通常以上に高そうな週末リスク
ニューヨークダウは、スペイン政府が9日(土)にもEUに支援を要請する見通しと伝わったことや、米追加金融緩和への期待もあり買いが強まり、前日比93.24ドル高の12,554.20ドルと、4営業日続伸で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、低下して始まりましたが、スペイン政府が9日にもEUに支援を要請する見通しと伝わると下げを取戻し、暫定値ながら前日比0.009%下げて1.630%で引けました。
原油価格は、前日のバーナンキFRB議長の議会証言で追加緩和の姿勢を明確にしなかったことで売りが先行したものの、ニューヨークダウが堅調になったことやEUR/USDが反発したことで下げ渋り、前日比0.72ドル安の84.10ドルで引けました。
金価格は、前日のバーナンキFRB議長の議会証言で追加緩和の姿勢を明確にしなかったことで売りが先行したものの、EUR/USDが買い戻されたことから下げ渋り、前日比3.40ドル高の1,591.40ドルで取引を終えました。
為替相場では、ロンドンタイム、リスクを回避するため、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルで売られ(ドル買い)、ドル/円、クロス円も売られ(円買い)ましたが、ニューヨークに入り、スペイン政府が9日(土)にもEUに支援を要請する見通しと伝わると、全体的に買戻しが強まりました。
確かに買戻しの材料はありましたが、ロンドンでの執拗な売りから、ニューヨークに入って買いが強まったのには、特にEUR/USDでのユーロの買い需要がニューヨークにはあったからだと見ています。
ただし、この週末、9日(土)には、中国の経済指標(消費者物価指数、生産者物価指数、鉱工業生産、小売売上高)の発表があったり、ギリシャ、スペインなどのユーロ圏諸国でも動きが出そうですので、通常以上の週末リスクはあるものと思われます。
マーケットがクローズした今の時点でなにもできませんが、少なくとも心しておくことは必要だと思います。