ドル/円に出遅れ感
ニューヨークダウは、週末を控え、利益確定売りが強まり、前日比81.72ドル安の18,132.70ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、発表された2月のシカゴ購買部協会景気指数が45.8と予想の58.0を大きく下回ったことから低下し、暫定値ながら前日比0.033%下げて1.997%で引けました。
原油価格は、50ドルを下回ると、値頃感の買いも入りやや反発し、前日比1.59ドル高の49.76ドルで引けました。
金価格は、買いが優勢となり、前日比3.00ドル高の1,213.10ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、ロンドンタイム、しつこくロングを崩そうとする売りが出ましたが、ニューヨークに入り、ニューヨークタイムに動き出すタイミングとなる傾向のある日本時間午前零時台(夏時間では午後11時)になると買いが強まり、119.80近辺まで上昇しました。
一方、EUR/USDは、ニューヨークオープン直後1.1245近辺まで反発しましたが、その後売りが強まり、一時1.1176近辺まで下げましたが下げきれず、1.1200を挟んでの揉み合いとなりました。
EUR/JPYは、133.44近辺まで売られたと思うと、134.27近辺まで反発するなど、荒っぽい展開となりました。
ドル/円は、売られても売られても上がってくるような動きになっています。
一説には、FOMCの利上げ時期が前倒しになるという憶測もあるようですが、一方では利上げに慎重との意見もあり、現在のドル/円の上げを説明するには説得力がありません。
現象面から言えることは、日経平均株価が堅調なのに対して、ドル/円の上昇に出遅れ感があり、このズレの解消が、ドル/円の上昇によって起きているのではないかと見ています。
ただし、2月12日に、一部通信社が、日銀内では、ここで追加緩和を行えば、さらなる円安を引き起こし、回復しつつある消費マインドに水を差すなど悪影響の方が大きいと報じており、そのあたりがマーケットでは意識されているものと思われます。
ということで、まだまだ、ドル/円の上げが青天井というわけではなく、上げても122円近辺がとりあえずの上限ではないかと思われます。