の寄り付きレベルとなる1.3625-28近辺によって、1.3590近辺にあった下向きの25日移動平均線を上抜き、しかも上げてからも高止まりしており、さらに1.3800近辺までの上昇の可能性が出ています。

つまり、目先未だ上値は確認されていないものと言えます。

したがい、上値確認のために、買うだけ買ってみないと、また反落もないものと思われます。

投資家はユーロ回復には懐疑的では

EUR/USDは、昨日からのショートの買戻しも一巡し、ポジション的に軽くなっているため、高値圏を維持しているものと思われます。

こうした、上げてからも大きく反落しないのは、ポジションがロングにもショートにも大きく偏っていないためで、これから、マーケットの思惑で、ロングになるかショートになるかで、相場は新たな方向性を見出すものと思います。

しかし、ユーロ圏諸国の債務問題や、欧州の金融システム不安からの投資家の売り意欲が納まるとは思えず、投機筋が新たにショートになって下がらず買い戻しになったとしても、投資家が買い戻しを吸収するものと見ています。

2011/10/10

EUR/USD、大幅な買戻し後、高止まりか

ニューヨークダウは、メルケル独首相とサルコジ仏大統領が、9日(日)の会談で、ユーロ圏の銀行の資本増強を進める方向で全面的に一致したことから、欧州の債務問題や金融システムを巡る懸念がやや和らぎ、買いが優勢となり、前週末比330.06ドル高の11,433.18ドルと大幅反発して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、コロンバスデーの祝日で休場でした。

原油価格は、欧州の債務不安の後退で、EUR/USDが上昇に連れ高となり、前週末比2.43ドル高の85.41ドルで引けました。

金価格は、欧州の債務不安の後退で、EUR/USDが上昇に連れ高となり、前週末比35.0ドル高の1,670.8ドルで取引を終えました。

為替相場では、メルケル独首相とサルコジ仏大統領が、9日(日)ベルリンで会談し、両首脳はユーロ圏の債務危機拡大を防ぐため、域内銀行の資本増強を果断に進める方針で全面的に一致したことや、仏、ベルギー、ルクセンブルグはデクシア(銀行)解体で合意に達したことから、ユーロショートの買い戻しが大きく入りました。

EUR/USDは、上げがほぼ一本調子であったことから、ショートカバーだったことがわかります。

一方、ドル/円は、20銭前後の狭い値幅の中での上げ下げに終始し、その膠着具合も尋常ではなさそうです。

結果として、EUR/JPYも、一本調子での上昇となりました。

EUR/USDは、ショートカバーをして、ポジションが軽くなっただけで、現状あまりポジションに偏りはないものと思われ、目先高止まりするものと見ています。

ユーロベアのマーケット

今のEUR/USDは、ユーロに関わる問題を深刻に思っているマーケット参加者が多く、基本的にユーロベア(ユーロに弱気)になりやすく、実際にもユーロショートになっているということなのかもしれません。

そのため、ユーロにとっては良い話が出ると、ユーロを買い戻すため、EUR/USDなどがある程度反発するということだと思われます。

これが、トレンド相場の難しいところで、相場の見方がマーケット参加者の間で同質になりやすく、ポジションが一方に偏り、その結果、ポジションの方向とは逆方向に相場が向かいやすくなります。

ただし、方向性がはっきりしているトレンド相場では、偏ったポジションがこなれれば、再び順張り方向に相場は再開します。

したがって、ポジションのエントリーポイントが難しいと言えます。

EUR/USD、事は深刻

東京もニューヨークも休場で欧州だけのマーケットにこれからなるわけですから、余程不測の事態が生じない限り、ロンドン時間に入りかけの時間にややつばぜり合いをしたり、短期の投機通貨であるEUR/GBPの売買でお茶を濁すのではないかと見ています。

しかし、ユーロにとって良い話が出ると、これでユーロ圏諸国がハッピーになると思う程、欧州が短絡的でないことを願っていますが、ユーロにとって良いニュースが出た時の反応の仕方が、2008年9月のリーマンショック発生前の数ヶ月のドルの反応と似ていることが気になります。

ドル/円は、引き続き膠着したままです。

この膠着とは、当分付き合う必要があるように考えています。

欧州からリスク回避の報道

メルケル独首相とサルコジ仏大統領が、昨日ベルリンで会談し、両首脳はユーロ圏の債務危機拡大を防ぐため、域内銀行の資本増強を果断に進める方針で全面的に一致したと報じられました。

加えて、仏、ベルギー、ルクセンブルグはデクシア(銀行)解体で合意に達したことが伝えられたこともあって、リスクが回避されたとして、ドル安円安になっています。

つまり、EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで上昇(ドル安)、クロス円も上昇(円安)となっています。

尚、ドル/円は、全体的にドル安傾向のため、やや重くなっています。

東京、ニューヨーク、休場

さすがに、東京が体育の日、ニューヨークがコロンバスデーで、それぞれのマーケットは休場ですので、非常に閑散としています。

唯一三大マーケットでオープンするロンドンも、短期の投機的売買が盛んなEUR/GBPぐらいが動いて、他の通貨ペアは、オープン直後に多少小競り合いがあった後は、動かなくなるものと見ています。

あえて言えば、ドル/円がまた値幅が収束しており、やや動く可能性があります。

2011/10/09

全体的に小動き 

シドニーは、全体的に先週金曜のニューヨークとあまり変わらない水準でのオープンです。

ドル/円は、小戻ししています。

EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで、重めです。(ややドル高)

そのため、クロス円も重めです。(やや円高)

これからの展開は(2011/10/09)

ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080

引き続きドル高基調となっており、82.00方向を試すものと思われます。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

10月4日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング18,104枚vsユーロショート100,801枚、ネットユーロショート82,697枚(前回ショート82,473枚)。

同時点の円は、円ロング60,867枚vs円ショート17,405枚、ネット円ロング43,462枚(前回ロング42,322枚)となっています。

ユーロも円も、前週とネットポジションはあまり変わっていません。

どちらも確信犯的な、ユーロショートであり、円ロングだと思われますが、ユーロショートについてはうなづけるものがありますた、円ロングについては相場が膠着状態にあり、投資効率が悪いように思われます。

引き続き、ユーロ圏諸国の債務問題に絡んだ格下げなどが絶えない状況にありますので、対ドル対円でのユーロ安は再開するものと思われます。

そして、そうした問題とともに、トリシェECB総裁が8年間の任期を今月一杯で終え退任することが気になります。

後任には、一時ドイツ連銀のウェーバー総裁の名も上がりましたが同総裁は辞退し、代わって、ゴールドマン・サックス副会長を経て、2006年1月からイタリア銀行(中銀)総裁の任にあるマリオ・ドラギ氏となっています。

マリオ・ドラギは1990年代、イタリア財務省時代、民営化をどんどん推進したことから、「スーパーマリオ」
というあだ名をウォール街関係者からつけられました。

しかし、ドイツ連銀が手を引き、イタリア銀行出身者がECB総裁になることへの不安感は拭えません。

つまり、ユーロ圏諸国の中でもいろいろな金融問題を抱えるPIIGS諸国(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)出身のECB総裁への信頼度はどうしても疑わしいものがあります。

トリシェ氏がECB総裁である限り、ECBへの信頼度は保たれたと思われますが、マーケットは、ドラギ次期総裁には、実績ができるまでは、かなり厳しい目で見ていくものと思われますし、時には挑んでいく局面もあるものと見ています。

そのように、長めに見ても、EUR/USDの下落再開の可能性は高いものとみており、それに伴ってEUR/JPYも下落すると見ておくべきかと思います。

ドル/円については、膠着相場が続くものと見ています。

尚、明日10日(月)は、体育の日で東京休場、コロンブス・デーでニューヨーク休場となりますので、かなり閑散なマーケットになるものと思われます。

2011/10/07

欧州問題は、来週も続くか

ニューヨークダウは、発表された9月の米雇用統計では、失業率は予想通りの9.1%でしたが、非農業部門雇用者数が10.3万人と予想の5.9万人を上回り買いが先行しました。

ところが、午後になり、格付け大手フィッチがイタリアとスペインの国債の長期信用格付けを引き下げたことから、ギリシャ債務危機が他のユーロ圏諸国にも波及するのではないかとの懸念が再浮上し、これを受け軟調に転じ、前日比20.21ドル安の11,103.12ドルで引けました。

米国債10年物利回りは、発表された米雇用統計が予想を上回ったことで、上昇が続きました。コロンブスデーの3連休を前にポジションの整理が中心になった面もあり、暫定値ながら、前日比0.088%上げて2.076%で引けました。

原油価格は、発表された米雇用統計が予想を上回ったことで、買いが優勢となりましたが、フィッチがイタリアとスペインを格下げしたことから、いったん下げたものの、売り一巡後は買い戻され、前日比0.39ドル高の82.98ドルで引けました。

金価格は、米雇用統計が予想を上回ったことで、底堅い展開も見られましたが、フィッチがイタリアとスペインを格下げしたことから売りが強まり、前日比17.40ドル安の1,635.80ドルで取引を終えました。

為替相場では、予想より良かった米雇用統計を受け、リスクが回避されたとして、ドル/円、クロス円の買い(円安)、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで買い(ドル安)、つまりドル安円安となりました。

しかし、午後に入って発表された格付け大手フィッチによる、イタリアとスペインの国債の長期信用格付け引き下げ報道により、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで、そしてクロス円が大きく反落しました。

ドル/円は、高値圏でジリ高でしたが、最終的には軟化しました。

EUR/USDは、テクニカル的に示されていた通り、買い過ぎれば反落するということが実際になったものと思われます。

ドル/円は、相変わらず、膠着相場の中での動きです。

ミズラン(Mizlin) Part.190

ミズラン(Mizlin)。これは、ミシュラン(Michelin)と私の名前をもじったおいしいお店紹介のコラムです。   

もつ焼専門店 カミヤ 茅場町店 
住所:東京都中央区茅場町2-14-11   
電話:03-3666-9477

意地が悪いようですが、美味しいところをお教えする以上、この情報をもとにご自身で探してみてください。

狭い店内にお客さんが一杯で、熱気に溢れています。

まずは、レバ刺しを頂きました。

きれいなレバーでした。

こちらには割り箸がありませんので、串が2本箸代わりに出てきます。

そして、醤油とおろしにんにくをつけて頂きましたが、新鮮でコリコリしています。

このお店は、串焼きは、2種類各5本の10本がワンセットで注文を受けてくれるというルールがあります。

そう聞くと量が多そうですが、全体に小ぶりのため、二人でシロ、カシラ、ハツ、つくね、野菜焼きなど8種類ぐらいは平気で平らげました。

飲み物も、ビールが終わり、次にチューハイを頼みました。

こちらのチューハイは、8割方焼酎ですので、飲みすぎると危険です。

今回は、飲みませんでしたが、こちらのホッピーの飲み方が、氷なしの冷やしたジョッキで飲む「3冷ホッピー」という正統派だそうで、次回は試してみたいと思います。

どうなる?月間最注目、米雇用統計

本日は、日本時間午後9時30分に、月間最注目の経済指標、9月の米雇用統計(予想:失業率9.1%、非農業部門雇用者数5.9万人)の発表が予定されています。

特に、マーケットは、強い結果、あるいは弱い結果に賭けているという感じはありません。

実際に発表された結果に対して素直に反応しようとしているもようです。

米経済指標発表結果に対して、一番素直に反応する通貨ペアは、最近ドル/円になっています。

ですから、今日の米雇用統計においても、ドル/円の反応を見ておくことが大切です。

ところが、ここにきて、ドル/円自体が膠着化してきていますので、発表直後とりあえず少し動いても、長続きはしない可能性があります。

こうなると、あとは、ユーロ圏諸国の債務問題の懸念後退とか、いろいろ理由をつけて相場を動かそうとするものと思われます。

それは、雇用統計発表後1~2時間後には、はっきりしてくるものと思われます。

執拗なユーロブルセンチメント

EUR/USDは、センチメント的にはブル(強気)になっているものと思われますが、テクニカル的には、下落トレンドの中の戻しに過ぎず、ここからさらに買えば買うほど、逆に下落の可能性が高まるものと思われます。

一方、ドル/円は、極めて狭いレンジの中での上下動に終始していますが、日足で見る限りでは、ラウンディング・ボトム(鍋底)の形成に失敗したもようで、若干下がる可能性がありますが、これはあくまでもラウンディング・ボトムを繰り返し作りながら安値圏を形成する一過程でしかないものと思われます。

その結果、EUR/JPYは、EUR/USDが現状買い気になっていて、ドル/円が狭い値幅での小動きのため、底固い状況です。

しかし、EUR/JPYも、日足のチャートで見る限りでは、下落トレンドの中にあり、やはりここから買い上げると逆に下げやすくなるものと思われます。

今日は、週末であり、来週に向けての方向性が出てくるものと思われます。

米雇用統計に対する反応に通貨ペアによって相違

マーケットは、本日午後9時30分の米雇用統計待ちとなっています。

最近、リスクを回避すためのドル買い円買いや、リスクが回避されたとするドル売り円売りといった動きを一般的にしますので、米経済指標に素直に反応するのはドル/円で、それに追随してクロス円も同様の反応をします。

それに対して、EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで、米経済指標の結果にどう反応してよいのかわからず、発表直後は、動きがでません。

したがい、今日の米雇用統計についても、ドル/円がまずは反応するものと思われます。

2011/10/06

EUR/USD、ここからさらに上げられるか

ニューヨークダウは、EUが銀行の資本状況の再査定に乗り出すことが明らかになり、銀行の資本増強に向けた動きが進展するとの期待が浮上して買い安心感が広まり、またガイトナー米財務長官が、欧州債務危機の悪化による米金融機関の破綻の可能性について否定的な見方を示したと伝わり、金融株が大幅高となったことも相場を下支えし、前日比183.38ドル高の11,123.33ドルと3営業日続伸して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、EU当局による欧州銀への支援期待から上昇し、暫定値ながら前日比0.102%上げて1.990%で引けました。

原油価格は、ECB理事会で金利は据え置かれたものの、1年物の流動性供給やカバードボンド購入再開などが打ち出され、欧州金融システムへの支援姿勢を示したことで、買いが優勢となり、前日比2.91ドル高の82.59ドルで引けました。

金価格は、ECB理事会で金利は据え置かれたものの、1年物の流動性供給やカバードボンド購入再開などが打ち出され、欧州金融システムへの支援姿勢を示したことで、買い戻しが優勢となり、前日比11.60ドル高の1,653.20ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUが域内金融機関の資本再査定に乗り出したことで、ユーロ圏の債務・金融危機への懸念が後退し、EUR/USD、EUR/JPYともに買いが先行しました。

その後、BOEとECBが相次ぎ金融緩和策を拡大したことで、EUR/USDで1.32台まで売られる場面も見られましたが、再び買い戻しに転じ、EUR/USDは一時1.3450近辺まで上昇しました。

なお、ECBは政策金利を据え置きました。

これでブル(強気派)が台頭するとは思いますが、EUR/USDの日足を見てみると、決して良い格好ではなく、これ以上買い上げると、逆に反落の可能性が高まるように思われます。

膠着のドル/円の行方

9月16日ぐらいから形成している、小ぶりのドル/円のラウンディング・ボトムですが、そろそろ上げるか下げるかするものと思われます。

上は、執拗に輸出企業が売ってくるため、動くとすれば下げではないかと見ています。

しかし、下げるにしても76.10-20近辺までが良いところで、再び反発し、新たなラウンディング・ボトムを形成するものと考えています。

この、ラウンディング・ボトムの形成の繰り返しによって、巨大なボトムが形成されていくのではないかと見ています。

しかし、決して戦後最安値である75.95を割り込まないと考えているわけではなく、ボトム形成の過程では、新たな安値を見ることもあると思っています。

しかし、それは、限界的でかつ一時的だと考えています。

ECB、利下げの可能性も?

本日は、ECBの政策金利決定とトリシェECB総裁の定例記者会見に注目です。

9月30日に発表された9月のユーロ圏消費者物価指数・速報値が前年比3.0%と予想の2.5%を上回り、マーケットでは利下げの可能性はなくなったとしていました。

しかし、ここにきてインフレは低下傾向にあり、それよりも世界的な景気後退の可能性が高いとして、0.25%の利下げの可能性を見るマーケット参加者も出てきているようです。

ただし、0.25%の利下げをした場合、利下げでユーロ売りになるのか、利下げを好感した株式の上昇を受けて、ユーロも上昇するのかどちらになるかは、実際になってみないことには定かではありません。

尚、当初どおり据置きとなった場合は、トリシェECB総裁の記者会見での発言から、相場の方向性を見出そうとするものと思われます。

テクニカル的には、日足も週足も、依然下落トレンドの中にあり、買い上げれば買い上げるほど下げやすくなるものと見ています。

今夜のECB関連のイベントを控えて、マーケットは様子見

ECBの政策金利決定が日本時間午後8時45分、そしてトリシェECB総裁の記者会見が午後9時30分前後に控えているため、非常に静かな相場です。

EUR/USDは、良い結果や発言に反応して買われやすいところがありますが、結局は裏切られて反落することが多いように思われます。

EUR/USDは、どこかでは持ち直すと思っている気持ちが強いように見ています。

しかし、EUR/USDを取り巻く環境はそれほど甘くないと思います。

通貨会議開催か

独政府は、10月6日に独仏財務大臣が通貨についての会合を予定すると、今月初めに発表しているもようです。

同会議には、ラガルドIMF専務理事、トリシェECB総裁、メルケル独首相、ゼーリック世銀総裁、グリアOECD事務総長が同席予定となっており、錚々たるメンバーが出席するだけに注目されます。

2011/10/05

ECB理事会及びトリシェ総裁の記者会見に注目

ニューヨークダウは、発表された9月のADP雇用統計が9.1万人と予想の7.0万人を上回ったほか、EU加盟国の財務相が域内金融機関の資本増強に向けた対策を検討しているとの報道があり、またさらにベルギー政府が経営危機に直面したフランス・ベルギー系金融大手デクシアの救済に乗り出したこともあって、買い安心感が広がり、前日比131.24ドル高の10,939.95ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された9月のADP雇用統計や同月のISM非製造業景気指数が53.0(予想52.8)と底堅い内容だったことや、EU加盟国の財務相が域内金融機関の資本増強に向けた対策を検討しているとの報を受け、逃避買いの動きが一服し、暫定値ながら前日比0.069%上げて1.889%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油在庫統計で原油在庫が大幅に減少していたことや、ガソリン在庫も減少していたことで買戻しが出たほか、発表された米経済指標も底堅い内容だったことから買われ、前日比4.01ドル高の79.68%で引けました。

金価格は、原油やニューヨークダウが買い戻されたことから反発し、前日比25.60ドル高の1,641.60ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、ADP雇用統計で上げはじめ、ISM非製造業景気指数で上げに加速がつき、一時77.06近辺まで上昇しましたが、高値圏を維持できず、反落となりました。

EUR/USDは、上値を試しましたが、1.3367近辺にあった鋭角に下りてきている5日移動平均線がレジスタンスとなり、上げきることは出来ませんでしたが、依然買い気が続いています。

本日は、日本時間午後8時45分にECBの政策金利決定、そして午後9時30分頃からトリシェECB総裁の定例記者会見が予定されていますので、注目です。

意外なほど静かなロンドン

今日のロンドンは、意外なほど静かでした。

確かに、明日にはECBの政策金利決定及びトリシェECB総裁の定例記者会見、明後日には米雇用統計の発表を控えていることから、動きづらいのかもしれません。

特に、明日のECBの政策金利決定では、マーケットの一部では、先月初めトリシェECB総裁がユーロ圏の経済予測を下方修正したことから、0.25~0.50%の引き下げも取り沙汰されていましたが、9月のユーロ圏消費者物価指数・速報値が前年比3.0%と予想の2.5%を上回り、マーケットでは利下げの可能性はなくなったと見ています。

確かに、インフレファイター(インフレの抑止、物価安定を最も重視するタイプの金融当局者)で知られるトリシェECB総裁のことですから、消費者物価指数が上がっている中で利下げをするとは思いません。

問題は、金利を据置いた時のマーケットの反応で、いったんは利下げも噂されただけに、据置きとなるとEUR/USDを買ってくるのか、そのあたりが気になるところです。

9月から年末に掛けての定石は、今年も?

相場を長めに見ている投資家筋は、今のユーロに資金を置いておくことに危険を感じており、ユーロからドルや円へ資金を移動させているものと思われます。

この多少のことでは、一方向への資金移動をやめない投資家筋の動きによって、トレンド相場が形成されているものと考えています。

また、例年9月から資金移動が始まり、11月ないし12月には手仕舞うということが起きています。

そして、今年の場合は、今のところユーロからドルや円に資金移動が起きているものと見ており、したがって、EUR/USD、EUR/JPYは下落するものと考えています。

ただし、11月後半ないし12月前半には、9月からのポジションは手仕舞われるのが一般的です。

よくあることですが、9月からのトレンド相場が、ずっと続くと見て、11月あるいは12月になっても手仕舞わないでいると、もともと9月にポジションを大きく張った投資家筋のXmas前の大手仕舞いに巻き込まれて、損失を出すことがありますので、十分な注意が必要です。

クロス円の反落、目立つ

東京では、クロス円の売りが目立ち、全体的にも反落となりました。

クロス円を日足で見ても、下落トレンドに変化はありません。

また、ドル/円が重くなっていることが、気に掛かります。

2011/10/04

欧州危機は続くか

ニューヨークダウは、前日のユーロ圏財務相会合で対ギリシャ追加融資の正式決定を先送りしたことから、市場ではギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が再燃したことや、フランス・ベルギー系金融大手デクシアの経営危機が表面化したことで、ギリシャの債務危機が欧州金融システム不安に発展するとの懸念が高まったことから売られました。

しかし、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が取引終了間際に、金融機関の資本増強の協調実施をユーロ圏財務相が検討していると報道したため、相場は一気に反転し、前日比153.41ドル高の10,808.71ドルと3営業日ぶりに反発して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、EUが欧州銀の資本増強で新たな方法を模索とのFT紙の報道もあり、暫定値ながら前日比0.065%上げて1.821%で引けました。

原油価格は、欧州債務問題への世界景気への懸念が根強く大幅続落し、前日比1.94ドル安の75.67ドルで引けました。

金価格は、先行きが不透明な中、利益確定の動きが続き、前日比41.70ドル安の1,616.00ドルで引けました。

為替相場では、欧州債務危機の拡大を背景にリスクを回避する動きとして、ドル買い円買いが進みましたが、FT紙の金融機関の資本増強の協調実施をユーロ圏財務相が検討しているとの報道に反発となり、ドル安円安方向に戻しました。

ただし、日足で見る限り、トレンド変換をするほどの反発ではなく、ポジションがこなれれば、再度下値を試すものと思われます。

まだまだ、欧州危機は続いています。

リスク許容度低下による円買いか

なぜ、クロス円の下落かということになりますが、ニューヨークダウは、昨日、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥ることへの懸念が再燃して大幅続落し、10,655.30ドルと2010年9月23日以来約1年ぶりの安値で引けるなど、投資家にリスク許容度がなくなっています。

そのため、海外でリスクを取っているいろいろなポジションを手仕舞いに入っています。

それが、クロス円でも起きていて、たとえば、円を売ってAUDを買ってAUD/JPYのロングを持っていたとしたら、その手仕舞いは、AUDを売って円を買うということになります。

つまり、そうした手仕舞いの円買いがいろいろな通貨に対して発生しているため、クロス円が全体的に売られているものと見ています。

こうした手仕舞いは、いろいろなプロダクツ(投資対象)で起きていますが、クロス円の手仕舞いも、まだ続くものと思われ、十分な警戒が必要です。

引き続き、クロス円に警戒

ドル/円に関しては、引き続き狭いレンジ取引が続くものと思われますが、ドル高の相場のため、EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルでさらに下落する(ドル高)可能性は高く、結果として、クロス円が下げるものと見ています。

クロス円の中でも、EUR/JPY、AUD/JPY、CAD/JPYの下落の可能性が高いのは、EUR/USD、AUD/USDの売りが引かないことや、USD/CADの買い(CAD安)が引かないためです。

しかし、これらのクロス円に限らず、他のGBP/JPY、NZD/JPY、CHF/JPY、ZAR/JPY(南ア・ランド/円)にしましても、先行しているクロス円にいつ追いついてきてもおかしくはないものと見ています。

リーマンショックの時に経験していますが、クロス円が崩れる時は、ハシゴをはずしたかのようなフリーフォールをすることがありますので、十分な警戒が必要です。

また、ドル/円は、狭いレンジ内にいるものとは見ていますが、もしクロス円が全体的に大きく崩れることになると、クロス円のロングのロスカットによる円買いをカバー(手当て)するために、ドル/円でドル売り円買いが大量に出て、ドル/円が押し下げられる可能性があります。

クロス円にマーケットの関心集まるか

クロス円を日足で見ますと、EUR/JPY、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPY、CHF/JPYの下げが目立ちます。

ドル/円も昨日下げていますが、それ以上にEUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで下げていることが、クロス円の下げに大きく影響しています。

目先、このアクティブなクロス円の動きから、マーケットの関心がクロス円に集まるのではないかと見ています。

2011/10/03

欧州懸念再来

ニューヨークダウは、週末2日(日)に、ギリシャ政府が公表した2012年予算案によれば、2011年の財政赤字が対GDP比8.5%と予想され、第2次支援策の前提とされた目標の7.6%よりも大幅に増加する見通しとなったことが明らかになったことから、ギリシャがデフォルト(債務不履行)に陥ることへの懸念が再燃して大幅続落し、前週末比258.08ドル安の10,655.30ドルと、2010年9月23日以来約1年ぶりの安値で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ギリシャを始め、欧州への懸念が根強く、逃避買い(利回り下落)が出たほか、FRBはFOMCで打ち出したオペレーションツイストを本日から開始したこともあって低下し、暫定値ながら前日比0.161%下げて1.754%で引けました。

原油価格は、ギリシャを始め、欧州への懸念が根強く売りが優勢となり、前週末比1.59ドル安の77.61ドルで引けました。

金価格は、安全資産を求めて、新規のマネーが流入し、前週末比35.40ドル高の1,657.70ドルで取引を終えました。

為替相場では、ギリシャの2011年の財政赤字が対GDP比8.5%と予想され、第2次支援策の前提とされた目標の7.6%よりも大幅に増加する見通しとなったことから、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで売られ(ドル高)、ドル/円、クロス円も売られ(円高)ました。

つまり、リスクを回避するための、ドル高円高ユーロ安になりました。

EUR/USDは、当面、大台替わりの1.3000を試し、EUR/JPYも大台替わりの100.00を試すものと思われます。

ドル/円に関しましては、下押しはあっても、結局は96円台前半から97円台前半での揉み合いではないかと見ています。

EUR/USDのギャップ

EUR/USDは、先週金曜のニューヨーククローズ1.3386と今日の東京オープン1.3356-59近辺の間でギャップ(窓)が開いています。

通常、当日あるいは一両日中には埋めるのが、一般的ですが、トレンドがはっきりしている場合、半年も1年もギャップを埋めずにいることがあります。

今回も、水準的にも近いですので、通常のようにすぐに埋めてしまう可能性ももちろんあります。

ただし、ギャップが出来るということ自体、相場にはっきりとしたトレンドがあることを示していますので、今回のように、下げ方向にギャップが開けば、下げる可能性は高いと見ています。

EUR/USD、ギリシャのペースに乱れる

EUR/USDは、先週末が1.3386で引けたことで、これまで日足の実体で揉み合っていた1.3500-1.3600近辺のレンジを大きく下回った上に、さらに引っかかりどころであった1.3400も下回っており、強く売りが示唆されました。

それは、ひとつには、先週金曜のニューヨークダウが大幅に下落をしたこともあって、為替では、リスクを回避しようとする動きであるドル高円高ユーロ安となりました。

そして、週末2日(日)に、ギリシャ政府が公表した2012年予算案によりますと、2011年の財政赤字の対GDP比8.5%と予想され、第2次支援策の前提とされた目標の7.6%よりも大幅に増加する見通しであることが明らかになりました。

これにより、さらにリスクを回避しようとする、ドル高円高ユーロ安が強まり、EUR/USDは下げ、ドル/円、クロス円も下げています。

本邦勢の中間決算、英米勢の四半期決算が明けるのを待っていたかのように、相場は新たな展開に入ってきています。

EUR/USDは、大台替えとなる1.3000あたりまでは、とりあえす下落するものと見ています。

輸出企業の売りにはかなわぬ、ドル/円

ドル/円は、輸出企業が売ってきていますが、中間決算が終わり、下期に入ったばかりのため、畳み掛けるようには売ってきていないもようです。

EUR/USDは、ギャップ埋めをしようとはしたものの、戻りは重く、安値圏で横ばいです。(ドル高)

そのため、EUR/JPYはじめクロス円は、全般には下げています。(円高)

EUR/USD、下落基調続くか

EUR/USDは、東京オープンが1.3356-59近辺となり、9月26日の安値1.3360を若干ながら下回っています。

また、先週末のニューヨーククローズが1.3386であったことから、東京オープン1.3356-59近辺との間に多少ギャップ(窓)が出来ており、ギャップを埋める可能性はありますが、トレンド的には下落が続くものと思われます。

当面、1.3000を目指すものと見ています。

2011/10/02

EUR/USDなど、ギャップを作ってオープン

シドニーでは、ドル/円は、先週金曜とあまり変わっていません。

一方、EUR/USDなど円以外の通貨は対ドルで、ギャップ(窓)を作って、オープンしています。

そのため、EUR/JPYはじめクロス円が下落気味です。

これからの展開は(2011/10/02)

EUR/USDで、日足の実体のレンジである1.3500-1.3600近辺を割って1.3386で引けたことが、特筆されます。

つまり、新たに、EUR/USDで売りが示唆されただけでなく、1.3400を下回って引け、しかもここのところの最安値である9月26日の安値1.3360までも至近距離になっており、期が変わった今週から、改めて下値を試すことになるものと思われます。

当面の目標点は、1.3000近辺ではないかと思われます。

欧州絡みのイベントとしては、3日(月)にユーロ圏財務相会合、6日(木)にECBの政策金利決定があります。

特に、ECBの政策金利決定については、景気後退懸念から0.25%ないし0.50%の利下げを、当初マーケットは見ていました。

ところが、先週金曜に発表された9月のユーロ圏消費者物価指数が、3.0%と予想の2.5%を大きく上回り、利下げ観測は後退しました。

そのため、現状では、6日にECBは政策金利を据置くだろうという見方が大勢です。

しかし、利上げ見通しから金利据置きに変わったにも関わらず、EUR/USDは弱く、その点からは、ユーロの地合は非常に悪いものと思われます。

一方、ドル/円ですが、9月16日頃から小ぶりながらラウンディング・ボトム(鍋底)が形成してきており、しかも先週金曜の引けは77.06と77円台に乗せてきており、ちょっと広いですが77.30-78.00のどこかまでは上げるのではないかと見ています。

ただし、これは、積み上がったショートの買戻しによる上げであり、ショートのポジションが解消し、ロングになれば緩むものと思われます。

ドル/円は、基本的には依然としてレンジ相場が続くのではないかと見ています。

こうして、EUR/USDが下落を再開し、ドル/円は上げるけれども一時的で、再び緩むのであれば、EUR/JPYは下落するものと思われます。

ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※画面レーアウトが変わっています。ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080

目先、もう少し揉み合う可能性はありますが、80.00を上に突破することを狙うものと思われます。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

9月27日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング19,705枚vsユーロショート102,178枚、ネットユーロショート82,473枚(前回ショート79,460枚)。

同時点の円は、円ロング61,166枚vs円ショート18,844枚、ネット円ロング42,322枚(前回ロング45,617枚)となっています。

ユーロに関しては、四半期末決算に向けて、買戻しが進んだものと思われますが、週末の下落を見て、今週初は再びショートが増えるものと思われます。

円に関しても、四半期末決算に向けて、ポジションを手仕舞うための円売りが出たものと見ています。

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