ドル/円、EUR/JPY、大きく買い戻し
ニューヨークダウは、イエレンFRB議長は講演で、前週末に発表された5月の米雇用統計の悪化を受け「景気見通しに新たな疑問が生じた」と指摘、利上げ時期については特定するのを見送ったことで、6月の利上げ観測が一段と後退し、緩和的な金融政策の継続を見込んだ買いが入り、前週末比113.27ドル高の17,920.33ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、イエレンFRB議長は利上げに向けた姿勢は崩していないことから上昇し、暫定値ながら前週末比0.035%上げて1.735%で引けました。
原油価格は、産油国のナイジェリアで、武装勢力によるパイプラインの破壊が続いたと伝わり、同国の原油供給が目先は滞ると見て買いが優勢となり、前週末比1.07ドル高の49.69ドルで引けました。
金価格は、FRBの早期の利上げ観測が後退し、資金流入が当面続くと見た買いが入り、前週末比4.5ドル高の1,247.4ドルで取引を終えました。
為替相場では、ドル/円は、先週末の急落で、もともとショートになっていたところに、イエレンFRB議長が講演で、具体的な時期については言及しなかったものの、利上げ姿勢は堅持したことから、買い戻しが優勢となり、一時107.66近辺まで反発しました。
EUR/USDは、EUR/JPYの買い戻しを受け、一時1.1392近辺まで上昇しました。
EUR/JPYは、ドル/円の買い戻しに押されて買われ、一時122.33近辺をつけました。
イエレン発言に一時ドル/円は売られ局面もありましたが、それ以前に、先週末の米雇用統計で、ドル/円が大きくショートになっていたために、下げきれず反発したといえます。
つまり、投機筋が雇用統計後のさらなるドル安を期待しすぎたことが、反発を強めたものと思われます。