イベントが終わり、投機色の強いマーケットになるか
ニューヨークダウは、発表された7月の米雇用統計で、失業率は8.3%と予想の8.2%よりやや悪化したものの、非農業部門雇用者数が16.3万人と予想の10.0万人を大幅に上回り、米景気への懸念が後退し、前日比217.29ドル高の13,096.17ドルと5月3日以来3ヶ月ぶりの高値で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以上の増加を示したことを受けて逃避買いが一服し上昇に転じ、暫定値ながら前日比0.089%上げて1.567%で引けました。
原油価格は、発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以上の増加を示したことを受けて急反発し、前日比4.27ドル高の91.40ドルで引けました。
金価格は、発表された米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想以上の増加を示したことやEUR/USDが上昇したことを受けて急反発し、前日比18.60ドル高の1,609.30ドルで引けました。
為替相場では、発表された7月の米雇用統計で、非農業部門雇用者数が予想を大きく上回ったことから、米景気後退懸念や前日のドラギECAB総裁会見への失望からリスクを回避しようとして出来ていたドル買い円買い(※)ポジションを手仕舞う動きが強まり、ドル/円もEUR/USDなど円以外の通貨の対ドルも買い戻され、そのためクロス円が上昇しました。
(※)ドル買い円買い:EUR/USDなど円以外の通貨を対ドルで売り(ドル買い)、ドル/円、クロス円も売る(円買い)、リスクを回避しようとするパターン。
EUR/JPY、AUD/JPY、NZD/JPY、CAD/JPYについては、動くタイミングが金曜以降くると見ていましたが、円安という形でレンジを上方にブレイクして実際となりました。
ただし、ドル/円は、ニューヨークの引け際、反落気味となっており、クロス円がさらに上昇するためには、EUR/USDなど円以外の通貨が対ドルでさらに上昇することが必要だと思われます。
いずれしましても、8月1日からの米FOMC、ECB理事会、米雇用統計という三連発のビッグイベントを終えましたが、明確な方向性は見出せず、基本的には、薄い夏休みのマーケットの中、投機筋が暗躍する相場になりそうです。
あまり、無理をしないことが一番だと思います。