変形ダブルトップ
本来ダブルトップとは、同じぐらいの大きさの山がふたつできて、山のふもとにあたるネックラインを割り込むと、山の頂上とネックラインの間の高さ分、ネックラインより下に下落するというチャートパターンです。
しかし、同じぐらいの大きさの山がふたつではなく、最初の山よりも、ふたつ目の山の方が小さい、「変形ダブルトップ」という形状も良くあります。
この変形ダブルトップは、もともと、三角保ち合い(さんかくもちあい)を形成している過程で、三角保ち合いのふたつ目の山が三角保ち合いの下のサポートを割り込んでしまった時にできやすくなるパターンだと言えます。
このパターンは、本来的なダブルトップよりも形成されやすく、また効果は、大きい方の山である最初の山とネックラインとの間の高さ分、ネックラインを割り込むと下がる傾向があります。
つまり、ネックラインを切って下がる場合は、通常のダブルトップと効果は変わりません。
むしろ、ふたつ目の山が、ひとつ目の山ほどの大きさを形作れなかったということで、上げの勢いが弱くなっていることを示していると言えます。
この変形ダブルトップは、もともとが三角保ち合いであることからもわかりますが、相場の分かれ目に出やすく、しかも、すでに三角保ち合いの下のサポートを下に切っていることから、下落の可能性が高いことを示しています。
あとは、ネックラインを下に割る必要がありますが、それができてこそ、変形ダブルトップの完成となり、ターゲットレベルである、最初の山とネックラインとの間の高さ分下落することになります。
尚、「変形ダブルトップ」という言い方は、私の造語ですので、世間には広まっていない呼び方です。