今週は、26日(月)、27日(火)も振替休日となるマーケットセンターは多く、週前半は引き続き動きは鈍く、方向感もはっきりしないものと思われます。
しかし、28日(水)には、各マーケットセンターも通常に戻り、例年通りであれば、特に新年度入りをした英米勢の投機的な相場が年末年始を挟んで始まります。
そこで、まずドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足を見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/?anticache=1297547080
日足で見ると、反落気味ですが、週足では依然高止まりしていて、引き続き82.00方向を目指す可能性があります。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
12月20日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング49,557枚vsユーロショート163,254枚、ネットユーロショート113,697枚(前回ショート116,457枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング52,148枚vs円ショート27,672枚、ネット円ロング24,476枚(前回ロング35,600枚)となっています。
円ロングはまた減っており、特にマーケットに大きな影響は及ぼさないものと思われます。
一方、ユーロでは、ネットのユーロショートは依然として高水準を保ち、これが、これからの年末年始相場を占う意味で重要だと思われます。
投機的な年末年始相場で、今回はどの通貨が狙われるかと言えば、やはり、未解決のユーロ圏債務問題を抱えるユーロだと思われます。
特に、先週噂となった格付け大手S&Pによるフランス国債の格付け(2段階?)引き下げが、実際に発表されることになりますと、一気にユーロ売りが強まるものと思われます。
ただし、既に申し上げましたように、シカゴIMMのユーロのショートポジションは、かなリ高水準となっており、ユーロが下落すると、利食いの買いもかなり出るものと思われ、すんなりと急落はせず、反発する局面も出てくるのではないかと見ています。
この下げるたびに買いが強くなり、反発するという動きは、今年の9月頃から続いていますが、これは、マーケットがユーロベア(ユーロに弱気)になっているため、ショートポジションが膨らみやすく、下がれば利食いが出やすいということだと思われます。
ということで、年末年始相場のイメージは、日本勢は年末は正月気分となり大人しくなる一方、新年度入りした英米勢は積極的にユーロを12月30日(金)ないし1月3日(火)まで売り、そして三が日を終え、1月4日(水)日本勢が仕事始めでマーケットに戻ってきて、遅ればせながら、ユーロを売り出してきたところを、英米勢は利食い場に使うのではないかと見ています。
ドル/円については、ウェッジ(楔形)・フォーメーションとなり、定石から言えば上を試すことになりますが、78円台での本邦輸出企業の売りオーダーも厚く、すんなりとは上がらないものと思われます。
むしろ、買い上げようとするとロングになり反落する可能性が高まるのではないかと見ています。
総合的には、年末年始相場は投機色が強く、往って来いの相場になりやすいと考えています。