ドル/円、ベアセンチメントいったん後退か
ニューヨークダウは、発表された5月の米雇用統計では、失業率が7.6%(予想7.5%)、そして非農業部門雇用者数が17.5万人(予想16.5万人)と予想を上回る内容だったことから、米量的緩和の早期縮小への警戒感が和らぎ、前日比207.50ドル高の15,248.12ドルと、上げ幅は1月2日(308.41ドル)以来約5ヶ月の大きさで、取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された米雇用統計が予想を上回る内容だったことから上昇し、暫定値ながら前日比0.095%上げて2.172%で引けました。
原油価格は、発表された米雇用統計が予想を上回る内容だったことが好感され、前日比1.27ドル高の96.00ドルで引けました。
金価格は、発表された米雇用統計が予想を上回る内容だったことから、EUR/USDもニューヨークダウも上昇したことから、逃避買い需要が後退し、前日比32.80ドル安の1,383.00ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、米雇用統計発表直後、一時94.98近辺まで急落しました。
しかし、その後は、買いが優勢となり、97.80近辺まで反発し高止まりしたことから、買いの正体は、ショートの買戻しだったことがわかります。
尚、EUR/USDやGBP/USDは、前日の急上昇の後だったことから、上値がやや重くなりました。
ドル/円は、雇用統計の内容が、良いもの悪いものが取り混ぜた内容だったにも関わらず、なにがなんでも下値を潰そうとしたことが、その後の反発につながったものと思われます。
ただし、今しばらくは、依然上値は重いものと思われ、上げのタイミング待ちだと見ています。
余談ですが、ジョージソロス氏が、いったん5月の下落前に利食った日本株を、昨日買い直していたようです。
世界のトッププレーヤーは、目敏く、売りが強い地合いに、静かに買い直しているところには、学ぶ点は大きいと思われます。