スロースタート
ディーラー間で、よく使う言葉です。
東京、ロンドン、ニューヨークなど、どのマーケットセンターにしても、通常の寄り付き時間になっても、相場が小動きのままで、はっきりと上げなり下げなりに動かない時、そのセンターはスロースタート(slow start)だと言います。
多くの場合、そのセンターがオーバーナイト(一夜越え)でやられてしまった時に、スロースタートになりやすく、こうなると、しばらく様子を見るしかありません。
また、オーバーナイトでやられていなくても、相場状況がはっきりしない時、様子見からスロースタートとなることが多いと言えます。
最近の各センターの動きを見てみますと、東京は、意外とスロースタートではないことが多く、午前9時の寄り付き前後に動きが出ます。
しかし、これは、主に輸出入企業などの実需筋が、午前10時間際に決まる仲値に向けての売り買いが出るためで、トレーダーの自己勘定での売買による動きではないと言えます。
その証拠に、仲値が決まってしまうと動きがパタリと止まってしまうことが、東京ではよくあります。
ロンドン、ニューヨークは、以前に比べると、スロースタートになることがやや多くなったように感じます。
しかし、ひとたび、方向が決まると、執拗にその方向を攻めてくることは、以前と変わりません。
ロンドン時間午後1時にニューヨークがオープンしますが、ロンドンにいた頃、この時間にまさにガツーンというインパクトと伴に、毎日のようにニューヨークが参入してきましたので、ニューヨークオープン間際は、本当に戦々恐々としてディーリングデスクで身構えていたことが思い出されます。
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