これからの展開は(2017/05/14)
まず、ドルの総合的な強弱を示すU.S.Dollar Indexの週足と日足、そしてシカゴIMMポジションを見ておきましょう。
U.S.Dollar Indexの週足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/W
(※ロウソク足にするには、画面左のChart FormatのCandlestickにチェックしてください)
U.S.Dollar Indexの日足(上がドル高、下がドル安)
http://futures.tradingcharts.com/chart/US/32?anticache=1332019379
反発もありましたが、最終的には、下げています。
次に、シカゴIMMポジションです。
シカゴIMMのポジション
http://www.cftc.gov/dea/futures/deacmesf.htm
5月9日時点のポジションは、ユーロでは、ユーロロング155,581枚vsユーロショート133,182枚、ネットユーロロング22,399枚(前週 ショート81,362枚)です。
また、同時点の円は、円ロング42,635枚vs円ショート78,942枚、ネット円ショート36,307枚(前週 ショート30,483枚)です。
つけ加えて、同時点のポンドは、ポンドロング44,910枚vsポンドショート91,708枚、ネットポンドショート46,798枚(前週 ショート81,364枚)です。
ユーロは、ネットショートからネットロングに転換しています。
円は、ほぼ変化はありません。
ポンドは、ネットショートが大幅に減少しています。
さて、今週ですが、繰り返しますが、5月9日時点のポンドのネットショートが大幅に減少していることも確かですが。(ショート81,364枚→ショート46,798枚)
それ以上に、ユーロのネットショートがネットロングに転換したことの意味はかなり大きいと思まいます。(ショート81,362枚→ロング22,399枚)
私の手書きの記録によりますと、2014年5月13日にネットショートにネットロングから転換しています。
それから、まさにほぼ2年してネットロングに転換しています。
この2014年の5月13日頃からユーロは約3400ポイント急落しました。
EUR/SUDは、パリティー(等価、1.0000)になるとはやし立てられました。
しかし2015年の2月頃から、1.0400から1.1500近辺のレンジが続き、投資家筋の一方向の資金の流れが途絶えていたものと思います。
ところが、先月から、ユーロの買い方が変わり、これは紛れもなく投資家が動きだしてことを実感しました。
そんなところに、昔から付き合いのあるディーラーからも欧米投資家のユーロ買い新興国通貨買いが出ているという情報が入りました。
なお、ユーロは、新興国とは、段違いにマーケット規模が大きいですから、投資家のような大口の取引ができるだけの流動性はユーロしか供給できないということです。
では、なぜ、今の段階で彼らがでてくるのかと言えば、やはり、トランプ大統領に対するフィアー(恐怖・不安)だと思います。
もう、米国に資金を置いておいておけば良いという状況ではないと思います。
このことにつきましては、過去の例として、2001年に就任したジョージ・ブッシュ大統領が、イスラム圏に圧力を加えたことから、テロ組織であるアルカイダが、米同時多発テロを起こした時と酷似しています。
つまり、米同時多発テロ級のことが起きる可能性があると見ています。
なお、今回、米空母、潜水艦の日本海での展開、ミサイルケ迎撃用ミサイルの韓国への配置など、本来公開されることないものが、公然と伝えられたのは、大統領がアメリカ軍の最高司令官だからだと
考えます。
つまり、軍事上の駆け引きとして、アメリカ軍の行動を明らかにして、相手をひるませようとしたのでしょうが、それがかえって、北朝鮮の態度を硬化させてしまったものと思います。
確かに、北朝鮮も異常ではありますが、トランプ大統領も大人げないと思います。
それだけ、欧米投資家は、トランプ大統領に見切りをつけたと思いますし、実際資金をアメリカからヨーロッパに移し始めていて、そのためにドルからユーロ、ドルからポンドに資金は流れ始めている
ものと思われます。
ドル/円についても、目先は、円安だと思います。
月足で、たくり足も出ていており、今月、来月は強めだとは思いますが、やはり、今の主役はEUR/USDだと思います。
EUR/JPYも、ユーロ主導のユーロ高だと考えます。