チャートを作る(チャート形成の攻防戦)
あたかも自然に形成されていくのがチャートのように思われますが、結構チャートを人為的に作ろうとする動きがあります。
私が良く目にするのは、1時間足チャートでの動きです。
各時間帯の残り10分、つまり50分頃から、1時間足の引け値を作ろうとする思惑から、相場は動きます。
低く決めたいマーケット参加者と高く決めたい参加者の両方がいて、両者の間で、攻防戦が繰り広げられます。
時として、この残り10分で、暴力的な売りあるいは買いが出て相場が大きく動き、その時間に出来たチャートのイメージが一変することも、実際にあります。
また、残り10分間で単にチャートを作るだけではなく、この時間帯をマーケットが意識していることを利用して、たとえば、かなり大口のショートポジションで捕まっているビッグプレーヤーが、あえて売り下げておいて、相場が下げたところを大きく買って、元々のショートポジションを買い戻すのに利用する場合もあります。
この残りの10分間だけではなく、気になる時間帯は、冬時間で言えば、日本時間の午後4時台で、この時間帯にロンドン勢が、前のマーケットセンターである東京市場やその他アジア市場でできたポジションを崩そうとする動きが目立ちます。
このように、いろいろな手口で、攻め立ててきますので、警戒が必要であるとともに、こちらもそうした攻撃を乗り越えていくタフさが必要です。