ペセタ/スイス(インターバンクのつきあい)
1992年の夏に、スペインのバルセロナでオリンピックが開催されました。
一般的に、オリンピック開催国の通貨は、オリンピック会場やホテルの建設などの特需が発生するため、強くなる傾向があります。
ご多分に漏れず、当時のスペインの通貨であるスペイン・ペセタ(以下ペセタ)も、金利が高いこともあって強くなりました。
このチャンスを逃すまいと、低金利のスイスフランを調達し、高金利のペセタで運用しました。
これは、いわゆるキャリートレードです。
為替のポジションとしては、調達したスイスフランを売り、ペセタを買うという、つまりペセタ買いスイスフラン売りになります。
これを、スワップ取引によって、1ヶ月先に期日を延ばして、金利収入を得ました。
期日が到来する1ヶ月後、まだ相場がペセタ高に行きそうであれば、期間を1ヶ月先に延ばし、新たに金利収入を得ました。
ただ、東京にいてはペセタの情報など、ほとんど入ってこない中でポジションが持てたのは、飛び込みで知り合いになった、スペインの首都マドリッドにあるスペインの銀行から情報を得ることができたからでした。
最初は、ディーリングマシンで相手を呼び、これこれこういう見方から、ペセタがスイスフランに対して強くなると考えているがどうかと、率直に聞いてみました。
先方は、実に快く質問に答えてくれ、まだまだペセタ高は続くとのことでした。
そこで、では早速ペセタを対スイスフランで買いたい、期日は1ヶ月先のアウトライト(先日付の受け渡し)でと聞くと、すぐにプライスが出て、早速取引は成立しました。
それからも、定期的にペセタの相場動向を聞きました。
ところが、海外からスペインへの資金流入が激しくなり、ある日、突然、スペイン中銀が流入規制を発表したからたまりません。
一気にペセタ売りが強まり、折角評価上大きく儲かっていた利益はほとんどなくなりました。
青くなって、そのスペインの銀行に、もうペセタ高は終わったのかと問い合わせたところ、いやいやまだ続くから心配はいらないという返事が返ってきました。
ここは、彼の言を信じることにして、ポジションを継続したところ、流入規制が出る前より、さらにフェーバー(有利)になりました。
しかし、もうオリンピックの開幕が近づいてきており、開催国通貨のピークは開幕日前後にくるというジンクスもありましたので、そのスペインの銀行を呼んで、手仕舞にしたいのでプライスをくださいと頼みました。
彼は、実にフェアなプライスを出してくれて取引は成立し、2ヶ月に及ぶキャリートレードは終了しました。
彼に、心からお礼を言って、お別れしました。
これが、インターバンクのつきあいです。






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