これからの展開は(2015/08/02)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
ドルは、小高くなっています。
次に、シカゴIMMポジションを見てみましょう。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
7月28日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング67,842枚vsユーロショート171,850枚、ネットユーロショート104,008枚(前回112,976枚)です。
尚、同時点の円は、円ロング46,270枚vs円ショート109,808枚、ネット円ショート63,538枚(前回ショート62,314枚)です。
ユーロのネットショートは、やや減っています。
円は、ほとんど変化はありません。
さて、今週ですが、先週金曜の海外を見てみますと、ドル/円も執拗に買いが出て、124.37の高値をつけたものの、ニューヨークに入ると、4~6月期の米雇用コスト指数が弱い内容だったことがきっかけで、急反落し、123.52をつけました。
EUR/JPYも、一時1.1114まで猛烈に買われていたものの、同雇用コスト指数の発表をきっかけに急反落し、一時1.0965近辺まで下げました。
両通貨ペアに言えることは、センチメントはブル(強気)なのに、実態は、上値が重いことでした。
それでも、ドル/円に関しては、たぶんまで、ねっちりとしたタイトレンジをやるのではないかと見ています。
しかし、EUR/USDについては、頭が重く見えてなりません。
なぜなら、ひとつには、ギリシャ問題が峠を越したにも関わらず、本格的な買戻しがなく、むしろ上値が重い印象を、先週以来感じていることが上げられます。
また、EUR/USD自体、昨年5月から今年の3月13日の安値1.0463まで一本調子に下げた後、いったんは緩やかにリバウンドしました。
しかし、戻り高値は5月15日の高値1.1468であり、1.1500までも戻していません。
そして、まだ二番底をはっきりとは試していないということです。
しかも、以前から申し上げておりますように、EUR/USDと相関関係にある金と原油の地合いが、引き続き悪く、このままでは、金と原油の下げに連れて、EUR/USDも下がるのではないかと、見ています。
加えて、FRBからはドル高を望まないとの発言が最近も出ているものの、ECBはだんまりを続けています。
そういったところから、EUR/USDは、1.1500に戻すよりも1.0500を目指す方が、素直ではないかと現在考えています。
尚、ドル/円に関しては、ひとつには、8月15日の米国債の利金(ドル建利息)の受取りに関わる利金の円転(円への交換、ドル売り円買い)が出る一方、今週金曜の米雇用統計に向けては、最近ドルが強まる傾向があり、これらが相殺して、動きづらいのではないかと見ています。
EUR/JPYに関しては、EUR/USDの影響もあり、上値が重くなってきているように思われ、今週は、下がる方向ではないかと思われます。