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2014/03/31

NYC後、ドルベア派も増えたか、ドル/円

ニューヨークダウは、イエレンFRB議長は、「FRBは相当の期間、米雇用回復に向けて異例の金融支援を実行することにしており、この約束は強力なものだ」と強調したことから、金融緩和策継続への期待が強まり、前週末比134.60ドル高の16,457.66ドルと、約2ヶ月半ぶりの高値で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、イエレンFRB議長が超低金利政策を続ける必要性を強調したことから上げ幅は縮小し、暫定値ながら前週末比0.004%下げて2.717%で引けました。

原油価格は、ロシアがウクライナ国境付近で展開していた軍の一部を撤退すると表明したことから、リスクが回避されたとして、利益確定売りが強まり、前週末比0.09ドル安の101.58ドルで引けました。

金価格は、ロシアがウクライナ国境付近で展開していた軍の一部を撤退すると表明したことから、リスクが回避されたとして、利益確定売りが強まり、前週末比10.50ドル安の1,283.80ドルで引けました。

為替相場では、ドル/円はロンドンタイムに買い上げられ、103.44近辺まで上昇しましたが、イエレンFRB議長が超低金利政策を続ける必要性を強調したことから103.00割れまで反落となりました。

しかし、その後、再び103.20近辺まで反発しました。

EUR/USDも、ロンドンタイムにEUR/JPYの上昇に連れて上げましたが、イエレン議長の講演後反落となりました。

ロンドンタイムのドル/円の上昇は、買いの引かないジリ高という値動きからすると、上にストップロスがあったものと思われます。

見方が、ドルブル(ドルに強気)一辺倒から、ドルベア(ドルに弱気)も混在していることは、今後のドル上昇ためには良かったと思われます。

EUR/USD、下値を確かめに行くか

EUR/USDは、3月19日にFOMCが公表した政策金利の見通しとイエレンFRB議長の記者会見を受け、市場が予想するより早期のFRBの利上げ見通しにEUR/USDは反落し、以来下落トレンドが続いています。

EUR/USDの日足を見てみますと、現在、1.3695近辺に90日移動平均線と1.3670近辺には25週移動平均線があり、先週金曜も1.3705まで売られましたが、そこからたくり上げられています。

しかし、5日移動平均線が1.3769近辺まで鋭角的に下げてきており、戻りも限られています。

FRBの利上げ観測に加えてECBの追加緩和観測が出ていることを考えると下値を確かめる動きが出たとしても、それは、仕方がないように、現在考えています。

ロンドン勢に注目

ドル/円は、今のところ、高値圏を維持しています。

しかし、102.95近辺にある90日の移動平均線をしっかりと上抜くこともできません。

問題は、ロンドン勢はどう出てくるのかということです。

彼らは、値が上がっているから、それはマーケットはロングになっていると見て、結構売ってくるものと見ています。

円もユーロも緩和期待

緩和期待から、ここのところ日経平均が好調で、これを受けてドル/円も103円台を試すという見方が強まっているようです。

また、ユーロもECBの利下げ観測が強まっています。

今日、午後6時発表の3月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)概算値速報(予想0.6%)が、予想を下回ると、利下げ期待がさらに強まり、ユーロが売られる可能性があります

2014/03/30

ドル/円、クロス円、強含み

シドニーは、ドル/円が、強めに始まっています。

そのため、クロス円も上昇しています。

尚、ドル/円は、直近102.95近辺に90日移動平均線のレジスタンスがあります。

【ご参考】
先週金曜のニューヨーククローズ
ドル/円 102.83
EUR/USD 1.3752
EUR/JPY 141.42

これからの展開は(2014/03/30)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

ドルは、横ばいでした。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

3月25日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング106,914枚vsユーロショート67,280枚、ネットユーロロング39,634枚(前回ロング52,991枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング17,600枚vs円ショート86,487枚、ネット円ショート68,887枚(前回ショート61,099枚)です。

ユーロは、先週ネットロングが増えましたが、今週は減っています。

円は、ほとんど変わりませんでした。

さて、今週ですが、31日(月)は、本邦企業の大方が本決算当日となり、基本的には動きづらいものと思われます。

しかし、31日当日にもイエレンFRB議長の講演があり、また決算明けの4月1日(火)からは、重要なイベントが目白押しです。

主だったところでは、以下の通りです。

1日(火)第1四半期日銀短観、3月のISM製造業景況指数
2日(水)3月の ADP雇用統計
3日(木)ECB政策金利決定、ドラギECB総裁記者会見、米新規失業保険申請件数
4日(金)3月の米雇用統計

月曜にイエレンFRB議長からFRBの政策スタンスを聞き、木曜にドラギECB総裁からECBの政策スタンスを聞き、そして金曜に発表される米雇用統計によって、米経済の実態を見るということになりそうです。

結局のところ、金曜の米雇用統計の結果で、それからの相場展開がはっきりしてくるものと思われます。

逆に申し上げれば、それまでは、相場がいろいろに動いても、結局は仮の姿であり、実体がはっきりするのは、米雇用統計の発表までは待たねばならないものと思われます。

但し、例年のドル/円、クロス円の4月の相場動向を見ますと、4月になっても、レンジ相場が続く可能性はあります。

なぜなら、相場にフロー(資金の流れ)を作ってくれる生保などの機関投資家の新年度の投資方針は、早くても4月後半にならないと決まらないからです。

2014/03/28

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPY、上がりたがっているのか

ニューヨークダウは、中国の景気刺激への期待など海外要因を背景に上昇し、前日比58.83ドル高の16,323.06ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された米経済指標で個人消費の好調さが示されたことから上昇し、暫定値ながら前日比0.038%上げて2.719%で引けました。

原油価格は、米景気が回復の勢いを増せば原油需要が増えるとして買いが優勢となり、前日比0.39ドル高の101.67ドルで引けました。

金価格は、利益確定売りが出たものの、押し目買いも出て横ばいとなり、前日比0.50ドル安の1,294.30ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、ニューヨークダウや米国債利回りの上昇連れて上げ、一時102.96近辺まで上昇しました。

EUR/USDは、ECB当局者の追加緩和を示唆する発言が続き、ユーロが全般的に弱含みとなる中、3月のスペイン消費者物価指数上昇率がマイナスとなったことをきっかけに売りが強まり、一時1.3705近辺まで下げ、EUR/JPYも連れて139.96近辺まで下落しました。

その後は、上昇に転じ、EUR/USD1.3773近辺、EUR/JPY141.64近辺まで反発しました。

3月末を控えて、本来動きづらい相場であるはずですが、意外に動いた印象です。

ドル/円は、上がりたがっている一方、EUR/USDもEUR/JPYもまた下がるよりも上がりたがっている印象を強く持ちました。

冬の駅 

私は、南国育ちのため、寒さは苦手です。

一番辛かったのは、通勤に使っていた米国コネチカット州の駅の冬の朝でした。

電車が駅に近づくまでは、大きな掘っ立て小屋のような駅舎の中で待っていますが、いざ電車が間もなく到着となると、吹きさらしのホームへ移動して、電車を待ちます。

外の気温は、零下15度にはなります。

たまに、駅舎側の通常ニューヨーク行きのホームではなく、向こう側の反対方面行きのホームに、ニューヨーク行きの電車が止まってしまうことがあり、この時は、やむなく極寒の中、線路の下の通路をくぐって、通勤客は皆、歩かざるをえず、ほっぺたも凍えて、ろくにしゃべることすらできませんでした。

この駅まで、自宅からは車で、10~15分くらいでしたが、真冬は、除雪が間に合わず、道に雪が積もることもありました。

雪が降っても、スノータイヤは路面を傷めるということで禁止されていましたので、普通のタイヤで、車のおしりを振りながら、駅に向かったものでした。

また、季節は、春だったか、秋だったか、定かではありませんが、ある朝、駅に向かっていたところ、大きな犬のようなものが、車の前に出てきたので、びっくりして車を止めると、その正体は大鹿で、通り過ぎるのを見とれながら、アクセルを踏もうと、正面を見たら、もう1頭、大鹿が道を横切るところでした。

大鹿と車がもっとスピードが出ている時にぶつかると、車が大破してしまうとも聞きました。

米国は、大都市近郊でも、自然が一杯です。

苦戦?3月末決算

日本の大方の企業や機関投資家が3月末に本決算を迎えます。

私が、邦銀にいた頃、本決算前は主計からできるだけ損益をブラさないよう、口酸っぱく言われました。

邦銀勢が動きが取れなくなることを、外人勢は目ざとく見つけ、邦銀勢が動けないことを良いことに、相場を仕掛けてきました。

銀行によって多少の違いはあるものの、たとえば期末日当日の午後3時30分になると、新年度になり、しびれを切らせた邦銀勢が遅れを取り戻そうと、我先にと相場に飛び込んでいきましたが、そこは、待ち構えていた欧米勢の利食い場となり、邦銀勢にとっては、出遅れていたのに損するのは一番早いという、笑えない冗談となりました。

金利差狙いの光と影

マーケットが、AUD、NZD、GBPなどハイイールド(高金利)の通貨に関心を持ち始めているようですが、これは痛しかゆしのところがあります。

なぜなら、為替相場が大きく動かなくなっている上に、為替相場自体の方向性が不透明になっているということの裏返しだからです。

為替がそれほど動かなければ、為替変動リスクは減り、高金利通貨を買って低金利通貨を売ることによって、その2通貨間の金利差で儲けやすくなります。

ただし、金利差狙いに多くのマーケット参加者が参入すれば、ポジションが大きく一方に偏り反転しやすくなりますので、早く入って、早く逃げることに限ります。

相場のテーマに変化か

為替では、すでにウクライナ情勢への関心は薄れてきています。

それに代わって、関心がもたれているのは金利の高さのようです。

従い、金利の高いAUD、NZDや、引き締め予想のGBPは買いになっているようです。

それとは反対に、追加利下げが予想されているEURは売られ気味となっています。

2014/03/27

期末を控えて、様子見か

ニューヨークダウは、発表された米第4四半期GDPは2.6%(予想2.7%)、また週次の米新規失業保険申請件数31.1万件(予想32.2万件)と強弱まちまちの内容となったことを受けて方向感に欠ける展開となり、前日比4.76ドル安の16,264.23ドルとほぼ横ばいの水準で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、7年債入札が好調だったことから低下し、暫定値ながら前日比0.009%下げて2.683%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢が混沌とする中、買い戻しが続き、前日比1.02ドル高の101.28ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが下落したのを受けて下げ、前日比8.60ドル安の1,294.80ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は新規失業保険申請件数が良かったことから、一時102.43近辺まで上げたもののその後は軟化し横ばいとなりました、

一方、EUR/USD軟調で、結果として、EUR/JPYは下落となりました。

ユーロに関しては、ユーロ高をけん制したECB当局者からの追加金融緩和を示唆する発言が続いていることもあって重くなっているようです。

いずれにしましても、3月31日の日本の本決算、ならびに欧米の四半期末を、来週初に控えて、ここは様子見でいきたいと思います。

ドル/円、偽りの重さ

今日は、ドル/円の重さにダマされてしまいました。

上値の重い展開が続き、てっきり昨日の下落前にできたロングのポジションがしこっているものと見ました。

しかし、実際には、ショート筋が戻りを売って、上値を抑えていたのに過ぎず、昼過ぎ頃から、ショート筋の買戻しが出て、反発となりました。

オバマ米大統領がロシア非難を強めたからリスク回避の円買いだということは、もうそれほど説得力がなくなってきているようです。

ドル/円、今度は下げ狙いか

ドル/円は、オバマ発言をネタに下方向を攻めようと、ショートになってきているように思われます。

そして、売るにしても、戻りで売ろうとするものと思われ、一見上値は重そうですが、実はショートポジションが静かに溜まっていくものと見ています。

そうして、マーケットのポジションがショートに偏っていくと、ロンドン勢はそれを見逃すとは思えません。

いつものことではありますが、ロンドン勢の動向には注意が必要です。

ドル/円、今度は下げ狙いか

ドル/円、窓は埋まるか

ドル/円は、続落しています。

1時間足で見ますと、今回102円台前半で揉み合う前に、101.60近辺から急上昇していることがお分かり頂けるかと思います。

こうした長い陽線ができた上に、高値圏の下限である102.00を、しっかりと割り込んでしまいますと、スタート点の101.60近辺まで下げる可能性があります。

これを、窓埋めと呼んでいます。

2014/03/26

[3/20] FX攻略.com にコラム掲載

2014/03/20 発売の雑誌「月刊 FX攻略.com 05月号」にコラムが掲載されます。

タイトルは~誰が、何が為替相場を動かしているのか?~「為替相場を動かすのは?」です。

月刊 FX攻略.comの最新号は、以下のリンク先から購入できます。

☆月刊 FX攻略.com 05月号

リスク回避の円買いはまだワークするのか

ニューヨークダウは、発表された2月の米耐久財受注は2.2%と予想の0.7%を大きく上回りましたが、EUとウクライナ問題で協議を重ねているオバマ米大統領がロシア非難を強めたことから、リスク回避的な雰囲気が広まり下げに転じ、前日比98.89ドル安の16,268.99ドルと反落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、5年債入札が好調だったことやウクライナ情勢への懸念が高まって低下し、暫定値ながら前日比0.056%下げて2.692%で引けました。

原油価格は、原油を精製して作るガソリンの在庫が減少したことや、オバマ大統領が会見でロシア非難を強めたことから買いが強まり、前日比1.07ドル高の100.26ドルで引けました。

金価格は、利益確定売りが出て下げ、前日比8.00ドル安の1,303.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、オバマ大統領が会見で、「ロシアの侵略に対する対応は国際的な秩序が試されている。ロシアの行動は激しく糾弾されなければならない」、「ロシアが行動を継続するならば、孤立はより深まり、制裁は拡大されるだろう」と述べたことからリスク回避の円買いが強まり、ドル/円、クロス円は下げ、一時ドル/円は101.87近辺、EUR/JPYは140.50近辺をつけました。

EUR/USDは、1.3780~00近辺でのもみ合いが続きました。

これまでの「リスク回避の円買い」というマーケットの反応が、引き続きワークするのかが注目されます。

持つべきものは友

私は、外国為替の世界に入って、丸30年になろうとしています。最初、ロンドンで、ディーラーを命じられ、鬼軍曹(本当は、いい人です)に、日々、ゴリゴリしごかれ、自分はこの世界は向いていないのではないかと思い悩むこともありました。

しかし、ひとたび、相場の魅力に取りつかれてからは、やればやるほど面白くなり、時には、寝食を忘れるほどでした。そして、これを一生の仕事にしようと、心に決めたわけです。

しかし、こうして30年間、外国為替の世界に身を置いてこられたのも、外国為替市場を通じて知り合った友人達がいたからだと思っています。

たとえて言えば、敵味方を問わない、戦闘機乗りの友情のようなものを、彼らに感じます。邦銀、外銀を問わず、お互いに真剣に叩き合ったからこそ、生まれた友情なのだと思います。そしてそれは、私の無形の財産となっています。

今もこうして、外国為替の世界に身を置いていることを、至上の喜びと思います。できるかぎり、ディーラーを続けて行こうと考えていますし、また、自分が今まで得た知識やノーハウを伝えていくのも役目だと思っています。

そうした私が伝えていく知識やノーハウは、私を培ってくれた友人達がいたからこそあるのだと思っています。

EUR/JPYの三角保ち合い

EUR/JPYは、週足で見ますと、三角保ち合い(もちあい)を作りつつあります。

普通、チャートにラインを引くとき、例えば、高値と高値、言い換えれば上ヒゲのトップと、もうひとつの上ヒゲのトップを結ぶのではないかと思われます。

しかし、昔、銀行のチャーティストから聞いたところによりますと、正しくは、ロウソク足の実体部分(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)の高いところと高いところを結んだのが正解だそうです。

そうしないと、ヒゲの部分で上抜いたように見えても、実体部分で抜けないことには、本当に上抜いたとはみなされないそうです。

動くかドル/円

ドル/円は、3月19日、FOMCの結果発表とイエレンFRB議長の記者会見から、予想以上に早い利上げ見通しになったことを受け、101円台から102円台に乗せました。

しかし、それから今日で5日間、102円台前半を中心とした横ばい相場が続いてきました。

しかし、さすがに値幅も収束しており、そろそろ上げ方向か下げ方向に動くものと見ています。

週足を見てみますと、2012年10月以来の上昇トレンドはまだ健在ですので、方向性は上げだと考えています。

相場変化の前兆?

本田内閣官房参与は、日本銀行が追加緩和に踏み切る場合には、「市場からせがまれる形」ではなく、「かなり先制的にやると決めた以上はしっかりやると思う」と述べました。

具体的には、追加緩和は、5月中下旬が節目としているもようです。

これを受けて、ドル/円が買われました。

また、ドラギECB総裁は、ユーロ高は信任の証と発言、ユーロ買いとなりました。

2014/03/25

消耗戦のマーケット

ニューヨークダウは、景気先行きへの期待感から3営業日ぶりに上昇し、前日比91.19ドル高の16,367.88ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、早期利上げ観測も高まる中上昇し、暫定値ながら前日比0.022%あげて2.750%で引けました。

原油価格は、米エネルギー省が翌日発表する週間石油在庫統計で、原油在庫が増えるとの予想が広がって、需給の悪化を見込んだ売りが優勢となり、前日比0.41ドル安の99.19ドルで引けました。

金価格は、全体的には動意薄の中、1,300ドル台前半での上下動に終始し、前日比0.30ドル高の1,311.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は102円台前半で小動きに終始したものの、EUR/USD、EUR/JPYは、荒っぽい上下動となりました。

発表された3月の独Ifo景況感指数が110.7と予想の110.9を下回ったほか、ECB当局者の追加金融緩和を示唆する発言もあり、ユーロはロンドンタイムから軟調でしたが、ニューヨークに入り、より積極的に下値を試そうと売り込まれ下げ足を速めました。

そして、一時、EUR/USDは1.3749近辺、EUR/JPYは140.70近辺の安値をつけました。

しかし、売り込んだために、反発力が強まり、その後EUR/USD1.3844近辺、EUR/JPY141.53近辺まで値を戻しました。

昨日のマーケットは、ひとことで言ってしまえば、レンジブレイクしようともがいた相場で、それがむしろ傷口を広げる結果になりました。

これ繰り返すと、体力をどんどん消耗し、相場が動かなくなってしまう恐れがあります。

今が、レンジ相場であることを認め、次のトレンド相場に備えることが大事だと思われます。

ドル/円は上がるか

ドル/円の1時間足を見てみますと、ジワジワっと上がってきていることがわかります。

本邦勢は本決算の手前であり、まだすんなりと上に抜けきれないものと思われます。

なぜなら、まだ本邦勢は本決算の手前であり、動きづらくなっていることが上げられます。

しかし、それでは、絶対にレンジ相場がブレイクしないかと言えば、そういう訳でもありません。

結論的に申し上げれば、やはり上がる可能性の方が高いと思います。

イエレンFRB総裁発言の余波か

昨日のニューヨークでのEUR/USDの急騰は、インターバンクに聞いても、特に何かがあったからというわけではなかったようです。

敢えて言えば、今月19日に、イエレンFRB議長がFOMC後の記者会見で、量的緩和の終了時期を今秋頃とし、その6ヶ月後に金利の引き上げを開始する可能性があると示唆したことから、ドル買い(ユーロ売り)が強まりました。

しかし、その後、サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁が、利上げは、おそらく2015年下期以降という見解をしめしたことから、多少のタイムラグはあったものの、ポジションの巻き戻しが起こり、EUR/USDは急謄したということにようです。

イエレン総裁のアドリブ発言に、ウィリアムズ地区連銀総裁が火消しに回ったという見方も出ています。

方向感のない相場

ドル/円が、やや重くなっています。

それに、EUR/JPYも、追随しています。

いったん上げていたAUD/JPYも、やや緩んでいます。

しかし、基本的には方向感のない相場です。

2014/03/24

仁義なきレンジ相場か

ニューヨークダウは、新規の手掛かり難の中、一部割高感の出ているバイオテクノロジー関連銘柄への利益確定売りが強まり全体の重しとなり、前週末比26.08ドル安の16,276.69ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ニューヨークダウが軟調に推移していたことや、翌日から始まる入札を前に調整の動きもあり、暫定値ながら前週末比0.015%下げて2.728%で引けました。

原油価格は、テキサス州のオースティン船舶水路で衝突事故が発生し、船舶から流出した原油の回収のため、水路の閉鎖が続いたことから原油の供給が細れば需給が逼迫するという見方が強まり、前週末比0.14ドル高の99.60ドルで引けました。

金価格は、米国の利上げ時期が早まるとの観測を受け売りが優勢となり、前週末比24.90ドル安の1,311.10ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、EUR/USDの上昇(ドル売り)を受け、102円台半ばから前半に緩みました。

EUR/USDは、1.37台後半から、一時1.3876近辺まで急上昇し、その後小緩みました。

EUR/JPYは、EUR/USDの上昇に連れて上げ、一時141.74をつけました。

日本時間午前2時台のEUR/USDの急上昇の原因は、残念ながら具体的にはわかりません。

しかし、急上昇という上げ方からすると、やはりショート筋のロスカット的な買戻しが出たものと思われます。

このことからも、はっきりとした方向感のない中、思惑だけでポジションが一方向に大きく偏ると、自壊的なポジション調整が起きるということだと思います。

きっかけは、目端が利くマーケット参加者が、今回であれば、マーケットはショートだと気づき、他に先んじて大きく買い戻したものと思われます。

こうなると、レンジ相場らしく仁義なき戦いになってくる可能性があります。

ドル/円の東京ポジション、ロンドン勢はどう読むか

ドル/円は、東京時間の午前中に結構なテンポで上げました。

こうなるとロンドン勢は東京のポジションをどう読んでくるかが注目されます。

ロンドン勢は最初の方針が決まると、下げであれば執拗に売り、上げであれば懲りずに買い続けるものと思われ、最初の方針が間違えていたと納得するには、それ相応の時間が掛かるものと思われます。

そういう執拗さは、やはり狩猟民族だと思わずにはいられません。

ドル/円、上昇

ドル/円は、上げています。

ドル/円に関しては、ショートになっているようです。

これが解消されないことには、反落はなさそうです。

ロンドンが入ってくると、特にドル/円で一段とドル買いが強まる可能性があります。

ドル/円、上昇

実質、期末の週 

あまりやる気が感じられないマーケットです。

ただし、本邦の実質的な期末が今週になるため、決算絡みのフロー(資金の流れ)が出る可能性は十分あります。

しかし、基本的には、各企業によってドル買い、あるいはドル売りの需要がありますので、どちらが優勢になるかはわかりません。

様子見が良さそうです。

2014/03/23

ドル/円、やや重い状況

シドニーでは、ドル/円が下落気味です。

そのため、クロス円が全般に重くなっています。

【ご参考】
先週金曜のニューヨーククローズ
ドル/円 102.27
EUR/USD 1.3793
EUR/JPY 141.07

これからの展開は(2014/03/23)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

イエレンFRB議長のタカ派的発言でドルは反発となりました。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

3月18日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング117,819枚vsユーロショート64,828枚、ネットユーロロング52,991枚(前回ロング36,385枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング24,144枚vs円ショート85,243枚、ネット円ショート61,099枚(前回ショート99,356枚)です。

ユーロは、ネットのユーロロングが久々に増えました。

円は、ネットの円ショートが久々に大きく減りました。

さて、今週ですが、月末日すなわち期末日は来週の31日(月)となりますが、実質的には、今週が本邦企業や機関投資家の期末の最終週となるものと思われ、殊にドル/円は、動きづらいものと見ています。

この時期、日本の銀行の主計(経理)担当者は、これまで1年間の年度の損益の最終着地点を確定しようとするため、ディーラーには損益をブラさないように指示します。

そのため、ディーラーは、顧客との取引のカバー(手当)以外の自己玉での取引は差し控え、極力損益のブレが出ないように心掛けます。

そんな薄くなったマーケットの中、顧客から決算に絡んだ特殊な玉が持ち込まれても、ディーラーは損益をブラさないようにするため、単純に顧客からマーケットに玉を流すだけとなります。

こうなると、方向感がないままに相場が上げたり下げたりします。

ただ、気をつけておかなくてはならないのは、3月末決算は関係のない欧米の投機筋が、本邦の銀行が決算に絡んで動けなくなることは熟知しており、特にドル/円相場を4月の月初に向けて動かそうとします。

本邦の銀行ディーラーは、一方向に動く相場を指をくわえて見るしかなく、フラストレーションが高まります。

そして4月に入り、新年度に入りして、「さあやるぞ」とばかりに相場に飛び込んできます。

しかし、それは欧米勢とっては思う壺で、相場に飛び込んでくる本邦勢の売り買いを静かに受け止め利食いにあててきます。

これは、来週の話ですが、今週はその前の欧米勢による4月の年度初めに向けての仕込みの週になるのではないかと思います。

ただし、ここにきて、ドル/円は101.00-103.00近辺のこう着状態にいますので、欧米勢も無理やり仕掛けてはこない可能性もありますが、このあたりは、今週の相場展開次第だと思われます。

一方、EUR/USDは、先週の金曜のニューヨーククローズが1.3793となり、1.3800を下回って引けたことが気になります。

2013年10月以来、1.3800を日足の実体(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)でしっかりと超えて引けることができなかったのが、今月6日にしっかりと上抜き、一時1.3967まで上昇しましたが、先週の木曜の引けが1.3779、そして翌金曜の引けが1.3793と、1.3800を下回りました。

これにより、さらなる下落の可能性も出てきていますので、警戒が必要です。

そして、ドル/円がこう着を続ける一方、EUR/USDが下落するとなると、EUR/JPYも下落する可能性が出てきています。

ただし、週足のEUR/JPYを見てみますと、三角保ち合い(もちあい)の形成途中にありますので、たとえ三角保ち合いの下限からさらに下落するにしても、まだタイミングが速いと思います。

むしろ、三角保ち合いの下限で下げは止められて反発するのではないかと、個人的には見ています。

いずれにしましても、今週は、動きづらい週となるのではないかと考えています。

2014/03/21

来週は、実質的には期末の週であり要注意

ニューヨークダウは、週末を控えた利益確定の売りに押されて下落し、前日比25.91ドル安の16,305.14ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ウクライナ情勢を巡る欧米とロシアの対立が冷戦後の最悪の事態とも言われ逃避買い(利回り低下)が強まり、暫定値ながら前日比0.029%下げて2.743%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢を巡る対ロ制裁で供給減の思惑から上昇し、前日比0.56ドル高の99.46ドルで引けました。

金価格は、今週に入って下げが続いていたため、割安感から買いが入り、前日比5.30ドル高の1336.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、ロンドンオープン後、ドル/円も、EUR/USDも、そしてEUR/JPYも皆売り込まれましたが、下げきれずその後はもみ合いとなりました。

その後、EUR/USDは、横ばいを続けましたが、ドル/円、EUR/JPYは、ニューヨーククローズに向けては、再び軟化しましが、引け際やや反発しました。

来週は、実質、本邦勢にとっては決算期末の週であり、また欧米勢にとっては四半期末の週であるため、決算に絡んだ為替の動きが強まるものと思われますので注意が必要です。

しかし、実際に為替が期末要因でどう動くかは、読みきれないところもありますので、いったん様子見で行くべきかと思われます。

大空からの景色

もともと海外志向だった上に、仕事柄から、飛行機には良く乗りました。

飛行機の窓から地上の景色を見るのが好きで、記憶に残った景色をいくつかご紹介しましょう。

まず、米東海岸ニューヨークから、西海岸のサンフランシスコまで飛んだ時、東部の森林地帯を過ぎ、中西部の穀倉地帯に入ります。

飛べども飛べども、穀倉地帯は続き、なるほど世界の穀倉地帯と言われるだけのことはあるなあと感心しきりで、3時間ぐらい飛んで、ロッキー山脈へ。

山脈を越えて、カリフォルニアに入ると、砂漠地帯の中に、散水しやすいように真ん丸の大きな畑が、いくつも見えました。

やがて、サンフランシスコ空港への着陸態勢となり降下し、空港が見えてきて、ふと横を見ると、もう一機やはり、同じように着陸態勢に入っていました。

米国では、複数の飛行機の同時離着陸が許されているのです。

逆にいえば、空港がそれだけでかいということです。

ダラスのダレス空港は、宇宙船からでも、肉眼で確認できるほどだそうです。

次は、オーストラリアのシドニーからシンガポールまで飛んだ時ですが、オーストラリアを横断しました。

米国本土とほぼ同じ面積のオーストラリアですから、やはり広大です。

ただ、オーストラリアの内陸は、灰色の土漠が、えんえんと続き、オーストラリアは、沿岸部にしか住めないことが良くわかりました。

中国の北京から、パキスタンのイスラマバードへ飛んだ時は、あの西遊記の世界のゴビ砂漠や天山(テンシャン)山脈をこえ、悠久の時の流れを感じました。

そして、今までで一番思い出深いのは、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイから、ドイツのフランクフルトまでのナイトフライト(夜間飛行)でした。

降り注ぐような星の輝きの下で、夜のサウジアラビア半島の砂漠は、漆黒のベルベットのように一面を覆い、そんな中に、あっちにひとつ、こっちにひとつと、大きな町の光が、ダイヤモンドの粒を集めたように光を天に向かって放ち、それは、息を呑むような美しさで、いつかまた、是非見てみたい景色です。

ロンドン勢の出方は?

マーケットは、静まり返ってしまいました。

しかし、だからと言って、それを言い訳にしてやらない連中ではなく、なんとかしてストップロスのある場所などポイントを抑えて、攻めてくるのがロンドン勢です。

いずれにしても、今日も動かしやすい方向を見出し、動かそうとするものと思われます。

そして、面白いところは、ニューヨークが入ってくる、夏時間で言えば、日本時間午後9時以降、ロンドンはニューヨークにマーケットの主導権を明け渡しているようで、実にその棲み分けは良くできていると思います。

EUR/JPY、三角保ち合いの形成後は?

EUR/JPYの週足を見ますと、三角保ち合い(もちあい)を形成している途上にあることがわかります。

この分で行くと、あと2~3週間で収束して、上か下にブレイクアウトするものと見ています。

そして、その方向性は、上げではないかと個人的には思っています。

なぜなら、2012年7月から始まった上昇トレンドは健在であり、リーマンショック前の水準である160.00近辺に戻ろうとする過程にあると考えているからです。

春分の日で閑散

春分の日で、東京休場ということもあって、閑散としています。

ドル/円については、高止まりしていますので、ショート気味だと思われます。

EUR/USDとEUR/JPYについては、あまりポジションがないように見ています。

ただし、EUR/USDとEUR/JPYは、まだ下を試しきった感じはしません。

2014/03/20

依然としてドル売りポジションは解消されていないか

ニューヨークダウは、発表された3月のフィラデルフィア連銀景況指数が9.0と予想の3.2を上回ったことなどを受けて買われ、前日比108.88ドル高の16,331.05ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された好調なフィラデルフィア連銀景況指数などを受けて一時上昇したものの、その後は方向性がはっきりせず、暫定値ながら前日比0.003%上げて2.775%で引けました。

原油価格は、EUR/USDが下落した(ドル高)ことから、ドル建て取引の原油の割高感が意識されて売られ、前日比0.94ドル安の99.43ドルで引けました。

金価格は、EUR/USDが下落したことに連れ、前日比10.80ドル安の1,330.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、102円台後半を壁にして戻り売りが続いたことから、マーケットのショートポジションが切れておらず、高値圏で横ばいでした。

EUR/USDは、1.38台前半でレベル感から買われましたが上げきれず反落、そして1.37台半ば手前でまたレベル感から買っているようで、反発も限られています。

EUR/JPYは、EUR/USDに追随しています。

ドル/円のショート、EUR/USDのロングがまだ残っているようですので、これらを解消する動きが出る可能性があると見ています。

既存のポジションが解消されれば、ドル安方向に反発するものと見ています。

ドル/円、期末で拮抗するか

3月末は、生損保といった機関投資家、そして公的年金の運用機関である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も本決算を迎えます。

基本的には、運用していた資金を本国に戻す、いわゆるレパトリの円買いが出ますので、今月一杯は上値が重いものと思われます。

しかし、一方では、貿易収支が20ヶ月連続で赤字という状況ですので、輸入企業のドル買いも引かないものと思われます。

その結果、102円台後半は重く、101円台前半は堅いという状況が、今月中は続くものと見ています。

EUR/USD、まだ下はあるのか

EUR/USDは、ここのところ、1.4000突破を狙ってロング志向だった分、予想していたのより早い時期でのFRBによる利上げ示唆にロングの投げが集中したもようです。

典型的な、ロングが投げた後のポジションがほぼスクエアになったことから、横ばい相場となっています。

こうした時、単に値ごろ感から買っても、新規にロングができるだけですので、たとえば、投資家の買いのフロー(資金の流れ)がなければ、反落してしまいます。

また、投資家のフローがなければ、これから始まるロンドンが下を確かめずに買うとは思えません。

マーケットはほぼスクエアか

ドル/円は高値圏で横ばい、EUR/USDは安値に張り付いています。

昨日のFOMCの結果発表とイエレンFRB議長の記者会見から、利上げ早まるとの観測が広まりました。

これに対して、マーケットはハト派のイエレン氏に緩和維持を期待してドル売りにポジションを傾けていたため、ロスカットが集中したものと思われます。

とりあえず、マーケットのポジションがほぼスクエア(ノーポジ)となったことから、この横ばい状態になっていると見ています。

2014/03/19

FOMCとFRB議長記者発言でドル全面高

ニューヨークダウは、FOMCが公表した政策金利の見通しやイエレンFRB議長の記者会見を受け、市場が予想するより早期の利上げに対する警戒感が高まって反落し、前日比114.02ドル安の16,222.17ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、FOMCを受けて急上昇し、暫定値ながら前日比0.099%上げて2.772%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油在庫統計でヒーティングオイルなどの精製品の在庫が予想以上に減少したことから上昇し、前日比0.67ドル高の100.37ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢への過度の警戒感が薄れたことから売られ、前日比17.70ドル安の1,341.30ドルで取引を終えました。尚、時間外取引で、FOMCの結果発表とイエレンFRB議長の会見を受けて、さらに1327.80ドルまで下げました。

為替相場では、FOMCの結果発表とイエレンFRB議長の記者会見を受け、予想以上に早い利上げ見通しにドルは全面高となり、ドル/円は102.68近辺まで上昇、EUR/USDは1.3804近辺まで下落(ドル高)となりました。

ドル/円は、また動きづらい102円台に戻してしまい、しばらくは横ばいではないかと思われます。

EUR/USDについては、1.4000突破を視野に入れていただけに、FOMCの早期の利上げ観測で足元をすくわれた感じです。

ただ、1.3789近辺にある25日移動平均線が上昇傾向にあるため、それほど大きくは下げないものと見ています。

JFX主催Webセミナーに出演

JFX主催の Web セミナーに出演します。

3月24日(月)午後から視聴可能です。

今回は、「円は、本当に安全通貨なのか」と題しまして、お話したいと思っています。

このセミナーは JFX に口座をお持ちの方が対象になります。

JFX に口座をお持ちの方は取引画面にログインし、左上の「情報」をクリックします。
リンク先の「小林芳彦のマーケットナビ」にある「芳彦の部屋」から視聴できます。

また、新規で口座開設を希望される方は、以下のリンク先からお申し込みください。

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申し込みをすると、翌日IDとパスワードが郵送されてきます。

尚、視聴するにあたっては、入金の必要はありません。

◇JFX株式会社:http://www.jfx.co.jp/

FRB議長記者会見に警戒

本日は、日本時間翌午前3時にFOMCの金融政策決定の発表が、そしてその後イエレンFRB議長の記者会見が予定されています。

今回、気になるところは、イエレン氏がグローバルにも大きな影響を与えるFRB議長という重責での初の記者会見だということです。

失言とまで言わなくても、イエレン氏の本意がマーケットにうまく伝わらなくて、マーケットがパニックとなることも考えられますので、今日のFRB議長の会見は、十分警戒しておくべきかと思います。

まだチャンスは、いくらでもありますので、待てる勇気が必要だと思います。

続く貿易赤字

本日、財務省が発表した2月の貿易統計によりますと、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は8003億円の赤字で、2月としては過去最大となりました。

これにより、貿易赤字は20ヶ月連続です。

震災による原発の停止で代替燃料である液化天然ガスの輸入が急増していることもありますが、もっと危機感を感じるのは、輸出競争力が低下してきている点です。

いずれにしましても、20ヶ月も貿易赤字続いている状況では、それほど円高にはならないものと思われます。

様子見か

全体的に小動きです。

しかし、ウクライナ情勢が収束したわけでもないため、やや神経質な状況です。

ロンドンが入ってくるまでは、はっきりした方向性は出ない可能性があります。

様子見です。

2014/03/18

既存のトレーディングパターンに無理がきているのでは

ニューヨークダウは、プーチン大統領は、ウクライナ南部クリミア半島のロシア編入を決定するととともに、演説で「これ以上のウクライナ分裂は望まない」と表明したことを受けて、ロシア軍によるウクライナ東部介入への懸念は後退し、地政学リスクが少し緩和したとして続伸し、前日比88.97ドル高の16,336.19ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、FOMCを明日に控えて様子見気分が強まり、暫定値ながら前日比0.024%下げて2.669%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢に対する警戒感が和らぎ、ニューヨークダウの上昇もあって押し上げられ、前日比1.62ドル高の99.70ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢を巡る警戒感が和らぎ、利益確定売りが強まり、前日比13.90ドル安の1,359.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、ウクライナ情勢に対する警戒感が和らぎ、ドル/円は、一時101.78近辺まで反発したものの、その後再び売りが優勢となり、101.27近辺まで下落しました。

EUR/USDは、一時1.3942近辺まで反発しましたが、その後改めて下値が試され1.3880近辺をつけましたが、1.3934近辺まで再び上昇しました。

EUR/JPYは、ドル/円、EUR/JPYの動きに連れて上下しました。

リスク回避のドル買い円買い、リスクが回避されたとしてのドル売り円売りというリーマンショック以来のトレーディングパターンをもとにトレードはなされましたが、各通貨ペアの動きを見ていて、非常に動きづらそうなものを感じました。

2008年のリーマンショックから6年間続いたリスクオフ・リスクオンのトレーディングパターンに無理がきているように思います。

今後、新たなトレーディングパターンをマーケットは見出していくものと考えます。

EUR/JPY、上昇は再開するのか

EUR/JPYの週足を見てみますと、昨年の年末以降、三角保ち合い(もちあい)が形成されつつあります。

この三角保ち合いの形成後は、上か下に放れると思われますが、個人的には、上方向に向かうものと見ています。

EUR/USDも上昇し、ドル/円も上昇することになると、EUR/JPYはEUR/USDとドル/円との掛け算通貨であるため、大きく上昇する可能性があります。

今は、140円の突破後の下固めをしているところで、下が固まると上昇を再開するものと見ています。

EUR/USD、ゆっくりだが着実な上昇

ここのところのEUR/USDの動きは、ゆっくりですが、着実に上げてきています。

以前は、バタバタと上がったり下がったりを繰り返していましたので、それに比べると安定感があります。

こうした着実な上昇は、底流に一方向に向かうフロー(資金の流れ)があるからだと思います。

このフローは、ユーロ危機で逃避した資金の回帰や不良債権処理に伴うものだと見ています。

リスクが回避されてドル安円安か

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPY、いずれも買い気です。

ウクライナ情勢への懸念が後退したので、リスクが回避されたとしてドル安円安ということのようです。

しかし、ドル/円の102.00以上はまだ重たいと思います。

やはり、EUR/USDの上値を試そうとする動きの方が優先されるものと思われます。

2014/03/17

EUR/USD、1.4000テストは間近か

ニューヨークダウは、ウクライナ情勢への懸念が後退し、主要銘柄が全面高の展開となり、前週末比181.55ドル高の16,247.22ドルと、6営業日ぶりに上昇して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ウクライナ情勢への過度な警戒感が後退したことから債券売り(利回り上昇)が強まり、暫定値ながら前週末比0.034%上げて2.689%で引けました。

原油価格は、欧米のロシア制裁は限定的との見方が強まり、ロシアからの供給減の可能性が後退し、需給ひっ迫懸念が薄れて売りが強まり、前週末比0.81ドル安の98.08ドルで引けました。

金価格は、欧米のロシア制裁は限定的との見方が強まり、逃避資金が流出し、前週末比6.10ドル安の1,372.90ドルで取引を終えました。

為替相場では、クリミア自治共和国で週末実施された住民投票では、圧倒的多数でロシアへの編入が支持されましたが、これに対して市場では、想定通りとの見方が支配的となり、前週までに積み上がったリスク回避のポジションを解消する動きが強まりました。

このため、ドル/円は、リスク回避の円買いを手仕舞う動きが強まり、一時101.87近辺まで上昇しました。

一方、EUR/USDは、ロンドンタイムに、一時1.3879近辺まで下げましたが、ニューヨークタイムに入ると反発に転じ、1.3948近辺まで上げました。

ドル/円については、当面のリスクが回避されたということで、円売りとなり、最近のパターンを踏襲した格好となりました。

むしろ、ドル/円よりEUR/UDSが注目されます。

というのは、ロンドンタイムに売られたと言いましても、1.3879近辺がやっとで、再び1.39台に乗せており、買い気の強さが目立ちます。

マーケットでは、1.4000が強く意識されているものと思われますが、下値の堅さからすれば、それほど時間をかけずに1.4000は試されるものと見ています。

明日3/18(火)、日経CNBCに出演

3月18日(火)、午後5時からの日経CNBC「デリバティブ・マーケット」(再放送午後7時45分~)に出演致します。

ドル/円、反発力を持つためには

ある外銀のドル/円の相場予想で、97円というものが出てきているそうです。

ここのところのドル/円の最大の悩みは、皆がドル高円安志向であるために、ロングは出来ても、ショートは出来づらく、そのために、上がるのに必要なショートの買い戻しで起きる反発力が出てこないことにあったからです。

しかも、貿易赤字のため輸入企業のドル買い意欲は旺盛なため、投機筋はロングでも、実需が買い支えるため、上がらないけれど下がらないという生殺し状態にあります。

こういう時、上げでは儲からなかったけれど、売ったら儲かるかもしれないとチャレンジしてくれる、ファンドなど外人勢の存在は大歓迎です。

それで、輸入企業がドル買いで待ち構えているところを思いっきり売ってくれば、外人勢はショートになり、反発力を持つことになるものと思われます。

EUR/USD、上げは続くか

先週木曜のドラギECB総裁の追加緩和発言があっても、EUR/USDは1.3846までしか下がらなくなっており、下値も堅くなってきているものと思われます。

ただし、今回のドラギ総裁の発言から受ける印象は、確かに、急激なユーロ高は望んでおらず、そのため、上値が試されるとすかさずトークダウン(発言で相場の上昇を抑える)で上げの機先を制しています。

しかし、同総裁は、ユーロが上がりやすくなっていることも認識しているのではないかと思われます。

いずれにしましても、EUR/USDとしては、非常に緩やかな上昇であるだけに、むしろ上げが持続するように思われます。

クリミア情勢は折り込まれたのか

東京は、動意薄です。

あれほど騒がれたクリミアのロシア編入の住民投票でした。

しかし、編入確定となると、折込済みということになっているところに、マーケットの身勝手さを感じます。

しかし、EUも米国も制裁を強化しようとしており、欧州時間以降の相場には、警戒を要します。

2014/03/16

クリミアの住民投票は織り込み済みか

クリミアの住民投票は終了し、ロシアへの編入が賛成多数で承認されるのは、確実な情勢となっています。

これを受けてシドニー市場では、やや円高ユーロ安にはなっていますが、住民投票の結果は織り込み済みで、先週末とはあまり変わっていません。

【ご参考】
先週金曜のニューヨーククローズ
ドル/円 101.34
EUR/USD 1.3913
EUR/JPY 140.96

これからの展開は(2014/03/16)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

ドル売りが強まっています。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

3月11日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング110,103枚vsユーロショート73,718枚、ネットユーロロング36,385枚(前回ロング23,452枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング15,726枚vs円ショート115,082枚、ネット円ショート99,356枚(前回ショート79,709枚)です。

ユーロは、ユーロロングが増えてきています。

円は、円ショートが増えていますが、週後半の円高で減っている可能性はあります。

さて、今週ですが、まずは、本日16日に実施されるクリミア半島でのロシア編入をめぐる住民投票が注目です。

人口の過半を占めるロシア系住民の賛成で承認されるのはほぼ確実とされています。

プーチン大統領は17日(月)にも今後の対応を公表しますが、クリミア半島のロシア編入を認めれば、欧米は直ちに本格的な対ロ制裁を発動する方針で、一段と緊張が高まります。

それに対して、通貨ではドル安が進行しています。

つまり、地政学的にリスクのあるはずのユーロでさえ対ドルで強含み(ドル安)ですし、従来よりのリスク回避の円買いドル売りがドル/円では進行しています。

EUR/USDが買われている理由は、個人的には、他のところにあると見ています。

つまり、2010年~2012年頃の欧州危機の時期に、ユーロから他の通貨への資金逃避が大々的に行われ、中でも十分な受け皿になるだけの市場規模はドルしかなく、大挙してユーロからドルへ資金移動したものと見ています。

それが、2012年7月にドラギECB総裁が「ECBはユーロ存続のためいかなる措置も辞さない」と発言したのをきっかけに、EUR/USDはユーロ高ドル安へ反転し、その後、欧州各国の国債利回りも安定していったことから、ユーロへの資金還流が続いたために、緩やかなユーロ高ドル安が進行してきているものと思われます。

逃げた資金が戻ろうとしている動きですので、結構息の長いものになると思われます。

一方、ドル/円ですが、今やリスク回避は円買いというのが常識ですので、クリミア情勢の緊張は円買いというのは当たり前ではあります。

そして、そのロジックに乗らなければ、儲からないことも確かかもしれません。

しかし、敢えて、申し上げますが、円がそんなに安全通貨なのでしょうか。

貿易収支は恒常的に赤字化し、ここにきて、経常収支も4ヶ月連続で赤字となっています。

赤字の原因が、東日本大震災に伴う原発停止による代替燃料としての液化天然ガスの輸入が増えている上に、ここのところの円安でその輸入額が増加しているということは、十分わかります。

しかしながら、もっと問題にすべきは、スマホなど工業品の輸入が増えていることであり、また輸出競争力が低下している点です。

しかも、日本の財政赤字を個人の金融資産と共に支えていた経常収支の黒字が赤字化するということは、国債の信用力低下、さらには国債市場が不安定となり、結局は円安が到来することになりかねません。

もうひとつだけ申し上げれば、現在、日本は周辺国とギクシャクしていますが、たとえば、今後領土問題で深刻な衝突が発生した場合、地政学的リスクは一気に高まり、安全通貨の円買いどころの話ではなくなるということです。

こうしたことは起きないに越したことはありませんが、身構えておくべきことではないかと思っています。

また、おかしいと思うことは、やっぱりおかしいのですが、それが現実になるのには、思っている以上に時間が掛かるものですから、現在のリスク回避の円買い、あるいは安全通貨の円という考え方もまだ通用するかもしれませんが、冷静な目で見ておく必要があると思います。

今週は、19日にイエレンFRB議長の初の記者会見があります。

どれだけ優秀な人でも、こうした初の大舞台では、ポロッと思わずもらした一言で、マーケットが過剰反応することはよくありますので、どちらかに負荷をかけず、自然体で見ておくべきかと思います。

尚、中国人民銀行が人民元の対ドルの変動幅を現行の上下1%から同2%に拡大しましたが、元安地合いを狙ったもので、表向き開放的な印象を与えながら、少しでも輸出競争力をつけようとするものだと思われます。

この件については、ドル/円相場にはあまり大きな影響はないものと見ていますが、中国の信用収縮懸念については、やはり今のところリスク回避という観点から、ドル/円相場には影響はあるものと思われます。

2014/03/14

円はなぜリスク回避先なのか

ニューヨークダウは、ウクライナ情勢への警戒感から下落し、前日比43.22ドル安の16,065.67ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ウクライナ情勢への警戒感が根強く買い気で推移し、暫定値ながら前日比0.001%上げ2.645%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢の緊張が強まれば、ロシアの天然ガスや原油の輸出に影響を与える可能性があるとの見方から買いが強まり、前日比0.69ドル高の98.89ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢の先行き不透明感から逃避買いが強まり、前日比6.60ドル高の1,379.00ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、クリミア半島でのロシア編入をめぐる住民投票を16日(日)に控え、米欧による対ロシア経済制裁などへの警戒感が高まったことからリスク回避の円買いが強まり、一時101.21近辺まで下げました。

一方、EUR/USDは、前日、ドラギECB総裁がユーロ高が域内の物価に及ぼす影響に言及し、追加緩和も辞さないとの考えを示したことから反落となりましたが下げは長続きせず、再び買いが優勢となり、一時1.3937近辺をつけました。

EUR/JPYは、ドル中心の相場だったため、横ばいでした。

ドル/円、週末16日のクリミアの住民投票の結果を見ないことには、動きようがなさそうです。

ただ、青いこと申し上げますが、円がなぜリスク回避先になるのか、疑問です。

それに対して、EUR/USDは、ウクライナ情勢など意に介していない底堅さがあり、この点はドル/円とは対照的です。

野外コンサート 

ハムステッドヒースは、ロンドン北部にある丘陵地帯で、森と芝生の公園がロンドン市内に向かって下るようにしてあります。

この公園で、毎年春から秋にかけて、夕暮時に開かれる野外コンサートが、安いのにとてもリッチな気分に浸れ、私の大のお気に入りでした。

入場料は、円で1,000~3,000円ぐらいだったと思います。

席は、デッキチェア席と芝生席がありましたが、安いだけでなく伸び伸びするので、いつも芝生席にしていました。

日本人ならピクニックシートを敷くところですが、地元の人は薄手の毛布を敷いて土足のまま平気で足を毛布に乗せているのには、最初は少々カルチャーショックを受けました。

しかし、ワインやスパークリングワインが抜かれ、思い思いに持ち寄ったお弁当を開演前に食べると、くつろいだ雰囲気が広がりました。

客席のある傾斜した芝生の先に池があり、その池の奥に半ドームの舞台がありました。

演奏は、ロンドン・フィルハーモニックオーケストラのこともありました。

ロンドンの春から秋にかけては、たそがれ時が長く、この薄暗さの中で、舞台だけがライトアップされると、確かに巨大なコンサート場という感じで、芝生席に寝転び、ワインを傾けていると、なんともリッチな気分です。

夏の最盛期の頃には、コンサート終了後、花火も打ち上げられ、いやが上にも盛り上がりました。

なんといっても、お金をかけずに、本物の景色に囲まれ、本物を聴いてリッチな気分に浸れたことが、私の好みに合いました。

ロンドンは売ってくるか

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYは、昨日のニューヨーク以来、急落しましたが、日本時間未明からは、安値圏で横ばいです。

どれも、急落により、ロングのロスカットが大きく出たものと思われます。

しかし、戻りの弱い状態が続いていることから、ロングがすべてロスカットしたわけではないものと見ています。

それが正しければ、ロンドンがオープンすると、ロンドン勢は非情に売り込んでくるものと思われます。

下がるかEUR/USD

EUR/USDの日足を見てみますと、現在1.3872近辺にある5日移動平均線が、緩やかに下がり始めています。

しかも、本日の東京寄り付きが1.3865-67近辺と5日移動平均線を下回ってきており、下げやすい形状になっています。

昨日は、ドル/円の5日移動平均線が下向きになり、結局下落しました。

同じことが、今度はEUR/USDで起きるのではないかと見ています。

いったん、ポジションを手仕舞うか

ニューヨークダウが200ドル以上下落したことや、ドラギECB総裁がユーロ高をけん制する発言をしたことから、マーケットはストーリーの再構築のため、ポジションを手仕舞う動きが強まる可能性があります。

少なくとも、ニューヨークで、ドル/円も、EUR/USD、EUR/JPY下げてから、戻りは極めて弱く、まだ、マーケットはロングだと思われます。

今日は、週末前の金曜です。

そうした、ポジション調整が入りやすいのではないかと見ています。

2014/03/13

ブルベアの戦い

ニューヨークダウは、ウクライナ情勢や中国経済をめぐる不透明感が嫌気され、前日比231.19ドル安の16,108.89ドルと4日続落し、約3週間ぶりの安値で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、中国の信用収縮懸念やウクライナ情勢の先行き不透明感を受け、逃避的に資金が流入し、暫定値ながら前日比0.083%下げて2.647%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢の緊張が高まり、供給懸念が広がったことが買い戻しにつながり、前日比0.21ドル高の98.20ドルで引けました。

金価格は、中国の信用収縮懸念やウクライナ情勢の先行き不透明感を受け、逃避的に資金が流入し、前日比1.90ドル高の1,372.40ドルで取引を終えました。

為替相場では、16日に行われるウクライナ南部クリミア自治共和国の住民投票をにらみ、ケリー米国務長官は議会公聴会で、ロシアの対応次第では翌17日に「一連の対抗措置」を取ると警告したことや、中国の鉱工業生産などが予想を下回ったことを受け、中国経済の減速と信用収縮への警戒感が強まり、リスク回避の円買いが強まりました。

ドル/円のロングが積み上がっていたもようで、ドル/円が急落を始めると、その動きはクロス/円にも波及しました。

また、ドラギECB総裁が、ウィーンで行った講演でユーロ高が域内の物価に及ぼす影響に言及し、追加緩和も辞さないとの考えを示したことから、それまで上値を試していたEUR/USDも反落となりました。

結果的に、ドル/円、EUR/USDの両方が下落することになり、EUR/JPYも下げました。

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPYはいずれも上値を試して(ブル)いますが、それだけにいろいろな形で抵抗(ベア)が出ているものと思われます。

今日のところは、上を狙ってロングポジションを持ったマーケット参加者の大方が傷ついているものと思われ、休んで来週からの相場に向かう英気を養うときではないかと思われます。

[ラジオ日経] 3/12「コモなび!」出演

3/12(水)15時30分~15時50分、ラジオNIKKEI「コモなび!」に出演しました。

出演した番組は、Uストリームで配信されています。視聴するには以下↓のリンクをクリックしてください。

 コモなび!3月12日水上紀行さんご出演!

音声のオンデマンドも配信されておりますので、ご利用ください。

(音声のみ) コモなび! (2014年3月12日)

Podcast や iTunes の配信について、詳しくはラジオNIKKEIのサイトをご覧下さい。

EUR/USD、素直に上がるか

EUR/USDは、昨日から上昇を再開しています。

ただし、今日のように、東京時間にEUR/USDが上昇すると、ロンドン勢は、したがって東京勢はロングだと見て、いったん売ってくるのではないかと見ています。

彼らにとっては、マーケットのポジションがどっちに偏っているか、そして、偏ったポジションを投げさせることで儲けることしか頭にはありません。

そういうことで、これから始まるロンドンマーケットの相場展開には十分注意する必要があります。

ドル/円は下がるのか

ドル/円は、5日移動平均線が下向きになってきていることが気になります。

確かに、全体的にドル売り基調ですので、ドル/円もドル売りになってもおかしくはありません。

ただし、下には、輸入企業のドル買いオーダーが待ち構えているものと思われ、下がるにしてもそれほど大きくは下がれないものと見ています。

尚、全体的にドル売りになると、ドル/円より他の通貨が対ドルで大きく動く、つまりドル/円よりボラティティー(価格変動率)が高いため、クロス円は上昇する傾向がありますので注意しておく必要があります。

EUR/USDは、動き出すか

2月の豪雇用者数が、4.73万人と予想の1.5万人を上回ったことから、AUDが上昇しています。

NZDも、続伸しています。

ドル/円、EUR/USDについては、今のところ動きづらそうです。

たたし、EUR/USDについては、動き出す可能性があります。

2014/03/12

どれも下がりたがっていない印象

ニューヨークダウは、ウクライナ情勢や中国の景気減速懸念から続落し、前日比11.17ドル安の16,340.08ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ウクライナ情勢や中国の景気減速懸念から価格は上昇し(利回り低下)、暫定値ながら前日比0.043%下げて2.725%で引けました。

原油価格は、米エネルギー省が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫の増加幅が予想を大きく上回ったことから売りが強まり、前日比2.04ドル安の97.99ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢への懸念や中国経済の不透明感から逃避的に買われ、前日比23.80ドル高の1,370.50ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円や、EUR/JPYをはじめとするクロス円は、執拗に下押しされましたが下値は硬く、反発気味となりました。

一方、EUR/USDも、ロンドンタイムに下押しはされたもののほとんど下がらず、その後反発し、一時1.3914近辺をつけました。

ポジション調整を誘おうと、ロンドン勢の売りトライがしつこく出ましたが、総じて下値の硬さが印象に残ったマーケットでした。

中でも、EUR/USDが一歩先んじて上昇を再開してきており、注目されます。

尚、RBNZ(NZ中銀)は、政策金利を2.5%から2.75%へ0.25%引き上げました。

また、ウィーラーRBNZ総裁は、最大で今年1.25%の利上げを予想すると示唆したこともあって、NZDは対ドル対円対ユーロで上昇しました。

ロンドン勢の出方に注目

東京オープン前からのドル/円、クロス円の売りは、ロングの投げではなく、新規のショートメイクだったようで、下げきれなくなったため、昼前買い戻しが強まりました。

しかし、昼過ぎから、また重くなっており、マーケットのポジションがどうなっているのかよくわかりません。

こういう時に、実際のポジション状況は、これから参戦してくるロンドン勢によって明らかにされることと思われます。

ロンドン勢は、午後4時半過ぎ頃から、マーケットが傾けているポジションをあぶり出しにかかり、たとえば、いったん売りと決めたら3~4時間ぐらい執拗に売ってくることが散見されます。

ドル/円、EUR/JPYの5日移動平均線

本日のドル/円の東京オープンは102.85-87近辺となり、103.06ある5日移動平均線を下回っています。

また、EUR/JPYの東京オープンは142.51-53近辺となり、142.90近辺にある5日移動平均線をこちらも下回っています。

先週金曜以来、いずれも高値圏を維持していただけに、ポジション的には結構ロングになっているものと思われます。

そのコスト(持ち値)の悪いロングが解消されないと、上がるものも上がらないと思われます。

リスク回避の円買いか

銅が暴落しています。

そして、中国が投機的な取引に銅を利用していたもようで、中国の信用問題に発展するのではという憶測から、リスク回避の円買いになっているようです。

また、クリミアの住民投票を控えているのも、またリスク回避の円買いとされているようです。

目先、ドル/円、クロス円は、売られやすくなっています。

2014/03/11

ドル/円、EUR/JPY、下値を試されるか

ニューヨークダウは、中国経済の先行きやウクライナ情勢をめぐる警戒感を背景に売られ、前日比67.43ドル安の16,351.25ドルと続落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、クリミア自治共和国の独立宣言を受け、ウクライナ情勢の深刻化懸念から逃避的に買われ(利回り低下)、暫定値ながら前日比0.016%下げて2.761%で引けました。

原油価格は、ニューヨークダウが軟調な推移を続けたことから、リスク警戒感が強まって売りが優勢となり、前日比1.09ドル安の100.00ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢などを受け、リスク警戒感が高まり、逃避先として買われ、前日比5.20ドル高の1,346.70ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円も、EUR/USDも、EUR/JPYも高値圏での伸びがなかったことから、ポジション調整の売りが強まりました。

EUR/USDは、一時1.3833近辺まで売られましたが、そこから1.38台後半に戻しました。

一方、ドル/円は、102.85近辺に下げた後も戻りは弱く、安値圏での横ばいとなりました。

EUR/JPYは、ドル/円に連れて142.61近辺まで下げ、その後も低位を維持しました。

ドル/円とEUR/JPYの日足は、これまで上昇をサポートしてきた5日移動平均線に接近してきており、12日の東京オープンがこの移動平均線を下回ってくると、反落の可能性がさらに高まります。

ただし、この下落の可能性は、基本的は、ここ数日来高値圏にいる間にできたロングポジションの調整売りのためであり、調整が一巡すれば、また反発していくものと見ています。

経常赤字がもたらすものは

今まで、「双子の赤字」と言えば、アメリカの問題だったのですが、経常収支の赤字化に伴って、そんな彼岸の火事とは、日本も言っていられなくなってきています。

「双子の赤字」とは、財政赤字と経常赤字の併存です。

それのどこが悪いかということですが、財政赤字、つまり国の借金が1000兆円を超える厳しい財政状況であっても、これまでは潤沢な個人金融資産と経常収支の黒字で乗り切ってきました。

しかし、こうした経常赤字の恒常化という思惑が強まると、為替は円安が加速するでしょうし、長期金利が上昇(債券価格の下落)するため株価は下落し、円安株安債券安、つまりトリプル安の相場になる可能性があるからです。

結構役に立つ、5日移動平均線

ドル/円、EUR/USD、そしてEUR/JPY共に、5日移動平均線が鋭角的に上がってきています。

5日移動平均線が鋭角的に上を向いている限り、下押しがあっても、十分跳ね返す力があります。

しかし、相場が上がらなくなり、5日移動平均線がフラット(水平)あるいは下向きになると、サポートする力は弱まり、反落する可能性が高くなります。

このように、日足と5日移動平均線の関係を見るだけでも、相場の行方が見えてきますので、よく観察してみてください。

ドル/円、日銀に期待    

本日は、日銀の金融政策決定会合がありますので、追加金融緩和で株高円安の期待感があるようです。

そのため、ドル/円は、やや買い気です。

昨晩、ウクライナ南部クリミア自治共和国バフチサライ近郊にあるウクライナ軍基地を、ロシア軍とみられる部隊が襲撃し、発砲したと報じられ、EUR/USDはやや軟化しました。

しかし、むしろ反応薄という印象です。

2014/03/10

為替は高値圏を維持できるのか

ニューヨークダウは、週末に発表された2月の中国の貿易収支のうち輸出が5ヶ月ぶりに減少したことが嫌気され、前週末比34.04ドル安の16,418.68ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、値動きは限定的で落ち着いた動きとなり、暫定値ながら前週末比0.009%下げて2.779%で引けました。

原油価格は、週末の中国経済指標の弱さが嫌気され売りが先行し、前週末比1.46ドル安の101.12ドルで引けました。

金価格は、週末の中国経済指標の弱さを受けて、株安原油安の動きが広がったため逃避資金が流入し、前週末比3.3ドル高の1,341.5ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円も、EUR/USDも、EUR/JPYも、高値圏での揉み合いに終始しました。

いずれも、引き続き上値を試すものと見ていますが、それでも上がりきれないと、調整的な下げの可能性が高まりますので、警戒が必要です。

為替は高値圏を維持できるのか

ニューヨークダウは、週末に発表された2月の中国の貿易収支のうち輸出が5ヶ月ぶりに減少したことが嫌気され、前週末比34.04ドル安の16,418.68ドルで取引を終えました。

米国債10年物利回りは、値動きは限定的で落ち着いた動きとなり、暫定値ながら前週末比0.009%下げて2.779%で引けました。

原油価格は、週末の中国経済指標の弱さが嫌気され売りが先行し、前週末比1.46ドル安の101.12ドルで引けました。

金価格は、週末の中国経済指標の弱さを受けて、株安原油安の動きが広がったため逃避資金が流入し、前週末比3.3ドル高の1,341.5ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円も、EUR/USDも、EUR/JPYも、高値圏での揉み合いに終始しました。

いずれも、引き続き上値を試すものと見ていますが、それでも上がりきれないと、調整的な下げの可能性が高まりますので、警戒が必要です。

EUR/USD、買い気の理由は?

EUR/USDは、先週金曜の米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回っていたことから売られ(ドル高)ましたが、それを底値にジリジリと上げてきています。

基本的には、売られ過ぎれば買戻しが出るという単純な理由からもユーロは上がってきていると見ています。

ご存知のように、2010年~2012年に掛けてユーロ圏の債務危機というものがあり、それにともなって、ユーロからドルなど他の通貨に大挙して資金は逃避しました。

しかし、その後、ユーロ圏が落ち着きを取戻した時、さらなるユーロ売りはなく、むしろユーロへの回帰が始まっているのが、この買いの強さなのだと考えています。

拡大する経常赤字

今朝、財務省が発表しました1月の国際収支(速報)によりますと、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆5890億円の赤字でした。

赤字は4ヶ月連続で、比較可能な1985年以降で最大だった2013年12月の赤字幅(6386億円の赤字)を上回りました。

こうした経常収支の赤字は、相場には即影響を与えなくても、実際に大量のドル買い円売りというフローが伴うことだけに、ジワリと効いてきます。

したがい、今はまだ高いところは買えなくても、いつの間にか、高いと思っていた水準は普通の水準となり、躊躇なく買えるようになっていくものと思われます。

ただし、現状は、先週末の米雇用統計で買い過ぎていますので、買うにしても押し目をじっくり待つことだと思います。

東京勢のポジションはどう傾くか

土曜日に発表された中国の貿易収支で、輸出が大きく落ち込んだことや、クリミアの住民投票が控えていることが嫌気され、朝一番円買いが強まりました。

ただし、それによって週末をはさんでできた窓は、すでに埋まっています。

なかなか手出しするのが、難しい相場です。

東京で、どういったポジションに偏るかを見てからだと思います。

2014/03/09

ドル/円、クロス円、軟化

シドニーでは、ドル/円、クロス円が軟化しています。

クリミア自治共和国では、ロシア編入の是非を問う住民投票まで1週間となり、ロシア軍とみられる軍用トラック約60台がクリミア領内に入ったことが確認されており、それに対して緊張が高まっているもようです。

EUR/USDは、横ばいです。

【ご参考】
先週金曜のニューヨーククローズ
ドル/円 103.25
EUR/USD 1.3875
EUR/JPY 143.29

これからの展開は(2014/03/09)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

引き続き、ドル安方向を試しています。

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

3月4日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング103,868枚vsユーロショート80,416枚、ネットユーロロング23,452枚(前回ロング13,900枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング20,407枚vs円ショート100,116枚、ネット円ショート79,709枚(前回ショート85,090枚)です。

ユーロは、ネットのロングがやや増加です。

円は、ネットショートのサイズは、ほとんど変わりません。

さて、今週ですが、ドル/円も、EUR/USDも、EUR/JPYも、本当に相場の変わり目にきているのかを、試される週になるものと思われます。

先週木曜、ドル/円は、発表された米新規失業保険申請件数が予想より改善したことが好感されて上昇しました。

EUR/USDは、ドラギECB総裁が記者会見で、ユーロ圏の景気見通しに楽観的な見方を示したことを受け大きく上昇しました。

そして、EUR/JPYは、ドル/円とEUR/USDが共に上昇したことから大幅な上昇となりました。

特にEUR/USDは、昨年10月後半から1.3800を試してきました。

これまでにも、ロウソク足の上ヒゲの部分では、1.3800を上抜いてはいましたが、日足の実体(ロウソク足の寄り付きと引け値の間の太い部分)では、しっかりと1.38台には乗せられませんでした。

それが、先週、木曜のニューヨーククローズが1.3860となったことで、しっかりと1.38台に乗りました。

これにより、EUR/USDは、当面1.4000を試すことになったものと見ています。

ただし、1.4000が上げの終着点とは見ていません。

むしろ、1.40台でしっかりと引けてくると、上げに加速がつくものと思われます。

一方、ドル/円は、緊迫するウクライナ情勢を材料に、リスク回避の円買いとばかりに、先々週の週末から売り込まれ、先週月曜には101.20の安値をつけました。

これにより、いままで、円安志向が強かったマーケットが、円高志向に大きくシフトしたものと思われます。

しかし、売り筋が投機筋だったところに、ロシア軍の撤収の観測、やプーチン露大統領が今のところ武力行使をする必要性はないと発言したこともあって、ショートカバー(買戻し)が強まり、反発が大きくなりました。

そして、先週金曜日、EUR/USDはさらに上を試し1.3915の高値をつけた一方、良好な米雇用統計を受けてドル高になったことから、ドル/円は103.77、EUR/JPYは143.79の高値をつけました。

ただし、マーケットが、その前にウクライナ情勢で売ったものの相場が反発したために、かなりの損失を被り、今一つ高値を維持する力がなく、反落気味で、週を終えました。

しかし、EUR/USDについては、昨年の7月以来、下値を切り上げながら、ゆっくりと上昇してきました。

ただ、再三にわたって、ドラギECB総裁やその他ECB関係者から、追加利下げを示唆する発言があり、そのたびごとに、ユーロは売られてきましたが、下げは短命で、すぐに反発を繰り返しており、基本的に下げづらいというよりも、むしろ強いという印象を持っていました。

また、ユーロ圏の債務危機の際に、ユーロからドルをはじめ他の通貨に大幅に資金が逃避したと思われます。

それが、ここにきて、欧州各国の国債利回りも安定してきていることから、ユーロへの資金回帰の動きが出ているものと思われます。

さらに加えて申し上げますと、欧州の銀行は、不良債権処理のために在外資産を売却してユーロに換える動きも、前回12月の本決算時に発生しましたが、四半期末となる3月にもあるものと思われ、今月はユーロ買い圧力が強まるものと見ています。

一方、ドル/円は、売ったからこそ反発力も出てきましたが、ただ、103.50、104.00、104.50、105.00といった50銭刻みには、心理的抵抗線もあることから、そうすんなりとは上がらず、揉み合いながら、ゆっくりとした上昇になるものと見ています。

EUR/JPYについては、EUR/USDもドル/円も方向的には上昇だと思われますので、EUR/JPYがEUR/USD×ドル/円=EUR/JPYという掛け算通貨である以上、結構上がるものと思います。

2014/03/07

好結果ながら攻めるには力不足のマーケット

ニューヨークダウは、発表された2月の米雇用統計において、失業率が6.7%(予想6.6%)、非農業部門雇用者数が17.5万人(予想14.9万人)となり、特に非農業部門雇用者数の改善が注目されて買われ、前日比30.83ドル高の16,452.72ドルと続伸して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、米雇用統計の好結果を受けて上昇し、暫定値ながら前日比0.05%上げて2.79%で引けました。

原油価格は、米雇用統計の結果を好感し続伸となり、前日比1.02ドル高の102.58ドルで引けました。

金価格は、発表された米雇用統計において、非農業部門雇用者数が予想を上回る好結果となり、EUR/USDが下落したことを受けて調整が入り、前日比13.60ドル安の1,338.20ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、非農業部門雇用者数が予想を上回ったことを受けて、103.77近辺と1月23日以来約1ヶ月半ぶりの高値をつけましたが、その後は、103円台前半に軟化しました。

EUR/USDは、ロンドンタイムに上伸し、一時1.3915近辺をつけましたが、米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を上回ったことから1.3852近辺まで下落し、その後は横ばいとなりました。

EUR/JPYも、米雇用統計発表後は、いったん143.79近辺まで上昇しましたが、その後は反落し、横ばいとなりました。

予想外の改善を見せた非農業部門雇用者数でしたが、先日のウクライナ情勢での急落後の反発に伴って大きくロスカットが(ドル/円では買戻し)出たことによる傷がまだ癒えていないもようで、マーケットに持続的に攻める力がなかったようです。

しかし、結果的には、ドル/円も上げ、EUR/USDも上げ、そしてEUR/JPYも上げており、このドル安円安地合は、来週も続くものと見ています。

特に、EUR/USDは、リーディングカレンシーとして、相場をリードしていくものと見ています。

夏時間 

毎年、3月初旬に米国が、そして3月後半に英国が、夏時間になります。

ロンドンにいた頃、夏時間になると、急に昼間が長くなったように感じ、とても得をした気がしました。

長くて暗い冬から、仕事を終えて帰ってもまだ明るい季節の到来は、本当に開放感があります。

1年で一番日の長い6月の夏至に向けて、昼間はどんどん長くなり、夏至の頃には、午後10時を過ぎてもまだ明るくて、この国のお母さん達は、お子さん達に「日が暮れる前には帰ってきなさいよ」とは言えないなと、変なところで納得しました。

私がいた邦銀のロンドン支店では、毎年夏至の当日に、「夏至ゴルフ・コンペ」を開催することを恒例としていました。

午後5時過ぎに、ロンドンの金融街シティにある銀行の支店から車に分乗してゴルフ場に向かい、ゴルフウェアに着替えて、早々にスタートし、スルー(途中休憩なし)でワンラウンド、十分に回れました。

そして、クラブハウスに戻り、館内のパブでビールを飲みながら、楽しいひとときを過ごしました。

ロンドンでは、ゴルフは春から夏、そして秋に掛けてのスポーツですが、ゴルフ大好きの一部の日本人や韓国人のプレーヤーは、真冬でもやっていました。

凍ったグリーンにボールが直接落下すると、コーンという音と共に、ボールは高々とバウンドしたと聞いたことがありました。

また、冬時間から夏時間へ、あるいは夏時間から冬時間への移行は日曜に行なわれますが、翌日の月曜の朝、銀行への道すがら、当たり前のように、いつもの人とすれ違うところに、夏と冬の時間変更が社会生活に実に定着していることを感じました。

投資情報誌「マネーポスト」で、連載開始!

マネーポスト(小学館)において、「FX相場の本質」2014年春号から連載開始しました。

日本の個人投資家層は為替の世界で大きな存在となっており、今後、個人層のさらなる発展が予想されます。つまり、2010年代は為替トレーダーの時代という見方もできるのです。

第1回目の今回は、「2010年代の主役は為替トレーダー」と題し、為替市場は、個人投資家層に大きなチャンスを与えようとしているのかについて取り上げています(リンクをクリックすると記事がご覧になれます)。

先日創刊されたメルマガ水上紀行のFXマーケットフォーカストでは、水上紀行が経験に基づいた視点から、日々マーケットの本質に斬り込んでいきます。こちらも是非、ご購読ください。

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ロンドンは売ってくるか

ドル/円、EUR/USD、EUR/JPY、そして他のクロス円もやや重くなっています。

今のところ、大きくは崩れていないところを見ると、それほどロングポジションが積み上がっているわけではないと思われます。

ただし、こんな高値圏でやや重い相場展開しているのをロンドン勢が見ると、マーケットはロングに違いない、ロングを崩して投げさせて、儲けようと考えるのではないか見ています。

したがって、ロンドンが入ってくると、売り込むだけ売り込んでみて、下値が本当に堅いのかを試してくると思います。

米雇用統計に向けての私の作戦

今日発表予定の2月の米雇用統計(予想:失業率6.6%、非農業部門雇用者数14.6万人)ですが、確かに昨日の新規失業保険申請件数は改善しましたが、一昨日のADP雇用統計は悪く、個人的には本日の非農業部門雇用者数は、あまり良くないのではないかと見ています。

ただし、相場の志向は、ドル/円ではドル高、EUR/USDではユーロ高に向いてきていると考えていますので、悪い数字で売りが出たところは、両通貨ペアとも、あるいはEUR/JPYで、買い場ではないかと見ています。

尚、雇用統計が良い数字になった場合は、押しはないままに上がってしまうでしょうから、そこを追っかけて買うか、あるいは様子を見るかは、相場の勢い次第だと思います。

相場の変わり目か

ドル/円は、公的年金を預かる年金積立金運用独立行政法人(GPIF)の運用を国債偏重から脱却するとしており、株式での運用と共に外債・外株などでの外物運用への憶測も出て、海外筋が買ったようです。

EUR/USDについては、ECBの追加緩和の可能性が遠のいたというのが、ユーロ買いにつながりました。

ドル/円、クロス円は、年初からの調整局面から、新たな上昇局面に入る可能性があり、またEUR/USDも1.38台にしっかりと乗ってきており同様に上げの可能性があります。

結果としては、EUR/JPYが上がるのではないかと思われます。

2014/03/06

米雇用統計発表後は買いトライ再開か

ニューヨークダウは、発表された週次の米新規失業保険申請件数が32.3万件と予想の33.7万件より改善したことが好感されて買われ、前日比61.71ドル高の16,421.89ドルと反発して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表された新規失業保険申請件数が好調な内容だったことから上昇し、暫定値ながら前日比0.029ドル高の2.734%で引けました。

原油価格は、前日までの流れを汲んで売りが先行しましたが、値頃感の買いが出て反発し、前日比0.11ドル高の101.56ドルで引けました。

金価格は、ECB理事会を受けてEUR/USDが買われたのに連れて上昇し、前日比11.50ドル高の1351.80ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、発表された米新規失業保険申請件数が予想より改善したことが好感され上昇し、一時103.17近辺をつけました。

一方、EUR/USDは、ドラギECB総裁が記者会見で、ユーロ圏の景気見通しに楽観的な見方を示したことを受け上昇し、一時1.3873近辺をつけました。

EUR/JPYは、ドル/円、EUR/USD共に上昇したことから大幅な上昇となり、一時142.91近辺をつけました。

その後、いずれの通貨も高止まりしたことから、各通貨ペアの上昇はショートカバー(買戻し)だったことがわかります。

そして、本日は、月間最注目の米雇用統計の発表です。

今申し上げましたように、いずれもショートカバーをして高止まりしていますので、現状ポジションはスクエア(ノーポジ)に近い状態だと思われます。

しかし、マーケットは上値を試したがっているようですので、たとえ雇用統計の結果が悪く、売り込まれたとしても下げきることはできず、反発となるものと思われます。

反対に、結果が良かった場合、発表直後から、買いトライとなるものと見ています。

7日(金)、JFX「雇用統計Live!」に出演!!

3月7日(金)22:00~23:00、JFXの「雇用統計Live!」に出演します。

JFX代表取締役社長の小林芳彦氏との短期マーケット解説にご期待ください。

詳しくはこちらのページで ⇒ http://yoshihikotv.blog.fc2.com/

どなたでも、ご覧いただけます。

EUR/USD、ドラギ発言に今日も売られるのか

本日は、日本時間午後9時30分前後から、ドラギECB総裁の記者会見があります。

EUR/USDは、ドラギ総裁の記者会見で、また追加緩和の可能性について触れるのではと警戒しているかのように重くなっています。

これまでも、ドラギ総裁あるいはECB関係者から、追加緩和の発言があるたびに売られてきました。

ただし、その後、日を置かずして反発を繰り返しており、この期に及んでまだそれほど神経質になのかと思うばかりです。

私の印象としては、追加緩和の発言に売られてもすぐ戻るのは、ユーロの買いが強い証拠だと思います。

ドル/円はショートか

ドル/円は、3日の月曜に101.20の安値をつけた後は、ひたすらジリ高できています。

最初こそ、ウクライナ情勢の緊張緩和によるショートカバー(買戻し)もありました。

しかし、その後は、上がる理由らしい理由はないままに上がっていますので、レベル感から戻り売りがまた出て、新規のショートが出来てきたのだと思います。

結局マーケット全体としては、ショートが残っている状態が続いているのが、今の相場なのだと思います。

ショートポジションを一掃する役目は、ロンドン勢が担うということになるのではないかと見ています。

良好な豪小売売上高

発表された1月の豪小売売上高は1.2%と予想の0.4%を上回り、AUDが上昇しています。

この発表まで買い気であったドル/円は、やや下げています。

今週に入って、ドル/円は強めです。

最初はショートカバーでしたが、下がらなくなっていることからセンチメントが強気になっているとも言われています。

2014/03/05

イベントリスクに注意

ニューヨークダウは、発表された2月のADP雇用統計は13.9万人(予想15.5万人)、そして2月のISM非製造業景気指数は51.6(予想53.7)と共に低調だったことから利益確定売りが優勢となり、前日比35.70ドル安の16,360.18ドルと反落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、発表されたADP雇用統計やISM非製造業景気指数が予想を下回ったことから小幅低下し、暫定値ながら前日比0.002%下げて2.696%で引けました。

原油価格は、発表された米週間石油在庫統計で、需給の緩みが意識され売りが優勢となり、前日比1.88ドル安の101.45ドルで引けました。

金価格は、発表されたADP雇用統計やISM非製造業景気指数が予想を下回ったことから小反発し、前日比2.40ドル高の1,340.30ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、ウクライナをめぐる軍事衝突への懸念が後退する中、買い戻す動きが優勢となり、一時102.55近辺まで反発しました。

しかし、発表されたISM非製造業景気指数が予想を下回ったことから、その後102.30前後まで軟化しました。

EUR/USDは、1.37台前半で揉み合い後、1.3730近辺に落ち着きました。

EUR/JPYは、140円台半ばを中心とした横ばいとなりました。

ADP雇用統計が予想を下回ったことで、明日発表の米雇用統計も弱い結果になる可能性があり、波乱が予想されます。

また、本日のECB理事会後のドラギECB総裁の記者会見で、再び追加緩和が言及されると、一時的にせよユーロ売りになるものと思われ、この点についても警戒を要します。

[ラジオ日経] 3/5「コモなび!」出演

3/5(水)15時30分~15時50分、ラジオNIKKEI「コモなび!」に出演しました。

出演した番組は、Uストリームで配信されています。視聴するには以下↓のリンクをクリックしてください。(4分過ぎごろに番組はスタートします。)

 コモなび!3月5日水上紀行さんご出演!

音声のオンデマンドも配信されておりますので、ご利用ください。

(音声のみ) コモなび! (2014年3月5日)

Podcast や iTunes の配信について、詳しくはラジオNIKKEIのサイトをご覧下さい。

本日のADP雇用統計に注目

本日は、日本時間午後10時15分に2月のADP雇用統計の発表が予定されています。

午前零時に発表される2月のISM非製造業景気指数も重要ではありますが、金曜日に発表される月間最注目の米雇用統計を占う意味では、ADP雇用統計が注目されます。

最近の傾向としては、結果に対して、米株価がどう反応するかという点に、為替のマーケットの関心が集まっています。

たとえば、予想より強い結果が出たとしたら、株は量的緩和の縮小が進むと見て売られるのか、あるいは景気が良くなっていると見て買われるのかというところを、為替のマーケットは見て売りか買いかを決めています。

このあたりの株と為替の関係は、無視できません。

ドル/円、素直には動かないか

ドル/円相場は、2月7日頃からこう着相場となり、なかなか儲からなくっていたところへ、新鮮なウクライナという材料が出て、多くのマーケット参加者がこれに飛びついたものと思われます。

ただ、2月7日から相場がこう着していたことからわかりますが、特に投資家筋が一方向に資金移動させてトレンドが出来てくるわけではなく、マーケットは短期の投機筋中心だったことが、この往って来い相場を作っているのだと思います。

今、マーケットの中心となっている投機筋が考えていることは、まだまだ3月は始まったばかりだ、明日にはECB理事会、明後日には米雇用統計があって、損失を取り戻し利益に変えるチャンスはあるということだと思います。

しかし、こうして、逆転ホームランを狙っているプレーヤーが多い相場が、素直にはなかなか動かないものと思われます。

傷んでしまったマーケット

昨日、ウクライナ情勢の緊張緩和に伴って、ポジションが大きく手仕舞われもようです。

手仕舞いによって損失を確定したマーケット参加者も多いもようで、相場が傷んでしまった感じがします。

そのため、相場が小動きに終始しています。

マーケットの関心は、木曜のECB理事会、金曜の米雇用統計に移っています。

2014/03/04

投機的な売買中心の相場が続くか

ニューヨークダウは、プーチン大統領が、今のところ武力行使をする必要性はないと発言したことから、ウクライナ情勢を巡る緊張がやや和らいで上昇し、前日比227.85ドル高の16,395.88ドルと今年最大の上げ幅で取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ウクライナ情勢を巡る緊張感が和らぎ逃避買いも一服し(利回り上昇)、暫定値ながら前日比0.100%上げて2.701%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢を巡る緊張感が薄らいだことから売りが強まり、前日比1.59ドル安の103.33ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢を巡る緊張感が和らぎ逃避買いも一服し、前日比12.40ドル安の1,337.90ドルで取引を終えました。

為替相場では、ウクライナ情勢の緊張緩和を受けて、これまでリスク回避のために買われていた円は売りに転じ、ドル/円、クロス円は上昇しました。

ドル/円は、102円台を回復し、先週末からの下げ分をすべて取り戻しました。

EUR/USDも、ドル買いユーロ売り方向に動き、1.3740近辺に落ち着きました。

EUR/JPYは、ドル/円の上昇に連れて上がり、一時140.52近辺をつけました。

ウクライナ情勢に対して、いかにマーケットが投機的に動いていたことが、昨日の大々的なポジションの手仕舞いでわかりました。

まだまだ、手放しでは喜べないウクライナ情勢ではありますが、マーケットの関心は、今日発表のADP雇用統計を皮切りに週末の米雇用統計の発表、そして、木曜のECB理事会へと移っていくものと思われます。

ただし、投資家筋は、依然として様子見気分が強いものと思われ、投機筋による短期的な売買中心の相場は続くものと思われます。

明日5日、ラジオ日経「コモなび」出演!

3月5日(水)、12日(水)に、ラジオ日経『コモなび!』に出演します。

コモディティをはじめ、為替情報をお伝えします。

お楽しみに。

ドル/円、ロンドンの出方は

ドル/円は、いったんは、ショートカバーで、ポジションがほぼスクエア(ノーポジ)になったようです。

しかし、再び戻り売りをしたようで、やや買い気になっています。

これからですが、ロンドン勢は、レベルが上がっているので、マーケットはロングと見て、まずは売ってくるものと思われます。

そのまま下がるようですと、売り下げてくるものと思われますが、買い気が強いと、一転して上値を試してくるものと見ています。

下がるかEUR/USD

EUR/USDの日足を見てみますと、一昨日長い陽線を出した後、昨日は短い陰線をはらんだ(陽線の値幅以内で寄り引けした)格好となり、いわゆるはらみ線となっています。

はらみ線が意味するところは、「伸力が乏しい証拠」とされます。

つまり、EUR/USDは、先週金曜に大きく上昇しましたが、既にもうその勢いは、今のEUR/USDにはなくなってきている可能性が高いということです。

むしろ、反落の可能性が出てきているように思われます。

動きづらいドル/円

ドル/円は、昨日、ウクライナ情勢から、しつこく下を攻めました。

しかし、その地合いで、インターバンクの電子ブローキングシステムであるEBSには、かなりの買いオーダーが入ったもようです。

そして、今日、日経平均が強めのため買戻しが入っているようです。

ただし、ロシアのクリミア半島駐留が長引く可能性が高く、どんどんドル/円が反発するのも難しそうです。

2014/03/03

ドル/円、下値が硬いからこそ、上げづらい

ニューヨークダウは、ウクライナ情勢の緊迫化を受けて大幅に下落し、前週末比153.68ドル安の16,168.03ドルと4営業日ぶりに下落して取引を終えました。

米国債10年物利回りは、ウクライナ情勢が緊迫化から逃避買いが強まり(利回り低下)、暫定値ながら前週末比0.046%下げて2.601%で引けました。

原油価格は、ウクライナ情勢緊迫化で、原油輸出に支障が出るのではとの警戒感が強まって上昇し、前週末比2.33ドル高の104.92ドルで引けました。

金価格は、ウクライナ情勢緊迫化で逃避的な買いが入り、前週末比28.70ドル高の1,350.30ドルで取引を終えました。

為替相場では、ドル/円は、リスク回避の名の下に下値を試しましたが、101.20近辺は硬く、その後101.57近辺まで反発しました。しかし、上値も重く、結局101.40近辺に落ち着きました。

EUR/USDは、前週末買われて引けたものの、発表されたISM製造業景気指数が予想より強かったことや、ウクライナ情勢緊迫化によるドル買いに上値が重くなり、一時1.3726近辺まで下げました。

EUR/JPYは、EUR/USDに連れて下げ、一時139.15近辺をつけました。

ドル/円は、101.20の硬さは、輸入企業の買いと思われますが、その後の反発も続きませんでした。

しかし、もし、マーケットが、下値の硬さから押し目買いを先行させることでロングのポジションが積み上がれば、一段の下げとなるものと見ています。

マーケットがショートにならない限り、大きな反発は難しいものと思われます。

ポンドとスイスフランがこじっかり

ポンドにしても、スイスフランにしても、安全通貨とも言えますが、緊迫するウクライナ情勢からすれば、地政学的リスクから売られても仕方がないようにも思われます。

しかし、ユーロ以上にしっかりとしています。

もちろん、これから始まるロンドン市場で、相場がガラリと変わる可能性はなしとはしません。

しかし、本来、週末に起きた事件などに対して、欧米の大口プレーヤーは、相場を見間違えたと気づいたら、流動性の高い市場の中で、月曜日に最初に開く東京市場で、手仕舞ってくるのが普通です。

それが、今日の東京でそれほどの動きにならなかったところに、今までとは様子が違う可能性があるように思います。

ドル/円はロングか

ドル/円は、これだけ戻りがないということは、たぶん、マーケットはロングなのだと思います。

たとえば、シカゴIMMのネットの円ショートポジションは減るどころか、直近ではやや増えていることからもわかりますが、円安志向には根強いものがあります。

それが、今のドル/円の上値を重くさせているのだと思われます。

ロンドンは、ドル/円が下がっているのでいったん買ってくるかもしれませんが、上げきれなければ、一転して売りに回ってくるものと思われます。

リスク回避の円買い続く

ドル/円は、リスク回避の円買いが続いています。

しかし、EUR/USDやGBP/USDなどは、ドル安方向に戻し気味です。

ドル/円は、基本的に円安志向が強かった分、重たくなっているものと思われます。

円売りポジションが、ある程度解消しないことには、ドル/円はなかなか反発しにくそうです。

2014/03/02

リスク回避の動きが進行

シドニーでは、ウクライナ情勢の深刻化を受けて、リスクを回避しようとドル買い円買いになっています。

そのため、先週金曜のニューヨーククローズとは、窓が開いています。

日本時間午前6時03分現在の気配値
(カッコ内は、先週金曜のニューヨーククローズ)
ドル/円 101.38-40(101.80)
EUR/USD 1.3760-61(1.3805)
EUR/JPY 139.51-55(140.46)

これからの展開は(2014/03/02)

まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。

U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)

U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379

ドル安が進行しました。(注、日足は2月27日までのデータです)

次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。

シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm

2月25日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング93,003枚vsユーロショート79,103枚、ネットユーロロング13,900枚(前回ロング8,599枚)です。

尚、同時点の円は、円ロング14,727枚vs円ショート99,817枚、ネット円ショート85,090枚(前回ショート79,784枚)です。

ユーロは、若干ネットのユーロロングが増えています。

円は、再び円ショートが増えています。

さて、今週ですが、3月1日(土)にロシアのプーチン大統領は、親欧米派による政変の起きたウクライナの、南端にありロシア系住民が大半を占めるクリミア半島に軍事介入をすることを決めました。

これに対して、欧米の猛反発を招くのは必至と見られ、緊張状態が高まっています。

こうした状況下、通貨ではまさにリスクを回避しようとする動きが、少なくとも円買いとして出るものと思われます。

従来であれば円買いドル買いとなりましたが、先週金曜の段階で、「ウクライナのクリミア半島で27日、武装集団が地方政府庁舎と議会の建物を占拠した」と報じられていたのにもかかわらず、結局はユーロ高ドル安となり、1.38台に乗せて引けていることから、今回のリスク回避は円買いに集中する可能性があります。

また、ドル/円に関しては、先週週後半、売りが強まっても、マーケットの大勢は買い下がってロングは増えるものの、売りで攻めてくるものは限られました。

このため、ドル/円は戻りきらずに下げて先週を終えています。

尚、日足の5、10、25、90日などの複数の移動平均線も収束を完了し、先週の金曜の日足は、完全に下に抜けてきています。

この分で行くと、途中101.23近辺に25週移動平均線がありますが、100.38近辺の10ヶ月移動平均線ないし100.19近辺の200日移動平均線までの下落の可能性も想定しておく必要がありそうです。

一方、EUR/USDですが、1.38台に定着できるかが課題です、

従来であれば、リスクを回避するためのドル買いユーロ売りが活発になったはずですが、今回はドル売りユーロ買いに変化しています。

また、USD/CHFでもドルは急落しており、つまり、全体的にドル売り相場になっています。

こうなると、ドル/円のドル安よりも、EUR/USDなど円以外の通貨でのドル安の方が速くなるため、クロス円は上昇するものと思われます。

ただし、今週後半には、ECB理事会、米雇用統計などを控えていますので、その前にはいったん手仕舞いの動きが強まるものと思われます。

そして、米雇用統計の結果次第で、その後は決まっていくものと思われます。

EUR/JPYにつきましては、基本的にドル安相場のため、上昇する(円安になる)ものと見ています。

それを考えますと、ドル/円の下げにも限りはあると思われますが、とりあえず、既存のドル買い円売りのポジションが解消されなくてはならないと思われます。

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