投機のロングが潰された相場か
ニューヨークダウは、売りが先行したものの、発表された5月のISM製造業景気指数が51.3と予想の50.4を上回ったことをきっかけに上げに転じ、前日比2.47ドル高の17,789.67ドルで取引を終えました。
米国債10年物利回りは、長短の金利水準がフラット化し(水準差が縮まる)、暫定値ながら前日比0.010%下げて1.835%で引けました。
原油価格は、OPECが翌日開く総会を前に様子見姿勢が強まり、前日比0.09ドル安の49.01ドルで引けました。
金価格は、発表されたISM製造業景気指数が予想を上回ったことをきっかけに、FRBによる早期の利上げ観測が強まって売られ、前日比2.8ドル安の1,214.7ドルで取引を終えました。
為替相場では、ロンドンオープン前からドル/円が急落し、110.00を割り込み、ニューヨークオープン頃には109.01近辺まで下落しましたが、予想を上回るISM製造業景気指数をきっかけに買い戻しが強まり、109.50近辺で落ち着きました。
EUR/USDは、ロンドンタイムから一本調子で上げ、ニューヨーク引け間際には1.1194近辺まで上昇しました。
EUR/JPYは、ドル/円に連れて、下げて反発しました。
先週金曜のイエレンFRB議長の早期利上げ示唆は、結局、投機筋のドル買い円売りポジションを積み上げたに過ぎなかったということが、昨日の急落からわかります。
今週、月曜、火曜と高止まりしましたが、それ以上には上げきれなくなっていたところを、昨日のロンドンオープン前に、ロンドン勢と思われる筋がマーケットのロングを崩そうと大量売りに出たものと思われます。
マーケットのポジション状況を把握することが、こうした仕掛けに巻き込まれないためには必要です。
マーケットポジションの把握には、値動き分析が有効です。