これからの展開は(2012/07/15)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
84.00のレジスタンスをテストしましたが、まだ突破できていません。引き続き84.00をテストするものと思われます。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
7月10日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング36,409枚vsユーロショート202,114枚、ネットユーロショート165,705枚(前回ショート146,177枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング32,920枚vs円ショート23,968枚、ネット円ロング8,952枚(前回ロング4,175枚)となっています。
ユーロのネットショートがまた増えてきています。
円は、多少ネットロングは増えていますが、大勢には影響ありません。
先週金曜、EUR/USD、EUR/JPYは下値を試しましたが、中部ヨーロッパの中央銀行の買いとかロシアの買いが入ったというたわいもない理由をきっかけとして、買い戻されました。
これからわかることは、今の相場の主役が短期の投機筋だということです。
そのため、こうした噂とも言えるような話でも、ポジションが大きくショートに偏っていると、過敏に反応して買戻しが起きやすくなっているということです。
ただし、先週金曜の場合、EUR/GBPやEUR/AUDは下げており、ユーロ全般には下落は終わってはいないと思われ、EUR/USD、EUR/JPYは、再び下を試そうとするものと見ています。
EUR/USDは、場合によっては1.2027近辺に200ヶ月移動平均線のサポートがあり、この水準を見に行くのではないかと見ています。
このことは、U.S.Dollar Indexが引き続き84.00のレジスタンスを試す(ドル高方向)可能性が高いことからも言えるのではないかと見ています。
ただし、短期の投機筋中心のマーケットだけに、ポジションが大きくショートに偏ると反発する可能性が高まりますので、短期筋のポジション状況には警戒が必要です。
一方、ドル/円は、79.00-80.00近辺のタイトレンジに挟まれています。
ただ、上値が重くなってきており、どこかの局面で、79.00を試すことになるものと思われます。
79.03近辺に200日移動平均線がサポートしてあり、強い抵抗が予想されますが、79.00を下に割り込めば78.00前後までの下落の可能性はあるものと見ています。
ただし、全般に言えることは、相場が短期の投機筋が中心になっていますので、先週金曜のようなショートカバーは頻繁に起きやすいことから、利が乗ればしっかり利食うことが大事です。
イベント的には、17日(火)、18日(水)バーナンキFRB議長の議会証言が、FRBの目先の金融政策を読む上で重要です。