アリ地獄、ニューヨークマーケット
私は、ニューヨークマーケットとは、アリ地獄のようなものだと思っています。
お仕事をお持ちの方は、実際にマーケットを見始める時間帯が、午後8時から10時ごろとなることが多いことでしょうから、どうしても、ニューヨークマーケットを見ることになると思います。
見ること自体は、全く構わないことなのですが、問題は、ひとたびニューヨークマーケットを見入ってしまうと、なかなか今日はここまでと見切りをつけられなくなり、寝るのが明け方になったり、悪くすれば徹夜になってしまったりします。
特に、アゲンスト(不利)なポジションを持っている時は、往々にして、そうした状況に陥りやすいと言えます。
ひとつ、ニューヨークマーケットの特性を申し上げて起きますと、ひとたび方向が決まるとニューヨーククローズ間際まで、とことん、その方向をやり続けます。特に、金曜日に、その特性が顕著です。
ですので、たとえば、アゲンストのポジションをお持ちになっていて、どこかで反転するのではないかと期待をお持ちになっていても、ほとんど方向は転換しませんので、そこはいったん撤退して、寝るにこしたことはないと思います。
尚、方向が決まるのは、夏時間で日本時間午後11時前後1時間、冬時間で午前零時前後1時間になることが多いよう思われます。
往年の株の大相場師、故是川銀蔵翁は「相場の心得、その一」として「よく寝ること」と諭されています。
つまりは、「相場に向かうにあたっては、健康が一番」ということではないかと思います。
勝負に出て、相場をとことん追うということは時としては必要ですが、とことん追うことがが恒常化してしまうと、本当に体を壊してしまいます。
もっと、闘うべき時、休むべき時のメリハリをつけることが大事ですし、健康であればこそ、正しい判断ができるのだと、個人的には思っています。