これからの展開は(2014/04/20)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
ドルは、小反発しました。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
4月15日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング106,252枚vsユーロショート78,564枚、ネットユーロロング27,688枚(前回ロング23,300枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング14,351枚vs円ショート83,067枚、ネット円ショート68,716枚(前回ショート87,462枚)です。
ユーロは、引き続きネットポジションは低水準です。
円は、ネットの円ショートが減っています。
さて、今週ですが、ドル/円にしろ、EUR/USDにしろ、動きづらくはなっています。
しかし、そうした中で、EUR/JPYの週足を見てみますと、三角保ち合い(もちあい)がかなり収束しており、動き出すタイミングが近づいていることを示しています。
EUR/JPYは、EUR/USDとドル/円のコンビネーションによって出来上がっています。
したがって、前述のように、ドル/円、EUR/USDは動きづらいと個別に見ても、EUR/JPYという切り口から見てみると、ドル/円あるいはEUR/USD、もしくは両方に動きが出る可能性が示唆されているものと見ています。
それでは、EUR/JPYは、動くと言ってもどちらに動くかですが、EUR/JPYの2012年7月以降の動きを見てみますと、2012年7月に94円台から上昇を始め、次第に急上昇となり、2013年2月の127円台をつけました。
その後しばらく揉み合った後、2013年3月から上昇角度は緩んだものの、それでも上昇を再開し、2013年12月には一時145.67の高値をつけました。
それから今までは、136円台前半から143円台半ばの間で上下動を繰り返しながら、収束してきました。
そして、たぶん今週あるいは来週には、三角保ち合いを上か下かいずれかに抜けていくことになるものと見ています。
上か下かどちらに三角保ち合いを抜くかですが、上げ方向ではないかと個人的には見ています。
なぜなら、2008年9月のリーマンショック直後、112円台まで急落しまた。
その後、いったん反発しましたが、140.00には届かず、再び反落となりました。
そして、2012年94円台まで下げた後反転し、急落後触れなかった140.00を上抜くほどの勢いを持って上昇してきました。
ということは、まだ上げの勢いが衰えたとは言い切れません。
しかも、トレンドは依然として右肩上がりであり、やはりEUR/JPYは上がると見るべきかと思います。
ということで、EUR/JPYは上がるという前提で見ていきますと、まず、ドル/円に関しては、レンジ相場にはまっていますので、基本的には横ばいだと思われます。
一方、EUR/USDはどうかと言えば、ドラギECB総裁はじめECB関係者から、インフレを抑制するために、たびたびユーロ高牽制発言が出ています。
この牽制発言のやっかいなところは、ECBがユーロ高牽制発言をすると、マーケットがロングだったら、損切りの売りが集中し、そして今度は一転してECBに対して従順になり、ポジションをショートに偏りますので、逆に下がらなくなり反発力を持つことになります。
つまり、当局の牽制発言がマーケットのポジションをショートに傾けさせ、その結果返って当局が望まない上げ方向に相場が動きだしてしまうものと思われます。
結局のところ、レンジ相場で動きづらいドル/円とECBのユーロ高牽制発言でむしろ上げやすくなると思われるEUR/USDとのコンビネーションから、EUR/JPYは上がるのではないかと見ています。
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