ドルショートになりきれないマーケット
ニューヨークダウは、成長期待の高かったハイテク関連などの銘柄主導で売り込まれ、3営業日ぶりに大幅反落し、前日比266.96ドル安の16,170.22ドルと2月3日以来約2ヶ月ぶりとなる大幅下落で取引を終えました。
米国債10年物利回りは、ニューヨークダウの下げが止まらず利回りも低下し、暫定値ながら前日比0.042%下げて2.648%で引けました。
原油価格は、ウクライナ情勢の緊迫を背景に原油の供給懸念がくすぶっているため、買い気は続いているものの、相場上昇が続いた反動で、目先の利益確定売りがやや優勢となり、前日比0.20ドル安の103.40ドルで引けました。
金価格は、米国で事実上のゼロ金利政策が長期化するとの観測から買いが優勢となり、前日比14.60ドル高の1,320.50ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、101.42近辺まで下げた後、値頃感の買いが出て、いったん101.97近辺まで上げましたが、EUR/USDが一段の上昇(ドル安)を見せたことから下落に転じ、101.33近辺をつけました。
一方、EUR/USDは、ドラギECB総裁が追加金融緩和を示唆するものの、市場の反応は鈍く、着実な上昇を続け、一時1.3899近辺をつけました。
EUR/JPYは、ドル相場のため、結局は横ばいとなりました。
下値警戒からショートになりきれず、ロングになりやすいドル/円と、ECBが追加緩和を何度もチラつかせるために、返ってユーロショート(ドルロング)になりやすくて上げているEUR/USDというドル安の構図となっています。
いずれも、ポジションがドルショートに偏らないと戻りは限られそうです。