これからの展開は(2015/03/22)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
ドルは、FOMC後、上下に激しく振れました。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
3月17日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング56,329枚vsユーロショート250,103枚、ネットユーロショート193,774枚(前回ショート181,073枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング44,496枚vs円ショート92,550枚、ネット円ショート48,054枚(前回ショート59,387枚)です。
ユーロは、ネットショートが増えましたが、FOMC後減ったものと思われます。
ドル/円は、ネットショートが減っています。
さて、今週ですが、ドル/円は、本邦勢の期末日は、正確には来週の火曜に控えており、今週は動きづらい週になる可能性があります。
そして、先週18日(木)のFOMC以降の上げ下げの激しい相場展開からは、特に目立った方向性を、個人的には、現在見出すことができないでいます。
先週のFOMCでは、「忍耐強く」の文言が削除されたものの、インフレ見通しが引き下げられ、さらにイエレンFRB議長は記者会見で、「ドル高は低インフレの長期化を意味する」とドル高牽制発言が出て、ドルは全面安となりました。
しかし、翌日には反発、そして金曜は、途中までドルに強気でしたが、米金利低下を受けて反落というように、マーケットのセンチメントはめまぐるしく変わっています。
こうした腰の据わっていない相場では、ある程度の上下動はあっても、方向感ははっきりしないものと思われます。
ただし、敢えて申し上げれば、期末絡みのレパトリ(資金の本国回帰)による円買いが強まる可能性はあります。
一方、EUR/USDは、1月26日に1.1097まで突っ込んだ後、約1ヶ月間調整相場、つまりレンジ相場になったように、3月13日に1.0463まで突っ込んだ後のレンジ相場に当面なるのではないかと見ています。
もちろん、マーケットセンチメントは、依然ユーロに対してベア(弱気)ではあるかと思いますが、さすがに、2月26日からの一方的な下落によって、ポジションがショートに偏っていて、そのポジション調整に1ヶ月ぐらいはかかるのではないかと見ています。
EUR/JPYも、3月4日から、二番底を試す動きとなり、一番底であった1月26日の安値130.15近辺を3月11日には下回り、さらに3月13日には126.92まで下げた後は、ポジション調整に入っています。
そして、欧米勢にとっても、3月末は、第1四半期の決算となりますので、新たに相場を試すというよりも、利益確定の買戻しが出ると考えた方が、現実的ではないかと思われます。
したがって、今週は、総じてポジション調整色が強まる週ではないかと見ています。