儲けを残す
儲けることも大変ですが、その儲けを残すことは、もっと大変です。
儲けたことに気を良くして、さらに儲けようと、休む間もなく次のトレーディングを始め、気がつくともともとの利益まで飛ばしてしまうということもあります。
折角の儲けを、指の間から、サラサラとこぼしてしまっては、何もなりません。
大儲けとやられを繰り返す損益のブレの激しいトレーディングスタイルは、決してプロの世界では評価されません。
プロの世界では、月々の儲けはそこそこでも、その儲けが毎月コンスタント(一定)に出ること、つまり収益を積み上げていけることが、一番評価されます。
なぜなら、そのトレーダーから上がる収益は月々どれぐらいだという数字が読め、収益管理をするマネージメント(管理者)にとっては、安心してそのトレーダーにトレーディングを任せられるからです。
一方、個人投資家の立場であっても、同じことだと思います。
投機であっても投資としてトレーディングをするのであれば、プロと同じようなコンスタントに利益を出し積み上げることが、やはり儲けを残すためには大事なことだと思います。
つまり、前月の利益は過去の利益として別に考え、今月はまたスタートはゼロとしてトレーディングを始めるということです。
よくあるのは、大儲けした時の思い出が鮮烈に記憶に残り、その「過去の栄光」によって大儲けしたという思いに浸っていることです。
しかし、その「過去の栄光」は、「過去の栄光」として割り切り、気持ちを切り替えて、ゼロから新たに利益を追求できるかが、儲けを残すためには必要なことだと思います。
そのためには、一回儲けたら、すぐ次のトレーディングには入らず、間をおいて、煮えたぎる「もっと儲けたい」という欲望を冷ますということも、また必要だと思います。