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2013/11/29

来週から上値トライ再開か

ニューヨークダウは、午後1時までの短縮取引で薄商いの中、米年末商戦を期待した買いと、利益確定の売りが交錯し、前営業日比10.92ドル安の16,086.41ドルと、6営業日ぶりに反落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、短縮取引で小動きに終始し、暫定値ながら前営業日比0.007%上げて2.745%で引けました。

原油価格は、直近までに約6ヶ月ぶりの安値をつけていたため、積み上がった売り持ちポジションを整理する目的の買いが入り、前営業日比0.42ドル高の92.72ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが買われた局面で買いが入り、前営業日比12.50ドル高の1,250.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、ニューヨークは、株、債券、原油、金がいずれも短縮取引の中、為替だけが通常取引でした。

しかし、その為替自体もどちらかと言えば、ポジション調整が先行するような動きで、ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYいずれも軟調気味となりました。

結局、今の相場は、ドル/円とEUR/USDが順繰りに動いて、その結果がEUR/JPYレートに集約されています。

Correction(コレクション、調整)を狙った売りが、いずれも出ることはあると思いますが、どれもトレンドは上げだと見ています。

調整下げを狙いすぎると、マーケットポジションがショートになり、逆に反発力が出てくるように思われます。

来週から、ドル/円、EUR/USD、そしてEUR/JPYも、上値トライを再開するものと思われます。

サバイバルゲーム

ニューヨーク勤務の頃、ドル/円ディーラーの台湾系アメリカ人から、サバイバルゲームをやりましょうと誘われました。

サバイバルゲームとは、要は戦争ごっこで、インクの入ったペイントボールを、炭酸ガスを使ったペイントガンで飛ばし、敵に当たってペイントボールが破裂し、ペイントが衣服などにつけば審判が命中と判定します。

使われるフィールドは広く、端と端に敵味方の陣地があって旗があり、この旗ををどちらが先に奪取するかで勝敗が決まります。

その時は、15名対15名ぐらいの対戦でした。

対戦相手は、日系金融機関でしたが、相手には米軍の予備役(平常は市民生活を送り、有事に際して現役招集される要員)がふたり入っていました。

予備役は、明らかに違い、本当の戦闘服にペイントガンもマシンガン、そして手榴弾すら持っていました。

フェースカバーをして、いざ試合開始となると、こちらは、単に走り抜けようという作戦でしたが、敵は待ち構えていて狙い撃ち状態になりました。

よく、映画とかで地面に伏せて、打ち込まれる弾を免れようとしますが、実際やってみると、マシンガンから連射されるペイントボールは確かに破裂はしませんが、実戦では、まず死ぬということがよくわかりました。

なんとか、敵の銃撃を逃れて、敵陣地に近づきましたが、敵のディフェンス陣がしっかりしていて、攻め込むことができなかったところ、遠くで歓声が上がり、負けたことがわかりました。

終わってみてわかったことは、やはり作戦は十分練っておかなければならないこと、そして日頃から訓練を積んでおかなければ、勝ち目はないということでした。

しかし、他のチームで集まってくる人達もそうでしたが、皆、本格的な戦闘服で、やはり米国人は好戦的だと思いました。

ドル/円、クロス円、売りが強いが

ドル/円、クロス円が反落しています。

リアルマネーがとりあえず買うべき額は買い終わったためなのか、買いの支えがなくなって反落しているものと思われます。

それに加えて、ロングいじめの売りも出ているように思います。

しかし、そうやって売られても売られても、買いが引かなくなることによって、底堅くなり一段上の水準に移行するものと考えています。

本来、感謝祭のあたりで、昨日、今日のような買い先行になるのは、余程のことではないと思われ、引き続き円安欧州通貨高で、相場を見ていきたいと思っています。

EUR/JPY、バイ・アンド・ホールドか

EUR/JPYが静かに上昇を続けています。

このとめどないジリ高は、まさしく、リアルマネーと呼ばれる、欧米の年金基金や投資信託などの運用主体が動いているものと思われます。

欧州危機で大幅にユーロのアロケーション(配分)を減らしていたのが、ここにきて欧州が復調になってきているため、ユーロのウェイトを上げようとしているためだと思われます。

こういう相場でのベストのトレード方針は、トレンドフォロー(トレンド追随型)です。

現状は上昇トレンドですので、バイ・アンド・ホールド(買って持ち続ける)です。

ユーロへの資金還流か

欧州危機で逃避した資金が、ユーロに戻ってきている気配を、インターバンクでも感じているようです。

特に、目だった動きを見せているのがEUR/AUDで、今月はじめからEUR高AUD安が顕著になってきています。

また、EUR/USDでも、売っても売っても下がりきらなくなっており、ユーロに向けて資金移動が起きているのがうかがい知れます。

投機ではない動きをユーロ全般に感じます。

2013/11/28

欧州通貨高円安の解

感謝祭で、ニューヨークマーケットは休場でした。

ロンドンマーケットは、最近のお定まりのEUR/USD売り、EUR/JPY売り、ドル/円売りで入ってきましたが、思うようには下がリませんでした。

むしろ、EUR/USDの1.3600前後に大きなストップロスがあったもようで、その後、それをつけようと大きく買い上げられ、EUR/USD、EUR/JPYはジャンプ・アップし、ドル/円も上方向に押されました。

ストップロスがついた後は、マーケットは急速に閑散となり、高値圏で横ばいとなりました。

高値圏での横ばいが意味することは、ストップロスがついて、大きく買い戻された後、マーケットはほぼスクエア(ノーポジ)になったということだと思います。

これまで、いろいろな通貨ペアを総合して見ると、EUR、GBP、CHF(スイスフラン)といった欧州通貨が円に対して上昇するのではないかと見てきました。

ところが、欧州通貨の上昇は、欧州の復調からわかりましたが、なにが決定的な円安要因なのか、貿易赤字の定着化や株高だけでは説明がつかないと思っていました。

それが、ここにきて、クローズアップされてきたチャイナリスク、つまり日本が中国に地理的に近いことで地政学的なリスクがあるということが大きくて継続的な円安要因になるのではないかと、個人的には理解するに至りました。

気になるのは、現在の日経平均株価の高騰が、堅調な海外株価や円安定着による輸出企業の業績向上期待を理由にしていますが、チャイナリスクが高まる中では、どうも違和感があります。

(解: 与えられた問題に対する答え)

EUR/USD、気になる5日移動平均線

米感謝祭のため、マーケットは閑散としています。

こんな時に動きが本当に出るかわかりませんが、テクニカル的には、EUR/USDに動きが出そうです。

5日移動平均線が鋭角的に上を向いており、現在1.3561近辺にあってサポートになっています。

一般的にこの5日移動平均線のサポートに実勢値が近づくと踏み上げる傾向があり、個人的には上を見ています。

阿片戦争の反動か

今回の中国が尖閣諸島上空を防空識別圏と設定したことによる米中緊張のみならず、反日デモによる日本企業襲撃、フィリピンと中国の南シナ海領有権問題、チベットやウイグル等への侵略と弾圧などなど、中国はそこら中に喧嘩を売っているとしか思えません。

しかし、もともと、1840~42年に掛けての英国との阿片戦争で敗退したことにより、列強各国の侵略を許すことになり、その時の屈辱が、世界第2位のGDPとなった今、反動となって出ているものと見ています。

元来、中華思想が強いだけに、中国にくらべれば歴史の極めて浅い米国が構築した戦後体制など、意に介していないのかもしれません。

問題は、今後、この中国の強引な姿勢が続くことになると、地理的に近い日本に地政学的リスクが発生し、円売り材料になる可能性が高いものと思われます。

米中緊張は軽く見ないほうがよさそう

ドル/円は、昨日、調整狙いのドル売りポジションが結構出来ていたようです。

そこに、ドイツのキリスト教民主・社会同盟と、中道左派政党の社会民主党が、大連立政権の樹立で合意してEUR/JPYが上昇したことがひとつ。

そして、米政府が、中国が尖閣諸島上空を防空識別圏と設定したことに対して、B52戦略爆撃機2機を圏内で訓練飛行させ、中国による地域の「現状変更」の動きを拒否する考えを示したことで、地政学的リスクからの円売りもでたもようです。

特に、米国は、米国が築き上げた戦後の体制への脅威と捉えているもようで、今後、結構大きな相場要因に発展する可能性があります。

2013/11/27

米国は感謝祭の祝日だが...

ニューヨークダウは、週次の米新規失業保険申請件数は31.6万件(予想33.0万件)、11月のシカゴ購買部協会指数は63.0(予想60.0)、11月のミシガン大学消費者信頼感・確報値は75.1(予想73.1)、そして10月の米景気先行指数は0.2%(予想0.0%)と軒並み予想より改善したことを受けて買われ、前日比24.53ドル高の16,097.33ドルと、5営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表されたミシガン大消費者信頼感指数・確報値が予想以上の上方修正だったことから上昇し、暫定値ながら前日比0.028%上昇し2.736%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油統計で、原油在庫が10週連続で増加していたことが確認され売りが強まり、前日比1.38ドル安の92.30ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDの反落に連れて下げ、前日比3.60ドル安の1,237.90ドルで取引を終えました。

為替相場では、予想を上回る米経済指標が相次いだことを受けて、ドル買いが強まりました。

クロス円の中では、EUR/JPYが高止まりしたのが目立ちました。

ドル/円は、昨日は、ドル/円の反落の可能性も見ましたが、実際の相場は買いが引かず102円台に乗せ、買いの腰は強く、5月22日の高値103.74が照準圏内に入ってきました。

本日は、米国が感謝祭で祝日ですが、昨年と同じように米系ファンドが休み返上でドル/円を買い上げてくる可能性はあるものと思われ、油断はできないと見ています。

EUR/USD、上げは続くか

25日移動平均線を、実体(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)で上抜けてきたEUR/USDが、1.3600をにらんだ動きになってきています。

まだ、この上には、10月3日の高値1.3646がレジスタンスとなっており、まだ手放しで、上がる上がるとは言えない状況ではあります。

しかし、これまでの状況から言って、ECBの利下げ観測を理由の中心にして、なにかにつけて売りが先行しながらも、売りが一巡すると踏み上げるという相場展開が繰り返されてきています。

したがい、マーケットのポジションはそれほどロングにはなってはおらず、むしろ捕まったショートポジションが結構あるように思われますので、明日は米感謝祭で、マーケットは休暇ムードが強まるとは思いますが、まだまだ上げ止まらないものと見ています。

ドル/円、下落リスクに警戒?

ドル/円の上昇をサポートしてきた5日移動平均線が、既に101.31近辺まで上がってきています。

今日の東京の寄り付きは101.24-26近辺でしたので、5日移動平均線を下回っています。

問題は、上昇するのであれば、時間を掛けずに上がらないと、反落のリスクが高まるということです。

ドル/円は上がるものと見て、ロングポジションをホールドしているマーケット参加者はかなりいるように思われ、下方向への警戒が必要だと見ています。

EUR/USD、上に開けてきたか

米感謝祭前日ということで、動意薄のマーケットです。

明日に絡めて、今日から週末まで休む米系トレーダーも多いようです。

EUR/USDの東京オープンは1.3565-67近辺となり、現在1.3546近辺にある25日移動平均線を上抜いており、上が開けてきたように思います。

また、EUR/AUDが続伸しており、1.5000突破が意識されています。

2013/11/26

EUR/USD、25日移動平均線を上回ってのクローズ

ニューヨークダウは、発表された10月のケースシラー住宅価格指数が13.29%と予想の13.00%を上回ったことを受け買い気が強まり、前日比0.26ドル高の16,072.80ドルと、わずかながら4営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えました。

尚、ハイテク株中心のナスダック総合指数は前日比23.18ポイント高の4,017.75と、引け値ベースで2000年9月以来、約13年3ヶ月ぶりに4,000の大台に乗せて引けました。

米国債10年物利回りは、発表された11月の米消費者信頼感が70.4と予想72.0を下回ったことに反応して調整的に低下し、暫定値ながら前日比-0.023%下げて2.705%で引けました。

原油価格は、翌日発表の米週間石油在庫統計で原油在庫が10週連続で増加するとの見方から売りが優勢となり、前日比0.41ドル安の93.68ドルで引けました。

金価格は、米感謝祭を控え様子見気分強く横ばいとなり、前日比0.10ドル安の1,241.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、前日の急上昇よって、マーケットがブル(強気)になっており、その後の下落局面で、買い下がりが出やすい格好となったために、むしろ上値が重くなり、ジリ安傾向なっているものと見ています。

一方、EUR/USDは、基本的に戻り売りスタンスが強かったところに、発表された10月のケースシラー住宅価格指数が予想を上回ったことから、一時1.3521近辺まで売り込まれ(ドル高)ました。

しかし、むしろマーケットのショートポジションがさらに膨らませる結果となり、逆にショートカバーに1.3575近辺まで上昇しました。

ドル/円に関しては、上昇をサポートしている5日移動平均線が、既に101.08近辺まで上がってきており、27日の東京寄り付きでの実勢値と5日移動平均線との位置関係が気になるところです。

EUR/USDは、ニューヨーククローズが1.3571-73近辺となったことで、1.3555近辺にある25日移動平均線のレジスタンスを上抜き、さらに上昇する可能性が高くなったと見ています。

確認の意味でも、今日の東京オープンの水準も、25日移動平均線を上回るかが注目されます。

EUR/JPYの大幅高が続くには

今の相場は、ドル/円とEUR/USDが順繰りに上昇した結果、EUR/JPYが大幅高になっている相場です。

つまり、ドル/円は、昨年の10月から今年の5月までに約25円上昇している一方、EUR/USDは、2012年7月から先月までで約1800ポイント上昇し、その結果、EUR/JPYは、2012年の7月から今月までで約44円の上昇を見ています。

今後、ドル/円かEUR/USDのどちらかが、それぞれのレジスタンスを上にブレイクすることによって、EUR/JPYが140円近辺のレジスタンスをブレイクしていくものと見ています。

それでは、ドル/円とEUR/USDのどちらかが先にそれぞれのレジスタンスをブレイクしていくかですが、個人的には、財政問題や盗聴疑惑などにより米国に対して不安・不信が出てきている以上、欧州危機の時にドルにユーロから資金が移動してその後滞留していることを考えれば、EUR/USDのブレイクが先ではないかと考えています。

EUR/USD、大幅反発はあるか

まず、ご参考までにお伝えしておきますが、昨日は、投信の設定がかなりあったもようで、これが円売りの特殊玉の正体だった可能性があります。

さて、ユーロですが、昨日、ECBの政策委員会メンバーであるハンソン・エストニア中銀総裁は、ECBには一段の利下げの用意があり、技術的には中銀預金金利をマイナスにする準備があると発言しました。

これを受けて、EUR/USDは、かなりガンガン売られたのにもかかわらず下がらなかったことで、マーケットにはかなりのショートポジションが積み上がっているものと思われます。

最近のECBによる利下げネタでEUR/USDが下落した後は、むしろ反発が強く、今回もこの売りで攻めた後の反発が大きくなるように見ています。

昨日の円安はなんだったのか 

昨日の東京タイムでのドル/円の上げのきっかけは、仲値で、円売りの特殊玉が出たためだったようです。

しかし、そのわりに海外は東京の動きに対して冷静だった上に、28日(木)が米感謝祭となることもあって、海外勢はこの円安に乗らなかったようです。

そのため、早朝から円売りポジションの手仕舞いが集中したもようです。

あの円安はなんだったのかという感じですが、基調としては、引き続き円安だと見ています。

2013/11/25

EUR/USDなどがドル安に転ずるか

ニューヨークダウは、イランと主要6ヶ国による核協議合意を好感して続伸し、前週末比7.77ドル高の16,072.54ドルと3営業日連続で史上最高値を更新して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、感謝祭や入札を控えて、様子見気分が強く小幅な値動きとなり、暫定値ながら前週末比0.011%下げて2.732%で引けました。

原油価格は、イランの核開発問題を巡り、同国と主要6ヶ国が暫定合意し、中東情勢の緊張緩和から売りが広がり、前週末比0.75ドル安の94.09ドルで引けました。

金価格は、イランの核開発問題を巡り、同国と主要6ヶ国の合意を受け売りが優勢になったことや、EUR/USDが売られたこともあり、前週末比3.00ドル安の1,241.60ドルで取引を終えました。

為替相場では、発表された10月の中古住宅販売成約が-0.6%と予想の1.1%を大幅に下回ったことから、東京タイム以来堅調に推移していたドル/円は反落に転じ、一時101.40近辺まで軟化しました。

一方、EUR/USDは、ECB当局者の発言を材料に、追加利下げ観測も再び強まり、一時1.3490近辺まで下げましたが、その後は小戻ししました。

東京でフィーバーした、ドル/円、クロス円の上昇は、ロンドン以降、いったんは冷やされました。

しかし、ドル/円や、クロス円、中でもEUR/JPYやGBP/JPY、CHF/JPYといった欧州通貨のクロス円は、引け際反発気味となりました。

さらに円安になるためには、EUR/USD、GBP/USD、USD/CHFなどで、ドル安が進む必要があると見ています。

地殻変動の相場か

ドル/円はじめ、EUR/JPYなどクロス円の上昇を見ていますと、円が理由の円安のようにも、見受けられます。

敢えて言えば、日経平均株価が堅調なためということになりますが、もっと、根本的な原因は、ユーロはじめ、GBPやCHF(スイス・フラン)といった欧州通貨に向けた資金移動が起きているのだと見ています。

将来的には、2008年9月のリーマンショックの前のレベルまで戻す可能性があります。

このように、地殻変動とも言える動きが起きている時だけに、相場の全容を把握することが必要になります。

ドル/円、上伸

ドル/円は、7月8日の高値である101.49のレジスタンスを上抜いてきました。

これにより、102.00、102.50、103.00、103.50といった50銭刻みのレジスタンスはありますが、ともかく、5月22日の高値、つまり昨年10月以来の最高値である103.74を目指すものと思われます。

そして、この上昇は、EUR/JPYの上昇に波及していますが、さらにEUR/USDの上昇へとつながっていくものと見ています。

今の相場は、ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYが順繰りに上がっていく相場だと思います。

高いところは買ってこない東京勢

ドル/円は、101円台ということもあって、あまり積極的に買い上げる感じもなく、むしろ重たくなっています。

EUR/USD、EUR/JPYも、ドル/円と同様に、やや重くなっています。

東京の習性として、高値を買い上げていくことは少なく、戻り売りで対応しているものと思われます。

しかし、そうして、マーケットのポジションがショートになれば、再び上がるエネルギーが溜まっていくものと思われます。

2013/11/24

意外に静かなスタート

シドニーは、全体的に上げて始まるかと見ていました。

しかし、意外と落ち着いた展開です。

今週は、28日(木)が米感謝祭です。

欧米勢にとっては、本決算が近づきますが、
例年結構活発な動きが続きます

日本時間午前6時12分現在の気配値
(カッコ内は、先週金曜のニューヨーククローズ)
ドル/円 101.27-30(101.20)
EUR/USD 1.3550-53(1.3559)
EUR/JPY 137.23-28(137.25)

これからの展開は(2013/11/24)1/2

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

11月20日、「ECBがマイナス0.1%の預金金利を検討している」との一部報道をきっかけに、EUR/USDが急落(ドル高)しましたが、翌日から反発に転じ、ドル安気味になりました。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

11月19日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング81,070枚vsユーロショート72,159枚、ネットユーロロング8,911枚(前回ロング16,826枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング19,424枚vs円ショート131,640枚、ネット円ショート112,216枚(前回ショート95,107枚)です。

ユーロ、円共に、極端です。

ユーロは、ほとんどポジションがなく、一方円は、ネット円ショートが11万枚を超えてきています。

これから行けば、ユーロは上下いずれにも動きやすく、円は、円安進行には限度があるということになります。

これからの展開は(2013/11/24)2/2

さて、今週ですが、今申し上げましたように、ユーロと円のシカゴIMMのポジション状況を素直に見てみることが大事ではないかと思います。

まず、ユーロですが、19日時点ではほぼスクエア(ノーポジ)でしたが、先週金曜日に大きく反発していますので、ややロングは増えたものと思われます。

しかし、それでも上げ余力はあるものと見ています。

EUR/USDは、現在、1.3565近辺にある25日移動平均線のレジスタンスがあり、結構きついところだと思います。

しかし、これを上抜いてくるようですと、上が開けてくるものと見ています。

一方、ドル/円は、19日時点で、円ショートが11万枚強となっていることから、買い過ぎ感はありますが、ただし、EUR/JPYが上げてきているため、EUR/JPYが反落しない限り、ドル/円もまだ大きくは下落に転じないものと思われます。

逆説的に申し上げれば、EUR/JPYが上昇しているから、EUR/USDもドル/円も上昇していると見るべきかと思います。

そのEUR/JPYは、すでに接近しつつある140.00の関門を突破できるのか、あるいは突破できないのかが注目されます。

140.00は、EUR/JPYが2008年9月のリーマンショックで155円台から112円台まで急落した戻りで接近しました。

しかし、2009年から2010初頭に掛けての9か月間、140.00突破を何度も試みましたが、結局140.00を触ることもできず、反落に転じ、2012年には94円台まで下落しました。

つまり、それぐらい強い抵抗線です。そして、今回再度試そうとしています。

2012年7月以来の上昇は、かなりしぶとく、すでに1年4ヶ月掛けて約43円上昇し、先週末の引け値ベースが137.25と、140.00が視野に入ってきています。

因みに、ドル/円は2012年10月から8ヶ月間で約25円の上昇でしたから、いかにEUR/JPYの上昇が息が長くかつ大きかったかがわかります。

もう、ここまでくれば、140.00を試さないことには、マーケットも収りがつかないものと思われますが、きつかったところだけに、140.00超えでストップエントリーするのも、手ではないかと思います。

そこで、重要になるのは、EUR/JPYを構成するドル/円とEUR/JPYの動きです。

少なくとも、いずれも上昇する必要があります。

ただし、ドル/円はすでに11万枚の円ショートになっていますので、上げ幅にあまり多くは期待できないものと思われます。

一方、EUR/USDは、ポジションが軽いですから、まだまだ上げ余地はあるものと見ています。

たとえば、以下のような、コンビネーションで行くのではないかとも考えています。

ドル/円102.25×EUR/USD1.3700=EUR/JPY140.08

ドル/円の上げは控えめ、EUR/USDの上昇が本格化、結果として、EUR/JPYは140円台に乗せるという形ではどうかなと見ています。

2013/11/22

欧州回帰の動きか

ニューヨークダウは、米国の超低金利政策が長期に継続するとの見方が根強く買い強まり、前日比54.78ドル高の16,064.77ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、量的緩和縮小の12月開始はないとの見方が強まり低下し、暫定値ながら0.040%下げて2.745%で引けました。

原油価格は、週末を控えて、目先の利益確定の売りが強まり、前日比0.60ドル安の94.84ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが反発したことから、買い戻され、前日比0.50ドル高の1,244.10ドルで取引を終えました。

為替相場では、クロス円の上昇が目立ちました。

特に、発表された11月の独Ifo景況感指数は109.3と予想の107.7を大幅に上回って、2年ぶりの高水準となりました。

これを受け、EUR/USDが上昇、またドル/円も上昇し、その結果、EUR/JPYは約4年1ヶ月ぶりに137.00を突破し、一時137.32近辺まで上昇しました。

また、GBP/JPY、CHF/JPYの上昇も著しいものがありました。

一方、AUDは、対ドル対円対ユーロで弱く、特にEUR/AUDは急上昇(AUD安)しました。

ユーロやその他欧州通貨に向けて大量の資金移動が、他のいろいろな通貨から出ているものと思われ、これはたぶん一時的なものではではないと思われます。

メッサーシュミットの弱点

激しく本邦勢を攻撃してくる欧米投機筋にも弱点があります。

それを、メッサーシュミットの弱点と私は呼んでいます。

メッサーシュミットは、第2次世界大戦時にドイツ空軍が誇った一撃必殺の攻撃力を持つ高性能戦闘機です。

しかし、この戦闘機には、致命的な弱点がありました。

それは、航続距離が短かかったことです。

そのため、いくら強力な破壊力を持つ機関銃を装備していても、長時間の空中戦には耐えられず、帰還に必要な燃料ギリギリとなるときびすを返すことを余儀なくされました。

これが、有名な英国空軍の戦闘機スピットファイアーとの空中戦、世に言うバトル・オブ・ブリテンでドイツ空軍が敗退した大きな原因だったと言われています。

さて、話を為替市場に戻しますと、たとえば毎年恒例となっている年末・年始における欧米投機筋の円の狙い撃ち攻撃とそれに対する本邦勢の抵抗、いわゆるバトル・オブ・円では、欧米投機筋はその強力な破壊力をもって、正月気分に浸っている本邦勢を攻め立ててきます。

しかし、たとえば、本邦勢の抵抗が執拗で、短期間に彼らのターゲットレベルまで到達できそうもないと察すると、メッサーシュミットと同じように持久力がないため、1ヶ月も経たずに、とっととポジションクローズ(手仕舞い)と相成ります。

その原因は、やはり、短期的な結果を求められる彼らサイドの事情によるところが大きいと言えます。

ただし、短期的には極めて強力な破壊力をもっていますので、彼らの攻撃にはくれぐれも注意が必要です。

ドル/円、反落

ドル/円は底堅そうな雰囲気を醸し出していました、

しかし、ロングになってしまったらしく反落気味になっています。

しかし、こんなひょんな拍子に落ちたところが買い場になることがあります。

これからロンドンも入ってきますので決して焦らず、ロンドンの動きを見ながら良く引きつけて買ってみるのも、良いように思います。

ドル/円、Buy on dips.

このところのドル/円の動きを見てみますと、大きめに上昇をすると、必ず一服となり、それほど下がるわけではありませんが、時間調整をしています。

言い換えれば、この時間調整があるために、上昇が長続きしているように思われます。

また、マーケット参加者の多くが、上がったという事実を確認してから、高いレベルを買おうとするため、上値が重くなり、時間調整が必要になっているとも言えます。

ただし、長期のトレンドは、上だと思いますので、何かの拍子に落ちるようなことがあれば、そこはひるまずに押し目を買う(Buy on dips)ことが必要ではないかと思われます。

輸出企業の売りが引く?

ドル/円は、輸出企業の売りが細っているようです。

ここまで、一本調子にドルは上げてきているため、いったん様子を見たいようです。

したがって、売り玉がなくなったというわけではありません。

EUR/USDが、昨日反発したのは、ドラギECB総裁が、「マイナス金利は考えていない」と発言したことが効いているようです。

2013/11/21

順繰りに買われる相場

ニューヨークダウは、発表された米新規失業保険申請件数が32.3万件と予想の33.5万件より改善したことを受け、米雇用情勢が順調に回復しているとの期待から買いが優勢となり、前日比109.17ドル高の16,009.99ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された米新規失業保険申請件数は良かったものの、その後発表された11月のフィラデルフィア連銀景況指数が6.5と予想の15.0を下回ったことから下げに転じ、暫定値ながら前月比0.015%下げて2.784%で引けました。

原油価格は、発表された米新規失業保険申請件数が予想より改善したことを受け、ニューヨークダウも上昇しことから上げ、前日比1.59ドル高の95.44ドルで引けました。

金価格は、米量的金融緩和策の縮小観測が継続し、余剰資金の流入が細るとの見方から先安観が強まり続落し、前日比14.40ドル安の1,243.60ドルで取引を終えました。

為替相場では、米量的緩和の早期縮小観測が強まる中、ドル/円は、101.00を突破してきました。

目先は、7月8日の高値101.49、つまり101.50を試すことになるものと見ています。

一方、EUR/USDは、前日の急落があったとは思えない反発を見せました。

その結果、EUR/JPYも、上昇を再開し、2012年7月以来の上昇過程の中での最高値である136.40近辺をつけました。

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYが、順繰りに上げるという流れは変わっていません。

[11/21] FX攻略.com にコラム掲載

2013/11/21 発売の雑誌「月刊 FX攻略.com 1月号」にコラムが掲載されます。

タイトルは「決してむずかしくない資金管理」です。

月刊 FX攻略.comの最新号は、以下のリンク先から購入できます。

☆月刊 FX攻略.com 2014年 1月号

ドル/円、時速1銭

ドル/円は、100.50の心理的抵抗線と9月11日の高値100.62のレジスタンスが、間近になってきています。

ドル/円は、輸出企業の売りオーダーや、オプショントリガー(手前で売り、上抜けるとストップロス)が、上に並ぶことの多い通貨ペアです。

こうした通貨ペアでは、一気に買い上げると、売りを抱え込んで極めて短期間にマーケットのポジションがロングになってしまい、反落するケースが多いと言えます。

むしろ、「時速1銭」ともたとえられるような、じっくりとした上げ方のほうが、上げが持続する傾向にあります。

EUR/USD、今回も急落後反発するか

EUR/USDは、昨日「ECBがマイナス0.1%の預金金利を検討している」との一部報道で急落しました。

しかし、さかのぼって見てみますと、9月5日には、ドラギECB総裁が記者会見で、理事会で利下げ協議が行われたことを明らかにしたことで、急落しました。

そして11月7日には、ECBの予想外の利下げ決定で、急落しました。

つまり、ECBの利下げネタで繰り返し急落していますが、その翌日あるいは翌々日には、上昇に転じています。

この反発は、下げてマーケットがベア(弱気)になってショートメイクするのと同時に、しっかり押し目を大きく買ってくるマーケット参加者がいるのだと思います。

ドル/円、ファンドの買いか?

ドル/円の買いが強まっています。

買い方から見ると、ファンド筋が出ている可能性があります。

ここから上、100.50の心理的抵抗線、9月11日の高値100.62が、当面のレジスタンスと見ています。

EUR/USDは、ドル/円の買いに押されて重くなって(ドル買い)います。

2013/11/20

ユーロ急落

ニューヨークダウは、FOMCの議事要旨公表を受けて、量的緩和縮小への警戒感が広がって下落し、前日比66.21ドル安の15,900.82ドルと続落して、取引を終えました。

米国債10年物利回りは、FOMC議事録を受け早期量的緩和縮小期待が高まり上昇し、暫定値ながら前日比0.093%上げて2.800%で引けました。

原油価格は、発表される米週間石油在庫統計を控えて売りが強まりましたが、原油在庫が予想ほど増加していなかったことから反発し、前日比0.01ドル安の93.33ドルで引けました。

金価格は、ブラード・セントルイス連銀総裁が量的緩和縮小は12月の会合で議論の対象になると述べたことから、早期量的緩和縮小期待が広がり売られ、前日比15.50ドル安の1,258.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、「ECBがマイナス0.1%の預金金利を検討している」との一部報道をきっかけに急落となりました。

ドル/円は、発表されたFOMC議事録で、「今後数回の会合でQE縮小決定できる」と言及したことから100.24近辺まで上昇しました。

しかし「代替策で購入縮小の影響を相殺することが適切となる可能性」とも述べたことから、再び一時100円割れとなりました。

EUR/USD・EUR/JPYは、またガツーンと売られて、急落となりました。

ただし、また時間の経過とともに、買いが復活してくるものと見ています。

ドル/円は、5日移動平均線が100.09まで上がってきており、実勢値が同移動平均線を下回っている時間が長くなると、下落に転ずる可能性が出てきます。

その意味では、当面のドル/円の展開には注目です。

上昇を続けるか、EUR/USD

EUR/USDは、11月11日から上昇基調に入っています。

目先のレジスタンスは、1.3577近辺にある25日移動平均線です。

このレジスタンスを上抜けてくると、相場が上に開けてきます。

とは言え、ここまでの上昇過程でも、上げに対する抵抗は厳しく、かなりの売りをこなしてきたものと思われます。

買い筋は、もちろん投機筋もいるとは思いますが、ここまで、じっくりと買い上げてきた動きからして、中央銀行や、政府系ファンド、ペンションファンド(年金運用機関)といったいわゆる投資家筋ではないかと見ています。

ドル/円、マーケットはショートか

ドル/円は、100円台は買いづらいという東京勢が、むしろ売り先行で入ってきているように思われます。

なぜなら、若干本日の高値からは緩んでいるものの、高値圏は維持しているからです。

つまり、売り先行でマーケットにエントリーするため、マーケットのポジションはショートになっているものと思われます。

もし、マーケットがロングであれば、上値が重くなって緩んでしまうはずですので、高値圏で横ばいで、少しでも上に戻ろうとすると売りが出るのは、マーケットがショートになっていることを示していると見ています。

年金運用改革に海外注目

本日は、夕方、公的年金の運用改革を検討する有識者会議が報告書を公表する予定になっています。

海外勢は、これに対して、海外での年金運用が増え、円売りが強まる可能性を考え、敏感になっているようです。

一方、本邦勢は、冷静な対応で、むしろ100円台での買いには躊躇しているようです。

尚、EUR/USDは、1.3550超えで、ショートのストップロスが出たもようです。

2013/11/19

円安ドル安ユーロ高

ニューヨークダウは、前日まで4日連続で過去最高値を更新したため高値警戒感から、利益確定の売りが優勢となり、前日比9.12ドル安の15,966.90ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、明日に米小売売上高や消費者物価の発表を控え、ここのところの利回り低下の調整が出て反発し、暫定値ながら前日比0.043%上げて2.709%で引けました。

原油価格は、EUR/USDが堅調であったことに加え、翌日発表される米週間石油在庫統計で原油在庫が減少するとの見方から買い戻しが優勢となり、前日比0.31ドル高の93.34ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが堅調であったことから、下げは一服したものの、反発力は弱く、前日比1.20ドル高の1,273.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、中国人民銀行の周小川総裁が人民元相場の変動幅を拡大する方針との報道をきっかけに、一時売り込まれました。

しかし、売り過ぎたのか、ニューヨークオープン前から買戻しとなり、ニューヨークでは一時100.26近辺まで反発しました。

一方、EUR/USDは、発表された11月の独ZEW景況感指数が54.6と予想の54.0を上回ったものの、売りが先行しましたが、ニューヨークに入り買戻しが優勢となり、一時1.3547近辺まで上昇しました。

結局、ドル/円も、EUR/USDも、上昇したことによりEUR/JPYが135.71近辺まで上昇しました。

つまり、ドル/円も上がれば(円安)、EUR/USD(ドル安ユーロ高)もEUR/JPY(円安ユーロ高)も上がるという相場となっています。

中でもEUR/JPYは、振幅は激しいものの、上げには効率的な動きになっています。

今後も、ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYが、順繰りに上昇していくものと見ています。

独ZEW景況感指数に注目か

本日は、日本時間午後7時に11月の独ZEW景況感指数(予想54.0)の発表が予定されています。

最近、ドイツの経済指標のほうか、EUの経済指標より反応することが多くなったように感じます。

もし、ZEWが予想より悪ければ、確かに発表直後、EUR/USDは急落するものと思われますが、たぶん下落は長くは続かず、反発するものと思われます。

そして、予想の54.0を上回ったら、本格的に1.3600を試すことになるものと思われます。

ドル/円、押し目買いが上値を重くしているか

ドル/円は、仲値が決まったあたりから、下落に転じました。

週足を見てみますと、5月以来の大きな三角保ち合い(もちあい)を、今月に入り上抜いたことは確かですが、三角保ち合いをブレイクすると、いったん三角保ち合いのトレンドライン近辺に向けて戻そうとする傾向があることも確かです。

したがい、この下げによって、三角保ち合いを上抜けた後の上昇トレンドの進行が、否定されたわけではないと見ています。

ただし、まだ売り圧力は強い状況ですし、どうも押し目買いが出ているようでもありますので、すぐには上がらないものと思われます。

クロス円に下落の可能性?

クロス円が、全般に重くなっているのが気がかりです。

特に、日本時間の午後2時あるいは午後3時頃に、ポジション調整のクロス円の売りが強まった経験は、過去にも何度もあり、今回も警戒が必要です。

クロス円の恐ろしいところは、調整の下げが、底が見えないような落ち方をすることです。

長い意味では、まだ上げだとは思いますが、下がったら新規の買い、上がったら利食いの売りを着実に行うことが賢明なように思います。

2013/11/18

NYC後、上値は試したけれど...

(サーバーのメンテナンス工事実施に伴い、記事掲載が遅れまして申し訳ありません)
ニューヨークダウは、海外での株高を手掛かりに、4営業日連続で引け値が史上最高値を更新し、前週末比14.32ドル高の15,976.02ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、量的緩和の長期化期待が根強く低下し、暫定値ながら前週末比0.038%下げて2.666%で引けました。

原油価格は、ハト派といわれるダドリー・ニューヨーク連銀総裁が「労働市場が著しく改善し、物価上昇率が目標に向かう」と述べたことで、量的緩和縮小期待が高まり反落し、前週末比0.81ドル安の93.03ドルで引けました。

金価格は、ニューヨークダウが、一時高値を更新したことから逃避買い需要が後退して売られ、前週末比15.10ドル安の1,272.30ドルで取引を終えました。

為替相場では、EUR/USDは、一時1.3541近辺まで上昇しましたが、ダドリー・ニューヨーク連銀総裁の量的緩和の縮小を示唆した発言を受け、1.3495近辺まで反落となりました。

ドル/円も強含みはしたものの、100.20近辺は重く、一時99.83近辺まで軟化しました。

EUR/USDも、ドル/円も、ここから反発するだけの余力があるのかが注目されます。

特に、ドル/円は、短期間にロングポジションが積み上がってしまったのか、上値の重さを感じます。

EUR/USDとドル/円の合成であるEUR/JPYの動向もまた気になります。

EUR/USD、ドルからユーロへの資金逃避は近いか

たびあるごとに申し上げていますが、個人的は、EUR/USDは、大きな上げ相場になるものと見ています。

その理由のひとつは、米中央情報局(CIA)元職員のスノーデン容疑者の暴露に端を発したメルケル独首相の携帯をはじめ、世界の首脳35名に対する米国による盗聴問題です。

この問題によって、欧州だけでなくアジア諸国でも対米不信が広まってきているようです。

今回は盗聴問題だけでなく、先送りとなっている米国の財政問題という不安も絡んでいる上に、欧州危機で、ユーロからドルに資金が逃避し滞留していることを考えれば、ドルからの逃避を受け止められるだけの流動性が唯一あるのはユーロだと言って過言ではないだけに、ユーロへの資金還流が起きても、何ら驚くべきことではないと見ています。

問題は、それがいつになるかということですが、タイミング的には、それほど遠くない将来にやってくるのではないかと思います。

ポジションメイク・クローズのタイミング

11月12日付のシカゴIMMのポジションは、ユーロのネットロングが16,826枚(前回ロング33,143枚)、円のネットショートが95,107枚(前回ショート73,792枚)でした。

つまり、ユーロのネットロングはほんのわずかなのに対して、円のネットショートは危険水域に入ってきているということです。

そうなると、ユーロはロングにもショートにもポジションを取りやすくなっているのに対して、円は円ショートがパンパンになってきていて、円を売っても思うようには円安にならなくなっているとも言えると思います。

ただし、それでは、円ショートが多いから、すぐに円高に転ずるかと言えば、たぶんすぐには円高に転じないと思います。

大きくポジションを傾けているシカゴ筋は、たとえば、Xmas前でかつ本決算前に利益を確定してくるといった四季折々のタイミングで、ポジションをメイクしたり、クローズしたりするものだと頭に入れておくことが大切です。

ドル/円、失望売り先行

ドル/円は、先週末のニューヨークダウが高く終わったため、本日の日経平均も高く始まると見て、買いが強まりました。

しかし、実際には、日経平均は、オープン後下げており、ドル/円では失望売りが出ているようです。

それに連れ、クロス円も全般に重くなっています。

いずれにしても、新規材料がないことから、ポジションを手仕舞う動きが先行しています。

2013/11/17

ドル/円、EUR/JPY、強含み

シドニーでは、先週金曜のニューヨーククローズでいったん緩んで引けたドル/円、EUR/JPYが、再び強めになっています。

EUR/USDは、先週末とほとんど変わりませんので、ドル/円が改めて強くなっていることがわかります。

ただし、EUR/USDも、目先上値を試すものと見ています。

日本時間午前6時09分現在の気配値
(カッコ内は、先週金曜のニューヨーククローズ)
ドル/円 100.30-31(100.18)
EUR/USD 1.3491-95(1.3495)
EUR/JPY 135.30-36(135.17)

これからの展開は(2013/11/17)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

週足で見ますと、前々週の陽線と前週の陰線の実体がほぼ同じ長さになっており、ドルは上値を確認して、反落する可能性があります。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

11月12日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング86,121枚vsユーロショート69,295枚、ネットユーロロング16,826枚(前回ロング33,143枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング20,977枚vs円ショート116,084枚、ネット円ショート95,107枚(前回ショート73,792枚)です。

ユーロは、ネットロングが、さらに減っています。

一方、円は、ネットショートが久しぶりに、10万枚に近づいています。

さて、今週ですが、基本的には、ドル/円の上昇(ドル高)とEUR/USDの上昇(ドル安)が、引き続き交互に起こり、結果として、EUR/JPYが上昇を続けるものと見ています。

ドル/円とEUR/USDの上昇は、それぞれ個別の理由があると見ています。

まず、ドル/円ですが、昨年10月から今年5月までの8ヶ月間で、約25円に及んだ大幅な上昇トレンドとなりましたが、6月以降レンジ相場に転換しました。

当初、このレンジ相場は、最低でもトレンド相場と同じ8ヶ月間、つまり来年の1月頃までは少なくとも続くものと見ていました。

しかし、10月29日頃から、トレンド相場が再開しました。

週足で見てみますと、よりクリアで、5月半ば以来形成された三角保ち合い(もちあい)を、10月末から11月初め頃に上抜いています。

なぜ、トレンド相場と同じ期間のレンジ相場にならず、もっと短い期間でレンジを上に抜けたのかということですが、確かにイエレン次期FRB議長が、金融緩和策の継続を支持する姿勢を示したことで、株高になったこともドル買いにつながったことは確かです。

しかし、もっと底流には、日本の恒常化してきている貿易赤字が影響しているものと思われます。

財務省が10月21日、貿易統計速報を発表しました。

それによりますと、輸出額から輸入額を差し引いた9月の貿易収支は9321億円の貿易赤字で15ヶ月連続の赤字となり過去最長となりました。

これは、貿易赤字ですので、実際にドル買い円売り(輸入)の方が、ドル売り円買い(輸出)よりも多く、ネットでドル買い需要が恒常的に発生していることを意味しています。

ある程度の期間は、相場が拮抗していても、結局は、こうした恒常的に起きているドル買い円売りは、ある程度溜まれば飽和状態となり破裂し、実際のマーケットを押し上げることになるものと思われます。

一方、EUR/USDは、今回のECBによる利下げで、待ってましたとばかりに200ポイント強売られました。

しかし、その後は、ジリジリと戻しており、まさに「ユーロは下がりたがっていない」ことがわかります。

これまでも述べてきましたが、欧州危機によって、ユーロからドルへ大幅に資金が逃避し、今ドルとなった資金が大きく滞留しているものと思われます。

この巻き戻しが、今後、何かをきっかけにして起きる可能性は高いものと見ています。

こうして、ドル/円も上げ、EUR/USDも上げるということになると、ふたつの合成であるEUR/JPYは、最も上がることになるのではないかと見ています。

EUR/JPYは、リーマンショックで、159円近辺から112円近辺まで急落しましたが、その後何度も反発したものの140.00を触ることはできませんでした。

しかし、現在改めて、この140.00を試すべく上昇してきており、今回は上抜くのではないかと見ています。

2013/11/15

EUR/JPYの上げに安定感

ニューヨークダウは、米量的緩和策の長期化への期待に支えられ、買いが継続し続伸となり、前日比85.48ドル高の15,961.70ドルと3日連続で史上最高値を更新し取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された11月のニューヨーク連銀製造業景気指数が-2.21と予想の5.00を下回るなど弱い指標が相次いだものの、景気の先行き期待は根強く利回りは上昇し、暫定値ながら前日比0.014%上げて2.704%で引けました。

原油価格は、米量的緩和政策の長期化観測を背景に、買いが優勢となり、前日比0.08ドル高の93.84ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが堅調だったことや、米量的緩和策の長期化観測を背景に下支えされ、前日比1.10ドル高の1,287.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、発表されたニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を下回ったこともあって、それまでのドル/円の上昇(ドル買い)が一服すると、EUR/USDが上昇する(ドル安)という交互に上げていることから、EUR/JPYが最も安定した上昇をしています。

こうしたドル/円とEUR/USDの順繰りの上昇は、今後も続くものと見ています。

つまり、EUR/JPYのロングが一番効率が良い可能性があります。

ただし、EUR/JPYは、クロス円らしく下げるときには、足元をすくわれるような落ち方を、今後もするものと思われますので、上がったら利食い、下がったら買い直すという軽快なトレードスタイルが必要だと思います。

メルシーボクー!

何年か前、フランスを旅行した時に、大西洋岸のあるリゾートの駐車場から車を出そうとしたところ、駐車カードを清算機に何度入れても戻ってきてしまいました。

どうもポケット入れていたマグネット式のマネークリップの影響でカードがダメになってしまったようでした。

清算機についているマイクスピーカーで管理室に連絡しても、起きたことを説明するほどのフランス語の会話能力もなければ、英語で説明してもたぶん相手はわからないと思われ、困り果てていると、たまたまそばに駐車したおじさんが近づいてきました。

一大決心をして「エクスキューゼ・モア(すいませんが)」と彼を呼び止め、手振りを交えながら、状況を必死に説明したところ、彼もカードを試してくれて、ダメなのを確認してくれました。

そして、彼は管理室に連絡して状況を説明してくれ、ゲートを開けてもらいました。

私は、運転席から最大級の「メルシーボクー!(大変ありがとうございました!)」を彼に大声で告げて、別れました。

海外旅行は、こうした心細さを地元の人の好意によって助けられます。

ある時、渋谷で、外国人のカップルが通りすがりの人に道を聞こうとしていましたが、全く無視されていて、見るに見かねて、「何か助けになれるか?」とたずねたところ、どこそこのビルに行きたいというので、私も良くわかりませんでしたが、たまたま近くに交番があったので聞いてみると、大体わかりました。

連れていく途中、どこから来たのかたずねたところ、パリからだということでした。

そして、目的地につき、じゃあねと言って別れました。

それだけのことですが、気持ちの上では、少し良いことをしたなと思い、満更悪い気はしませんでした。

日本が観光立国を目指すのなら、個々人が外国人に好意的に接することの積み重ねによって、日本へのリピーターを呼び込むことになるのではないかと思います。

自らの旅先での心細さを頭に浮かべて、旅人には親切にすることだと思います。 

EUR/USD、アンワインドの相場か

EUR/USDは、先日のECBの利下げの後にしても、売り込まれはしたものの、下げ続けることはできず、戻し気味になっています。

したがい、相場が下がり切れなければ、時間の経過とともに、買戻し圧力は強まり、どこかのタイミングで大きく上げることになるものと見ています。

アンワインド(unwind、巻き戻す)という相場用語があります。

今のEUR/USDの相場は、欧州危機によって、大幅にユーロからドルへ移動した資金がアンワインドする相場だと考えています。

ドル/円、高いから買えない

今日は、ドル/円の押し目買いと見ましたが、ファンド筋が買ってきているようで、あまり深い押しは期待できそうもないと、見方を変えます。

それよりも、今のマーケット心理は、「高くて買えない」と、買えずじまいでスクエア(ノーポジ)でいるか、あるいは、買えないから売りから入ってショートになっている可能性が高いのではないかと見ています。

特に国内勢のポジションは、それほどロングが積み上がっていないものと思われます。

今日は、ロンドンオープン前に注意する必要があると思います。

ファンド勢は、実需の売りの多い東京タイムを避け、またロンドン勢が入ってくる前のマーケットの薄い時間帯、つまり日本時間午後3時台に、相場を持ち上げようとする可能性があると見ています。

そして、上げの流れが出来れば、ロンドン勢も乗ってくるものと思われます。

昨年来の円安の夢よもう一度か?

日経平均株価が7月以来となる15000円台に乗せてきて、当時のドル/円が101円台だったことから、買い意欲がでているようです。

ただし、100円台という高い水準を買ってこられるのは、昨年10月以来の急騰に乗れたファンド筋が中心のようです。

また、本日は、5・10日で、輸入企業のドル買いも出ているようです。

あまり深い押し目は期待できないかもしれません。

2013/11/14

押し目買いでチャンスを探る相場か

ニューヨークダウは、次期FRB議長に指名されたイエレン副議長が、金融緩和策を当面維持する考えを表明したことを好感して続伸し、前日比54.59ドル高の15,876.22ドルと、2日連続で史上最高値を更新しました。

米国債10年物利回りは、イエレン副議長が景気を支援する慎重姿勢を強調したことから、量的緩和縮小観測は後退しものの、景気の先行きに対する期待感は根強く横ばいとなり、暫定値ながら前日比0.009%下げて2.691%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油在庫統計で原油在庫が予想以上に増加していたことから売りが強まったものの、イエレンFRB副議長の証言が景気をサポートするハト派色の強い内容となったことから、買戻しが強まり、前日比0.12ドル安の93.76ドルで引けました。

金価格は、イエレン証言が、予想通りハト派色が強かったことから買戻しが強まり、前日比17.90ドル高で1,286.30ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、既に前日に公表されてはいましたが、実際のイエレンFRB副議長の発言もハト派色が強かったものの、緩和長期化を好感した株価上昇に連れ、一時100.15近辺まで上昇しました。

EUR/USDは、ロンドンタイムに、一時1.3418近辺まで下げましたが、そこから上げ下げを繰り返しながら、上げに転じました。

ドル/円は、一時100円台に乗せたものの、今日の東京では、また輸出企業からの売りも出るものと思われ、まだ高いところは買いにくく、押し目を拾っていく方針だと思います。

EUR/USDは、上昇過程の踊り場に現在いるものと思われ、これもまた押し目買いではないかと見ています。

EUR/JPYも、反発していますが、ドル/円、EUR/USDと同様に、押し目待ちだと思います。

ドル/円、さらに上をテストか

ドル/円は、事前に公表されたイエレン次期FRB議長の発言要旨がハト派だったということで、マーケットのポジションがショートになっていたようです。

それに加えて、クロス円の買いも入り、ショートカバーにドル/円は98.70近辺まで上昇しました。

その後も、高値圏にいることから、スクエア(ノーポジ)と思われますが、やや下押しの動きも見られるため、改めてショートメイクをする動きも出ているように思われます。

これで、ロンドンに入っても、下がらないようであれば、ショートスクイズ(ショートポジションの崩し)が入って、99.80以上を試す動きが再開するものと見ています。

EUR/USD、いったん下押しか

EUR/USDは、早朝のレポートで、「1.3500接近まで反発しており、引き続き上昇する可能性は高い」と申し上げました。

しかし、どうもマーケット全体に、急にユーロブル(ユーロに強気)になっているように思われ、1.3435近辺にある5日移動平均線あたりまでは、下押しされる可能性があるのではないかと現在考えています。

なぜなら、テクニカル的には、昨日下向きの10日移動平均線を上抜いたものの、10日移動平均線は依然下向きであり、そのため、まだ下に引っ張られやすいと思われるからです。

そうした下押しがなされたとしても、下げきれず反発となれば、今度は本格的な上昇になるものと思われます。

ドル安のきっかけは?

昨日の全体的なドル安の理由は、本日の公聴会でのイエレン次期FRB議長の発言要旨が事前に公表され、ハト派的な内容だったためのようです。

ドル/円については、株価堅調のため、下がりづらくはなっているようです。

EUR/USDは、手のひらを返したように買い(ドル安)になっています。

ただし、今のところ、1.3500近辺は重い状態です。

2013/11/13

EUR/USDは、利下げショックからリカバーか

ニューヨークダウは、米年末商戦への期待から買われ、前日比70.96ドル高の15,821.63ドルと、月曜につけた史上最高値を再び更新して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、イエレン次期米FRB議長の議会証言を前に調整的に軟化し、暫定値ながら0.055%下げて2.718%で引けました。

原油価格は、リビアの輸出停止懸念から、買いが優勢となり、前日比0.84ドル高の93.88ドルで引けました。

金価格は、買戻しも入ったものの、早期の量的緩和縮小期待は根強く上値の重い展開が続き、前日比2.80ドル安の1,268.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、押し目買いが続いたために、マーケットがロング気味となったところで、他の通貨でのドル売りが強まり、一時99.10近辺まで下落しました。

ドル/円は、未だにロング気味のもようで、ロングポジションがこなれるまでは、まだ重そうです。

BOEの良好な四半期インフレ報告を受け、GBP/USDが上昇し、一時EUR/GBPの売り(ユーロ売りポンド高)に押されて、EUR/USDは一時1.3390近辺まで下げましたが、その後GBP/USDが一段の上昇となったことから反発となりました。

その後、1.3465近辺の10日移動平均線のレジスタンスを上抜いて1.3500接近まで反発しており、引き続き上昇する可能性は高いものと思われます。

EUR/USDは、先週のECBの利下げショックから、ほぼリカバーしてきたと見ています。

尚、本日は、イエレン次期米FRB議長の議会証言に注目です。

EUR/USD、オーバーソールドでは?

EUR/USDは、先週木曜発表の利下げで売られても長続きせず、理由らしい理由がないままに、反発してきているのは、マーケットが利下げだから売りという極めて気分的な問題で売ったに過ぎなかったのだと思います。

利下げの報に、マーケットは極めて短期間にショートに大きく偏ったことが、その後の反発のエネルギーを生みだしているものと思われます。

EUR/USDは、2012年の7月前後以来、売られても反発することを繰り返しています。

つまり、既に欧州危機という極めて大きく売られる期間を経て、ユーロからドルに大幅に資金が移動し、ユーロのオーバーソールド(over-sold、売られ過ぎ)の状態に今あるのだと見ています。

むしろ、今後、大きく上昇する可能性の方が高いと考えています。

他人の不幸は蜜の味

ドル/円は、東京で、昨日のニューヨークの高値99.79を超えて上げられないでいると、ロンドン勢はマーケットのポジションはロングと見て売ってくる可能性は高いと思います。

また、もし下げても、マーケットが買い下がろうとすると、ロンドン勢は買い下がって出来たロングを投げさせようと、さらに売り込んでくるのではないかと見ています。

彼らは、「他人の不幸は蜜の味」とばかりに、多くのマーケット参加者がやってほしくないと思うことを、敢えてやってきます。

今日は、中途半端な買い下がりは、危険なように見ています。

ドル/円、手の出しづらい相場

ドル/円は、100円で、今日明日が期限となるオプションが結構あるもようで、100円手前では売りが出やすくなっています。

しかも、輸出企業のドル売りも、100円手前ではありそうですので、ちょっと高いところ買って攻めるのは難しそうです。

しかし、センチメントがドルブル(ドルに強気)になってはきているものと思われ、買い下がろうとするマーケット参加者は多くなっているものと見ています。

ちょっと、手の出しづらい相場です。

2013/11/12

ドル/円、すんなり100円突破はあるか

ニューヨークダウは、高値警戒感から利益確定売りに押され、前日比32.43ドル安の15,750.67ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、米国の量的金融緩和の早期縮小期待から上昇し、暫定値ながら前日比0.022%上げて2.770%で引けました。

原油価格は、米国の原油生産の拡大を背景に現物需給が悪化するとの見方から売りが優勢となり、前日比2.10ドル安の93.04ドルで引けました。

金価格は、米国の量的金融緩和の縮小が前倒しになるとの見方が根強く、金への資金流入が鈍るとの懸念が強まって売られ、前日比9.90ドル安の1,271.20ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYいずれも値を上げており、いわゆるリスクが回避されたとするドル売り円売り(リスクオン)の格好になりました。

しかし、どれもここからさらに一気に上げられるかどうかは微妙です。

特に、ドル/円は、100円に接近すればするほど、輸出企業を中心としたドル売りオーダーは増えていくものと思われ、あまり高値に飛びついて買っても、ロングポジションが増えるばかりで、逆に下がりやすくなるものと思われます。

また、本日はバーナンキFRB議長講演、そして明日14日(木)には次期議長に指名されたイエレン副議長の公聴会が予定されており、このあたりは見極めたいところです。

たぶん、マーケットでは、ドル/円が昨日上げたという事実を確認して、ドルブル(ドルに強気)になったマーケット参加者が多いものと思われます。

しかし、事実がはっきりしてから買いが増えても、相場は重くなるばかりですので、反落には警戒する必要があります。

また、米系ファンドも、まだロングではないかと思います。

ドル/円、上値トライはまだ終わっていないか

ドル/円は、マーケットのポジションがスクエア(ノーポジ)に近いため、高止まりしているのではないかと見ています。

そして、99.60より上は、また輸出企業の売りオーダーが並んでいることも、周知のことだと思われますので、またショートポジションができやすいものと思われます。

買い上げれば、ロングになって下がりますが、戻り売りをしている限り下げづらいと言えます。

これからのロンドンでは、ロンドン勢はマーケットがロングなら売りで攻め、ショートであれば買いで攻めてくるものと思われます。

今日は、米系ファンドが東京で買い上げたもようですが、ロンドンでも買ってくる可能性がありますので、いずれにしまして、上値トライはまだ終わってはいないと見ています。

ドル/円、ファンドの買い?

ドル/円の買い方が、買い上げるファンド筋の買い方になっています。

最近の銀行は、守秘義務が厳しく運用されていて、具体的に、誰が何をしているかは、全く分からなくなっていますが、ファンド筋のようなクセの強いところは、その動きから察しがつきます。

ファンド筋がここから買うということは、100円突破を考えているものと思います。

しかし、普通に考えれば、100円手前は、輸出企業の売りオーダーが並んでいるものと思われます。

したがって、ファンド筋が、投機的に買えば買うほど、ロングポジションが膨らんでいくものと思われますので、ファンド筋の攻撃も、短期間に勝負をつけないと、ロングの投げが集中することが予想されます。

ニューヨークの出方待ち

ドル/円は、オープン前後、実需と思われる売りは出ていたもようですが、それほど下がらない印象です。

しかし、昨日一部休場だったニューヨークが、ここのところの経済指標の良い結果に、ファンダメンタルズ良好でニューヨークダウを買ってドル高と見るのか、あるいは金利上昇を受けてダウを売ってドル安と見るのか、見たいところです。

EUR/USD、EUR/JPYは、昨日の海外で買い戻されました。

しかし、これもニューヨークの出方を見たいところです。

2013/11/11

訂正とお詫び

前コメントで、訂正があります。

ドル/円は、5日、10日、25日、90日、200日といった複数の移動平均線が収束して、一番上に位置するのは、正しくは98.70近辺の5日移動平均線です。

(誤:98.53近辺の90日移動平均線)

ただし、5日移動平均線にしましても、先週金曜に引け値ベースでしっかり上抜けてその後も高値圏にいます。

訂正しお詫び申し上げます。

ドル/円、ジリ高の方が上げは持続か

ニューヨークダウは、米景気が順調に回復しているとの観測から買いが続き、前週末比21.32ドル高の15,783.10ドルと前週末に続き過去最高値を更新して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ベテランズデーで休場でした。

原油価格は、イランの核開発問題を巡る同国と米国など6ヶ国の協議が、週末、合意に至らずに終わったことから、原油供給が増えるとの観測が後退し買いが強まり、前週末比0.54ドル高の95.14ドルで引けました。

金価格は、米国の量的金融緩和の縮小が想定より前倒しになるとの見方から、利益確定売りが強まり、前週末比3.50ドル安の1,281.10ドルで取引を終えました。

為替相場では、ベテランズデーで休場の中、ドル/円は99.30近辺まで上昇後ジリ安となる一方、EUR/USDはジリ高を続けました。

EUR/JPYは、横ばいでした。

ドル/円は、5日、10日、25日、90日、200日といった複数の移動平均線が収束したままの状況で、一番上に位置する98.70近辺の5日移動平均線を、先週金曜にしっかり上抜けてその後も高値圏にいます。

今後も、輸出企業の売りをこなしつつ、ゆっくりと上昇を続けるものと思われます。

EUR/USDとEUR/JPYは、10月31日以来の急落後、やや下固めに入ってきているものと思われます。

まだ、時間はかかるものと思いますが、再び上値を試すことになると見ています。

ドル/円、ロンドンは売りか買いか

ドル/円は、ロンドン勢がどう参戦してくるかが注目されます。

下げているから、マーケットはショートという、ポジションの偏りをいつものように重視して買ってくるのか、あるいは、Exporter(輸出企業)は売っているという情報をもとに、売ってくるのか、どちらかです。

しかし、結局のところは、値動きが重いか堅いかによって、下を攻めるか上を攻めるか決めてくるものと思われます。

そして、いったん攻める方向が決まれば、執拗に攻めてくるものと思われます。

ドル不足で長期には円安か

今日財務省が発表した2013年度上期(4~9月)の貿易収支は4兆6664億円の赤字で、半期ベースで過去最大の赤字となっていることを忘れてはならないと思います。

今のところ、海外投資から受けとる配当金や利息である所得収支は黒字のため、貿易収支、所得収支、サービス収支などからなる経常収支は黒字です。

しかし、貿易収支の赤字が長期化すると、貿易収支の黒字化の逆回転がおき、海外への再投資は減り、それを追って経常収支も赤字化するという悪循環を引き起こします。

今回は米国のファンダメンタルズの改善でドル高にはなりましたが、日本のドル不足(ドル買い需要)によって長い目で円安は進行していくものと見ています。

マーケットの関心が戻りつつあるドル/円

予想を大幅に上回る米雇用統計の結果を受けて、日経平均株価も上昇しているため、ドル/円は買いの目でマーケットは見ているようです。

ファンド筋も、やはりそういうブル(強気)の目で見ているようで、買い場を探しているもようです。

確かに、上値では、輸出企業の売りも出るとは思いますが、押し目は買いで良いのではないかと思います。

尚、EUR/USDは、まだ下落からの回復に時間がかかりそうです。

2013/11/10

ドル高気味でスタート 

シドニーでは、ドル/円が、先週末のニューヨーククローズに引けて強めです。

一方、EUR/USDは、弱めになっています。

要は、ドル高気味となっています。

日本時間午前6時現在の気配値
(カッコ内は、先週金曜のニューヨーククローズ)
ドル/円 99.22-23(99.08)
EUR/USD 1.3352-54(1.3370)
EUR/JPY 132.47-52(132.52)

11/12(火)、日経CNBCに出演

11月12日(火)、午後5時からの日経CNBC「デリバティブ・マーケット」(再放送午後8時06分~)に出演致します。

これからの展開は(2013/11/10)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

ドルの反発が続いています。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

やっと通常どおりに戻りました。

11月5日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング103,333枚vsユーロショート70,190枚、ネットユーロロング33,143枚(前回ロング72,434枚)です。(前回は10月22日時点です)

尚、同時点の円は、円ロング18,734枚vs円ショート92,526枚、ネット円ショート73,792枚(前回ショート71,802枚)です。

ユーロは、10月31日に発表された9月のEUの失業率が史上最悪だったことや、10月のEUの消費者物価指数の伸び率が鈍化したことから、ECBの利下げ観測が急浮上したことから売られ、ネットロングが前回の半分以下に減少しています。

円はほとんど変わっていません。

さて、今週ですが、ここにきて、米GDPと雇用統計が大幅改善したことで、来年1月にも米量的緩和の縮小との期待が膨らむ一方、ECBの予想外に早い利下げ決定から、ドル高ユーロ安となりました。

円は、ドルには円安ながら、ユーロには円高気味という、玉虫色の状態です。

ドル/円は、目先、気にしておくべきことは、ニューヨークダウの動きではないかと思います。

今回の雇用統計における非農業部門雇用者数は20.4万人(予想12.0万人)、しかも前月、前々月も上方修正しています。

つまり、GDP・雇用改善が、ファンダメンタルズ的に見て、素直にこのまま株高の材料になりドル/円の上昇につながるのか。

あるいはGDP・雇用改善により量的緩和縮小観測が強まることで金利が上昇することに株価が耐えられるのか。

耐えられないと、ドル/円は反落するのか。

こうしたことが、特にドル/円は上昇するのか、あるいは引き続きレンジ相場を続けるかが決まってくるとも確かに言えるかもしれません。

しかし、非常にテクニカル的ではありますが、5日、10日、25日、90日、200日などの移動平均線が収束している中、先週金曜のニューヨーククローズが99.08となったことで、最も高い位置にあった98.51近辺の90日移動平均線をしっかりと上抜いてきていることは無視できません。

ただし、99円台も、輸出企業の売りオーダーはしっかりと並んでいるものと思われ、99円に乗ったから、飛びついて買えるわけではありませんが、押し目は拾っていって良いように思います。

それは、収束した複数の移動平均線を上抜いてきただけではなく、あまりにも、下値が固いことからも、ドル/円は上げと見ています。

日本は、今や貿易赤字国です。

確かに輸出企業からのドル売りも出ますが、それ以上の輸入企業からのドル買いが出ていることは事実だと思います。

つまり、米国の景気・雇用問題あるいは金融政策というファンダメンタルズも相場変動要因ではありますが、たぶんこれらは短期的に相場に影響を与えても、それ以上に日本の輸出入企業の需給関係が長期的にじわりと相場に影響を及ぼすのではないかと思われます。

先週金曜のドルの上昇は、結局、今のドル不足(需給的にドル買いが強いこと)の状況を示しているのではないかと思います。

確かに、今後、ニューヨークダウが急落すれば、日経平均が下落し、ドル/円が下がるという局面はあるかもしれませんが、それはあくまでも、一時的ではないかと思います。

結局、ドル/円は、需給相場ではないかと見ています。

100円までの道のりも、長そうではありますが、押し目で買って、上がったら売るを繰り返すことではないかと思います。

EUR/USDについては、1.3300近辺で下固めできるかどうかだと思います。

しかし、2012年7月以降、何度も下押しはありましたが、そのたびごとに上に押し返していますので、今回も結局は反発するものと見ています。

また、ECBは、先週マーケットが予想するより早く利下げに踏み切りましたが、ドラギECB総裁らしい、早目早目の対応で、決して否定的に取るべきではないように思っています。

ただ、反発には、多少時間は掛かるものと思われますので、目先は様子見で良いように思います。

EUR/JPYは、2012年7月以降の上昇トレンドの中にあります。

目先、131.00近辺の下固めに多少時間がかかるかもしれませんが、再び、上値を試すものと見ています。

2013/11/08

20万人超えの米非農業部門雇用者数の意味は大きいか

ニューヨークダウは、発表された10月の米雇用統計で、失業率は7.3%(予想7.3%)、非農業部門雇用者数は20.4万人(予想12.0万人)となり、特に非農業部門雇用者数が大幅に予想を上回ったことから急反発し、前日比167.80ドル高の15,761.78ドルと、2営業日ぶりに史上最高値を更新して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された米雇用統計が強い内容となったことが好感されて上昇し、暫定値ながら前日比0.150%上げて2.750%で引けました。

原油価格は、発表された米雇用統計が強い内容となったことや、ケリー米国務長官がイランとの交渉に対する楽観論を牽制する発言をしたことから反発し、前日比0.40ドル高の94.60ドルで引けました。

金価格は、発表された米雇用統計が強い内容となったことで、米緩和長期化期待が後退したことや、米景気への期待感も強まり、逃避買いが後退し、前日比23.90ドル安の1,284.60ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、予想を大きく上回った非農業部門雇用者数の結果に素直に反応し、抵抗もありましたが、再び99円台に乗せてきました。

一方、EUR/USDは、強い米雇用統計を受け、1.3317近辺まで売られましたが、昨日の安値までには至らず、その後は横ばいとなりました。

強めのドル/円と、横ばいのEUR/USDから、EUR/JPYは132.50近辺までじり高となりました。

非農業部門雇用者数が20.4万人と20.0万人を超えてきたことは、特にドル/円には意味が大きいと見ています。

実際、5日、10日、25日、90日、200日などの移動平均線が収束しており、上方へ二レンジブレイクを狙って、来週以降も上値を試すものと思われます。

EUR/USDについては、底値圏形成にしばらく時間がかかるものと見ています。

EUR/JPYは、ドル/円次第だと思われます。

暁の南アフリカの逆襲

私がいた銀行のディーリンチームは、いろいろな通貨ペアで非常にアクティブに動いていて、結構有名でした。

そんなチームがある時狙ったのはUSD/ZAR(ドル/南アフリカ・ランド)でした。

毎日、南アのヨハネスブルクにある地場の銀行をディーリングマシーンで呼んでは、大玉で投機的に売り買いした結果、結構な儲けになりました。

ところが、ある日の午後、現地時間の早朝、まだロンドンがオープンする前のマーケットが薄い時間帯に、南アの地場銀行が、次から次へとこちらを呼んできて、USD/ZARの大玉プライスを求めてきました。

インターバンクにはリサイプロベースと言って、片方がプライスを出す以上は、もう片方も相手にプライスを出さなければならないという不文律がありますので、いつも先方にプライスを求めている以上、出さないわけにはいきません。

その結果、プライスを出せば、たたみかけるように同方向に叩かれ、コテンパンにやられました。

後でわかったことですが、実は、南アの地場銀行のディーリングルームは、当時、皆同じビルに入っていました。

そのため、地場銀行同士が最近日本の銀行に毎日呼ばれては叩かれていることを、「おまえもか」とお互いに知るのにそれほど時間は掛りませんでした。

そして、これは、一度その銀行をこらしめてやろうと話がまとまり、作戦は練られ実行に移されたということでした。

これを、我がチームでは、「暁の南アフリカの逆襲」と呼んで、後々まで語り草となりました。

EUR/JPY、トレンドラインを下にブレイクしているが

EUR/JPYは、10月31日に発表された9月のEUの失業率が12.2%(予想12.0%)と史上最悪だったことや、10月のEUの消費者物価指数が0.7%(予想1.1%)と伸び率が鈍化したことから、ECBの利下げ観測が急浮上し下落に転じました。

そして、昨日のECB理事会で、大方が来月の利下げを予想していたところが、即日利下げを決定したことにより、さらに下落となりました。

問題は、今年4月以来のステディーな日足の上昇トレンドを、下にしっかりとブレイクしてしまったことです。

このことを、マーケットが注目するようであれば、少なくとも129.19近辺にある200日移動平均線を試すものと思われます。

ただし、トレンドが反転して急落するというものではなく、調整が一巡すれば、再び140.00を目指す相場に戻るものと見ています。

相場の変動はアンダーコントロールか

米国は、来週月曜がベテランズ・デー(退役軍人の日)で祝日となり、この週末は3連休となることもあり、今日発表の米雇用統計に対しては、反応は低調になるものと思うのが普通です。

しかし、あまり、動かないと思っていると動くのも、相場の習性だと思います。

たとえば、EUR/USDは、サプライズな0.25%の利下げ発表にも関わらず、約200ポイントの急落、しかし、その後100ポイント以上の反発です。

今のはやり言葉で言えば、これぐらいの変動は、”Under control”(アンダーコントロール、管理の範囲内)だと思います。

そして、マーケットはサプライズで売り過ぎているものと思われ、動くとすれば上方向に反発ではないかと思います。

米雇用統計を戦う力が今のマーケットにあるのか

昨日のECBの利下げ、ニューヨークダウ反落によるドル/円の急落と、大荒れのマーケットとなりました。

マーケットは、それによって負った傷を癒すかのように、静かな値動きとなっています。

ECBに利下げについては、住宅バブルを懸念する独連銀を中心とした北部ヨーロッパからは、かなり抵抗があったようです。

しかし、南欧中心にデフレ懸念から、ECBは利下げに踏み切ったもようです。

ECBの金融政策は、このあたりのバランスとるのが、難しいところです。

2013/11/07

米雇用統計に警戒

ニューヨークダウは、発表された米第3四半期GDP・速報値が2.8%と予想の2.0%を大きく上回ったことから、量的緩和策が長期化するとの期待が後退し大幅反落となり、前日比152.90ドル安の15,593.98ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、予想を上回る米GDPではあったものの、在庫投資の伸びが一因で、内需の柱である個人消費は減速したことから、第4四半期への鈍化懸念が高まり低下し、暫定値ながら前日比0.046%下げて2.596%で引けました。

原油価格は、ECBの予想外の利下げ決定により、EUR/USDが急落したことを受け、前日比0.60ドル安の94.20ドルで引けました。

金価格は、ECBの予想外の利下げ決定に緩和期待から買われたものの、米GDPが予想を上回ったことで、売りが優勢となり反落し、前日比9.30ドル安の1,308.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ECBの0.25%の利下げ発表後の、EUR/USD、EUR/JPYの急落もかなりのものがありましたが、予想を上回る米GDPの発表後の99.41近辺までの上昇はわかるとしても、その後の97.62近辺までの大幅反落は、正直驚きでした。

たぶん、99円台に並んでいた輸出企業のドル売りオーダーを、投機筋が一気に飲み込んでしまったことで、極めて短期間にマーケットのポジションが大きくロングに偏ったことも一因だと思われます。

その上、ニューヨークダウの下落を受け、損切りを含めたリスク回避の円買いが集中したことも、下げを加速させたものと思われます。

そして、本日は米雇用統計の発表です。

昨日の乱高下でマーケットが傷んでいるものと思われますので、今日も荒っぽい動きが予想され、十分な警戒が必要です。

ユーロはさらに下げるのか

本日のECB理事会に対するマーケットのコンセンサスは、今回は利下げは可能性を示唆するにとどめ、利下げ自体は12月の理事会へ見送るというものです。

ユーロ相場の方は、今回見送ったとしても、来月には利下げをするので、EUR/USDは売りという見方のようです。

しかし、7月10日以来の上昇相場で、確かにきつめの下押しはありながらも、下値を切り上げて上昇してきているEUR/USDを見ますと、そんなに簡単に上昇トレンドが終了するようには思えません。

それよりも、欧州危機によって、大きく資金がユーロからドルをはじめ他の通貨に移動したままになっていることが、大きな資金還流を起こすことになるのではないかと見ています。

ユーロは、欧州危機というどん底を見ているだけに、後は強くなるばかりではないかと個人的には考えています。

ドル/円、上抜くための条件

今のドル/円のような上が鉄壁の相場を上抜くのに必要なものは、ショートポジションです。

上は、重いとマーケットが共通の認識を持ち、売り上がってショートになり、下がらないのでもっと手前で売ったショートの買い戻しで上がるようになると、意外と簡単に上に抜けるようになります。

しかし、ロングポジションを持とうと買い上げると、買い上げれば買い上げるほど、ロングが膨らみ、逆に反落の可能性が高まります。

したがい、マーケットが売り上がろうとするのか、買い上げようとしているのかを、見分けることが必要です。

イベントをこなしつつ方向性を模索か

今日、明日のイベントを控えて、マーケットは動きづらくなっています。

しかも、来週月曜は、ベテランズ・デーでニューヨーク休場ということも、影響しているようです。

イベントをこなしながら、徐々に相場の方向が見えてくるものと思われます。

尚、国内の実需からは、クロス円の売りが出ているもようです。

2013/11/06

イベント待ちのマーケット

ニューヨークダウは、欧州株の上昇や米量的金融緩和策の長期化期待の高まりから買いが優勢となり、前日比128.66ドル高の15,746.88ドルと反発し、先月29日につけた史上最高値を約1週間ぶりに更新して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、FRBによる量的緩和長期化期待が再び高まり、暫定値ながら前日比0.028%下げて2.642%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油在庫統計で、ガソリン在庫が大幅に減少したことや、原油在庫もそれほど増加しなかったことから買い戻しが強まり、前日比1.43ドル高の94.80ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが強含んだことから買われ、前日比9.70ドル高の1,317.80ドルで取引を終えました。

為替相場では、翌7日のECB理事会、米第3四半期GDPの発表を控え、様子見気分は強かったものの、ドル/円、EUR/USDはいずれも底堅い動きとなり、結果として、EUR/JPYや一部その他のクロス円も堅調に推移しました。

EUR/USDについて利下げ警戒からのユーロロングのポジションはかなり解消されたものと思われますが、それでもユーロの買い需要は強そうです。

ドル/円は、ジリ高基調が続いています。

買い気のユーロと底堅いドル/円の合成であるEUR/JPYは、トレンド的に堅調ではないかと思われます。

しかし、いずれにしましても、7日、8日の各イベントをこなさないことには、次には進めないように思います。

上に抜けるかドル/円

昼過ぎ、ドル/円の買いが強まりました。

ただし、依然として、98円台後半から99.00に掛けては重く、また、ここから、アジア勢が急速にドルブル(ドルに強気)になると、ロンドン勢が、ドルロングを投げさせようと売り込んでくる可能性があり、警戒が必要です。

しかし、上方向で気にしておくポイントはふたつあると見ています。

ひとつは、98.80近辺が上抜けてくると、最初のサイン。

そして、レンジの上限でもある99.00近辺をしっかりと上抜けてくると、上昇を本気で考えても良いように思います。

ドル/円、売り優勢

ドル/円は、売りが優勢になっています。

下げはジリ安ですし、買いの反発も見られます。

そのことから、この下げが、ロングポジションの投げではなく、ショート筋による売り攻めだと見ています。

レンジ相場で売りで攻める以上、マーケットのポジションはさらにショートになって行き、下げ止まれば反発するものと思われます。

ドル/円、下がりづらくなるか

ドル/円は、上がれば売り先行で入るというパターンが出来てきているようの思います。。

しかし、戻り売りを多くのマーケット参加者がやると、マーケットのポジションはショートになりやすくなります。

その結果、下がりづらくなるように思われます。

しかし、上の輸出企業の売りオーダーを破るほどに、マーケットがショートになっているかは、相場を見ていくしかありません。

2013/11/05

ドル/円相場の動くタイミングは近いか

ニューヨークダウは、欧州景気の先行き不透明感を背景に売りが先行しましたが、発表された10月のISM非製造業景気指数は55.4と予想の54.0を上回ったことから下げ幅を大幅に縮小し、前日比20.90ドル安の15,618.22ドルと3営業日ぶりに反落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、予想を上回ったISM非製造業景気指数から緩和長期化期待が後退したことから上げ、暫定値ながら前日比0.063%上げて2.667%で引けました。

原油価格は、発表されたISM非製造業景気指数が予想を上回ったことから、FRBによる緩和長期化期待が後退したほか、翌日発表の米週間石油在庫統計を前に原油在庫の大幅増が懸念され大幅安となり、前日比1.25ドル安の93.37ドルで引けました。

金価格は、予想を上回ったISM非製造業景気指数から緩和長期化期待が後退したほか、EUR/USDが下落したこともあり反落し、前日比6.60ドル安の1,308.10ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、ロンドンタイムに、一時98.17近辺まで売り込まれましたが、ニューヨークに入り、発表されたISM非製造業景気指数が強かったことから、一時98.64近辺まで反発しました。

EUR/USDは、上値の重い展開が続き、一時1.3449近辺まで下げました。

EUR/JPYは、ロンドンタイムに、一時132.37近辺まで売り込まれましたが、ニューヨークに入り、ドル/円の反発を受け、一時132.94近辺まで反発しました。

週後半に控えたECB理事会、米GDP、そして米雇用統計を前に、ポジション調整の色彩の強いマーケットでした。

ただし、利下げの思惑が出ているユーロが売られたのは、わからないではありませんが、ドル/円は単に上値が重いので、売り込んだに過ぎないものと思います。

ドル/円の複数の移動平均線(5日、10日、25日、90日、200日など)は、収束を続けており、週後半はイベントは多いですが、今後レンジブレイクの可能性はさらに高まるものと見ています。

そして、方向は上げと考えています。

ドル/円のマーケットポジションはショートか

ドル/円で、よく見受けられることは、上がったことを確認してから押し目買いをする。

また、下がったことを確認してから戻り売りをするということです。

つまり、方向がある程度、見極められてから、ポジションを作るのですが、それは決して自分だけではなく、多くのマーケット参加者が同じことをしていると見ておくべきでしょう。

今の段階では、東京・アジア勢のポジションは、戻りで売ってショートに偏っているものと見ています。

これからのロンドンでは、ロンドン勢のショートスクイズ(ショートポジションの崩し)に警戒が必要です。

ドル/円、レンジ対応のオペレーションが主流か

ドル/円のマーケット心理は、この7月から本格化し、特に9月後半からはほぼ2円レンジに収まった相場に辟易として、上がれば売り、下がれば買いのレンジ相場に対応したオペレーション(トレード)が主流になってきているものと思われます。

しかし、マーケット全体が相場に対応した画一的なトレーディングスタイルが定着することは、ポジションが一方向偏ることを意味しており、むしろ油断は禁物だと見ています。

今日は、マーケットが売るだけ売れば、今度は反発のエネルギーを蓄えることになることになると考えます。

特に、東京・アジア勢が売り込めば、ロンドン勢はマーケットはショートとばかりに買ってくるものと思われます。

ドル/円、高いところを買うマーケット参加者はいないのか

ドル/円は、短期のファンド筋がロングになっており、ポジションの落としに出ているもようです。

東京オープン後、輸出の売りが出た可能性もあります。

やはり、相変わらず、上には輸出企業が控えているため、98円台後半以降を買おうとする向きは少なく、そのため緩んできてしまうようです。

ドル/円は、上は輸出、下は輸入にはさまれた実需のマーケットが続いているもようです。

2013/11/04

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPY、底堅さが印象的

ニューヨークダウは、FRBによる金融緩和期待が下支えしたものの、方向感乏しく、前週末比23.57ドル高の15,639.12ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、米GDPや米雇用統計を前に買い戻しも入り低下し、暫定値ながら前週末比0.022%下げて2.600%で引けました。

原油価格は、値頃感からの買いが強まったものの、リビアの石油ターミナルが再開されるとの報もあって、その後戻り売りに押され、前週末比0.01ドル高の94.62ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDの売りが一服したことから買いが強まり、前週末比1.50ドル高の1,314.70ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、高値警戒感から、ゆっくりと軟化しましたが、急落しなかったことから、それほどマーケットはロングにはなっていないものと思われます。

ただし、現状、高めの水準にいることは確かで、輸出企業からの売りには警戒が必要です。

一方、EUR/USDは、特に先月31日(木)からの急落が大きかったものの、下げも一服した感があります。

しかし、木曜にはECB理事会、金曜には米雇用統計発表などビッグイベントを控えていることには注意が必要です。

尚、EUR/JPYの底堅さも注目されます。

EUR/JPYが鍵か

EUR/JPYは、140.00近辺に強いレジスタンスがありますが、結論的には、140.00を突破し、さらに160円あるいは170円方向に上昇を続けるものと見ています。

その理由としては、まず、ドル/円は、トレンド相場の後の揉み合い相場にはなりましたが、下がり切らず、再度上昇する可能性が出てきていることが上げられます。

また、EUR/USDは、欧州危機によってユーロからドルに資金が大きく移動しましたが、今度は、先送りされている米財政問題や、ここにきて明らかになった米情報機関による世界で35人にのぼる首脳に対する盗聴疑惑といった問題を抱える米国への不安・不信から、ドルからユーロへの資金還流の可能性は高いものと思われるからです。

つまり、ユーロ高と円安がほぼ同時に起きることによって、EUR/JPYは大幅に上昇するのではないかと見ています。

いずれにしましても、目先には、140.00という壁がありますので、突破はなかなか簡単なことではないと思われますが、現在のEUR/JPYのステディーな上昇を見ていますと、決して非現実的なことではないと見ています。

ドル/円、上昇再開は近いか?

ドル/円は、現在、5日、10日、25日、90日、200日の移動平均線が収束してきており、動き出す可能性が高くなっています。

しかも、これまで、マーケットのセンチメントがドルブル(ドルに強気)一辺倒だったのが、バラバラになってきています。

もしも、このまま、新たに上昇トレンドを再開することになれば、2010年10月から2012年12月までの非常に長い収束相場でたまったエネルギーが大きく、とても昨年10月から今年5月までのトレンド相場でエネルギーを放出しきったわけではなく、いったん8ヶ月間の上昇後踊り場は作ったものの、改めて上昇を再開する時期は近いのではないかと、現在考えています。

ただし、輸出企業のドル売りオーダーは、上に控えているものと思われ、まだなかなか高いところは買えず、押し目買いで対応するのが賢明かと思います。

ドル/円、マーケットのセンチメントに変化?

ドル/円は、先週末上げて終えている流れを汲んで、買いが先行しています。

先週金曜の上げが一本調子だったことから、ここまで基本的にはショートカバーで上げてきた相場だと思われます。

ただし、99.00近辺には、輸出企業のドル売りオーダーも並んでいるものと思われ、まだ高値掴みは、危険だと考えています。

尚、マーケットのセンチメントは、ひところのドルブル(ドルに強気)一辺倒から、バラバラになってきているように思います。

2013/11/03

平穏な相場

シドニーでは、先週末比ほとんど動いていません。

しかし、先週末のドル/円の反発から、マーケット心理がベア(弱気)になってきていて、戻り売りが増えてきているように思われます。

まだ、99円台は、実需の売りで重いと思いますが、ドル/円の上昇再開の可能性も出てきているように思われます。

日本時間午前6時07分現在の気配値
(カッコ内は、先週金曜のニューヨーククローズ)
ドル/円 98.76(98.72)
EUR/USD 1.3487(1.3487)
EUR/JPY 133.20(133.17)

これからの展開は(2013/11/03)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

ドルは、79.00近辺の強いサポートを下抜くことができず、大幅反発となりました。

ただ、サポートのテストがこれで終わったという訳ではないと見ています。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

11月1日に、10月22日分のポジションがアップされましたので、ご参考まで掲載します。

10月22日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング137,061枚vsユーロショート64,627枚、ネットユーロロング72,434枚(前回ロング60,374枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング13,928枚vs円ショート85,730枚、ネット円ショート71,802枚(前回ショート59,266枚)です。

ネットのユーロショートがやや増える一方、ネットの円ショートもやや増えました。

さて、今週ですが、先週、いろいろなサインがマーケットに送られました。

まず、10月30日(水)に発表されたFOMC声明が思ったほどハト派ではなく、緩和長期化期待が後退しました。

翌31日(木)に、発表された9月のEUの失業率が12.2%(予想12.0%)と史上最悪だったことや、10月のEUの消費者物価指数が0.7%(予想1.1%)と伸び率が鈍化したことから、ECBの利下げ観測が急浮上しました。

そして、週末11月1日(金)には、発表された10月のISM製造業景気指数が56.4と予想の55.0を上回って2年半ぶりの高水準を記録したことを受けて、ドル買いが強まりました。

以上のように、ここのところ高まっていた、EUR買いドル売り気運に、冷や水を浴びせられた格好となり、EUR/USDは、10月17日の上昇開始のレベルである1.35台前半よりもさらに割り込んで、1.3487で先週を終えています。

今週は、7日(木)に利下げを決定する可能性があるECB理事会、そして翌8日(金)には10月の米雇用統計の発表といった重要イベントが続きます。

そういった状況だけに、7日、8日に向けては、EUR/USDの下値がさらに試される可能性があります。

こうした状況から、EUR/USDは、目先すぐに反発することは、難しいものと思われます。

しかし、反面、先送りされている米財政問題や、ここにきて明らかになった米情報機関によるメルケル独首相をはじめ世界で35人にのぼる首脳に対する盗聴問題といった問題を抱える米国への不安・不信からのドルからユーロへの資金移動が立ち消えになるということではないと思います。

ただし、ユーロへの資金移動の主役は、中央銀行、政府系ファンド、そしてペンションファンド(年金の運用機関)といったお堅い方々が中心ですので、意思決定には時間がかかります。

過去、2001年9月11日の米同時多発テロの時も、中央銀行等がEUR/USDの買いで動き出すまでに、4ヶ月ほど掛かったケースもありますので、ここは焦らず、状況の変化を見ていくことが大切です。

つまり、今週のEUR/USDは、先週後半に引き続き、売られやすい状況にありますが、週後半のECB理事会と米雇用統計というビッグイベントを過ぎても下げ渋るようであれば、上昇を再開するものと思われます。

ドル/円については、先週金曜が良い例でしたが、EUR/JPYの売りに連れて下げたものの、かなりマーケットポジションがショートになったところを、EUR/USDがさらに下落(ドル買い)になったことで、反転しました。

少しは今週も上がる可能性はありますが、ドル/円は、主体性のある相場ではなく、他の通貨ペアの動きに連れて動くものの、そのためにポジションが偏ればその反対に相場は動くものと思われます。

EUR/JPYは、先週後半、下げていますが、形状的には、それでも緩やかな上昇トレンドは依然として維持しており、今週も下値は試されるものと思われますが、結局は上昇トレンドが再開するのではないかと考えています。

2013/11/01

ドル高相場は、来週も続くのか

ニューヨークダウは、発表された10月のISM製造業景気指数が56.4と予想の55.0を上回って2年半ぶりの高水準を記録したことを受けて反発し、前日比69.80ドル高の15,615.55ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ISM製造業景気指数が堅調な内容だったこともあり、底堅い動きとなり、暫定値ながら前日比0.065%上げて2.619%で引けました。

原油価格は、在庫への懸念が根強く、またEUR/USDが下落したことから売りが強まり、前日比1.77ドル安の94.61ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDの下落したことから、利益確定売りが続き、前日比10.50ドル安の1,313.20ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、東京で売り込まれ一時97.80近辺まで下落しましたが、その後のEUR/USDの下落(ドル買い)に反発、さらにニューヨークに入り、発表されたISM製造業景気指数が好調だったことを受け、一時98.85近辺まで上昇しました。

EUR/USDは、前日発表のユーロ圏消費者物価指数の鈍化を背景にECBの利下げ観測が強まり、さらに好調なISM製造業景気指数を受け大幅下落となり、一時1.3480近辺まで下げました。

ドル/円は、複数の移動平均線が収束していて、今のところそれらに絡んではいますが、マーケットのセンチメントが、ドルブル(ドルに強気)一辺倒から、ドルベア(ドルに弱気)あるいは中立といった具合にバラバラになってきており、目先上昇の可能性も出てきているように、少し考え方を変えてきています。

ただし、99円台には、輸出企業の売りオーダーが並んでいることと思いますので、買いすぎれば反落の可能性があります。

EUR/USDは、ここ2日で、200ポイント以上の下落をしていますので、まずは底固めの時間が必要だと思われます。

昼下がりのおしゃべり

ニューヨークの私達のチームは、WASP(※ワスプ)、アイルランド系、ドイツ系、ルーマニア系、ユダヤ系、ベネズエラ系、中国本土系、香港系、台湾系、韓国系(順不同)のアメリカ人達と日本人で構成されていました。

そんな連中ですから、いろいろなバックグランドがありました。

台湾系のディーラーは、小学生時代を神戸で過ごしたため、日本語が上手でした。

しかし、彼の家族がアメリカに渡ったのには、訳がありました。

それは、1972年の日中国交正常化によって、中華民国(台湾)籍の人たちのビザの継続を日本政府が認めなくなったことでした。

国際政治に翻弄された家族のひとりから、笑みを持ってこの話をされ実に心が痛みました。

また、WASPのやつは、海軍一家の出で、親戚から、「おまえ、(為替ディーラーなんてわけの分からないものやってて)大丈夫か?」とよく聞かれると言っていました。

彼の曾お爺さんは、ペリー提督とともに日本に来航したそうで、実家には江戸幕府から曾お爺さんに贈られた品が家宝としてあるそうでした。

ここに挙げた話はごく一部ですが、マーケットが静かなときのディーリングデスクでのおしゃべりで、とんだところで日本と世界のいろいろなつながりに触れたもんだと思ったものでした。

(※)WASP(ワスプ):ホワイト(W)、アングロ(A)・サクソン(S)、プロテスタント(P)の略で、英国系白人で宗教はプロテスタントという米国の保守本流エリート層を呼びます。

ECB、利下げか?

昨日発表されたインフレ率の速報値が予想外の低水準となったことを受け、ECB理事会は利下げを余儀なくされる見通しという観測が出ています。

EUR/JPYから見たドル/円、EUR/USD

EUR/JPYは、今年の6月半ばから、緩やかではあるものの、着実に上昇してきました。

そして、昨日来反落とはなっていますが、今のところ、上昇のトレンドラインを割り込んでいるわけではありません。

ドル/円はレンジ相場、EUR/USDは上昇相場という基本は、昨日来の両者の反落があっても変わっていないものと思われ、目先の両者のロングポジションの調整が済めば、再びドル/円はレンジ、EUR/USD、EUR/JPYは上昇を再開するものと考えています。

その前に、下値を脅かし、ロングを投げさせようとする動きはあるものと思われますが、財政問題や盗聴問題からの米国への不安・不信に基づくドルからユーロへの資金移動や、ドル/円相場の膠着状態は変わらないものと見ています。

これからの海外市場では、まずは、下値を試す動きにはなると思われますが、それは試されなければならない過程だと思われます。

ドル/円、つまったような動き

今日、ここまでの東京マーケットでのドル/円の値動きは、下げてはいるものの、なにかつまったような動きづらさを感じます。

こういう相場で、一方向にポジションを傾けると、結局は戻してしまいがちです。

月内に動くタイミングがくるかどうかを示す、月足のボリンジャーバンド5ヶ月(期間:5、偏差:2)は、かなり収束しており、今月動きが出そうです。

しかし、このドル/円の動きづらさを見ていると、どうも今日ではなさそうです。

ユーロロングの解消売りか

月初早々から、いろいろな通貨に対するユーロロングの解消売りとなっています。

EUの失業率が史上最悪だったことがきっかけとはなっていますが、このところユーロブル(ユーロに強気)で出来たポジションがかなりあったということのようです。

ドル/円も、EUR/JPYの売りに押されています。

ただし、これでユーロ高の流れは終わらないと見ています。

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