中銀の協調行動発表にFXマーケット傷む
ニューヨークダウは、日米欧の6中央銀行(日、米、ECB、英、カナダ、スイス)がドル資金の供給拡大を決めたことを好感し、前日比490.05ドル高の12,045.68ドルと約2週間ぶりに12,000ドル台に回復して取引を終えました。
また、中国人民銀行(中銀)が預金準備率をほぼ3年ぶりに引き下げ金融緩和方向に転じたことも、買いを誘いました。
米国債10年物利回りは、日米欧の6中央銀行によるドル資金の供給拡充での協調が発表されたことにより、リスクが回避されたとして売られ(利回り上昇)、暫定値ながら前日比0.080%上げて2.072%で引けました。
原油価格は、中国人民銀行が預金準備率を引き下げて金融緩和を開始したことや、日米欧の6中央銀行によるドル資金の供給拡充での協調が発表されたことにより強含み、前日比0.57ドル高の100.36ドルで引けました。
金価格は、中国人民銀行が預金準備率を引き下げて金融緩和を開始したことや、日米欧の6中央銀行によるドル資金の供給拡充での協調が発表されたことにより上昇し、前日比31.40ドル高の1,750.30ドルで取引を終えました。
為替相場では、日米欧の6中央銀行によるドル資金の供給拡充での協調が発表されたことにより、売られ気味だったEUR/USDは反転急上昇し、一時1.3533近辺をつけました。
このEUR/USDの上昇(ドル安)を受けて、ドル/円も反落し、一時77.29近辺をつけました。
一方、クロス円は上昇し(円安)、全体的にも、中銀の協調行動発表によってリスクが回避されたとしてドル安円安のフォーメーションとなりました。
しかし、実際のところは、ユーロ圏諸国の債務危機を理由にドル買い円買いでマーケットが攻めていたところに、中銀の協調行動が発表され、ロスカット的なドル売り円売りが集中したものと思われます。
これにより、マーケットが傷んだものと思われ、今日のところは動きが鈍くなるものと見ています。