これからの展開は(2014/12/07)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
ドルは、揉み合いから、上に抜けました。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
12月2日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング57,272枚vsユーロショート216,551枚、ネットユーロショート159,279枚(前回ショート165,080枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング41,530枚vs円ショート152,690枚、ネット円ショート111,160枚(前回ショート104,380枚)です。
ユーロは、ややネットショートが減っています。
円は、ネットショートが、さらに増加気味です。
さて、今週ですが、先週金曜に発表された11月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が32.1万人と予想の23.0万人を大幅に上回ったことから、ドル/円は、一時121.69まで急騰し、その後、高値圏で横ばいとなり、結局121.49で越週となりました。
この一連の動きを値動き分析から見てみますと、米雇用統計が発表された直後急騰したことで、マーケットはそれまでに結構ショートになっていたことがわかります。
つまり、ここのところ、ずっと上げてきたことにより、ひとつには、もう高くて買えないというセンチメントと、また、これだけ上げてきたのだから、上げもいいところまで来ているというレベル感から、売り上がってしまっていたように思われます。
そのため、予想外に良かった雇用統計の結果に、その直後、ショート筋が損切りに走り、プライスはジャンプアップしたものと見ています。
さらに、その後高値圏で維持したということは、買い戻しが一巡し、一見すると、マーケットのポジションがほぼスクエア(ノーポジ)となったように思われます。
しかし、これで本当にスクエアになったのかというと、まだショートが残っている可能性があり、週明けのシドニーで、先週金曜のニューヨーククローズとの間で窓を開けて高く始まるようであれば、隠れていたショート筋が、やはり下がらないと腹を決め、損切り的な買戻しに走るものと思われます。
これを、テクニカル的に申し上げますと、先週末のニューヨーククローズが121.49になったことで、節目の120円をはるかに上回って引けており、既に、次の心理的な抵抗線である125円を目指す過程に入ったのだと思っています。
この強力な上昇相場で気をつけなくてはならないのは、「上げも、もうそろそろ」と思うことで、これは、結構命取りになりかねませんので、上げが続くなら、高値を掴むつもりで、積極的に買って行く攻めの姿勢が大事だと思われます。
一方、EUR/USDは、幾分下げてきてはいますが、1.2233近辺にある200ヶ月移動平均線のサポートが依然意識されているようで、その手前で足踏み状態です。
しかし、相場全体の流れがドル高になっているため、EUR/USDもいずれ下がる(ドル高)ものと見ています。
EUR/JPYは、150円が照準圏内に入ってきています。
ただし、この上げは、他のクロス円でも言えることですが、ドル/円の上昇によって起きているものだと見ています。