これからの展開は(2015/03/29)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
ドルは、高値圏でレンジ入りした可能性があります。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
3月24日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング50,148枚vsユーロショート271,111枚、ネットユーロショート220,963枚(前回ショート193,774枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング39,156枚vs円ショート85,061枚、ネット円ショート45,905枚(前回ショート48,054枚)です。
ユーロは、ユーロのネットショートが大幅増加となっています。
円は、微減ではありますが、さらにネットショートが減っています。
さて、今週ですが、一番目を引いたのは、シカゴIMMのユーロのネットポジションでした。
ユーロのネットショートが、3月24日時点で220,963枚(前回3月17日は193,774枚)と、昨年5月以来の下落局面での最大規模のショートになっていることです。
しかも、3月24日前後の相場展開は、3月13日の1.0463の安値をつけた後の1.10台への反発過程であり、明らかに戻り売りの出やすい過程であったということです。
つまり、1.10近辺よりも低い持ち値のショートが膨らんでいると思われることです。
確かに、現状、EUR/USDの戻りは重いですが、このような持ち値の悪いショートが積み上がってきていることは、気に留めておくことが必要です。
尚、同時点の円のネットショートは、45,905枚(前回3月17日は48,054枚)と少なく、マーケットへの影響度は限られるものと思われます。
また、今週は、本邦勢の本決算の期末期初、欧米勢の第1四半期決算の期末期初が、火曜、水曜と続きます。
特に期初の水曜は、気持ちも新たに「さあやるぞ!」とばかりにマーケットに後先考えずに飛び込んでくるマーケット参加者が、傾向的に、多い時であるということです。
そして、金曜には3月の米雇用統計の発表があり、結果によっては、大きく相場が振れる可能性があります。
このように、今週は、結構、特にEUR/USDは下げづらく、むしろ反発する可能性が高い一方、ドル/円は、ポジションがほとんどないも同然の状況下で、さあやるぞと期初あるいは米雇用統計の結果で、ワッとどちらかにポジションが偏ると反動が大きそうです。
いずれにしても、期初の気負いが出やすいときですので、今週は、あまり思いこまないで、相場に臨機応変に対応できるように、身軽になっていることが大事ではないかと見ています。
また、米雇用統計の発表がある金曜は、欧州がイースター休暇となるため、マーケットが薄くなり、乱高下する可能性がありますので、十分注意する必要があります。