ドル/円、今日の米雇用統計次第か
ニューヨークダウは、発表された週次の米新規失業保険申請件数が34.0万件と予想の35.5万件より良かったことを受け、引き続き上値を試す展開となり、前日比33.25ドル高の14,329.49ドルと、3日連続で史上最高値を更新して取引を終えました。
米国債10年物利回りは、米新規失業保険申請件数が良かったことから、翌日の米雇用統計への期待感が高まり、暫定値ながら前日比0.057%上げて1.995%で引けました。
原油価格は、米新規失業保険申請件数が予想より良かったことや、ドラギECB総裁が楽観的なユーロ圏の景気見通しを示したことからEUR/USDが買い戻されたことから反発し、前日比1.13ドル高の91.56ドルで引けました。
金価格は、ニューヨークダウや米国債利回りが上昇する中、利益確定売りに押され、前日比0.20ドル高の1,575.10ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、ロンドンタイム、レベル感からの戻り売りが94.00前後で出て、マーケットのポジションがショートになっていたところに、スペイン国債の入札が順調に消化されたことが伝わると、EUR/USD、EUR/JPYは買戻しに急騰し、これを受けてドル/円も買いが優勢となりました。
さらに、ニューヨークタイムに入り、発表された1月の米貿易収支は-444億ドルと予想の-430億ドルより若干悪化したものの材料視はされず、むしろ予想より良かった新規失業保険申請件数に反応し、一時95.09近辺まで上昇しました。
ファンド筋は、ユーロに対してベア(弱気)になっていたものの、思うように下がらなかったことから、ショートポジションを買戻した一方で、再びドル/円の上昇に関心を示しているもようです。
本日発表の米雇用統計が予想より良ければ、ドル/円での買いトライが本格化するものと見ています。
尚、3月は、本邦企業の決算のため、レパトリ(資金の本国回帰)に伴う円買いが例年出ますが、そうした円買いを押し戻してしまうほどの円売りが出ている可能性があります。