目標設定の効能
インターバンクディーラーには、収益の月間目標があり、半期目標があり、年間目標があります。
これは、金融機関が営利を目的としている以上、あたり前と言えばあたり前のことです。
このような各種の収益目標に縛られるか縛られないかが、個人投資家層との違いとされますが、別の観点からしますと、個人投資家層が収益を残す上で、インターバンクディーラーの収益目標にも参考になる点があると、個人的には思っています。
月間目標がおわかりいただければ、それを半期、年間と期間を伸ばして考えてみて頂けると思いますので、ここでは、月間目標に絞って、お話をしたいと思います。
まず、インターバンクディーラーは、早く月間目標を達成することを心掛けます。
決して、月間目標を日割りにして、毎日その日割りの目標を達成するというやり方はしません。
なぜなら、相場が毎日同じように動くわけではなく、大相場の日もあれば凪のような相場の日もありますので、稼げるうちに稼ぐ、しかも早めに稼ぐことに心掛けます。
なぜ早めにこだわるかと申しますと、収益目標を月の後半になっても達成していないと、自分で自分にプレッシャーを与えてしまうことになり、儲かるものも儲かりにくくなるからです。
したがって、早め早めにチャンスがあれば稼ぎ、できれば月の後半は無理せず流していけるようにします。
また、収益目標をクリアして心理的にも体力にも余裕があれば、月の後半にチャンスがやってきても、ある程度のリスクを負うこともできます。
尚、次の点は、インターバンクディーラーと個人投資家層によって、スタンスに違いが出ても仕方がないと思われます。
良いインターバンクディーラーとは、いろいろな期間の収益目標の縛りがあるため、大きく勝たなくても、平均的にコンスタントに稼げるディーラーですが、個人投資家層はそうした期間の縛りがあるわけではありませんので、いつでもチャンスがあれば、大きく張ることができ、それによって収益がぶれることも許されます。
しかし、あえて個人的な意見を申し上げるならば、やはり、投機といえども投資であるとするならば、個人投資家層であっても、コンスタントに利益を出すというスタンスも大事ではないかと思っています。